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内田地区地域づくりセンター(住民自治組織支援機能)

更新日:2024年8月22日更新 印刷ページ表示

地区紹介 出張所機能

住民自治組織を支援する機能

松本市内田地区地域づくりセンターには、松本市役所の出張所としての機能のほか、住民による「地域づくり」への支援の一環として、住民自治組織が行う事務等に対する支援機能があります。このページは内田地区の住民自治組織への支援に関するものです。

目次

内田地区住民自治組織の概要

内田地区の意思決定の仕組み

合意形成を図る協議体

住民自治組織におけるジェンダーギャップ

災害への備え

社会変化と住民自治組織

リンク・文書集

内田地区住民自治組織の概要

内田地区の最も代表的な住民自治組織は内田地区町会連合会で、地区内の9つの単位町会で構成されていいます。各町会長は同連合会の常任理事となり、市とも連携しながら、地区内の課題などを協議し調整しています。また、同連合会は、地区内の様々な住民自治組織(地区社会福祉協議会や地区環境衛生協議会など)に対する補助金の交付や常任理事の役員参加などによる支援・調整を行っています。
定例会
【内田地区に関する施策について市役所本庁から担当課職員が赴き、定例常任理事会(町会長会議)で説明している様子】

役員構成

各組織の役員構成は、各単位町会から選出された住民によるもの(地区環境衛生協議会など)のほか、複数の団体からそれぞれ選出された役員により構成されるもの(地区社会福祉協議会など)があります。
町会長をはじめほぼ全ての役員の任期は2年間で、各組織は2年ごとに構成が大きく変わります。

内田地区住民自治組織団体構成図【R6.6.20修正版】 [PDFファイル/186KB]

地域づくりセンターによる支援

内田地区地域づくりセンターは、住民自治組織に対して、情報提供・助言・提案・相談対応等を行うとともに、町会連合会等のいくつかの地区内の組織に対して事務局的役割としての関与を通じて活動を支援しています。
また、地域課題について考え、話し合うきっかけづくりとして、地区の現況データ(人口、保健・福祉、地域資源等)を整理してまとめた「地区診断書」を作成して情報提供しています。
なお、公民館活動など文化的活動については、内田公民館が事務局的な役割を通じて各活動の支援を行っています。

地区診断書 [PDFファイル/2.08MB]

住民自治組織発行の戸別配布文書・回覧文書

各団体が作成し地区内で戸別配布または回覧される文書は、松本市公式ホームページ内の「各町会から」のページに地域づくりセンターが掲載しますので、インターネット上で閲覧することができます。掲載期間は基本的には1か月間です。

内田地区の意思決定の仕組み

内田地区の最高決議機関は、原則として毎年3月に開催される「内田地区町会連合会総会」です。内田地区の総会は代議員制を採っていることが特徴で、代議員は、ほぼ10世帯に1人の割合で選出されます。
総会に提出される議案は、常任理事会(町会長会)が立案し、各町会から2名ずつ選出される理事による理事会の承認を受けたのちに、総会において代議員に付議されます。

総会写真1
【令和4年度の総会(代議員会)の様子・画面奥が議長、常任理事および監事】
総会写真3
【令和4年度の総会(代議員会)の様子・画面左側が代議員、画面右側が理事】

議決権

この総会で議決権を有する者は代議員のみです。市内35地区の中で、内田を含めて3つの地区が代議員制を採っていいますが、代議員のみに議決権が付与されるシステムを有する地区は内田のみです。

合意形成を図る協議体

地区の最高決議機関は「内田地区町会連合会総会」ですが、同連合会や各団体の総会に提出される事業計画のもととなりうる地域課題を確認し、対応策の協議を行い、合意形成を図るための協議の場として「内田地区地域づくり協議会」があります。同協議会は、いわゆる緩やかな協議体に位置付けられますが、内田地区の場合は、実質的には地区内の各団体による代表者会議であり、規約に基づき会長・副会長・幹事に充てられる立場の者、構成団体などが定められています。

役員構成

会長は内田地区町会連合会長、副会長は同連合会副会長と会計の2名、幹事は左記3名を除く町会長となります。会議は会長が招集します。

構成団体

町会連合会、町内公民館長会、町内公民館主事会、環境衛生協議会、健康づくり推進員会、ボランティア会、交通安全協会内田支部、民生委員・児童委員協議会、子ども育成会、体育協会、内田公民館、内田地区福祉ひろば、農村女性協議会内田地区、農振推進協議会の計14団体です。なお、会長が必要と認めたときは構成員以外の者の出席を求め、意見又は説明を聴くことができます。

協議内容

地域の様々な課題について協議します。令和元年までは、主として地域づくり推進交付金の使途に関することを協議してきました。その後、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、しばらく開催できない状況が続きましたが、令和6年度に会議を開催し、人口の減少・高齢化に伴う地区・町会役員のなり手不足への対応として役職削減が協議されました。この中で、安協評議員、体協評議員、図書視聴覚委員、健康づくり推進員、町会公民館主事の必要性と削減の是非について議論が交わされ、この会議によって一定の方向性が導き出されました。これを受けて各団体は規約改正を図るなど必要な措置を講じます。

合意形成の重要性

各団体の役員構成は、各単位町会から選出された住民によるものや、各団体の代表者により構成される団体がありますので、次年度の各町会の役員人事に大きな影響があるほか、実行委員会形式で行われる地区の行事には、各団体の人員が委員として組み込まれているため、組織改編や役職削減を行うに際しては地区全体で様々な観点から調整を行う必要があります。
ここでは役職削減等を例に出して説明いたしましたが、これ以外の課題に対しても、社会情勢の変化に合わせて柔軟かつ円滑に地区が変化していくためには、各団体の代表者が出席して地区全体を多角的に論じる同協議会は今後重要性が増していくと思われます。

住民自治組織におけるジェンダーギャップ

国の第5次男女共同参画基本計画では日本の自治会長に占める女性の割合を、令和2年度の6.1パーセントから令和7年度末までには10パーセントに上昇させる目標を掲げており、本市においても、第5次松本市男女共同参画計画において、町会長の女性割合を令和9年度末までに10パーセントまで上昇させることを目標に掲げています。本市の現状は、令和5年度に2.5パーセント(485人中12人)という状況で、同年度の内田地区では0パーセント(9人中0人)でした。一方で、住民自治組織の中には、ほぼ女性しかいない団体も存在します。松本市内の多くの地区では、ボランティア会、赤十字奉仕団、健康づくり推進員会の構成員が、ほぼ女性で占められている場合が多くみられます。総じて指導的立場の町会役員には女性がごく少数で、特定の分野の組織に偏在している現状は、国・市などの上記計画が目指す男女共同参画の在り方とは隔たりがあります。

男女間格差の要因

このように男女間で参画状況に差が生じる要因は、詳しい調査・分析がないのでわかりませんが、地域活動の会議は夜間に開催されることが多く、家庭において多くの女性が夕食の準備・片付け等を担っている実態があるため、会議に参加しにくいことが考えられます。また、赤十字奉仕団が災害時の炊出しなどの奉仕活動を、また健康づくり推進員会が健康的な食事レシピの研修などを活動の一部としていることなどを勘案すると、背景としては各家庭における固定的性別役割分担の実態が地域活動にも反映している可能性が想像されます。なお、令和3年にアンケート方式で市民を対象とした行われた松本市男女共同参画・人権に関する意識調査によると、自治会や町内会、商店街等の地域活動に今後参加してみたいかを尋ねた質問に対しては、参加したいと答えた人は、男性が16.3パーセントであるのに対し女性は5.5パーセントであり、社会参加に関わる他の質問項目に比べ、男女間で大きく差が開いています。また、同調査では、同分野における女性の参画が低い理由を尋ねており、回答として多かった理由の上位3つは、男性が代表者を担うことが慣習となっている、男性主体の組織運営がなされている、女性自身が責任ある役職就任に消極的、との結果でした。

女性が多い内田地区の主な団体

赤十字奉仕団・まつもと農村女性協議会内田地区

市内の多くの地区で災害時の炊出しなどのボランティア活動を担っている赤十字奉仕団は、内田地区では休会して活動実体がありません。同奉仕団休会後は、まつもと農村女性協議会内田地区が炊出し等の役割を担っています。災害時に女性が炊出し等の役割を担っている状況は全国的に見られ、家庭での食事・育児・介護等の固定的性別役割分担が、避難所生活などでも根強く反映されていると考えられ、今後解消していくべき課題として認識され始めています。なお、まつもと農村女性協議会内田地区は構成員が各町会から選出されるものではなく、希望者によって構成されている団体です。

健康づくり推進員会

健康づくり推進員については、松本市は役員選出等における町会の負担軽減等を勘案して、平成5年度以降、この役職の統一的な活動と報償費を廃止しました。これを受けて多くの地区は同役職の選出を廃止しましたが、市内35地区中8地区においては、それぞれの地区が独自の判断で現在も存続させています。内田地区はその中の一つで、存続に至った主な理由は「女性の役員参加の機会を減少させるべきではない」「活動を通じて保健・福祉の知識をつちかった人を増やし、将来の民生委員・児童委員候補等のすそ野を広げる」との2つでした。令和5年度に内田地区の同推進員に就いた人達からは、存続後の組織は独自に事業を見つけていかねばならず、何を活動の主軸とすべきか手探り状態で苦慮しているという声があり、今後も存続させていくべきか、存続させるとしたら地区として同推進員をどう支援していくかが課題となっています。なお、内田地区の同推進員は各町会から2年ごとに選出されるため任期は2年です。同推進員は会社等に勤務している方が多く、昼間の行事参加は難しいと感じている方が多い状況です。

ボランティア会

内田地区のボランティア会は、地区公民館・地区福祉ひろばの事業の手伝い、公民館調理室の清掃、福祉ひろば敷地内の花壇の手入れ等を行っている有志の住民組織です。

災害への備え

松本市の災害用物資は、公立小中学校を指定避難所とした場所には防災倉庫を併設し、発災直後はこの倉庫の物資を使用することとしていますが、内田地区住民の指定避難所となる内田体育館には当該倉庫はありません。この場合、松本市防災物資ターミナルからの物資配送を待つことになりますが、いつ届くことになるのかは、その時にならないと分かりません。内田地区町会連合会では、松本市の許可を受けて内田公民館・出張所の敷地内に防災用倉庫を設置し、災害直後等の状況に対応するため、独自に災害用物資を備蓄しています。

内田地区防災資機材点検表(060809現在) [PDFファイル/204KB]

備蓄食料

内田地区では、備蓄食料として飲料水708リットル、保存食980食分を現在保管しています。備蓄食料・飲料水を地区町会連合会の予算で購入している地区は市内35地区内では、ごく少数となります。購入予算は、住民から集められた内田地区町会連合会費を原資とした町会連合会予算のみで、公的機関からの補助金等は投入されていません。

備蓄食料とフリーライダー問題

フリーライダーとは、「費用を負担することなく便益を享受する者」を意味する経済学用語で、住民自治の現場では、環境美化や、ごみステーションの維持管理などの面で、町会費未負担や美化活動等不参加の町会未加入者が、加入者の費用負担や活動に「ただ乗り」しているのではないかとの批判がなされるときに、しばしは使われることがあります。上記備蓄食料に関しては、単位町会ではなく内田地区連合町会として備蓄しているもので、有事の際に、地区内の被災者へ配布することを念頭に置いていますが、同連合会未加入の方への配布の可否については、同連合会としての取り決めはありません。今後、未加入者数が増加すれば、フリーライダー問題として加入者に意識され、住民間で賛否が分かれる課題として認識されると思われます。

期限切れ備蓄食料の処分

備蓄食料・飲料水の更新については賞味期限が到来したものについて行います。これらを処分しないと新たな食料を格納するスペースを確保できませんが、大量廃棄は避けたいところです。このため同町会連合会では防災活動をアピールする機会と捉え、賞味期限到来が迫っている食品について提供を希望する加入世帯や内田児童館に対し無償配布をすることとしました。
また、賞味期限切れの飲料水については、断水時の手洗い等に使用でき、地区内の福祉施設がこの受入れを希望していたため提供しました。

【令和5年度】内田町会連合会だより「防災備蓄用保存食を放出します」 [PDFファイル/424KB]
【令和6年度】内田町会連合会だより「防災備蓄用保存食を放出します」 [PDFファイル/389KB]

社会変化と住民自治組織

社会の変化

中山間地である内田地区の様な地域では、日本の主要産業が第一次産業だった時代には、働く場所と自宅が近接(職住近接)しており、地域住民の職業、就労形態、利害関係にあまり大きな差はなく、住民自身が行う地域活動は、住民自身が生産活動や住環境への好影響を顕著に感じられたため、住民自治活動は今よりも強い糾合力を持っていました。
しかし主要産業が第二次産業、第三次産業へ移行していくに伴い、多くの住民が自宅から離れた職場に就職(職住分離)していったため、地域住民の職業、就労形態、利害関係にも差が生じるとともに、自宅は、昼間不在で夜間に仕事から帰ってきて寝るための場所で、帰宅後はプライベートな時間という意識が強まり、地域内への関心も、かつてに比べて低下しました。
また、行政による公共サービスやインフラ整備によって住民間の助け合いや共同作業も減少し、サービス産業等の発達により便利になった生活は、住民同士が関わり合う必要性を低めました。このように、社会の変化は、住民自らの活動で地域をよくしようとする動機の減少をもたらした一面があり、町会加入率の低下にもつながっていると考えられます。しかし、地域課題は消えたわけではなく、多くの場合、住民と行政のどちらかが何らかの形で解決しなければならないという問題は残ります。

行政と住民自治組織の関係

行政からの依頼の増加

行政、特に市の様な基礎自治体は、政策を広く公平に実施するための有効な手段の一つとして、様々な住民自治組織に協力をお願いしています。市内全域に事業を実施して地域の利益につなげるためには、住民の協力なしには達成できないことが多いため、行政が委嘱した委員等で構成される様々な組織活動に対し、活動費や補助金等の交付を行いながら、政策実施をしていくことになります。住民自治組織は行政の下部組織ではないにもかかわらず、時代の変化に伴う行政課題・事業の増加により行政からの依頼も多くなる一方、役員のなり手不足も重なり、住民自治組織の負担感は増加しているため、その解消が課題となっています。

行政との意思疎通

上記の課題解決のためにも、行政と住民自治組織の意思疎通は双方向で行われることが重要であるため、内田地区地域づくりセンター職員が月例の内田地区町会連合会定例会に参加しているほか、松本市町会連合会常任理事会(常任理事は市内35地区の町会連合会の各会長)、松本市町会連合会南部ブロック懇談会、同連合会と市長との懇談会などが開催され、意思疎通を図り、地域の利益実現がなされていくよう関係構築を図っています。

リンク・文書集

当地域づくりセンターに対し、自治組織役員から「市のホームページ内を探したが見つからなかった」という声が寄せられたものや、住民自治活動を円滑に進めるために役立つサイトのリンクや文書を集めています。

町会の法人格関係

認可地縁団体

防災関係

災害時の避難所の知識を身に着けよう [PDFファイル/1.49MB]
住民による安否確認について
松本市災害時要援護者支援プラン
避難行動要支援者名簿について
土砂災害(特別)警戒区域の指定がある町会の皆様へ
自主防災組織の活動
防災関連情報リンク
町会及び地区における防災訓練実施に係る手続きについて
松本市自主防災組織防災活動支援補助金
※町内公民館に配置する消火器は、消防法に基づき消防施設として施設所有者の責任で設置が義務付けられているものであるため、上記「松本市自主防災組織防災活動支援補助金」の使途目的に該当せず、補助対象とはなりません。​
松本市ブロック塀等撤去事業補助金
松本市ハザードマップ
内田体育館避難所運営マニュアル [PDFファイル/1.97MB]

ごみ・資源関係

ごみ・リサイクル
ごみ・資源収集日程表

 

その他

内田地区住民自治組織発行文書
内田地区 市長と住民の「こんだん会」開催報告書(令和5年1月20日開催)

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