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市長記者会見資料(令和3年11月2日)[PDFファイル/999KB]
記者会見で使われた資料をまとめたものです。
再生時間23分5秒
資料1 松本圏域と松本市の感染者の推移(7月1日以降)
【市長】
まず、新型コロナウイルスの新規陽性者ですが、今日を含めて14日間連続ゼロという状況です。4月以降では最も長い期間ゼロという状況が続いています。
資料2 松本市のワクチン接種状況
ワクチンの接種状況も、昨日(11月1日)現在で75%の市民の皆さんが2回の接種を完了したところです。
資料3 まだ予約をしていない方へ 松本市ワクチン接種
さらに、昨日から、まだ1回目・2回目接種をされてない方について、希望される方は、松本市立病院、松本協立病院で接種をしていただけるわけですが、昨日から新たに12歳になられた方の予約を始めました。また、明後日(11月4日)からは、それ以外の希望する方も予約をしていただける状況になっております。
また、これに関連して、今政府がワクチン接種証明書アプリの制作を検討しているということで、12月中には開始できる予定で検討を進めているということです。マイナンバーカードを取得していただいている方は、デジタル庁が制作するワクチン接種証明書の電子交付が可能になります。現段階で、松本市民のマイナンバーカードの申請率は40%程度ですが、これがスタートしてから申請をされますと、全国的に非常に混雑して交付までに時間がかかることも予想されます。この際、ワクチン接種証明書を利用されるという方は、マイナンバーカードの取得をぜひ早めにしていただければと思います。ネット、郵送等で申請ができますので、ぜひご検討願えればと思います。
資料4 中山間地域や若年層の投票率向上のため実施「移動投票所」の利用は…
もう1点、一昨日(10月31日)行われた衆議院選挙、県議会議員の補欠選挙に関して、衆議院選挙では投票率が55%程度ということでしたが、期日前投票をできるだけ中山間地域(の方)や若者にもしてもらって、政治参加、投票率の向上につなげようということで、今回、タウンスニーカー形式の移動投票所を利用していただきました。
四賀・安曇・奈川・入山辺・中山の中山間地と、高校と大学を回って行ったわけですが、今回、全体の投票者数の中で、期日前投票を行った市民の割合が31.2%と、30%を超える方々が期日前投票を行われています。そして、その中でどのぐらい今回移動投票所を利用していただいたかということをまとめたものがこちらのグラフです。
中山間地域の四賀・安曇・奈川で、それぞれ四賀では期日前投票のうち移動投票所を利用した人の割合が5.1%。安曇地区では、5.3%。さらに奈川地区では、全体の4分の1近くの23.8%の方に利用していただきました。高校と大学は、梓川高校・松本工業高校・松本大学で行い、合わせて133人利用がございました。
絶対的な数は必ずしも多いわけではありませんが、とりわけ奈川地区においては、4分の1近くの方が移動投票所で投票をしていただいたということ。今回、タウンスニーカー形式のバス1台を利用するにあたっては、必要経費が163万円かかっておりますが、今後、より費用対効果を検証した上で、さまざまな形で投票しやすい環境を整えていきたいと考えております。
私からは以上です。
【記者】
先日の衆議院選挙と、県議補選の結果の受け止めを市長にお伺いしてよろしいですか。
【市長】
投票率が55%程度ということで、前回とほぼ変わらない、小選挙区制度になってからでは松本市で2番目に低い投票率ということでした。今回の選挙は、コロナに直面し、デジタル化やゼロカーボンという世界の潮流に日本がどのように追いついていくか、そのためには変化に対応できる政治が必要、という認識が国民の皆さんの根底にある中での選挙だったと思います。
結果としては、自民党が絶対安定多数、立憲民主党が改選議席を10議席以上下回り、今日(11月2日)、枝野代表が辞意表明をするという結果になり、これが変化を求めた結果と言えるのかどうかというのは難しいところですが、やはり人が変わらずに政治が変わるのかということが、変化を求めながらもこのような選挙結果になったことの背景にあるのではないかと、私としては受け止めております。その上で、世代交代、新陳代謝が与野党双方に起きている部分もありますし、県議補選では30代、40代の候補が3人出て、合わせると9万票獲得をしております。そうした世代交代という流れも一定程度みられた選挙だったのではないかと受け止めております。
その上で、絶対安定多数を獲得した岸田政権に期待したいこととしては、このポストコロナの時代に即した政治ということを、ゼロカーボンやデジタル化や、地方分散といった大きな課題に真正面から取り組んで結果を出してもらいたいと思います。
もう一つ加えれば、少子化を何とかしなければいけないという問題が非常に私は大きいと思っており、そのための将来不安の解消、若い世代の可処分所得の向上につなげていく、子供・教育の予算の大幅な増額を地方自治体の立場からは求めていきたい、実現してもらいたいと思っております。
【記者】
関連で、政治的なスタンスのところですが、今回選挙戦で、特定候補の選挙運動の応援に行かれた場面もありましたが、行く、行かないというのはどういう基準で、誰に行くというのはどう決められたのでしょうか。
【市長】
まず、私が市長として公務で行う活動と、1人の政治家として政務で行う活動は、私の中では市長就任以来、区別をして対応していこう、また対応していく必要があると考えております。選挙について、一つは私と何らかの個人的に今までつながりがあったとか、あるいは大きな政治的方向性で共有するところがあることがベースにあって、その上で、具体的な応援の要請を受けたかどうかということで判断をして、今回、衆院選、県議補選それぞれ、私として政務として対応するところがあったということです。
【記者】
いずれも、市長が行かれた陣営から要請があって、それで行かれたということですか。
【市長】
はい。そういうことです。
【記者】
投票率の話ですが、今回55.26%で、先ほど市長もおっしゃったように、小選挙区になってから2番目に低い投票率でした。今回の衆院選で県内各市町村の投票率と比べると長野市を下回って最低レベルという結果になりました。
松本は普通選挙運動発祥の地とも言われるわけですが、市長として今回の投票率の低さをどう受け止めているかという部分と、どうして投票率が低いのかという分析のようなものがありましたらお願いします。
【市長】
まず、松本市が、今回に限らず、長野県内で投票率が一番、あるいはそれに類するぐらい低い状態が続いているということを認識としては皆さんも持っていると思います。選挙に行くことは最も政治参加の基本的な行為であって、それを高い状態に持っていくことが望ましいと考えております。
そのために、いくつか要因はあると思います。一つは、選挙そのものの争点が明確で、自分が投票したい政党なり候補者がその選挙区、その選挙に存在するかどうかということに左右されるところがあることは根本にあると思っております。より接戦の選挙、競り合いの選挙が予想されれば予想されるほど、投票率が上がっていくということがあることは認識しておく必要があると思います。
その上で、もっとベースを上げていくために、選挙事務を預かる松本市の立場からすれば、やるべきことは、先ほど移動投票所の例を挙げましたが、それぞれの地域とか年代とかにより即した投票環境の整備、改善をもっと積極的に行っていく必要があると思います。また、いわゆる啓発活動、広報、PRという部分も、もちろん公選法上やれることが明確に線引きはありますのでその範囲内ではありますが、選挙や政党や候補者の情報を、今は選挙公報ということがベースにありますが、より松本市のいろいろな媒体やチャンネルを通じてもっともっと有権者の目に届くような方法を工夫していかなければいけないと思っております。
さらに、これは私自身も皆さんと同様にメディアの仕事をしておりましたので、これは松本だけの問題ではもちろんありませんが、選挙の報道のあり方、議席予測とか、当確判定、これが、私もずっと記者をやりながら、選挙報道の大半の非常に大きな部分を占めていたわけですが、今はやはりそれ以上に、より投票行動の判断材料を潤沢によりきめ細かく与えていくことが、これは先ほど申しあげましたように、松本市の選挙管理委員会の立場としてもそうですし、メディアの皆さんの報道の仕方にも時代に即した部分も出てきていただく必要があるのではないか。そうした、今申しあげたさまざまな要因を受け止めながら、先ほど指摘があったような歴史もある松本市が、投票率や政治参加という面でもっと積極的な、肯定的な状況が生まれるように努めていきたいと思っております。
【記者】
移動期日前投票所については、費用対効果を検証した上で投票しやすい環境を整えていきたいということですが、基本的には継続あるいは地域を拡大していくお考えですか。
【市長】
一定の効果はあったと思っておりますので、場所はどこに出すのがより効果が上がるか、あるいはもう少しその台数や日数の幅を広げていけるのではないか、そういう方向で検討したいと思っております。
【記者】
全国では投票所が決められた時間よりも早く閉まってしまうというようなことが起こったということが一部報道であるのですが、特に何か松本市はそういった状況がなかったかどうかということと、投開票を巡ってのトラブルとかは改めて特になかったかを伺います。
【市長】
報道は直接確認をしておりませんが、松本市で何か投票時間が繰り上げられるような状況が起きたということはございません。また、投開票については、今回、衆議院選挙と県議補選が重なったことで、開票のスタートとか終了の時間が、当初私が報告を受けた想定よりは後ろにいった部分もございますが、トラブルといった状況ではなかったと認識をしております。
ここについても先ほどの投票率向上といいますか、選挙への市民の皆さんの関心を高めていくためにも、開票のあり方も、迅速・的確さを何よりももちろん優先しながら、得票状況の伝え方も、メディアの皆さんを通じてしていただく部分、松本市の選挙管理委員会としてもっと市民の皆さんに表の出方みたいなものが、間隔を短くできるかどうかとか、そうした面でも工夫の余地はあると思います。いずれにしても選挙は、一番とにかく間違いがあってはならないということが他の分野よりも強い、またそういう歴史を重ねてきていますので、選挙事務にあたる職員とか組織も非常にそのことにいろいろなものを注力します。私としては、そこをもちろん大切にしながら、市民の皆さんに参加意識を高めていただけるような工夫は、あらゆる角度でやっていきたいと思っております。
【秘書広報室】
以上で市長定例会見を終わります。