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市長記者会見 令和3年(2021)7月27日

更新日:2021年7月27日更新 印刷ページ表示

市長記者会見資料(令和3年7月27日)[PDFファイル/2.24MB]

記者会見で使われた資料をまとめたものです。

再生時間1時間11分40秒

資料1 松本圏域と松本市の感染者の推移(4月1日以降)の画像
資料1 松本圏域と松本市の感染者の推移(4月1日以降)

資料2 デルタ株(インド由来)についての画像
資料2 デルタ株(インド由来)について

 まず新型コロナウイルスの感染状況ですが、今日発表分の新規陽性者はゼロです。一方で、昨日情報提供させていただきましたが、松本市内においても、デルタ株の可能性があるL452R変異を有する変異株が1例検出されております。全国的に変異株への置き換わりが進み、大都市圏では第5波の感染が現実的になっていますが、今回、7月以降に判明した感染症の陽性者のうち、1人、1件において、L452Rの変異が検出されております。現在、国立感染症研究所におきまして、デルタ株であるかの確定の検査を実施しているところです。このデルタ株は、繰り返し申しておりますように、従来株と比較して感染力がおよそ2倍程度高いということが示唆されています。すなわち、同じウイルス量でも感染しやすい可能性がある。感染者から排出されるウイルス量が多いということですので、改めて市民の皆様には、基本的な感染対策を確実に徹底していただくようお願いをしたいと思っております。

資料3 新型コロナウイルス感染者患者の状況の画像
資料3 新型コロナウイルス感染者患者の状況

 その上でこれまで、7月に入って新型コロナウイルスの感染者、松本では9人確認をされております。この9人の状況の内訳を見ると、こちらに円グラフでまとめてありますように、自宅療養が2人、宿泊施設療養が3人、そして軽症の入院が4人という状況です。重症はゼロ、また中等症はゼロということですが、この軽症者4人のうちの1人は、1度中等症の状態となり、また軽症に戻るという経緯をたどっている方です。ワクチンの接種が進むことで、高齢者の感染状況が一定程度抑制されているということ。それによって重症化のリスクも現段階では広がっていないということですが、先ほど申したように、デルタ株の置き換わりがこれから進んでいくことを考えると、引き続き、医療機関のひっ迫につながらないような、お一人お一人の感染防止措置の徹底が重要になってくるということを重ねて申しあげます。

資料4 高齢者施設等の面会についての画像
資料4 高齢者施設等の面会について

 また、高齢者の施設の面会について申しあげます。高齢者施設の面会について、厚生労働省の事務連絡が今月(7月)の19日付で行われました。これまで、緊急時を除き基本的に面会の制限を検討するという状況となっていましたが、今月19日付の事務連絡では、感染が落ち着いていると判断されるときは、入所者とその家族の交流の機会確保に努めることとされております。コロナウイルスの感染状況が長引いている中で高齢者施設に入所している方々の健康状態を保つために、家族の皆さま方との交流の機会の重要性を指摘したものと受け止めております。
 松本市においては、介護施設の入所者は、今月19日までに巡回接種によってワクチン接種を2回とも完了しています。また、介護施設の従事者、これは通所系や訪問系も含みますが、優先接種という形でおおむね2回の接種の完了になりつつあるところです。現在、感染警戒レベルは注意報を示す2という状況です。この現状に鑑みながら、各介護施設においては、感染が落ち着いていると判断できる場合は厚生労働省の事務連絡に基づいて、面会者の記録、体温の計測、そしてマスク着用の徹底などに留意をして対応をお願いしたいと考えております。

資料5 松本市ワクチン接種 スケジュールの画像
資料5 松本市ワクチン接種 スケジュール

 続いてワクチン接種についてご報告します。昨日現在の65歳以上の高齢者のワクチンの接種率は、1回目の完了が84.4%、2回目まで終了している方の割合が69.3%となっております。7月末を目途とする高齢者のワクチン接種の完了に向かっている状況です。その上で、先週末から64歳から60歳の皆さんのワクチン接種の予約を始めさせていただいたところですが、今週の29日からは、50代の皆さんの予約を受け付けさせていただきます。そして、この8月以降、新たに、15歳以下の接種、さらには、年齢別の接種とは、別枠で接種を行っていただく接種方法について方針を決定しましたのでご報告します。
 まず、この15歳以下、12歳から15歳の接種は、8月の下旬から予約を開始させていただきます。年齢としては、15歳、14歳、13歳、12歳と、年齢の高い順に接種券を順次配布し、接種場所は、いわゆる大規模接種会場での集団接種は対象とせず、個別のクリニックで接種をしてもらうように設定をさせていただきます。
 これは、より年齢の低い子供たちに対して、強制的な形にならないようにということ、さらには副反応その他へのきめ細かな対応ができるようにということで、個別のクリニックに限る接種の方法をとらせていただくことにいたしました。また、15歳からスタートをするというものは、この後ご説明させていただく受験生への対応との関係で、15歳、中学3年生については、受験を控えているということも念頭に置いた設定です。

資料6 松本市ワクチン接種 スケジュール(受験・就職対象者、優先接種対象者)の画像
資料6 松本市ワクチン接種 スケジュール(受験・就職対象者、優先接種対象者)

 そして、この年齢別以外の部分について大きく二つの枠組みを設定させていただきます。一つ目は、受験生、就職対象者。高校3年生以上、大学生までということを念頭に置いていますが、この方々は、8月5日から予約を開始し、8月16日からの接種としております。
 もう一つの枠組みとして、職種を限って優先的に接種する対象者を設けさせていただきました。こちらはまだ日付までは確定していませんが、8月の上旬から予約を開始して中旬から接種という予定です。
 そして、今申しあげたこの年齢別と別枠の、二つの枠組みについてさらに加えてご説明させていただきますと、まずこの高校3年生以上の受験・就職対象者の皆さんについては、高校3年生の皆さんは全員を対象とするということ、そして、すでに高校を卒業して浪人生活を送っておられる方や、大学、短大、そして専門学校で就職を目指される方に対しては事前にながの電子申請サービスから、接種を希望するということで申請をしていただく手続きをとらせていただきます。8月1日から、まず事前の申請の手続きをとっていただいて、その手続きを済ませた方、高校3年生の方々は全員が対象となりますので、その方々は、8月1日から、最短では2日後の8月3日あるいは4日あたりになると思いますが、Web、LINE、電話によって予約をしていただける方法を、この受験・就職対象者の枠組みでは進めさせていただきます。
 またもう一つの枠組みの職種別の優先接種は、こちらに列挙させていただいた5つの職種について、この数字の順番に従って予約、接種を行っていただきます。優先順位1番目として位置付けている障害者福祉施設関係者の方々は8月の上旬から予約を行っていただけるように、その後順次、保育士、消防団、はり・灸・あんまマッサージ、理美容業という形で、この年齢とは別枠での接種の予約受付、実際の接種を行っていただくように設定いたしました。
なお、モデルナによる職域接種は、松本市に関係する、四つのグループ団体が申請をしていただいております。小中学校の教職員を初めとしたグループが申請をしていただいていますが、厚生労働省からそれぞれの団体に対して、8月の下旬の週には実施する方向で準備が進んでいるという連絡があったと報告を受けております。
 以上、コロナ関連、そしてワクチン関連について報告をさせていただきました。ご質問をお受けさせていただきます。

【記者】
 受験・就職対象者、高校3年生全員ということですが、もし後で分かれば、高校3年生が何人かという数字をお願いします。

【市長】
 事務方から後で報告させます。

【記者】
 受験・就職対象者をやるにあたって、多分受験とかで上京する機会とかあるためと思うのですが、どういうことで先に始めることになったか、市長としてコメントをお願いします。

【市長】
 直接市長への手紙でもご要望を複数いただきましたし、間接的にその他のチャンネルでもご要望がございました。先ほどご説明したような、他の職種における優先接種の枠組みも含めて、私からは、担当部局に対して、年齢別の接種を段階的に進めるものを原則としながら、例外的な扱いをするということも合わせて検討してほしいということを、64歳以下の11月末の完了を目指す接種のスキームを作るにあたって指示をしてきました。その一つとして直接、間接にご要望いただいていた、受験生対応、就職活動者対応も必要だと考えてこうした対応をとらせていただきました。

【記者】
 安心して受験ができるように、安心して就職活動ができるようにという意味合いでよろしいですね。

【市長】
 はい。

【記者】
 15歳から12歳、8,898人ということですが、先ほど年齢を段階的にということですが、これを見ると、8月下旬からなので39歳から16歳までを飛び越してという言い方が正しいか分からないですが、そこより早く接種することになると思います。これはどのような理由で15歳から12歳が先になるのかというのは。

【市長】
 これも今まで16歳から64歳という原則の柱の部分がありましたので、一応年齢別ではありますが、私の中では例外的扱いの一つとして15歳以下の対応も考える必要があるだろうということで、検討をしてもらいました。その結果、15歳は受験生という枠組みにも重なるということ、そして、個別クリニックに限って予約接種を行っていただくという枠組みにして対応することで、時期の問題は特に大きなこだわりを持ったわけではありませんが、受験生対応ということや総合的にこの時期から個別クリニック対応ができるだろうということで設定させていただきました。

【記者】
 8月16日から段階的にかなり接種が進むと思うのですが、今一番はワクチンの確保ができるかどうかが課題だと思うのですが、県からの供給とか含めてその見通しを今どのように見ていらっしゃるかというのは。

【市長】
 前回の会見でも少し申したかもしれませんが、改めて河野担当大臣あるいは厚生労働省で整理をし直して、半月ほど前にわれわれが見通しを立てたよりは、少し上振れをして供給が行われるという見通しが情報としては入っております。もちろんこれもまだ不確定要因はあるものだと考えておかなければいけないとは思いますが、そうしたこともあって、今回の年齢別の原則的な接種のスキームに、例外的なスキームを併設できるということで、組み立てさせていただきました。

【記者】
 ワクチン接種のスケジュールの関係でお伺いしたいのですが、新たに二つの枠を設けたということだと思うのですが、受験生はコロナで受験勉強に不安を抱えたりですとか、職種優先の方も仕事に不安を抱えている方も多いかと思うのですが、ワクチン接種を通して、どんな気持ちでワクチン接種を受けてもらいたいですとか、その辺のことを教えていただけますでしょうか。

【市長】
 日本国内の医療者や高齢者の接種が今月いっぱいでほぼ完了する見通しとなり、これまでわれわれが知るのは報道ベースになりますが、副反応の状況、そして、少なくとも結果として、ワクチン接種を完了しつつある65歳以上の新規陽性者の抑制を踏まえたときに、新型コロナウイルスの終息に向けて今開発され、接種が進められているファイザー、モデルナのワクチンの効果、副反応は、接種を進めるに値するある程度信頼すべき客観的データが出ているのではないかと認識をしております。もちろん、最終的にはそれぞれの個人のご判断での接種ですが、こうした状況に鑑みて、ご自身の体調や、取り組まなければいけない仕事や活動を総合的に考えていただいた上で、できるだけ接種を進めていただくことが適当なのではないかと考えております。
 受験生や年少の方々については、これまでの総合的な治験では、重症化リスクは非常に低いということですので、ワクチンの接種については、任意性は高く持っていただくことは構わないというところはございます。ただ、希望される方々については、接種を受けていただけるような準備をしますので、ご希望される方はご家族の同意のもとに、接種を進めていただきたいと思っております。

【記者】
 今も少しお話あったのですが、若い方は重症化リスクが低いということで、副反応についての正しい情報が分からず受けることを拒否されている方が一定数いらっしゃると思うのですが、市としてはできるだけ多くの人に打ってほしいということだと思いますが、その辺りの市長の思いをお聞きしたいです。

【市長】
 先ほども申しましたが、個別クリニックでの接種に限るといった方法、そして、あくまで中学生ということになれば、親御さんの意向のもとに判断をされるということです。そこでの任意性ということについては大前提ということを改めて申しあげて、その上で、接種を希望される方々への体制をとらせていただいたということですし、いろいろなご不安を払拭できた方については、積極的に接種をしていただきたいと思っております。

【記者】
 細かいことですが、15歳から12歳の方はいつ時点での年齢でカウントされているのでしょうか。

【市長】
 これは、実年齢で、誕生日が来るとその対象になります。少し年齢のところ説明してもらえますか。

【ワクチン接種担当課長】
 年齢に関してのお答えですが、13歳までの方は年度末年齢になっております。なので、中学校一年生というくくりかと思いますが、12歳に関しては、満年齢の接種になっていくので、今後、どのような形のスケジュールでいくかはまた具体的に検討ですが、満年齢に達したところでのご案内になっていきます。接種するときに12歳になっている方が対象になりますので、必ず12歳になった方という形で接種できるようなご案内にしたいと考えております。

【記者】
 職種の優先接種の対象の中で、障害者の施設の方や保育士など、対面で人と接するお仕事の方が多いのかなと思うのですが、消防団の方が選ばれたという理由をお聞きしたいです。

【市長】
 優先接種は県の枠組みと、市の枠組みとを並列させる中で調整をして、県でやる部分は必要がないということになっております。例えばですが、警察官の方は県が行うということで、消防団の方は、警察官と同等のような位置付けと考えていただいて、直接的な対面のお仕事が必ずしも多いわけではありませんが、危機管理上、災害などが起きたときに、コロナの不安がなく活動をできるだけしていただくようにということでの位置付けです。

【記者】
 40代以下となっているのは、50代以上の方は基本的に市の通常の接種で受け付けされているという意味でよろしいですか。

【市長】
 そうです。50代の皆さんは8月16日からの接種が始まりますので、事実上、優先接種枠で、1、2、3という順番でやっていったときの、3番が回ってくるタイミングよりも年齢で回ってくるタイミングの方が早く想定できるということでこのような整理にさせていただいております。一つ付言しますと、いわゆる職域接種、当初は、市町村が運営主体になる接種よりも少しでも早くということで、設定を国としても、われわれとしても、そうであるならばということで、小中学校の教職員の方々や、観光、飲食系の方々に、職域接種の枠組みで申請をしていただいております。先ほど申しましたようにこの職域接種の枠組みが、直近の情報では8月の下旬に接種を行えるということで厚労省からは連絡が来ていると伺っています。そうしますと、新たに市が運営主体となる優先接種の優先順位1番、2番という辺りの障害者福祉施設関係者や、保育士の皆さんの、スタート段階は、1週間、あるいは10日、2週間ぐらい職域の方よりも、接種が早くなる可能性はあるということで、改めて教育委員会等を通じてご説明、ご報告をさせていただくことになっております。

【記者】
 早い方で打てるようにということですか。

【市長】
 いえ、あくまで、優先接種については1、2、3、4、5のファイザー枠組みですので、モデルナ枠組みの方がこっちに移るということは基本的にございません。ただ、すでに教育委員会にはご報告していますが、教職員の方々の中でも年齢の高い方、50代の方は、8月16日から一番早ければ接種が開始できる枠組みがありますので、先ほどの消防団の40代以下というようなことを、実質的には近くなってくるかなと。教職員の方の中でも、まとまって受ける枠組みは少し遅れることになったので、年齢の50代以上であれば、8月の中旬からということで、そちらに個人として予約をとって、接種をしていただくことはできますということはご説明させていただいています。

【記者】
 市民とさまざまな場面で接する機会があることを考えると、市の職員も優先接種に加えるべきではないかという議論もあってもおかしくないと思うのですが、公務員の方の対応はどうなりますでしょうか。

【市長】
 すでに市の職員の中でも、保健師、集団接種会場で業務にあたる職員はキャンセル待ちなどによって接種を行ってもらっています。それ以外の職種について、これも優先接種の対象を検討してもらうときに、市の職員の在り方も含めて考えてもらいました。結果としては、事務職である市の職員が優先的に行う必要はないだろうと、年齢別の対応でいいだろうという判断をいたしました。

【記者】
 5月から市民の接種が本格的に始まって、今7月末で高齢者接種が終わるというような話です。市長として、市のワクチン接種の状況を、今現在遅れているのか、順調なのかそれとも想定より早く進んでいるのか、どのように見ていますか。

【市長】
 あくまで供給なくして接種なしですので、供給状況に照らしながら、われわれができることに最善を尽くそうということで来ました。国が示した7月末の高齢者接種の完了、そして11月末の全国民の完了ということに鑑みたときには、それに沿った供給と、それに即した接種を、ここまでは基本的に進めてこられた、また、今後進めていけるのではないかと考えております。自治体によってでこぼこがあるわけですが、国が職域接種をより推奨した局面で、アクセルを踏めた自治体が、逆に供給がもう1回絞られたときに、結果的に非常に困惑する場面が出てきた自治体があります。松本市の場合、先ほど申しあげた、職域接種に申請していただいたいくつかの団体にしわ寄せの一部が少し出ている部分がありますが、結果としては、標準的な流れに従って進んでいるという認識ですし、それは今後も、できるだけ計画的に、若干不確定要因があっても、この段階ではここまで固まっていますよということを市民の皆さんにきめ細かく情報提供させていただいて、見直しや変更があったときには、そのこともきちんとお伝えさせていただいて進めていくことで、11月末の完了に近づいていけるのではないかと考えています。
他にコロナワクチンの関連いかがでしょうか。無ければ、それ以外で私から1点、報告させていただきます。

資料7 「みんなでゆかたを着よう日@松本城管理課」の画像
資料7 「みんなでゆかたを着よう日@松本城管理課」

今週(7月)の31日に、「ゆかた デ GO!ゴー!」という地元の関連事業者などが主催をするイベントがあります。また7月17日から1カ月間、ゆかたのキャンペーンを実行委員会が行っております。その趣旨に賛同するという形で、松本市としても協力する部分がないかということで検討させていただいて、今週土曜日のイベントの前日、30日の金曜日に、みんなで浴衣を着よう日ということで、松本城管理課の職員がゆかたを着て30日の金曜日は、接客業務を行うことにしました。8時30分の開門からの入場される方々の出迎えや、本丸庭園でのシャッターサービスなどもさせていただいて、城下町松本でのゆかた、和服を着ていただくきっかけにもなればということで、こうした取り組みをさせていただくことになりました。

資料8 和服入場者は、本丸庭園と天守入場が無料ですの画像
資料8 和服入場者は、本丸庭園と天守入場が無料です

 また、これは平成21年から毎年行っていることですが、8月7日から16日の10日間は、松本城の本丸庭園と天守に入場する和服で来られた方は、入場料無料ということで対応させていただきますので、ぜひ、和の文化を城下町松本で普及をさせるという観点からも、和服でこの期間、松本城を訪れていただければなと思っております。

 私からは以上です。

【記者】
 毎年行われているということだったのですが、コロナ禍の中で、松本城に訪れる方が和服を着て街中を歩かれると思うのですが、どういう感じで街を和服で盛り上げたいみたいなことがあれば教えてください。

【市長】
 和服、ゆかたに限りませんが、先ほど申したように、ワクチンの接種が高齢者については7月いっぱいで完了し、順次それ以外の世代にもワクチンの接種が広がっていくことで、夏から接種完了を目指す11月にかけては、これは松本だけでありませんが、日本国民が正常な社会生活や経済活動を取り戻していく段階に入ると考えています。ちなみに先週の4連休の松本城の入場者数ですが、コロナの前の一昨年と比較した入場者数が、およそ7割強ぐらいには戻ってきております。しかもこの数字は、ちょうど一昨年は太鼓まつりが4日間のうち2日間ございましたので、そこも少し割り引いて考えますと、かなり松本城に来場していただく方の数はコロナの前の状況に近づいております。もちろん、このことによって新規陽性者が急拡大をしたり、入院者や重症者が出てくるという事態につながってしまえば、また活動の制限ということをせざるを得なくなるわけですが、これからの私たちが目指すべき状況は、引き続きマスクの着用や手指消毒の徹底を行いながら松本城への来場をしていただいたり、8月の後半にはOMF(セイジ・オザワ松本フェスティバル)の開催を予定しておりますが、そうしたところに内外から足を運んでいただいて、安全安心な状況が続けられるということが目指す姿と考えています。ですので、ゆかたのキャンペーンや、松本市における取り組みも、あくまで感染防止措置と並行して私たち自身も行わなければいけませんし、市民の皆さんにも、その意識を持っていただきたいと思っております。

【記者】
 旧五常小学校の跡地利用についてですが、当初市が貸付基準額として示していた金額は年間880万円だと思うのですが、結果的に貸し付けの予定候補に選定された団体は年50万円で借りる予定ということで、金額の開きについて妥当なのか市長のお考えをお伺いします。

【市長】
 旧五常小学校の利活用については、これまで活用がされていなかった、廃校になった校舎の有効活用をしたいという申し出から始まったことです。普通財産の貸付ということにあたりますので、これをどういう方法で行うかということで、松本市がどのような利活用をしてもらいたいかということをあらかじめ定めた上で提案を募る、いわゆる公募型プロポーザル方式をとらせていただきました。この公募型プロポーザル方式にあたり、「松本市財産貸付事務取扱要領」というものに基づいて金額をまず算出しますと、880万円という金額が基準として出ます。その上で、この公募型プロポーザル方式にあたって提案を募る際には、借受希望価格を提案する事業者、団体から提示をしていただきます。この金額が高い方が、いくつかある審査項目の一つの借受価格の点数が高くなる。金額が低いとその審査項目については点数が低くなるということが定められております。ですので、金額が、年間880万円という基準に比べて50万円と低くなれば、もし別の提案をした事業者団体がそれよりも高い金額を借受希望価格にしていれば、その差は点数として反映される仕組みです。その上で、金額だけではなく総合的に審査をした結果として、今回、ISN(インターナショナルスクールオブ長野)を候補先として決めさせていただいたということで、金額についての妥当性は総合判断の中でと考えております。

【記者】
 今回、プロポーザルの方法と審査の点数であるとかのやり方を拝見すると、確かに客観的に金額も点数に反映されて恣意(しい)的な判断がなされないようになっていると思うのですが、50万円という金額は1カ月に換算して考えると月額4万円ということで、一般的なアパートよりも安い金額で学校1棟を借りるというのは、市民感覚としては少しかけ離れているかなと思うのですが。

【市長】
 市民感覚としてかけ離れているかどうかを考えていただく際に、まず、前提をそろえる必要があると思います。借りたいという方がたくさんいるものに対して、金額に対しては、より敏感である必要があるかもしれません。この旧五常小学校は少なくとも閉校以降、全く活用がなされておりませんでした。そして、今回、プロポーザル方式ということで提案を募ったところ、2社以外からの提案がございませんでしたので、総合的にそれを比較したときに、順番を考えたときにはこちらが適当だろうということです。
それ以外の方が、借り受けを希望をしていたのにも関わらず退けられたとすれば、今記者が指摘されたような、市民感覚としてそれが納得できるのかどうかという問題は出てくるかもしれませんが、今回、この事業は、校舎を貸し付けることを通じて地域住民や子供たちとの交流を促進し、合併から16年経って、人口が減り、子供たちの数が減っている四賀地区の活性化につなげていくという大きな事業の目的に照らして、判断をさせていただいたところです。

【記者】
 今回の方法で貸し付ける団体を選ぶとなると、場合によっては随意契約で金額を提示できるということで、例えば年間5万円、10万円という極端な金額を提示する団体があったとしても、他の項目の点数が非常に高ければそこに決定する可能性があるということだと思うのですが、その辺り、市の方法としては妥当という考えでしょうか。

【市長】
 私はそう思います。

【記者】
 今の質問に関連してですが、議会の総務委員協議会で、先日これの報告事項が上がってきたときに承認しがたいという判断がされていますが、市長の率直な受け止めをお伺いしたいと思います。

【市長】
 承認の意味が、これはずっとこの1年半、私と議会の側でいろいろな案件についても紆余曲折ございました。今回の普通財産の貸し付けにあたって、議会の議決、あるいは承認が必要かというと行政行為的には必要ではありません。一方で市と議会の関係を考えたときにどういうプロセスでどういうことを行っていくかは、それぞれのタイミングごとに報告をし、そして意見交換をしていくということは必要であり、今回もそういう一環で行わせていただきました。まだ日程は固まっていないと伺っておりますが、前回の協議会で何点か、改めて説明を求めたいということがありましたので、議会が次回設定されれば、改めてそこで説明をする準備は進めているところです。

【記者】
 市長がおっしゃるとおり、行政行為的には報告に対して承認どうのこうのということではないのかもしれませんが、そうしますと、例えば、今後インターナショナルスクールオブ長野が学校法人の設置認可など今申請中ですが、予定通りいけば年度内には貸付の賃貸借契約を結ぶということなのですが、それは報告事項に対して議会がどういう集約をしようと市としては、粛々とその契約に向かって進めていくというお考えなのでしょうか。

【市長】
 議会で、前回指摘されたことについてはご説明をさせていただいて、了解していただけると、了解というか疑問点については解消できると思っておりますし、手続きに瑕疵(かし)があるとは考えておりませんので、予定通り、スケジュールに沿って進めていくつもりです。

【記者】
 手続きに瑕疵(かし)がないといって、標準額として880万円というものを募集要項に示している以上、例えばそれを見た人は標準で800万円ぐらいの支払える余裕がなければ応募できないのかなという印象を与えかねないし、もしくは今回のような結論になったとすると、標準額の5%だとすると標準額って一体何だろうというような印象を持つ人もまたいるかと思うのですが、改めて今回の結果は、たまたまこういう結果になったという認識なのでしょうか。

【市長】
 先ほどご説明した「松本市財産貸付事務取扱要領」は、非常に機械的に、この面積であれば、大きさであればというものをはじき出すものです。ですので、私が最初にこの金額を聞いたときも、もう誰も使っていない、使おうとしていない閉校から何年も経っている校舎を、この金額でまともに使おうという人はいないだろうと思いました。ましてや公共的なこと、あるいは地元としても希望があるようなものであれば、この金額は非常に高い金額だと思いました。行政としては、一律に面積や大きさからはじき出すものということで、あくまで対外的に示すものはそれ以外示せるものはありませんということでしたので、今回もそれに従って、いわば形式的な金額としてそこにはあるということです。その上で今ご指摘のように、必ずしもそうした性質のものだということが、これから、これは今回のような事例だけではなくていろいろな市の普通財産を売却したり貸し付けたりしていくときに、より丁寧に情報提供を行うことによって、大勢の方々が利活用に手を挙げていただいて、金額以上の公共性、市民益につながるのであれば、金額は非常に安くても、価値があるねというケースはこれから出てくると思います。ですので、今ご指摘のような部分は、今後こうしたことをわれわれが対外的に募集をするにあたって留意をしていった方がいい点だなと、今、ご質問を受けながらそう思いました。

【記者】
 ISNが学校法人の認可が下りてからということにはなると思いますが、四賀地区にインターナショナルスクールが誕生するということに対してはどのような期待をしていますか。

【市長】
 今まではフリースクールという形ではありますが、8年前でしょうか、南松本にスタートして、今、島内に小学部の校舎を持ち、長野市や上田市にも保育部の校舎を展開しています。この島内のISNの保育、教育の在り方は、松本市でもなかなか公立では、実現は難しい、授業料も非常に高額ですし、3歳、4歳ぐらいから、外国語教育を導入するとか、国際バカロレアといったカリキュラムを入れていくという教育方法です。私としては教育の多様化、教育の選択肢を松本市においても増やしていくという意味で、ISNの取り組みが、今後、一つの在り方を示していく存在ではあるなと考えて見ていました。ですので、今回これは長野県の私立学校等の設置の手続きに関する規則に基づいて、ISNが、認可の申請書を出すにあたっては、市長の意見書を添えなければならないとなっておりますので、阿部知事宛てにその意見書は、提出をさせていただいております。その中でも今申しあげたような、国際バカロレアに準拠した学習プログラムを、地方都市においても選択できる。あるいは、四賀地区の自然資源や人材を活用してプログラムを展開することで、四賀地区における、学校や地域のつながりが広がっていくことが見込まれるというような趣旨の意見書を阿部知事宛てに提出をさせていただいているところです。

【記者】
 松本市が目指す多様な教育というところで市長の思いと合致しているところがあるのかなと思うのですが、公募型プロポーザルの話に戻るのですが、ISNが以前から旧五常小の活用を市に要望があったという話だったり、この間の議会の中では、学校が四賀に移転するというようなことを公に話しているという声もあったのですが、少し失礼な言い方になるかもしれませんが、個人的な思いと一致しているというところで、何か事前にこの学校を四賀に持っていきたいみたいな思いが市長の中にもあったというのはあるのでしょうか。

【市長】
 先ほど申しあげたように、もともとこの話が動き始めたのはISN側から利活用をしたいという意向が松本市側に届けられたことから動いている問題であることは間違いありません。その後、去年の秋には、四賀の連合町会長などの皆さんも、そういう動きがあるなら、ぜひ前向きに検討してもらいたいというご趣旨の要望もいただいております。その上で今私が申しあげたように、松本においての今後の教育の在り方、さらには、今四賀が置かれている現状や、今後四賀のいわゆるポテンシャルを生かしていく方向性にも、基本的には沿うものだという認識を持っておりました。その上で、このISN側にずっと申しあげてきたことは、あくまで普通財産の貸与をするにあたっては、その他の事業所に対しても広く利活用を募集することが大前提ですよということであり、フリースクールのままでは公共施設を貸与することはできませんよということは申しあげてまいりました。そして、今年3月頃にはISN以外の団体からも、貸与の意向といいますか、希望も伝えられ、そうした状況のもとで具体的に要綱を作り、公募型プロポーザル方式で審査を行わせていただいて、今に至るということです。

【記者】
 オリンピックが開幕して今4日目、昨日(7月26日)までに金メダル8個と、メダル13個と、かなり日本が活躍しているのですが、日本の選手団の活躍と、昨日山本幸平選手が38人中29位でフィニッシュしたという、入賞まではいかなかったですけど立派な走りをしたという感想を市長としてどのように捉えましたか。

【市長】
 もともと、自国開催でなくても、私はオリンピックや、世界大会のスポーツイベントはテレビを通じて子供の頃から観戦することが非常に好きでしたので、その延長線上だなと思いながら見ていたのですが、やはりそれを超える、自国での開催、ホームアドバンテージということも選手の皆さんにはあるのでしょうし、無観客、テレビ観戦とはいえ自分たちが生きているこの国土で戦っているというような気持ちもプラスアルファとなって、この数日間、非常に見る方も、実際金メダルをこれだけ取って活躍する状況も、いっときコロナのことも忘れそうになるぐらいの感動を与えてもらっていると思っています。
 特に私が何となくいろいろな種目を見て感じるのは、スポーツの世界の世代交代も確実に進んでいるなということです。松本市在住の山本幸平選手のように、長く一線で活躍してきて、退く有終の美がオリンピックになるというのも非常に幸せな競技の締めくくり方ではないかなと感じていました。マウンテンバイクの競技は、昨日生中継で見ておりましたが、私たちが想像している以上のスケールと迫力と、ヨーロッパが自転車のメッカではありますが、いわば自転車のトライアスロンというような、本当に激しいスポーツだなと思って見ていましたので、山本選手の29位というのは、着順だけ見れば決してご本人にとっても、あるいは見るものにとっても満足の高いものではなかったのかもしれませんが、非常に私自身は感銘を受けて、時々山本選手が今どこにいるといってちらっと映るだけでも、目を離せないなと思って見ていました。
 昨日レースを終えて、夜7時過ぎぐらいに、鈴木雷太監督から電話をいただいて、山本選手にも途中代わっていただいて、一言二言ですが、お疲れ様でしたと声をかけさせていただきました。

【記者】
 その関係で、松本市在住ですが、引退の表明をされたということですが、今後どのような行動をしていただきたいかというのは。

【市長】
 今申しあげたように、マウンテンバイクという競技がまだ日本では非常にマイナーですが、今後、このオリンピックを契機に注目を高めていく可能性があるものだなと思いました。そして、文字どおりこの立地条件的には、松本市はマウンテンバイクのコースを作ったり、大会を誘致できるような状況を作ったりということも可能だと思いますし、さらに言えば山本幸平選手だけではなく、先ほどの鈴木雷太さん、そして私昨日の中継を見ながら解説をされていたのが小林可奈子さんという、安曇野在住のやはりマウンテンバイクの全日本チャンピオンに3回なって、今安曇野でクラブを運営している方です。非常に知的で専門性の高い解説をされていて、松本平にさらにマウンテンバイクの人材がいらっしゃるのだなと感じましたので、ぜひ山本選手にも、マウンテンバイクあるいはその自転車のレースだけに留まらず、広くレジャーとしても、この松本に根付かせていただけるような活動を期待しております。

【記者】
 旧五常小学校の関係で、先ほどの市長のご発言の内容で1点事実関係だけ確認させていただきたいのですが、ISNが私立学校の設置認可の申請を県に行うにあたって市長が意見書を提出しているということですが、この意見書を提出したのは何日ということになるのでしょうか。

【市長】
 意見書の日付は6月29日です、つまりプロポーザルの審査の日ということですかね。

【記者】
 結果が出てすぐ意見書を作ったということですか。

【市長】
 作ったというか準備をしておいたということでしょうか。

【記者】
 提出はISNを通さず直接県に提出するということですか。

【市長】
 先ほど申しあげたように、長野県の私立学校等の設置の手続きに関する規則で、申請にあたって添付書類をこれだけそろえなければいけないというものが列挙されております。その一つに、市町村長の意見書を添えなければならないとなっております。来年4月からの開校を目指す学校については、申請期限は、6月30日ということになっているということです。

【記者】
 先方に正式な決定通知が行く前に、とりあえず意見書だけ提出しているということでしょうか。

【市長】
 そうです。

【秘書広報室】
 以上で市長定例会見を終わります。

※この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。

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