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高齢者虐待は、どこの家庭でも起こる可能性がある身近な問題です。
介護を担う家族等(以下、介護者)が心身ともに疲労すると、自覚がないまま、虐待に至ってしまうこともあります。
周囲の人の声かけや「気づき」が、高齢者の尊厳を守り、介護者を救うことにつながります。
◎相談窓口
高齢者虐待とは、高齢者の基本的人権を侵害し、心身に深い傷を負わせる行為をいいます。
高齢者虐待には次のような種類があります。(「高齢者の虐待防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」平成18年4月施行)
暴力的行為などで、身体に痛みや傷を与える行為や、外部との接触を意図的、継続的に遮断する行為。
脅しや侮辱的な言葉をかける、威圧的な態度、無視、嫌がらせ等によって精神的苦痛を与えること。
本人との間で合意が形成されない、あらゆる形態の性的な行為またはその強要。
本人の合意なしに、本人の財産や金銭を本人以外のために使用すること。本人の希望する金銭の使用を理由なく制限すること。
意図的であるか、結果的であるかを問わず、介護や生活の世話を行っている者が、その提供を放棄または放任し、高齢者の生活環境や、高齢者自身の身体・精神的状態を悪化させていること。
介護者の置かれている状況は、仕事をしながら介護をしている人、自分自身も持病がある人、介護を代わってくれる人がいない人など、一人ひとり異なります。
また、介護を必要とする高齢者に認知症があったり、病気や障がいがあったり、その症状や介護が必要な程度も様々です。
介護者が心身ともに健康に、ご自身の生活も大切に過ごすには、介護の悩みや負担をひとりで抱え込まないことが大切です。
介護等の悩みを、担当のケアマネジャーや地域包括支援センターに相談してみましょう。介護保険サービスの内容を調整してくれたり、地域のサービスを紹介してもらうことができます。
話すことで気持ちが楽になることがあります。また、他の方の経験からヒントが得られるかもしれません。
松本市には、認知症の方ご本人やご家族等が集える場「まつもとミーティング」や認知症カフェがあります。(詳しくはこちら:認知症について)
介護者が休息したり、リフレッシュして気分転換できる時間をもつことは大切です。また、介護の専門職から、介護方法や高齢者とのかかわり方の助言がもらえることがあります。
虐待を受けている高齢者の多くは、介護を受けている遠慮や認知症などにより、自ら相談することが難しい状況にあります。
また、虐待は【虐待する人が悪い人だから】起こるのではありません。元々高齢者と関係が良好だったにもかかわらず、適切な介護の方法や認知症への対応がわからず、つい手をあげてしまったり、自分ではどうしたらいいかわからなくなっている場合もあります。
そのため、気づいた方が相談窓口に連絡していただくことが、高齢者を守り、介護者を支援することにつながります。
高齢者や介護者が地域から孤立しないようにすることが大切です。日頃から声をかけたり、見守っていただくことで、高齢者や介護者の変化に気づきやすくなり、虐待の早期発見や深刻化防止につながります。
松本市では、高齢者の虐待の予防、早期発見・早期対応を行うため、関係機関が連携して支援にあたることを目的に「高齢者・障害者虐待防止ネットワーク協議会」を設置しています。
※「もしかして…」と気づいたり、心配になったときは相談・通報してください。「虐待かもしれない」状況でも相談・通報することができます。(高齢者の生命に危険がある場合は、相談・通報は義務とされています)
※守秘義務により、相談・通報していただいた方の情報が、相手方や周囲に漏れることはありません。
高齢福祉課 福祉担当 | 電話:34-3061、34-3237 |
西部福祉課 | 電話:92-3002 |
各地域包括支援センター | 連絡先はこちら → 地域包括支援センター |