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まつもと文化遺産認定制度創設3年目となりました。今回、これまで認定したまつもと文化遺産について、それぞれの保存活用団体からその活動内容を市民の皆さんへ報告していただく会を開催しました。
令和3年3月13日(土曜日)にあがたの森文化会館で開催し、53人の皆さんが参加しました。
報告内容の概要を紹介します。
「沢村おんど」の復活や町内の寄付金による大日堂の修復などを行うことで、「先祖から大切に保存されてきた文化財を後世に確実に残していかなければ」という町内全体の機運が高まりました。この高まりを継続し、さらに地域づくりにつなげるため、「一堂に会する行事」を考えました。
地元小中学校の皆さんには大日堂境内の清掃・奉仕活動をしていただき、清掃後は文化遺産の見学会や紙芝居による地域の歴史学習などを行いました。秋には境内にあるケヤキの落ち葉を子どもたちが拾い集め、焼き芋会を行いました。大勢の参加者があり、世代をこえた交流ができました。他にも大日堂や首貸地蔵尊の写生大会を実施し、描いた絵は沢村公民館文化祭で展示しました。
情報発信として、まつもと文化遺産の紹介動画を作成し、YouTubeに投稿しました。リンクをQRコードにして現地の解説板に貼っています。
大日堂や首貸地蔵尊の写生大会 描いた絵の展示風景
「近代今井の象徴~幕府領が守った文化財~」のパンフレットを作成しました。ウオーキングに使えるよう地図も掲載しています。
児童センターと毎年テーマを決め、小学生を対象とした歴史ウオーキングを実施しています。今年度のテーマは「今井の平和遺産巡り」とし、一般の方にも参加いただき、先の大戦に関連した遺物・遺構を巡りました。
また、大人向けの地区歴史ウオーキングも実施しています。
今井小学校の資料室の見学会を、文化財委員が講師となり、3年生を対象に開催しました。毎年恒例となってきました。
地区内の文化財標識の設置・改修・清掃を行いました。制作・設置全て委員の手で行っています。
地域の歴史・文化・文化財・現在をカルタにして未来へ伝えようと集まった会である「今井ふるさと歌留多の会」の活動として、10作目のカルタを製作中です。A3判の大型カルタは好評で、感染症対策のため令和2年度は実施できませんでしたが、子どもたちが体を張ってカルタ取りをするさまは圧巻です。
「今井の平和遺産巡り」(万歳塚)子どもたちのカルタ取り(令和元年度)
令和2年4月、平瀬古城会を設立しました。会のコンセプトは会員が楽しみながら、自由に意見を出し合い積極的かつ自主的に活動することを基本としています。
平瀬城跡の整備保全活動として、登城路の整備、草刈りなどを行いました。
まつもと文化遺産の周知活動として、「嶋之内の成立と発展」パンフレットや『島内の歴史と文化遺産』の冊子を刊行し、小中学校や公民館事業で配布しました。
学習活動として、パンフレット・冊子を小中学校教職員へ配布しました。松島中学校の社会科体験授業に講師を派遣し、火縄銃を通した歴史授業を実施し、島内小学校では地域学習授業として、「鳥居火の歴史、伝承、現状」という内容で社会科授業を実施しました。
平瀬城跡の草刈りや倒木の片付け 生徒たちは火縄銃を食い入るように見つめていました
橋倉家住宅や十王堂跡の清掃・環境整備活動を年に数回実施しています。
地区の歴史的先駆者のひとり「近藤次繁」についての講演会を開催しました。
コミュニティースクール事業の一環として、毎年旭町小学校6年生を対象に、地区内の歴史まち歩きを実施しています。地区内の文化財や歴史的先駆者について、説明をしながら地区内を巡ります。
そのほか地区ウオーキングでの勉強会や善光寺街道の視察研修などを行いました。