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市長記者会見 令和3年(2021)8月17日

更新日:2021年8月17日更新 印刷ページ表示

市長記者会見資料(令和3年8月17日)[PDFファイル/1.55MB]

記者会見で使われた資料をまとめたものです。

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資料1 大雨による被害状況について【降水量】の画像
資料1 大雨による被害状況について【降水量】

 まず、このお盆期間中の大雨の状況についてご報告します。今回の松本市において、数日にわたって大雨がもたらされたわけですが、こちらに期間中の降り始めからの降水量をまとめさせていただいております。松本気象台での観測でも合わせると243ミリという降水量を記録しており、去年の7月の豪雨と比べますと3倍近い降水量でした。一方で、上高地は去年の7月豪雨並みの降水量、そして松本市内で最も多くの降水量を測定したのが、乗鞍番所で422ミリでした。最大1時間のピークの雨量が14ミリあまりだったということが、大きな被害にはつながらなかった一つの要因とみられております。

資料2 大雨による被害状況についての画像
資料2 大雨による被害状況について

 人的な被害はございませんでした。住居の被害は、床下浸水5件、土砂流入3件でした。避難状況は、35地区に地区公民館など43カ所の避難所を開設しました。最も避難者数が多かった状況で、15カ所、153人の方が避難されました。ちなみに、松本市では14日の午後2時に、全市域の土砂災害警戒区域、これは35地区のうち16地区にございますが、そこに対して避難指示を発令しています。
 そうした中で、今回、先ほど申しましたように、土砂流入3件という事案がございました。これはこちらの写真にありますように、波田地区の上海渡地籍というところで発生した事案です。いわゆる土石流と松本建設事務所では現地調査を実施した上で判断しています。発生したのが15日の午前1時頃ということで、土砂流入が個人のご自宅の敷地内に3件しており、建物への具体的な被害は現在調査中、復旧方針も検討中です。

資料3 大雨により発生した土砂流入【被害状況】の画像
資料3 大雨により発生した土砂流入【被害状況】

資料4 大雨により発生した土砂流入【被害対応】の画像
資料4 大雨により発生した土砂流入【被害対応】

 今回のこの事案についての経過を少し振り返らせていただきます。先ほど申しましたように、この地域も含めた土砂災害警戒区域に対しては、事案が発生する前日の午後2時に避難指示を発令しました。この3軒にお住まいの方々はそのままご自宅に在宅され、15日の午前1時27分、このうちの1軒の方が異常に気が付き、119番通報をしたということです。通報後、隣接する2世帯の住民の方にも連絡をして、3軒の皆さんで市指定避難所である波田公民館に避難したという経緯がございました。この後、午前3時10分に、16区長会の防災行政無線で改めて避難指示をお知らせしたという経緯がございます。
 ご承知のように、岡谷市で土石流災害が発生し、3人の方がお亡くなりになるという事案がございました。今回の松本市内のこの事案も、幸い、土砂の流入の量や方向が、いわば直撃するという形には必ずしもならなかったということで、人的な被害はなかったわけですが、改めて、土砂災害と避難の在り方について、私たち行政側にとっても、市民の皆様にとっても、今回の事案を教訓にすべきところがあるのではないかと考えております。
 今回、被災された住民の方にお話を改めてお聞きしたところ、避難指示が発令されていることは知っていたと。一方で、自分の家は大丈夫だろうと思っていたというお話でした。また、外は雨が降る中で夜になり、避難所まで行くほどではない、わざわざ出て行かなくても、いざとなれば2階へ避難をすれば良いのではないかと考えたというお話を伺っております。
 私たちとしても、避難指示は、避難所への移動以外にも、安全な場所であればご自宅に滞在するということも手段の一つだとお話をさせていただいております。そうした中で、今回の問題を改めて鑑みたときに、まず、今回の方以外の松本市民の皆さんに対して申しあげたいことは、改めて、ハザードマップによって、自分のいる場所の土砂災害の危険性の有無、洪水時の浸水についての確認をしていただくこと。そして、避難場所や、避難経路を事前に確認をしていただきたいと思います。
 土砂災害に関しては、先ほど松本市が土砂災害警戒区域に対して避難指示を出したと申しましたが、より危険度の高い区域には、土砂災害警戒区域の中の、さらに土砂災害特別警戒区域というものを設けております。この土砂災害特別警戒区域は、それぞれの世帯に対して事前に周知していますが、先ほどお示しした波田の事案のエリアも土砂災害特別警戒区域に当たる場所でした。ですので、改めて、この土砂災害に対して、とりわけこの特別警戒区域にあたっている世帯にお住まいの皆さんは、できるだけ自らの命はみずから守るということを基本に、早め早めの行動、指定避難所への移動での安全の確保を全員留意していただきたいと思います。
 また、行政としても、避難指示を出すタイミング、あるいはそれを繰り返しいろいろなチャンネルでお知らせしていくといった方法、あるいは、より具体的で、当事者の方に届くメッセージ性といったことを、さらに検討して行っていく必要があると考えております。今日(8月17日)、明日(8月18日)にかけてまだまだ天候が不安定で、比較的少ない雨量でも土砂災害や洪水が起こる恐れがあります。ですので、私たち危機管理に当たるものにとっても、また市民の皆様にとっても、引き続き、大雨、土砂災害への警戒をお願いしたいと考えております。

資料5 大雨による被害状況について【交通機関】の画像
資料5 大雨による被害状況について【交通機関】

 また、今回、交通関係の被害では通行止めなどが道路で数カ所ありましたが、その中では、このアルピコ交通上高地線で橋脚が大雨のために傾いて、線路にゆがみが出て、14日から運休という状況です。昨日(8月16日)から一部区間については、バスによる代行運行ということで、市民の皆さんにはそうした代替措置を利用していただくことになっていますが、復旧の見通しはなかなか立たない状況だと報告を受けております。昨年の上田電鉄においても、橋脚が大きく崩れるという事案がございました。どの程度の深刻さかは今後調査が進められますが、松本市としては、運行会社のアルピコ交通と緊密に連携をとり、長野県ともしっかりと歩調を合わせて、できるだけ早い復旧に向けて、国からの支援を含め、調整をしてまいりたいと考えております。

 私からまず、このお盆期間中の大雨への状況についてご報告申しあげました。

【記者】
 上高地線に関してですが、上田電鉄別所線の言及もありましたが、復旧、あるいは代替運行の経費という部分で、金銭的な支援を県と市で考えるという理解でよろしいですか。

【市長】
 復旧については多額の費用がかかると思います。今回の大雨による公共交通の被害ということですので、当然一定の国の支援は受けられる、あるいは受けるように進めていかなければいけないと思っておりますので、上田の事例もきちんと情報を取って参考にさせていただいて、県と松本市で連携してそうした働きかけをしていく必要があると思っております。

【記者】
 一つの民間の事業者さんに背負わせるのは、なかなかコロナもあるので難しい。そういったところも、支援を検討する理由になったのでしょうか。

【市長】
 今回のこれからの復旧ということで、コロナが無くてもということかと私は認識しますが、いずれにしても松本市としては、上高地線は今のところ対象ではありませんが、バスについては公共交通、市民の足ということで、公設民営への取り組みも進めていこうとしているところでもございます。上高地線は西部地域の通勤、通学の足であり、上高地乗鞍方面への観光の交通手段としても非常に松本市にとって重要な交通機関ですので、当事者意識を持って取り組んでいきたいと思っております。

【記者】
 波田地区で起こった土砂災害について伺いたいのですが、流れについてもう一度確認したいのですが、発生したのは15日の午前1時ごろで、住民の方たちが避難したのは発生の後ということですか。

【市長】
 そうです。

【記者】
 先程市長がおっしゃったように、直撃は免れているので人的被害はなかったものの、皆さんまだこの段階では自宅にいらっしゃったということですか。

【市長】
 そういうことです。

【記者】
 今の土砂流入の件で、3世帯で住民の方は何人いらっしゃったのですか

【消防防災課長】
 避難された3世帯の方の住民数ですが、2世帯のお宅がそれぞれお2人、もう1世帯がご夫婦と、お子さん2人の4人ということです。

【記者】
 合わせて8人ということですか。

【消防防災課長】
 そういうことになります。

【記者】
 住民の方がわざわざ避難するほどではないと感じていらっしゃったということですが、波田公民館まで行くのがかなり大変な場所とか、そういったことなのでしょうか。

【市長】
 距離としてはどのぐらいありますか。

【消防防災課長】
 距離としては2キロぐらいかと判断されます。お話では2世帯の方は車で逃げられたということ。もう1世帯の方は、車が出せるような状態ではなかったので、救助に来ていただいた広域消防局の方に避難所の方まで搬送していただいたということです。

【記者】
 車が出せないというのは大雨によってという意味ですか。

【消防防災課長】
 そういうことです。

【市長】
 それは土石流が流れてきた後の話ですよね。

【消防防災課長】
 そうです。

【市長】
 つまり事前の話ではなくて、119番通報して、そのときには敷地内に土砂が流入していたので、車を出せる状況ではなかったということです。

 他にいかがでしょうか。よろしければコロナの関連に移らせていただきます。

資料6 松本圏域と松本市の感染者の推移(4月1日以降)の画像
資料6 松本圏域と松本市の感染者の推移(4月1日以降)

 松本市における、本日(8月17日)判明した新規陽性者の数は20人です。個別の事例の詳細はプレスリリースの資料のとおりですが、概要としては、年齢は20代から80代、感染経路でみますと、これまで判明している陽性者と同居外での接触があり、濃厚接触者、あるいは接触者で陽性と判明した方が5人です。また、これまで判明している陽性者と同居での濃厚接触者で判明した方が4人です。発症前2週間以内に県外の滞在歴がある方が1人です。それ以外の10人の方は現時点では感染経路不明で、20人のうち19人の方は軽症、お1人の方は中等症です。そして、この20人のうち、お配りした資料の476例目の方につきましては公務員とさせていただいております。この公務員は、松本市健康福祉部の保険課に勤務する、正規職員の20代男性です。3日前の14日に発症し、昨日(8月16日)医療機関を受診してPCR検査で陽性を確認しました。松本市内の既に判明している陽性者との接触がありました。市役所保険課は、陽性を確認した16日の午後にフロア全体の消毒作業を実施しました。現在のところ、職員の中に濃厚接触者はおりませんが、引き続き保健所の指示に従って対応いたします。
 松本市役所全体としては、これまでも受付のカウンターや椅子などの消毒を徹底してきているところですが、改めて、窓口業務でソーシャルディスタンスを確保した上でこれまで通り実施を行うこと、来客ごとに消毒をすることを徹底し、換気も30分ごとに実施をしてまいります。マスクの徹底、手洗いの徹底、体調不良の場合は早めに申し出ることなど、感染予防対策を徹底して引き続き、感染予防に努めたいと考えております。感染した職員、家族への偏見といったことはないようにお願いしたいと思います。

資料7 新型コロナウイルス感染者の状況(第3波と第5波の比較)の画像
資料7 新型コロナウイルス感染者の状況(第3波と第5波の比較)

 その上で、改めて第5波の状況について私から整理をさせていただきます。
 こちらの円グラフは、1月の第3波1カ月間と、第5波、昨日までの1カ月間を比較したものです。年代別に見ますと、昨日までの1カ月間、合わせて215人が新規陽性者となっていますが、全体の52%が20代以下、70%が30代以下、ほぼ大半、98%が50代以下となっており、いわゆる高齢者の皆さんの感染は、この第5波においてはほとんど確認されていません。療養場所については、1月の第3波と比べますと、現段階で入院の割合が半分以下にとどまっていますが、宿泊療養は2倍以上になっているという現状です。

資料8 新型コロナウイルス感染者の状況(陽性者全体における60歳以上の割合)の画像
資料8 新型コロナウイルス感染者の状況(陽性者全体における60歳以上の割合)

 このうち、60才以上の陽性者で、第3波と第5波の比較をしてみますと、1月のときに60歳以上の方が占めていた割合は全体の4割近くでした。この赤く塗っている部分が1月1日から1月31日までの陽性者数のうちの、60歳以上の方の人数であり割合です。この第5波、昨日(8月16日)までの1カ月間で見ますと、60歳以上の方は全部で5人ということで、割合としても、2%程度ということです。これは、ワクチン接種の進行とともに、そうした状況になっていることが伺え、昨日(8月16日)現在、65歳以上の高齢者のワクチン接種、2回の完了の割合は85%におよんでおり、デルタ株の感染力の強さ、50代以下の方についての陽性者の増え方と、一方で、ワクチン接種を終えている世代の感染は抑制されているということで、ワクチン接種に非常に高い予防効果、とりわけ、重症化を予防する効果があることが伺えます。
 そうした中で、松本市としても、現役世代のワクチン接種をスケジュール通りに促進したいと考えております。昨日から60代前半と50代の接種が始まりました。私も今日(8月17日)夕方6時から、1回目の接種を受けさせていただきます。

資料9 松本市ワクチン接種 スケジュールの画像
資料9 松本市ワクチン接種 スケジュール

 また今週19日から今度は40代の皆さんの予約が始まります。30代以下の方々は来月以降順次という形になりますが、まず40代50代の皆さんの接種を進めたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

資料10 ワクチン接種の有効性と必要性(年代別)の画像
資料10 ワクチン接種の有効性と必要性(年代別)

 ちなみに、先ほど申しましたように高齢者、65歳以上の接種率が85%に上っているのに対し、今のところ60代の前半の予約していただいた方は75%、50代、合わせて松本市内3万人あまりいらっしゃいますが、現段階で予約率は64%となっております。欧米などで、集団免疫の目安とされている接種率70%を私たちも目安としますと、50代のまだ接種の予約の申し込みをしていらっしゃらない方々には、ぜひとも予約、接種をお願いしたいと考えております。

資料11 ワクチン接種の有効性と必要性の画像
資料11 ワクチン接種の有効性と必要性

 改めて、接種を受けていただくことで自分の命と健康を守る、重症あるいは死亡例は、このワクチン接種を行っていただくことで、極めて低く抑えられるということが明らかになっております。また、ご自身の感染そのもの、そして他人に感染させるということについても、2回の接種を行っていただくことで、限りなく予防につながるということも、いろいろな形で明らかになってきています。副反応のリスク、特に2回目の接種の後に、高熱を発せられるという方の例が報告をいろいろされております。痛みや発熱に対する備えということが必要になってきますが、そうした副反応のリスクを上回るメリットが、お1人お1人にとっても、社会全体にとってもあると考えます。現役世代の皆さんにとっても、順番に接種を行っていただけるように、お願いを申しあげたいと思います。

 もう1点私から、ご報告させていただきます。セイジ・オザワ松本フェスティバルについてです。

資料12 2021セイジ・オザワ 松本フェスティバル【公演中止】の画像
資料12 2021セイジ・オザワ 松本フェスティバル【公演中止】

 新型コロナウイルスの感染状況は、新規陽性者の数が1日当たり20人程度という状況が続いています。そうしたことを踏まえた対応として、以下のような方針を決定させていただきました。
 まず、先週、子どものための音楽会、子どものためのオペラなどの講演についての中止をお知らせさせていただきましたが、それに合わせて、8月21日、22日に予定していた、OMFオープニングコンサート、ふれあいコンサートの二つについても中止とさせていただきます。この一連の中止させていただいた公演は、チケットの払い戻しをさせていただきます。

資料13 2021セイジ・オザワ 松本フェスティバルの画像
資料13 2021セイジ・オザワ 松本フェスティバル

 その結果、今回のセイジ・オザワ松本フェスティバルですが、開催期間を当初の8月21日のスタートを8月28日とさせていただいて、17日間から9日間に開催期間を短縮することとしました。そして開催期間中の演奏会は、こちらに表記をしておりますAプログラム、Bプログラムを中心とした五つの公演、これらはサイトウ・キネン・オーケストラが演奏する公演で、いわば、今回、これまで30年続けてまいりましたセイジ・オザワ松本フェスティバルの根幹を成す部分に限定をして開催するということで、準備を進めております。
 開催にあたっては、現下の感染状況を鑑みて、もう一段の感染防止への取り組みを取らせていただくということで、具体的には、緊急事態宣言地域およびまん延防止等重点措置地域からご来場予定のお客様に対し、これは大体3,000人程度いらっしゃると見込んでおりますが、抗原検査キットを郵送し、陰性反応であることを確認していただいたお客様には、ご来場をいただく。そして、体調が優れない、また陽性反応ということになったお客様には、来場をご遠慮いただくということです。合わせて、対象区域の居住有無にかかわらず、コロナの状況を考慮して来場を見合わせるお客様には、チケットの払い戻しをさせていただきます。
 以上、私の方からこのセイジ・オザワ松本フェスティバルの対応を申しあげました。今回こうした方針を打ち出すに当たりましては、最小限の演目に絞って、できる限りの対策を施す。これは、さかのぼると和合市長時代から有賀市長、菅谷市長と、松本市が30年にわたって、世界最高水準の音楽祭を松本で開催しようということで続けてきたこのセイジ・オザワ松本フェスティバルは、楽都松本の象徴でもありますし、松本の芸術、文化、さらには教育といった観点からのまちづくりにおいても、比類なきイベントであるという認識がございます。さまざま、ご意見があるかとも思いますが、何とか、この根幹となる部分の演奏会を開催することに、市民の皆様のご理解を得られればと考えております。

 私からは以上です。

【記者】
 先に、今日の陽性者の状況だけ確認したいのですが、466例目の医療従事者の方は病院なのかと、ワクチンの接種歴を教えてください。

【保健所長】
 466例目の医療従事者ですが、市内の医療機関にお勤めの方になりますが、感染可能期間中には、医療機関に勤務は確認されておりませんので、当該医療機関での感染拡大の可能性はないという形で調査はこれ以上進めておりません。ワクチン接種に関しては、この方はされてないとお聞きしております。

【記者】
 今日(8月17日)の陽性者で自営業従業員の方が3名ということで、今までの例からすると飲食店という可能性が多いのですが、市長の見解でも結構ですが、今回飲食店に時短・休業要請をされていて、飲食店から感染が広がっているというような認識はあるのか。教えてください。

【保健所長】
 自営業従業員に関しては、必ずしも飲食店ということではありませんので、さまざまな業種も含めて、記載させていただいておりますので、まずご理解をいただきたいと思います。

【市長】
 保健所長からも付け加えることがあれば申しあげますが、先程も見ていただいたように、非常に年齢の幅が若い方に偏って、多く広がっているというような状況。また個別に見ていきますと、もちろんその飲食店に関係しているという事案も一定程度見受けられます。そのことも踏まえて、今回、時短要請もさせていただきました。ただ、それが集中的にそこで起きて、そこだけを注意すれば押さえ込めるという状況ではないと理解しております。日常生活の中での会話や、会食といったことで、家族、知人に広がりは出ています。デルタ株の感染力の強さは、典型的な飛沫感染以外の感染の仕方にも、感染力の強さが現れているということで、そういう中での防止策、防止措置は、改めて日常生活でのマスクの着用、手洗い、手指消毒、換気、距離を取ることをお一人お一人に、より厳格に励行していただくことになると思います。
 付け加えることございましたら。

【保健所長】
 これまでの傾向という形でお話をさせていただいておりますが、ここ直近の感染拡大の状況を見ますと、やはり20代30代が増えてきている状況の中で、これも以前から申しておりますように、少人数ですがお互いの中で飲食をしている機会、そういったところでの感染拡大が少し目立ち始めているという状況です。そういった中では、飲食店では集団感染、いわゆるクラスター的な発生は起きておりませんが、飲食店の本当に仲間内だけで食べている中で、飲食店が影響しているわけではないのですが、会食といった機会で感染が広がっているのが現状だと見ております。

【記者】
 もう1点、全体的な話ですが、直近1週間で55.52人という10万人あたりの感染者ですが、昨日(8月16日)県知事の会見でもまん延防止措置はまだ考えていないということで、このままのペースでいくと、松本市もそういう対象に値する、もっと広がれば緊急事態宣言という可能性もあると思うのですが、そういう危機感は市長は抱いていらっしゃいますか。

【市長】
 緊急事態宣言、あるいはまん延防止措置がこれだけ繰り返されて、実際に効果という面で、国民、市民レベルでも、そのことだけに注視をしていて、果たしていいのかという議論が出ていることはご承知だと思います。ですので、国や県がどういう観点からそうした措置をこれから取る可能性があるか見守るということになりますが、自治体の長としては、新規陽性者の数にまずは着目していかなければいけませんが、現状においてはその根幹にあるのは、そのことによって医療機関の切迫が進んでいくこと。それは、コロナ対応をはもちろんですが、他の医療に対しても影響が及ぼされること。そして現段階ではまだ余裕がありますが、医療機関までいかない陽性者の受け皿となっている宿泊療養施設。こちらが、先程も見ていただいたように、第3波と違って、若い世代で宿泊療養者の比率が非常に大きくなっているこの第5波を考えたときには、私たちとしては宿泊療養施設についての受け皿の拡大、拡充は、県にもしっかりと要請し検討してもらわなければいけないと考えております。
 いずれにしても、ベースとなる新規陽性者の数がまだまださらに増えていくような状況になりますと、医療機関の切迫は避けられないということになりますので、何とかこれを抑止、抑制するということに努めてまいりたいと考えております。

【記者】
 473例目の80代男性ですが、この方のワクチン接種状況はいかがでしょうか。

【保健所長】
 ワクチンは未接種であると確認をしております。

【記者】
 476例目の松本市職員の方は陽性者の接触者であったということですが、市役所への勤務はあったのでしょうか。

【保険課長】
 感染した職員は、先週勤務をしておりました。

【保健所長】
 接触があった陽性者に関しては市の職員ではございません。

【記者】
 8月14日以前に、多分接触があったことは分かっていたと思うのですが、その間も勤務があったっていうことでいいのでしょうか。

【保健所長】
 8月14日以前も勤務状況ということになります。

【記者】
 接触者と分かったのはいつになるのでしょうか。

【保健所長】
 これまでも具体的にその部分に関してはご説明をさせていただいておりませんので、そこの詳細は控えさせていただければと思います。

【記者】
 他人に感染させる可能性がある期間の勤務はあったのでしょうか。

【保健所長】
 感染可能期間の勤務はあったと確認しております。

【記者】
 この方は保険課ということですが、市民と接触する業務はあったのですか。

【保険課長】
 市民と接触する業務は従事しておりますが、感染可能性がある2日間については、一般市民との接触はございません。

【記者】
 感染可能性がある期間、2日間というのは、14日よりも前ですか。

【保健所長】
 一般的に、感染可能期間は発症前2日間になりますので、この方は14日発症ですので13日、12日という形になるかと思います。

【記者】
 その2日間は市民と接触してないということですね。はい、ありがとうございます。

【市長】
 他にいかがでしょうか。

【記者】
 市長は先週飲食店での要請に回られましたが、その感触とか実際にどのくらいのところに直接要請をされたのですか。

【市長】
 私自身が回った箇所数ということでしょうか。あの時間で30軒弱を回らせていただきました。

【記者】
 協力することに対しての経営者の方の感触はどうだったのですか。

【市長】
 やはり、また感染拡大が進んだ、広がったことによって、飲食店にいろいろな影響が出た、そして時短要請になったことは非常に残念だということをおっしゃられ、その上で、こういう状態になった以上は時短要請を受け入れて、協力させていただきますというお話が大半でした。

【記者】
 特に何か保証の問題とか、不満の声はなかったですか。

【市長】
 もちろん協力金が十分な額ではないとおっしゃる方もいらっしゃいました。

【記者】
 セイジ・オザワ松本フェスティバルの関係ですが、先ほど説明されたように、サイトウ・キネン・オーケストラが出演する演奏会に限定してということだったと思うのですが、今回新たに追加して中止した演奏会の中にもサイトウ・キネン・オーケストラが出演する演奏会も含まれてると思うのですが、中止にしたプログラムと残したプログラムとの線引きというか判断基準はどういうところにあるのか具体的に聞かせてください。

【市長】
 まず、一番根幹のプログラムが今回、シャルル・デュトワという、世界的に名声の高い指揮者を迎えて行うBプログラムです。それに準じてAプログラムがございまして、そういう意味で言いますとこの四つの公演がいわば最もオフィシャルなサイトウ・キネン・オーケストラ(SKO)の演奏する公演ということです。今回、中止にさせていただいた21日のオープニングコンサートは、サイトウ・キネン・オーケストラのメンバーが、それぞれソロあるいはデュオで何回か細かく演目を分けてやるという形式のものでした。また場所もあがたの森文化会館の講堂ということで、施設としても、いろいろな防止措置や換気などの施設がきっちり整っている場所でやるものではなく、少しフランクなものとして企画されたものです。ですので、メンバーがやるものですが、オーケストラ全体としての演奏会ではないということ。22日のふれあいコンサートは、これもSKOのメンバーではない公演でした。
 また、先週中止と発表した子どものための音楽会やオペラなどもSKOの演奏ではなく、小澤征爾音楽塾という若手の演奏家が(演奏し)、子どもたちにクラシック音楽に親しんでもらうためのものでした。そうしたことがまず根幹にあったことと、公演の日時が21日、今週土曜日ということですが、今回、演奏会の主体、形態、さらには時期、そうしたことを勘案して、こういう形で整理をさせていただきました。

【記者】
 対応をめぐって取材の過程で市民から不安の声とかを聞くのですが、実際、実行委員会にそういった声とかは届いていたりするのですか。またそういった声が仮に届いているのであれば、それを受けて、市長がどのような受け止めでいらっしゃるのかお願いします。

【市長】
 先程も申しあげましたが、さまざまなご意見は、やはり一定程度あると認識しております。市長の手紙でも、現段階では2、3通でありましたが、そうした声をいただきました。また実行委員会にも、いくつか声が寄せられていると考えております。そういう状況において、中止にするということの方向性と、できる限りの対策を取って、そして対象を絞って開催するという方向性を比較検討させていただいて、今回の方針をお示しさせていただきました。

【記者】
 OMFの関係で追加で伺いたいのですが、阿部知事が、まん延防止等重点措置の要請を検討するという報道がありますが、仮に長野県でそういった措置がとられた場合に、開催がどうなるのか、その辺りのお考えをお願いします。

【市長】
 どのような状況になったときに、まん延防止等重点措置の申請なり決定が行われるかということはつまびらかでございませんが、現段階では、今後さらにこの新規感染者の数がエスカレートして増えていく。また、そのことの結果として医療機関がひっ迫した。そういう状況が、8月28日をスタートにしようとしておりますが、仮に、極めて深刻な事態が生じたときには、再検討はありえると思っております。

【記者】
 抗原検査キットの郵送について伺いたいのですが、先程おっしゃった3,000人分を用意する費用と郵送する費用がいくらくらいになるのかということ。あとその負担がどちらになるかということを教えてください。

【市長】
 まず、今回、五つのプログラムでチケットを購入していただいている方が、大体7,000人ぐらいに上っております。そのうちの対象地域にいらっしゃる方が3,000人程度と見込んでおります。抗原検査のキットは、お一人2,000円程度と見込んでおりますので、単純に計算すれば600万円ほどとなります。ただ、これは購入の仕方によってもう少し圧縮ができるものと思っておりますが、費用についてはそうした形になります。その分の費用は当然この実行委員会の予算の中から新たに捻出する必要がございます。
一方で、現状におきましても収入の面で、当初予定したプログラムを中止して、現段階での収入は当初見込みを下回ることは間違いございません。さらに、これをもし全面中止ということになりますと、収入については、入場料収入は入ってこないということになります。そうしたことの中で今回、抗原検査キットの費用は今とり得る感染防止の費用としてしっかりと支出を実行委員会の予算としてしようということです。

【記者】
 OMFについてですが、今年はプログラムがかなり限られて、OMFで県外から松本に来た方が観光したりですとか、そういう地域の活性化にも今までつながっていた部分があったと思うのですが、今年はそういったことも見込めないと思うのですが、その中で、こういった状況でもOMFを開催する松本市にとっての意義であったり、メリットというところをお聞きしたいです。

【市長】
 先ほど申しあげましたが、(OMFは)今年で30年になります。もともとサイトウ・キネンという、齋藤秀雄先生に師事された世界的な音楽家が小澤征爾さんの旗振りのもとで、本来であれば、もっと大都市で開催するようなスケール、水準の音楽祭が、松本の先人の皆さんの努力で松本で開催され、ここまで続いてきました。私は、これは非常に奇跡的なイベントだとずっと見てまいりました。昨年初めて、新型コロナで海外からの演奏家の皆さんは日本に入って来られないという中で中止となり、今年もその部分はクリアができましたが、ここへ来ての感染の拡大で通常通りの開催は難しい状況です。今ご指摘のあったような、本来このフェスティバルがもたらしてくれた松本への効果、プラスの影響は、今回開催したとしても、相当限定的なものにならざるをえません。一方で、小澤征爾総監督の年齢や体調の問題もあって、新たな体制のもとにこのフェスティバルを、30年の節目の先にもつなげていこうということで、今回、30年目のフェスティバルをSKO財団という新体制のもとで企画をし、小澤征爾総監督も側面的に支えながら、ここまできたものです。さまざまなマイナスのコロナに対しての影響は、もちろんゼロではないと思いますが、私としては、市民の皆さんとともに、このOMFの灯を消してはならない。何とか次の世代にもつなげていく。そのために今回、SKOのメンバーの皆さんには、最大限の対策もしていただいて、集まっていただいて、市民、そして観客の皆さんにも、最大限の対策を取っていただいて、先ほど申したような形で演奏会を開催することは、楽都松本の未来に向かって、私は、大きな足跡になるのではないか。そう考えて、市民の皆さんには、ご理解をいただけるように、これから取り組んでいきたいと思っております。

【記者】
 先程の宿泊療養施設の関係ですが、拡充を考えなければということで、中信地区に1棟か、何棟か分からないですが、今現状市民だけで98人が入っている状況で、宿泊療養施設としてひっ迫しているのかと、県へ要望を具体的にするのかをお願いします。

【市長】
 まず先程も申しあげましたが、現段階ではひっ迫するような状況ではございません。宿泊療養施設は、現状では100室ありますが、まだ余裕のある状況です。ですので、先程の人数がそのまま今そこに入っているという意味ではございませんので、そこはまず1点。受け皿として、今後必要になるので検討していただきたいということは、非公式な形で、長野県側には伝えております。

【記者】
 確認ですが、感染経路不明の方が先ほど10人とおっしゃられたのですが、備考のところに書いてない人が10人と、県外、九州に行った滞在歴がある方が1人かと思うのですが。

【保健所長】
 経路不明は県外滞在歴のない方を経路不明とさせていただいて10名ということで、申しております。

【記者】
 県外滞在歴のある方は不明には入らないということですか。

【保健所長】
 県外滞在のときに可能性としては感染可能な機会があったかどうか今回の方は分かっておりませんので、含めるとすると不明になりますが、一応県外滞在歴があったということで区別させていただいております。

【記者】
 備考のところに書いてない人が11人いるのですが。

【保健所長】
 確認を少しさせていただきます。

【市長】
 確認をしてお伝えさせていただきます。
※8月17日発表の感染経路不明者は11名でした。

【記者】
 OMFの関係で、今回中止になった公演について、どれぐらいの方が、それぞれ鑑賞される予定だったかは分かりますか。

【国際音楽祭推進課長】
 8月21日が5公演ありますが、合計768名の方。8月22日、ふれあいコンサートは600名です。

【秘書広報室】
 以上で市長定例会見を終わります。

※この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。

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