本文
妊娠中のあなたにたいせつな食生活
松本市全体で進めている食育はこちらから→まつもとの食育
はじめに
妊娠期の食生活
妊娠期の食生活は、お母さんの健康と赤ちゃんの健康にとって、とても大切です。
食事を抜いたり(欠食)、特定の食品に偏ったり(偏食)しないよう、気をつけましょう。
ここでは、妊娠期の食生活のポイントを紹介していますので、参考にしてください。
食生活のポイント
妊娠中の体重増加量の目安
妊娠中の体重増加は、赤ちゃんの健康に関わります。
- 食欲にまかせて食べていき、体重が増えすぎてしまう場合
→妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、難産などのリスクが高まる - 妊娠中にもダイエットを続け、十分に体重が増加しない場合
→低出生体重児の確率が高くなり、その子が成人後に生活習慣病にかかりやすくなる
妊娠中の体重増加量の目安を知り、体重を上手に管理しましょう。
体重増加量の目安は、妊娠前の体格(BMI)を基準にします。
BMI(kg/平方メートル)の算出方法:体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
例)妊娠前の体重56kg、身長160cmの場合
56÷1.6÷1.6=21.8
BMI(kg/平方メートル)=21.8
妊娠前の体格 | 体重増加量の目安 |
---|---|
低体重(やせ):BMI18.5未満 |
12~15kg |
ふつう:BMI18.5以上25.0未満 |
10~13kg |
肥満(1度):BMI25.0以上30.0未満 | 7~10kg |
肥満(2度以上):BMI30.0以上 |
個別対応(上限5kgまでが目安) |
急激な体重の増減にも気をつけましょう。
食事内容を充実させるために
まずはきちんと食べる習慣を
偏食や欠食、食事時間が不規則になっていませんか?
もともと偏食や欠食、食事時間が不規則な方は、少しずつ直していきましょう。
つわりがある方は、つわりがおさまったら、きちんと食べる習慣をつくっていくとよいです。
つわりの時や胸やけの時は、好きなものや消化のよいものを少しずつ、食べられる時に食べましょう。
詳しくは下記の資料を参考にしてください。
つわりのときの食事の工夫・対処法[PDFファイル/411KB]
食事はバランスよく!妊娠中に特に大切な栄養を紹介
食習慣を整える中で、意識してほしいことは
- 1日2食は3皿をそろえる
- 不足しがちなビタミン・ミネラルを、「副菜」でたっぷりと
- 汁物に具をたくさん入れて副菜の一つに
こちらのページもチェック→おいしく食べよう具だくさんみそ汁
妊娠中に大切な栄養
- 妊娠初期は、神経管閉鎖障害の発症リスク低減のために、葉酸の摂取を
- 貧血予防のために、鉄の摂取を
- 骨や歯をつくるために、カルシウム摂取を
【参考資料】
妊娠初期に大切な栄養のおはなし [PDFファイル/1.13MB]
鉄補給メニューレシピ[PDFファイル/351KB]
カルシウム補給メニューレシピ[PDFファイル/331KB]
こちらのページもチェック→パパっと簡単!アルプちゃんと朝ごはん
カルシウムが豊富なレシピや、時短で作れるレシピを公開中!
注意すること
食中毒
特にリステリア菌による食中毒に注意しましょう。
妊婦、高齢者や免疫機能が低下している方(抗がん剤治療中やHIVエイズの方など)は、
少量のリステリアでも発症し、敗血症や髄膜炎など重篤な状態(リステリア症)になることがあり、
海外では死亡例も確認されています。
特に、妊婦が感染すると、リステリアが胎盤や胎児へ感染し、流産や生まれた新生児に影響がでることがあります。
リステリア菌の予防方法など詳しい情報は下記をご覧ください。
その他の食中毒に関する情報は【こちら 厚生労働省ホームページ:食中毒】<外部リンク>へ
ビタミンAのとりすぎ
ビタミンAは脂溶性ビタミンです。
視覚、聴覚、生殖等の機能を維持し成長促進、皮膚、粘膜、遺伝子発現に関与するビタミンの1つです。
レバ―、やつめうなぎ、うなぎ、ほたるいか、あなごといった動物性食品に含まれるビタミンAをとりすぎると、赤ちゃんの先天性異常をひきおこすことが知られています。
なお、野菜などの植物性食品に含まれるものは、必要な量だけ吸収されるので、過剰を心配しなくてよいです。妊娠1か月前から妊娠3か月に、ビタミンAの多い動物性の食品のとりすぎは控えるよう、
食品安全委員会から注意喚起されています。
ビタミンAのとり過ぎに注意しましょう[PDFファイル/345KB]
メチル水銀
魚介類を通じたメチル水銀の摂取が赤ちゃんに影響を与える可能性が言われています。
しかし、日本における食品を通じた平均水銀摂取量は、食品安全委員会が公表した妊婦を対象とした耐用量の6割程度にあって、一般に赤ちゃんへの影響が過度に心配される状況ではありません。
魚介類は、健やかな妊婦に重要である栄養などのバランスのよい食事に欠かせないものです。
魚の種類と量に気をつけながら、魚介類も食べましょう。
魚介類の種類とその量の目安などの詳しい注意点は、下記の資料をご覧ください。
厚生労働省:お魚について知っておいてほしいこと[PDFファイル/3.52MB]
誤った情報を鵜呑みにすること
不正確な情報を鵜呑みにして踊らされないように、正しい情報かどうか、
自分で判断し見極めていきましょう。
食事を楽しんで
赤ちゃんや家族との暮らしを楽しんだり、毎日の食事を楽しむことは、
からだとこころの健康につながります。
松本市では、栄養だけでなく、家族団らんを考え、
環境にも配慮したレシピを公開しています。
ぜひご活用ください。