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市長記者会見 令和3年(2021)8月10日

更新日:2021年8月10日更新 印刷ページ表示

市長記者会見資料(令和3年8月10日)[PDFファイル/1.71MB]

記者会見で使われた資料をまとめたものです。

再生時間59分1秒

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資料1 松本圏域と松本市の感染者の推移(4月1日以降)の画像
資料1 松本圏域と松本市の感染者の推移(4月1日以降)

資料3 新型コロナウイルス感染者の状況の画像
資料3 新型コロナウイルス感染者の状況

資料4 コロナ病床の利用状況の画像
資料4 コロナ病床の利用状況

資料5 新型コロナウイルス新規感染者の増加を受けての画像
資料5 新型コロナウイルス新規感染者の増加を受けて

資料6 緊急事態宣言対象地域等との往来者へのPCR検査の画像
資料6 緊急事態宣言対象地域等との往来者へのPCR検査

【市長】
 まず新型コロナウイルスの感染状況から報告いたします。今日は松本市におきまして、新たに10人の陽性者が判明いたしました。情報については配布しましたプレスリリースのとおりです。補足を申しあげますと、10人のうち、339例目、346例目の2人につきましては、これまでに判明している陽性者の同居外での接触があり、濃厚接触者、あるいは接触者として検査をしたところ陽性が確認されました。また345例目の方は、発症前2週間以内に神奈川県との往来がありますが、滞在中に陽性者との接触は確認されておらず、現時点で感染経路不明です。この他の7人は、いずれもこれまでに判明している陽性者との接触や、県外滞在歴は確認されておりません。現時点では感染経路不明であります。この10人の重症度は、中等症が1人、軽症が9人です。また今日の10人の中に、飲食店関連を含め、集団感染に関わる事例はございません。
 こちらのグラフにありますように、直近1週間での松本市内の新規陽性者は合わせて66人にのぼっています。66人という数は、新規陽性者の数でいきますと、長野県のレベル5に相当する数です。改めて7月28日から昨日までの2週間の新規陽性者92人について内訳を見てみますと、一番左側の年代別では、30代以下が合わせて63%、全体の3分の2近くを占めています。また、40代、50代で、合わせますと34%。つまり、50代以下で、大半を占めており、60代以上の高齢の方は、一握りの割合になっております。また感染経路別では、濃厚接触者、感染経路不明がそれぞれ、3分の1強ずつを占めております。さらに右側の療養場所につきましては、自宅療養、そして宿泊療養を合わせると、全体の71%、入院をされた方は合わせて22人となっております。
 先週来、松本市内の新規陽性者が増加するに従って先ほど2週間で合わせて22人と申しあげましたが、市内の医療機関の入院者数も増えてきております。こちらの表にありますように、中信地区の病床逼迫(ひっぱく)度は、現在22.5%となっております。また、16床で運用しています市立病院のコロナ病床の利用率は、16床中12床ということで、75%にのぼっています。松本圏域では、入院調整計画に基づき、今週中には市立病院のコロナ病床を、37病床に増やします。また、まつもと医療センター、安曇野赤十字病院、さらに松本協立病院などの入院病床の拡充を行っており、現段階では、当面の間必要な病床確保は可能な状況です。
 ただ、今後さらに陽性者が増え入院が必要な方が増加しますと、松本圏域においても、医療機関の逼迫(ひっぱく)という状況が来る可能性がございます。先ほども見ていただいたように、デルタ株、そして高齢者のワクチン接種がほぼ完了した現在においては、高齢者の陽性者は1人であり、若い世代の感染者が多く、まだ重症者は少ないものの、感染者の絶対数が増加していけば、入院病床や、宿泊療養施設も徐々に埋まってくるということになります。
 また入院病床に行く前に、陽性が判明された患者さんの病状を確認して、療養先を決めるという診察、これは外来の振り分け診察と呼ばれておりますが、これを市内の医療機関のご協力で実施するにあたり、直近の、1日10人前後の陽性者が判明する状況は、かなりこの部分について厳しい状況になってきております。今後陽性者がさらに増えますと、陽性が判明したその日のうちに受診先を調整することが難しい状況ということも予想されます。
 改めてこれ以上の新規感染者、新規陽性者が増えないために、市民の皆さんには感染リスクの高い行動を控えていただきたいと思います。マスクをしないで人と接する、会話をする、大声で話す、あるいは、大人数、長時間での飲食につきましては、ぜひとも控えていただきたいと思います。

 コロナに関しまして、全国的にも新規陽性者が急増しているわけでありますが、やむを得ず帰省などで緊急事態宣言対象地域等に往来があった場合に、希望する方を対象に期間限定の予約制で、無料でPCR検査を実施することといたしました。対象になるのは、市内に住所等を有する方、これは実家や、居所がある場合でも可能でありますけれども、そうした方が、緊急事態宣言対象地域、あるいは、まん延防止等重点措置地域との往来があった場合、8月16日、17日、18日の3日間、アルピコプラザ6階において無料でのPCR検査を実施いたします。予約方法は、WebまたはFaxにて行っていただいて、それぞれ、1日当たり先着順で100件実施をいたします。陽性の場合は、医療機関への受診を促し、陰性の場合は、そのまま連絡をしないというかたちをとらせていただきます。やむを得ず、感染拡大地域との往来をされた方で、早期感染者の発見を図るために、こうした対応をとらせていただくことといたしました。

 コロナの関連は以上であります。

【記者】
 最初にコロナの感染状況なのですが、現状として市中感染が広がっているような状況かと思うのですが、市長として市内の感染状況をどのように見ていらっしゃいますか。

【市長】
 先ほど申しあげましたように、新規感染者数、新規陽性者数だけでいきますと、既にレベル5に相当する状況であります。このいわば第5波の特徴は、感染力が非常に強いということ、そして高齢者は、ワクチン接種が完了した段階での感染拡大であるというこの2点が第5波の特徴であります。従いまして、感染者は若い世代が多いため、重症になる方は第3波、あるいは第4波に比べると少ない状況です。ただ、絶対数が非常に高まりますと、この相対的に少ないという重症者や、あるいは入院をしていただく方の数も、それに比例して増えていくわけでございます。先ほど申しあげたように、現状の入院病床、宿泊療養施設は、直ちに逼迫(ひっぱく)する状況ではございません。しかしこの状況がさらに拡大を続けるようになると、松本においては、最大限の入院病床の拡大をして、何とか乗り切った今年1月の事態に近づいていく可能性がないわけではないということです。ですので、改めて、一人ひとりの基礎的な感染防止措置、マスクの着用、手洗いやうがいの徹底は基本でありますが、ワクチンの接種を既に済ませている方も、マスクの着用はしていただく、あるいは、複数人においての食事、飲食の際には、騒ぐことをせず、食べ終えたらマスクを着ける行動を徹底していただきたいと思います。

【記者】
 今日のコロナの発生に関してですが、339例目、342例目、344例目も自営業従業員の方、ですが、同一の職場でよろしいでしょうか。

【保健予防課長】
 本日のところはあくまでも同居外での接触があった濃厚接触者ということでご理解をいただければと思います。

【記者】
 それは集団感染の可能性もあるのでしょうか。

【保健予防課長】
 先ほど市長の方からもご報告させていただきましたが、現在のところは集団感染という発生を懸念されるものはございません。

【記者】
 今日発表の10人のうち、市長はお1人中等症がいらっしゃるとおっしゃったのですが、この表を見ると中等症の方2人いるかと思うのですが、どちらが正しいですか。

【市長】
 早急に確認します。

【記者】
 緊急事態宣言対象地域等の往来について、新規陽性者数がレベル5相当に上がってきているわけですが、先週はできるだけ小規模分散での帰省をということで、体調を整えて来る方に対して、来ないでくださいと言う必要はないとご意見が示されていましたが、改めて今こういうフェーズになった中で、何かその呼びかけに変化はありますか。

【市長】
 基本的には変わらないと考えております。個々の判断で節度ある行動をとっていただきたいと思います。その上で、先ほどから繰り返しになりますが、リスクの高い行動は取らない。既に松本市内もレベル5相当の陽性者の数ですし、リスクが高い状況を避けることについては、往来される方も、また市内に滞在されている方も同じような心構えで取り組んでいただきたいと思います。
 ちなみに、東京の1日当たりの新規陽性者は4,000人程度が続いております。人口比で見ますと、10万人当たり、28.5人という数になります。松本のこの直近1週間、1日あたりおよそ10人の新規陽性者が確認されております。10万人あたりに直しますと4.2人ということであります。この開きを大きいと見るか、これは既に近づいているというふうに見るか、見方はそれぞれあると思いますが、いずれにしても、新規陽性者の数ということだけで言えば、第3波、第4波の時よりも数は多くなっておりますので、先ほども申しあげましたが、絶対数がさらに2倍、3倍ということになれば、医療機関への影響が避けられないということですので、往来も松本に住んでおられる皆さんも改めて、この感染防止対策を徹底していただきたいと申しあげたいと思います。

【記者】
 市が行うイベントについてですが、先日会議も開かれましたが、イベントを開催するかどうかの基準については、今後どのように対応されますか。

【市長】
 感染リスクが高まる行動につながるようなものなのかどうかということが、一つの基準になると思っております。当面8月中ということになりますと、大きなイベントは、ОMF、セイジ・オザワ松本フェスティバルが、この8月21日にオープニングコンサートということで予定をしております。クラシックコンサートが、クラスターにつながるというような事例は、これまで全国的にもございませんし、このコンサートそのものが、感染リスクの高いものだとは基本的に考えておりません。根幹となるプログラム、Aプログラム、Bプログラムがございますが、これにつきましては予定通り開催をするということで、SKO(サイトウ・キネン・オーケストラ)側とも確認をしているところであります。一方で、それ以外の教育プログラムという位置付けにある小学校6年生や、中学校1年生を県内から招待をするというプログラムがございます。これにつきましては感染状況を鑑みて、一両日中に予定通り実施するのかどうか結論を出さなければいけないと考えております。いずれにしましても、出演者や、スタッフ関係者全員に対するPCR検査の実施、またBプログラムにつきましては、入国の際に3日間の隔離措置を取ることになっております、演奏家、音楽家が含まれることから、松本入りしてからも、このプログラムに関係する方々には3日おきでPCR検査を実施する予定です。さらには、リハーサルの見学や、楽屋での面会は、今回は禁止をすると現段階で決まっております。さらに、感染防止のために必要な措置があるのかどうか引き続き検討してまいりたいと考えております。

【記者】
 確認ですが、小学校6年生や、中学校1年生を招待する教育プログラムについては1つだけですか。それともいくつかプログラムがあるのでしょうか。

【市長】
 こちらは、子どものための音楽会という名称で、9月2日、3日、6日、午前、午後、それぞれ公演がございます。これは長野県内の小学校6年生およそ9,000人近くの児童が鑑賞する予定になっております。また、中学1年生対象の子どものためのオペラは、8月26日、27日、それぞれ午前、午後の公演がございまして、こちらも県内のおよそ4,000人あまりの生徒が鑑賞する予定のものであります。

【記者】
 PCR検査について、これは市が独自でやるということでよろしいでしょうか。

【市長】
 はい。同様の検査を先週、県が行っておりますが、今回の8月16日、17日、18日の3日間につきましては、市が独自で行うものであります。

【記者】
 先ほど市長から感染者の早期発見につなげたいというご発言があったと思いますが、この3日間を選ばれた理由を教えてください。

【市長】
 まず、物理的にこのスキームが、県から示されて市が独自でやる判断を行うタイミングが先週後半であったということがございます。その上でお盆の時期の後半、往来が終えて、コロナの感染のリスクを感じている方に対して検査を受けていただくタイミングとしては、この3日間が適当ではないかと考えました。

【記者】
 どちらかというと、県外の学生が松本市内の実家に帰省するというよりは、県外に帰省して松本に帰ってくる人を主に考えていますか。

【市長】
 タイミングとしてはそちらが主になるかなと思います。

【記者】
 レベルが5相当ということで、もしかしたら今日にでも県がレベルを引き上げる可能性もあるということで、市独自か県とともにだと思いますが、休業要請や時短要請などをする可能性はあるでしょうか。

【市長】
 はい。県とのこれまでのやりとりの中では、明日にも県としての検討が行われると聞いております。レベル5になった場合に、県が既にレベル5になっている上田市、あるいは佐久市で取っている措置がございます。それが一つ私たちとしても、基準といいますか、参考に考えていくことになると思います。ちなみに上田市で取っている対応は、信州の安全なお店という認証を取った飲食店につきましては、4人以内、そして概ね2時間以内の飲食は認めましょうということ。そしてそうでない場合は、この認証のない場合は、8時以降の営業時間の短縮要請を行って、その要請を受けた飲食店に対しては、規模に応じて協力金を支給するというのが、今上田市でとっている措置であります。最終的に明日レベル5に引き上げになれば、対策本部会議を開いて、そうした対応をするかどうかの決定をしたいと考えております。

【記者】
 ワクチンの関係で、高齢者のワクチンの接種が進んだので、今後8月19日からは40歳以下の予約が始まり、8月16日からは、50歳代の接種も始まり、一番は、市民が打つのがいいと思うのですが、市の職員の方は、休暇を取って接種するのか、それとも平日勤務中に接種できるのでしょうか。職員の方も平日に接種ができれば、(市民の)休日分の接種機会が増えるので、できれば、職員の方は勤務中でもいいかなと思うのですがそのあたりの対応はいかがでしょうか。

【市長】
 今のご質問について、把握をしていないため、まず事実関係は確かめさせていただきます。その上で、今の具体的な職員の接種の仕方は脇に置きますが、改めて年代別で見ますと、30代以下が3分の2近く、そして40代、50代まで含めれば、9割以上というのが今の新規陽性者であります。接種の終わった年代は、ほぼ感染者が出ない状況になっております。そして、あと3ヶ月程経てば、全世代、全国民、全市民においての接種率も6割、7割と集団免疫に必要とされる水準に達する見込みであります。ですので、これから8月、9月、10月と順次、50代、40代、30代と接種を進めてまいりますので、最終的には個人個人の判断ではありますが、若いといっても、非常に重く重症化をするという事例はございますし、また結果として、あまりにも感染者の数が増えますと入院病床、宿泊療養施設へのしわ寄せが出てまいりますので、改めて積極的な接種を、市民の皆さんにはお願いをしたいと思います。

【記者】
 本日の感染者についてお伺いしたいのですが、341例について、大学生ということで、3日の発症から8日の受診まで期間が空いていると思いますが、学校への通学があったのかというのが1点。この方も含めて343例目ですとか、345例目という方に関して、発症から、検査までが大分空いているのですが、その点で、発症から医療機関への受診の期間が空くことについて、すぐに受診して欲しいですとか、そういったお考えが市としてありましたら教えてください。

【保健予防課長】
 先ほどの341例目の方の大学生につきましては、発症後、前2日も含めまして、大学等への通学はございません。それぞれの方がやはり症状が出てからしばらくご様子を見ていたりとか、一旦まず解熱をしたりというような状態がございますので、やはり本当に症状が出てこれはいつもと違うなというふうに感じることがありましたら、早めにご受診をいただければありがたいなと思っております。あと追加で先ほどの中等症の方はプレスリリースに書いてあるとおり2名の間違いでございましたので修正をお願いいたします。

【市長】
 他にいかがでしょうか。ないようですのでそれ以外の点につきまして私から報告をさせていただきます。

事業者アイデアの提案結果1

事業者アイデアの提案結果2

事業者アイデアの提案結果3

資料7 松本市のデジタル化に向けた事業者アイデアの提案結果の画像
資料7 松本市のデジタル化に向けた事業者アイデアの提案結果

 1つは、先週末まで募集をしておりましたデジタル化に向けた事業者アイデアについてであります。期間は3週間ほどでありましたけれども34の事業者から提案をいただきました。そのうちの15事業者、全体の半分近くが新規の事業者で、また県外の事業者が4分の3程を占めております。さらに、提案数でいきますと148件に上ります。重複もございますが、都市基盤、危機管理が最も多く、健康医療福祉、子ども、若者の教育といった分野が多くなっております。さらに、構想中のアイデア、実証実験の段階にあるアイデア、さらには実装に向けて改良中のアイデアなどとともに、全体のおよそ半分が既に社会実装されているアイデアでございました。
 具体的な提案の事例としては、道路の情報や人の流れを自動運転社会に対応していく道路整備の在り方の提案や、無線ネットワークを活用した子どもの見守り等、災害時の避難支援等を行ったものがございました。これらにつきましては、提案をもとに今後の松本市のDX戦略策定や、事業化に向けた研究を行ってまいりたいと思っております。

資料8 東京2020パラリンピック聖火リレーの画像
資料8 東京2020パラリンピック聖火リレー

 もう1点は東京2020パラリンピックの聖火リレー、聖火フェスティバルについてです。パラリンピックにおきましては、47都道府県で生まれた炎を東京に集めて、ひとつの聖火として、東京を走ることになっております。そうした中で長野県におきましても、松本市をはじめ県内各地でこの火をリレーしていくことになっており、松本市では、市役所の平和の灯(ともしび)から、明後日(8月)12日の午前中に採火を行います。パラリンピアンの方に参加をしていただき、車椅子の卓球選手に採火を行っていただくことになっております。パラリンピックの開会式は8月24日でありますけれども、ここでの聖火につながっていく採火式を、明後日行わせていただきます。
 もう1点、私から申しあげます。アルプス公園の整備事業についてであります。先週の記者会見(8月3日)でも申しあげましたが、アルプス公園は松本城公園と並ぶ、条例でも定められた総合公園でございます。松本市としては、このポストコロナの時代に、環境、景観、自然体験といった観点から、このアルプス公園全体の魅力向上を図ることは、これから5年間の基本計画に位置づける必要があると考えております。その中でも、旧まきば山荘跡地の周辺は、北アルプス、そして松本平が一望できる最高のロケーションである一方で、施設を取り壊した後、臨時の駐車場として使われる形で、事実上放置され、活用がなされてきませんでした。そこで身近なところでアウトドアを楽しめる松本のシンボルとしてキャンプ場の開設という提案を、昨年市民の一部の皆さんからいただきまして、2月の議会に工事費を計上いたしました。議会の賛同を得られず、再度9月に提案を目指すと申しあげてまいりました。この間、地元の説明会で賛否両論があり、また整備を求める署名の運動も始まっているところでありますが、市民に愛される価値のあるキャンプ場にするためには、松本市としてもさらに内容の精査、計画の練りあげが必要であると考えております。
 具体的には、管理運営の方法、また区画や施設の配置、そして、一般の来訪者の景観への配慮、そうした点が挙げられます。キャンプ場の設置は、市民、そして事業者の意見をさらに丁寧に酌み取って、改めて計画案をまとめ、来年度の当初予算に事業費を計上することといたします。9月の議会には、2月の段階でも計上いたしましたが、旧まきば山荘建造物の耐震調査の費用、さらに生態系の宝庫である北側拡張部の在り方を検討する組織の設置費用、この2点について計上する方向で調整を進めてまいります。アルプス公園は1974年に、深沢松美元市長が開設し、そして2004年に、有賀正元市長が、北側に拡張をした学都松本が全国に誇れる都市型自然公園であると考えております。南側の開園分と、北側の拡張部の双方で、新たな魅力を創造していくことが必要だと考えております。私からは以上であります。

【記者】
 アルプス公園の関係で、今まで来年8月の小鳥と小動物の森のリニューアルに合わせてオープンすることを目指すというふうに、議会に説明されてきたかと思いますが、そこら辺の変更点はありますか。

【市長】
 先ほど申しあげましたように、2月の議会に提出した事業費のうち、キャンプ場の芝生を張る、あるいは、そこに通ずる道路を整備するということの事業費の計上は、今回いたしません。従いまして、来年の夏(にオープンする)ということのスケジュールは、現段階では数ヶ月は後ろに行くことになると考えております。

【記者】
 来年度中にはオープンする予定ですか。

【市長】
 それを目指していきたいと思っております。

【記者】
 今まで9月に予算を提案するというのを、来年度当初ということで方針転換したその一番のきっかけは何だったのでしょうか。

【市長】
 地元の住民の皆さんの説明会を3回開催させていただきました。反対の強い地元の町会もありましたし、また、賛否が拮抗(きっこう)している町会もございました。先ほど申しあげましたが、アルプス公園は他の都市公園とは違って、松本城公園とともに、松本市民全体の休息やレジャーなどに総合的に供する公園と条例でも位置付けておりますので、幅広く市民の皆さんの声を聞く必要があります。そうした一環として、今市民の有志の皆さんより、この整備を求める署名運動も行われております。そうしたことも踏まえて、来月(9月)4日には「次代につなぐアルプス公園」と題して多事争論会を開催させていただきます。賛否分かれていますが、そうしたアルプス公園を巡る機運の盛り上がりも踏まえて、このキャンプ場はもちろん、アルプス公園全体の問題をしっかりと精査し、練り上げることがより適切ではないかと考えたところであります。
 1例を申しあげますと、今キャンプ場の設置を念頭に置いている場所は、隣接したところに旧まきば山荘の使われなくなった建造物がございます。そしてその上が、広いコンクリート張りで、展望スペースになっております。もちろんキャンプ場の予定地も、臨時駐車場で事実上放置されているのですが、この建造物そのものも放置され、そして展望スペースといっても、ベンチが3つ、4つ、一番先のとこに置かれているだけで、コンクリート張りがただ続いている状況ということがございます。やはりこのあたりも、キャンプ場とはまた別の観点から、北アルプスを一望できる景観を市民の皆さんにも、広く堪能していただくために、あわせて検討を進めていく必要があるのではないかと思います。先ほど申しあげた、耐震調査もその一環でございます。今申しあげたことを踏まえて9月に予算という形ではなく、来年度の当初予算に、そうしたものも総合して提起をしようということにさせていただきました。

【記者】
 賛否、反対の住民の方もいらっしゃいますが、今後話し合いを通じて、整備自体を止めるという選択肢は、今のところはないということですか。

【市長】
 私自身は、来年の2月に事業費を計上しようと思っております。しかし最終的には議会の多数派の賛同がなければ実現いたしませんので、その理解を得られるような、またそこに向けた市民の皆さんへの働きかけを続けていかなければいけないと思っております。

【記者】
 計画につきまして、あまり使われていない展望スペース、これは今残っているものを回収して、新たな活用方法を探るという意味で、一体の計画に入れていきたいという方針ですか。

【市長】
 まだそこまでこの部分については具体的な検討が進んでおりません。先ほど申しあげたように、キャンプ場の用地として念頭に置いていた臨時駐車場の部分も放置されていたと私は思いますし、今の展望スペースは事実上使われなくなった建造物の屋根にあたる部分を使っているわけであります。アルプス公園全体の魅力向上にとって、そうしたことをこのまま放置しておくのは、問題があるのではないかという認識を、全体の問題を皆さんが提起していただく中で、私自身も感じ取っています。具体的にどのようなことができるかと、前提としての耐震調査が必要ですし、そうした観点から今進めていこうというスタート段階と捉えていただきたいと思います。

【記者】
 練り直しを決めた理由ですが、今おっしゃったような形ですと計画全体がかなり変わって、提案する予算の規模もおそらく相当変わると思うのですが、そういったことが9月の補正でやるよりは、当初予算に上げた方が、筋とすれば適切だろうということが、練り直しを当初予算に持っていく理由でしょうか。それとも反対の声もありなかなか合意形成が上手くいかないかもしれないという要素が練り直しを決めた一番の理由なのでしょうか。今回もう1回再検討するということにした理由をお尋ねしていいですか。

【市長】
 今指摘をされたような側面も、もちろんゼロではありません。その上で、先ほど申しあげたようにアルプス公園の全体の魅力向上が、これから5年の松本市の街づくりにとってやはり非常に重要であるという認識を、このコロナによって生まれてきている自然回帰、地方回帰のような大きな潮流や、若い世代を中心にアウトドアというものにさまざまな活用方法が広がっているということ、そうしたものの端緒が2月のキャンプ場の需要の提案であったわけでありますが、そのあと地元の住民の方からの反対意見の中に、より自然をしっかり守っていくという観点の意見が出されました。それはもちろん、エリアのこともおっしゃっていると思いますが、一方で、先ほど申し上げたようにアルプス公園は歴史的な経緯をもち、有賀元市長時代に拡張した北側部分が、全市政のもとではあまり積極的に顧みられず、今となって改めてその部分にもしっかりと取り組んでいく必要があると思います。さらにキャンプ場は、臨時駐車場に目をつけて始まった話でありますが、それ以上に、この公園のエントランスにあたる部分も放置をされていた状況であります。そうしたことを真正面から受けとめて取り組んでいくために、あと数ヶ月より精査をし、練り上げて取り組んでいきたいと考えたところであります。

【記者】
 基本計画にはアルプス公園の記載は、引き続き続けるということでよろしいです。

【市長】
 そうです。

【記者】
 スーパーシティ構想に関して、先日の報道で国から応募した自治体に対して修正を求めると拝見しましたけれども、松本市にも修正の要請が来たのでしょうか。それから各自治体に対して修正が求められているということはスケジュールが大幅にずれると思うのですが、そのあたりの見通しがあればお願いします。

【市長】
 今ご指摘のあった報道が先週末にございました。それを踏まえて今日、担当部署が内閣府に確認を取ったところであります。そこで示された現状は、これまで31の自治体が応募してきたのですが、その31の自治体はおしなべて、本来の特区構想とりわけスーパーシティ構想が目指す強力な規制改革という部分が十分でないという指摘でありました。これは松本だけではなく、31の提案全てがこのようなくくりになっており、現段階におきましては、事務局がサジェスチョンをしながら、改めてその提案を見直す必要があるという内容です。つきまして、この後どのようなプロセスが踏まれるのか、あるいは程度というものがどういうことなのか、現段階では不透明なところもございます。ただいずれにしましても、当初の6月から7月に5つ程度採択されるものから、8月後半にはずれ込むだろうと言われていたものが、さらにゴールは不透明になっているという状況です。そうしたことを見越していたわけではございませんが、先月からデジタル化に向けた事業者からの募集を受け、そしてこのスーパーシティ構想とは切り離してこの松本市としての民間事業者とのタッグを組んだDXの取り組みを進めていかなければいけないと考えています。また再生エネの分野につきましても、先ほどご紹介したものとはまた別枠で提案募集を行っておりますので、当面はスーパーシティ構想の今後の推移を見守ることと、松本市独自で民間事業者との具体的な事業連携を進めていくことを、宮之本副市長には指示をしたところでございます。

【記者】
 修正したものを再度提出する期限は決まっているのでしょうか。

【市長】
 現段階では、まだそこまでの具体的なものは示されておりません。

【記者】
 アルプス公園の話に戻りますが、先週の定例記者会見ではこういった話がなくって、今日、市長から発言がありましたが、来年度当初の方に予算化するという判断をしたのは先週の時点でよろしいでしょうか。

【市長】
 最終的には今日というと少し言い過ぎですが、この3連休であります。

【秘書広報室】
 以上で市長定例会見を終わります。

※この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。このページのトップに戻る

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