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市長記者会見 令和3年(2021)1月6日

更新日:2021年1月6日更新 印刷ページ表示

市長記者会見資料(令和3年1月6日)[PDFファイル/230KB]

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資料1 県内の感染者と松本圏域の感染者の推移(11月1日以降)の画像
資料1 県内の感染者と松本圏域の感染者の推移(11月1日以降)

【市長】
 昨日(1月5日)、新型コロナウイルスの感染拡大に関しまして、松本圏域は感染レベル4になりました。県から特別警報が発せられるという状況になりました。一昨日(1月4日)、およそ20人の感染者が確認をされ、年末以降、感染が急拡大したという状況です。昨年の夏以降、経済活動と感染抑止の両立を図ることを見据えて取り組みを続けてきたわけですが、政府が明後日(1月8日)、1都3県に緊急事態宣言を発令するという状況になりました。これに歩調合わせて、当面、感染抑止を最優先として市民の皆さん、事業者の皆さんにご協力を呼び掛けてまいりたいと思います。市立病院をはじめ、医療従事者の皆さん、福祉施設の皆さんには、年末年始もなく業務に取り組んでいただいています。改めて感謝を申しあげますとともに、医療、介護などの現場に、これ以上負担が掛からないような措置をとっていく、皆さんと共に取り組んでいく必要があると認識しています。そして、感染の広がりとともに、感染された方やご家族に対して、あるいは医療従事者をはじめとした、私たちの暮らしを支えている方々に対して心無い噂話や中傷が浴びせられるといったケースが出てまいりました。こうしたコロナ禍でも、厳しい状況だからこそ、安心安全で穏やかな暮らしを続けていくために相手のお気持ちに立ち、そうした言動を自制し、厳に慎んでいただきたいと考えています。
レベル4に至った感染急拡大の感染状況を分析しますと、昨日(1月5日)の松本市新型コロナウイルス感染症対策本部会議の後のブリーフィングでも申しあげましたが、三つの状況が見て取れます。
 一つ目は、医療機関、福祉施設での集団感染が発生したということ。二つ目は、帰省や移動に伴っての感染。三つ目は、感染経路がはっきりしない、そうした感染者の方々。この三つが、感染が急拡大している状況にあると考えています。
 その上で、レベル4ということで、県が特別警報を発したことを受けまして、松本圏域としても県が求めている、高齢者や基礎疾患のある方に対して感染リスクの高い行動は自粛していただきたいと思います。これは、そうした方々と同居されている方々も同様です。二つ目は、市民の皆様には感染拡大地域への不要不急の訪問を自粛していただくよう、協力を呼び掛けせていただきます。県は、感染拡大地域を、人口10万人当たりの新規感染者15人以上ということを基準に定めていまして、現在14都府県がそれに該当しています。三つ目は、業種ごとに定めている感染拡大予防ガイドラインを遵守していただくこと。そして、会食においては距離をとることなどによって、飛沫防止をはじめとした基本的な感染防止対策を徹底していただくこと。四つ目は、職場においても、日頃から取っていただいている感染防止対策の徹底。この四点について、これまで以上に取り組んでいただくようお願いをしたいと思っています。
私からは以上であります。

【記者】
 昨日(1月5日)のブリーフィングの段階でも、市立病院の受入態勢の逼迫(ひっぱく)状況がかなり厳しい状況になっていると。軽症の方に関しては、ホテル療養に移したり、近隣の二次医療圏の病院等に入院調整をする。または、県の調整によって広域的な調整をするということで、対応を示されていました。そういう対応を具体的に移していくにあたっても、なかなか困難な状況が予想されると思うのですが、具体的に医療体制を維持していく上で重要になってくるポイントというのは、市長はどのようにお考えでしょうか。

【市長】
 基本的に、昨日申しあげた状況から変化はありません。その上で、昨年の4月の段階で整理をさせていただいた、松本二次医療圏における医療機関同士の役割分担に基づいての対応を、より緊密に行っていくということが第一だと思っています。
 その中心的な役割が、松本市立病院ということになるわけですが、昨日申しあげましたように、現段階では25人まで受け入れ可能という状況です。そして、この後、事態の推移を見据えながら最大37床まで対応するということは、松本二次医療圏の整理の中で行われていまして、準備は病院側で進めていただいていると認識しています。入院された患者さんの中で軽症の方は療養施設、ホテルに移設する。あるいは、松本医療センターをはじめとした協力病院に対しても、適宜適切にトリアージをしていくことが必要になってくるケースが想定されます。この取り組みは、松本保健所が中心となって、感染状況を踏まえながら行っていただいているところでありまして、より緊密に対応していく必要があると思っています。

【記者】
 来年4月になると、松本市が中核市になり、独自の保健所を設けることになっています。そうなると、保健所で濃厚接触者の調査、感染者の疫学調査、こういったものになっていくわけです。感染状況がかなり厳しい状況が現実になってまいりまして、円滑に、どう移行を進めていくのかというところが重要になってくると思います。来年4月に向けて、市として、単独で調査していくにあたって鍵になるものや課題を、市長はどのようにお考えでしょうか。

【市長】
 保健所の皆さんには、感染の急拡大の中で、年末年始もないような状態で対応をしていただいています。そういうこともありまして、来年4月からスタートする松本市保健所に属することになる職員は、今準備作業として合庁の一角で作業を進めているわけですが、そういう方たちが随時サポートをさせていただくような形で、現在対応が行われています。そうしたことは、4月から松本市保健所がスタートするにあたっての、いわば、より必要なノウハウや取り組みを実践的に身につけていくことにもつながっていくと思っています。長野県の保健所と、今準備をしている松本市の保健所が、より緊密に連携して対応しています。また、4月以降、保健所が独立したとしても、新型コロナウイルス以外の面でも必要とされていた長野県保健所との連携ですので、より強めていく必要が出てきていると認識しています。

【記者】
 今おっしゃった、「新型コロナウイルス以外でも」というのは、もちろん新型コロナウイルスも含めてということですか。

【市長】
 そうです。

【記者】
 国の方で、8日から1カ月程度、緊急事態宣言が首都圏対象に発出されることになります。市長は国、県の対処方針を踏まえて、8日に再度対策本部会議を開き、市民への具体的な呼び掛け内容を詰めていくとおっしゃっていました。具体的な検討はこれからだと思うのですが、呼び掛けの内容というのは、どういったことをお考えでしょうか。

【市長】
 8日に、その運びになっている、国の緊急事態宣言の内容を受け、長野県が対処方針をまとめて公表する段取りになっていると認識しています。その内容を、松本市の状況をより踏まえた内容に落とし込んだものにしなければいけないと思っています。
今の目的は、感染抑止を最優先に進めるということに向けた措置になりますので、先ほど三つの観点が感染状況から見て取れるということでしたが、医療機関や福祉施設などで集団感染を起きないようにすることももちろん一つです。そして、移動や会食によって感染が広がったということも見て取れますので、先ほど現段階で県のレベル4に基づいた対策の柱をお示しさせていただきましたが、それをより具体的で、より分かりやすい形で、市民の皆さんにお伝えすることが必要だと思っています。さらに言えば、県をまたいだ移動をどうする、私たちが予定をしているイベント、あるいは公共施設の使用の在り方についても、従来どおりの部分と従来よりも踏み込んだ対策が必要な部分というようなことについて、できるだけ詳しくお示ししたいと思っています。

【記者】
 年末の定例記者会見で、市長の方から「(仮称)DX(デジタルトランスフォーメーション)で目指す松本のまち」という形で、五つの方向性が示されました。「DXで目指す松本のまち」という考え方は、総合計画の中ではどのように位置付けられるのか。分野別にさまざまな個別計画がぶら下がっていて、それに横串を刺すような形だと思います。総合計画の中では市長の最重要課題でもありますので、上位の位置付けになるかとは思うのですが、その辺りの市長の考えと、今年一年でDXのまちづくりをどのように進めていくつもりか、目標も含めて市長の抱負を伺いたいと思います。

【市長】
 今のDXに関する部分は、今年3月末にスーパーシティ構想への申請期限があることを前提としての作業となりました。一方で、来年度から10カ年の基本構想、総合計画というものは、現在進行形で取りまとめ作業を進めており、今年の6月をめどに決定という段取りになっています。タイムラグがどうしても少し生じてしまうのですが、今のご質問でいきますと、現段階でお示しさせていただいている基本構想の案が、いずれ基本構想になったときに強力に推し進めるために、DX、行政と社会のデジタル化が必要で、それがエンジン役になるのだということを申しあげてきました。エンジン役となるDXのさらなる手段として、できれば国家戦略特区を活用したいということで、スーパーシティ構想の素案をまとめさせていただいています。ですので、素案の五つの分野、あるいは五つの視点は、来年度からの10カ年の松本のまちづくりの大きな柱になるものだという認識のもと、DX、スーパーシティ構想に、より落とし込んだときの表現の仕方になっているとご理解いただければと思います。とりわけ、スーパーシティ構想を当面の念頭に置いたものですので、一項目、二項目に、医療、介護のデータ活用、再生可能エネルギーの活用といった二つを前面に出しているのは、スーパーシティ構想を意識した順番です。基本構想、総合計画の順番の並びは再整理が必要だと思っていますが、ここで掲げているものは、来年度以降、松本市が市民の皆さんの豊かさと幸せを実感できる、そうしたまちづくりに必要なものの位置付けであることは変わりません。

【記者】
 今年一年の、この分野の取り組みもお聞かせください。

【市長】
 デジタル化は、今申しあげたように、松本市民一人ひとりが豊かさと幸せを実感できる、そういうまちにしていくためのエンジンだと認識しています。そして、松本のみならず、これから日本全国でデジタル化の取り組みの成否が、今後5年、10年の社会の豊かさや幸福感にもつながってくるという認識が広まっていると思っています。ですので、松本市もそうした流れに、あるいは勢いに乗り遅れないように、できれば先駆けになれるように、この一年はしっかりとデジタル化にアクセルを踏んでいきたいと思っています。スーパーシティ構想への申請はその一つの取り組みですが、それだけにとどまらず、さまざまな方法や領域でデジタル化というものを着実に進めていく一年にしたいと思っています。

【記者】
 スーパーシティ構想と市立病院の移転新築について、昨年の12月の段階で、スーパーシティ構想であれば約20回、市立病院の関係も複数回の住民説明会や意見交換会を開くという話が出ていたと思うのですが、スケジュールや新型コロナウイルスとの絡みで影響が出るのか、その辺りをお願いします。

【市長】
 昨日(1月5日)の対策本部会議でも議題となった部分です。現段階では、これまで以上に感染防止措置を徹底して、市民の皆さんとの意見交換の場、説明会の場を予定どおり実施していきたいと思っています。オンラインでの周知や参加も、当然組み合わせて行っていかなければいけないと思っていますが、スーパーシティ構想の説明の場、市立病院建設についての説明の場、さらには月1回行っている多事争論会については、できる限り予定どおり開催していきたいというのが、今の方針です。

【記者】
 スーパーシティ構想の住民説明会、意見交換会を20回近く開きたいという話ですと、例えば、単純に1月から2月に開くとなると週2回ペースで開催する計算になると思うのですが、具体的なスケジュールは決まっているのでしょうか。

【市長】
 まだ公表できる状況にはありませんが、宮之本副市長のもとで想定をしている説明の場というものは、今整理しているところです。これは、単独で独立して、それだけのために行うものもあれば、従来予定されていた市民の皆さんに参加していただく、あるいは市民の皆さんに傍聴していただけるような公開の場で、説明も合わせて行うといったような形式も含めてのものです。それを、できるだけたくさんということで、宮之本副市長が調整を進めているところです。

【記者】
 新型コロナウイルスが広がってきている中で、物理的に人が集まった説明会が仮にできない場合に、説明会を全くせずに方針が決まっていく可能性もあるのか。あくまでも、先ほどおっしゃったようなオンラインなどを活用し、市民の声を聞いたり、市民に周知したりする機会は必ず取っていくお考えなのか、その辺りはいかがでしょうか。

【市長】
 病院の話とスーパーシティ構想の話を仕分けする必要があると思います。
 まず、病院の話でいきますと、嵯峨副市長の方から院内調整会議の見解として示されたと思いますが、波田を中心とした地元の西部地域での説明会とより広く市民の皆さんを対象にした説明会。「それぞれ、1回は」ということでの見解だったと思いますが、どういうタイミングかということは別として、取りまとめる前に行わなければいけないものだと思っています。
 一方で、スーパーシティ構想の説明会は、できる限り市民の皆さんに知っていただいて、申請に臨むことが望ましいだろうという中で、限りなく幅広に、頻度を増やすことを目指した副市長の考えから出たものです。ですので、回数がそこまでできないという事態は感染状況を踏まえれば出てくる可能性はあると思っていますが、もちろんゼロということではなく、できる範囲のことをやった上で申請に臨んでいきたいと思っています。

【記者】
 新型コロナウイルスの話に戻るのですが、先ほど市長がおっしゃった会食の自粛、移動の自粛、GoToキャンペーンの再開延期などがあると、関連する市内の飲食、宿泊などの業者の方は非常に厳しい状況に置かれると思うのですが、市として何らかの経済対策をお考えになったりはされているのでしょうか。

【市長】
 これは、4月、5月にも同じスタンスで臨みました。政府が打ち出す、ベースとなる支援策、これは給付金も含めてだと思いますが、おそらく菅政権の下でもそうした動向が出てくると思います。それを踏まえて県と市ということになれば、私たちの財政規模の中で、より有効に、一番厳しい状況の方々に向けて支援対策を考えていくことになると思います。現状で言えば、飲食の在り方が一つのポイントになっていますので、その時にどの程度の状況になっていて、どのような範囲で、どのような方策が必要なのかということは、しっかりと検討しなければいけないと思っています。昨日(1月5日)の対策本部会議でも、国の動向にしっかりと目を向け、財政当局含め、具体的な準備を進めるようにということは指示しました。

【記者】
 新型コロナウイルスに関しての質問ですが、松本圏域の感染者が一気に増加したこと、レベルが上がっていること、さらに県内の感染者数も大変増えているという状況について、改めて市長の受け止めをお願いします。

【市長】
 昨年の秋には上田と長野、さらに、秋から冬に北信の地域で集団感染という状況になり、感染者が拡大しました。そして、年末から松本と佐久でそうした状況が生まれています。そうした波は、ワクチンがしっかりと社会全体に浸透するまでは、これからも繰り返していかざるを得ないということを、今回の事態を受けて感じているところです。当面、とにかくブレーキをかけ、拡大に歯止めをかけ、落ち着いた状況に持っていくということをしなければならないですが、落ち着いた後も潜在的に、また拡大が起きるかもしれないということは、ワクチンの接種が浸透するまでは続いていくのだということを改めて認識しているところです。ということは、ブレーキをかけたり、アクセルを踏んだりということは、松本や長野県、そして日本全体でも2021年を通じて行われていくのだろうという覚悟を、改めて持つ必要があると思っています。ゼロか100かというようなことにはなかなかならないんだ、少し緩めて、これが本当に妥当かということを、感染状況に応じて問われることが続いていくのだと思います。私たち行政の立場としては、できるだけ波の大きさや頻度が多くならないような、平らかな状況を作っていくための舵取りが、2021年は改めて必要になると考えています。

【記者】
 そういった繰り返しがこの一年はあるだろうという中で、デジタルトランスフォーメーションを進めている松本市として、テレワークとか、新型コロナウイルスに対応した新しい働き方とか、そういったところに取り組んでいかれるような具体例、そういう点いかがでしょうか。

【市長】
 市役所の中での話と、社会全体の話と両方あると思います。
 市役所の中で言うと、テレワークデイズをある一定期間、すべての職員が1回はテレワークをやるんだということで、今月末までを一つの期限としていました。現実には、業務の在り方やデジタル、テレワークへの慣れが進んでいないということもあり、今日(1月6日)の庁議でも総務部長から報告がありましたが、29日までに1回という、この1回も今までできていない現状もあるということでした。ですので、まず、それをしっかりやることからスタートしなければいけないと思います。おっしゃるように、テレワークをはじめとしたオンラインを日常化することを、今回の感染拡大を受けて必要性をより痛感しているところです。まず隗より始めよということで、市役所の中でどれだけ広げ、浸透させられるかということが必要だと思っています。その上で、市民の皆さんや企業の皆さんに対しても、そうした呼び掛けができ、単なる呼び掛けにとどまらない取り組みへのサポートを来年度以降考えていかなければいけないと思います。
 もう一つ加えさせていただければ、マイナンバーカードの普及について、国レベルでもマイナンバーカードそのものの使い勝手が、そこまでではないところもあります。今申しあげたようなデジタル化を、市民の皆さんに少しでも近いものとして感じていただけるよう普及に努め、それによってできる手続きを一つでも二つでも市役所で増やしていくことに取り組んでいきたいと思っています。

【記者】
 新型コロナウイルス関連で、教育の面でよろしいでしょうか。今年は、また新型コロナウイルスと共存していく一年間ということになるわけです。その中で今回レベル5になりましたが、休校とかそういった措置はとらない形になりました。今後の松本市の方針として学びと感染抑止というところ、どのようなすみ分け、線引きを考えていらっしゃるのかお聞きしたいです。

【市長】
 今の点も当面といいますか、国レベルもそうですが、小学校、中学校に行って学んでいただける状況はできるだけ作っていくことは、コロナ禍においてもまず大前提としてやらなければならないし、現段階ではできると考えています。その中でのICT(情報通信技術)活用、あるいはデジタルデバイスの活用は、ともすれば新型コロナウイルスの状況においての緊急避難的な措置ということが、私も含めてですが、まだ抜けきらないところがこれまであったと思います。いずれ平時に戻ればそういうものはあまりいらなくなる、そういう意識もゼロではなかったのかなと思うのですが、改めて、今年4月からは、一人一台の端末が小中学校児童生徒全員に配布されます。そして、万が一学校に登校することが難しくなった状況においての代替措置という側面ももちろんあるわけですが、それにかかわらず、リモートとか遠隔ということ、そして端末を子供たちが日常的に手にして触り続けられる状況で、いろいろなこれまでにできなかった学びを身につけていくという両方の側面で、教育におけるICT活用、デジタル活用は強力に、スピーディーに押し広げていかなければいけないことだと認識しています。松本市においては組合立の鉢盛中学校が、すでに先行的に、去年の12月からだったと思いますが、導入しています。先生方もいろいろな講習を受けながら、今、そうした取り組み進めています。今年4月からは、それが全ての学校に行き渡りますので、新型コロナウイルスと共に学んでいくということともに、デジタルと共に学んでいくということを、松本の教育現場でも日常にしていきたいと思います。特に先生方を含めた使い方の熟知や、教え方の新たな在り方といったものを、教育委員会の皆さん、教育部と共に、あるいは県と共に、しっかりとサポートをしていきたい、していく必要があると思っています。

【記者】
 今の関連ですが、デジタル教科書と本の教科書のすみ分けについては、市長は今どんなふうにお考えでしょうか。

【市長】
 デジタル教科書が、今具体的にどこまで進んでいるかという認識ですか。

【記者】
 今後、デジタル教科書の使用時間の基準が撤廃されそうな状況で、そうするとどんどん進んでいくことも可能になります。今までの本の教科書とデジタル教科書には、それぞれ利点やデメリットがあると思うのですが、今現在何かお考えがあればお聞かせください。

【市長】
 今のお話を正確に把握をしていなかったのですが、そういう流れであれば、私は基本的に積極的に進めるべきだと思っています。紙ベースであることの利点の部分ももちろん残りますが、それが電子情報であることの使い勝手の良さは、それを上回るものが基本的にはあるだろうなと思います。教育現場のあらゆる面で、デジタルと言いますか電子情報として扱えるものの範囲を増やしていく、広げていくということは、積極的に進めていただきたいし、またそれに基づいて松本市でも進めていければと思っています。一方で、私も自分で読書をするときにタブレットで読むかといえば、基本的には紙で読書をします。「紙で」という部分も、長所が残るところも一定程度あると思いますので、そのバランスというものは、教育現場で取られていくのかなと思っています。

【記者】
 新型コロナウイルスの話に戻ってしまうのですが、前回全国的に緊急事態宣言が出された時は、信州の観光施設も全て閉めたと思いますが、今後そういったことは検討されることはありますか。

【市長】
 現段階では考えていません。それは、4月、5月の段階では、どういうリスクがあるのか、どの程度のリスクがあるのか、それに対してどういう措置をとればある程度コントロールできるのかということが、松本だけではありませんが、全国的にも未知数で、市民の皆さんとの共有も全く無いままの中で迎えた時の措置だったと思っています。それから9カ月経った今、人の移動はもちろん一定程度リスクがあるのですが、例えば松本城、開智学校、美術館を開館するかしないかについては、基本的には今までの状況を続けていこうと思っています。そのことによって、松本における感染リスクが増大することにはつながらないだろうと思っています。明後日(1月8日)、1都3県に緊急事態宣言が出されると、非常に感染リスクが広がっている1都3県の方々は、国の宣言に基づいて、県をまたいだ移動を自粛することになってくると思います。その時に、松本の観光施設を閉じるとか、あるいはそうしたエリアの方々の入場を明示的に拒否するとか拒絶をするとか、そういう必要はないのではないか。あるいは逆にそうしたことが、不必要なメッセージにつながってしまう恐れがあるのではないか。そうしたことを総合的に勘案したとき、今の状況を続けていこうと思っています。

【記者】
 新型コロナウイルス関連で、これまでのご発言を幾つか確認させてください。
 経済対策の関係ですが、昨日の対策本部会議で検討するように指示を出したということですが、その前段のご発言で、現状、飲食の在り方がポイントになっているという認識を示されておりました。対策の指示というのは、飲食店に対する経済支援という趣旨での指示を出したということなのか。それともメニュー自体は白紙段階ではあるが、いろいろな可能性に備えようということなのか、その辺りはいかがでしょうか。

【市長】
 先ほどのご質問にもありましたが、現段階ではまだ準備をしておくレベルだということをまず認識をしていただきたいと思います。国がどういう政策を出してくるか、そして緊急的な対応の必要性がどこまで高まるかということ、やらなければいけない状況が起きたらやれる状況を作っておいてほしいということです。その上で、これも全国的な状況と同じような状況に松本もあると思っていますが、一番影響を受ける業種はどういう業種かを考えたときに、4月、5月の段階でも、飲食や宿泊や、あるいは観光や交通といったような業種が広がり、主な対象になりました。また、あの時は国レベル、あるいは融資という形の対策として、ある程度の企業規模のところはそれで対応できる。一方で、小規模の個人事業主は、やはり直接的給付が必要だということでの対応を行いました。ですので、大きなフレームワークはあの時のものがあります。そのフレームワークから今回はどういう状況になるのか、その対象や方法をシミュレートしていく必要があるということを指示しているわけです。

【記者】
 冒頭のご発言の中で、感染された方々や医療関係者に心無い発言が見受けられるようになっているということです。これは全国的な中での一般的なお話としてされているのか、現にこの松本広域圏の中でそういう発言が出ているのか、そういった発言が市長の耳に入っているのか、これはどういう状況なのでしょうか。

【市長】
 数は別として、直接あるいは間接に「松本市内でこういう状況ですよ」ということを伺ったということです。これだけの感染者の人数になってきましたので、「松本市内のどの方が感染されたらしいよ」という、いわば噂話、あるいは「基本的には実名を公表することで、そういう方々に対していろいろな状況が起きないように」ということで県も発表しています。なので、どうしてもそのことで、逆に事実でないことも伝わったり、事実かもしれないですが、自分がまだ感染していないとすれば、その方々との距離をもっととらなければいけないという状況が、非常に極端な話になってしまうといったことが耳に入っているということです。それぞれ一人ひとりの体調やお立場や年齢が違うと、新型コロナウイルスに対する距離感といいますか、新型コロナウイルスに対する警戒感にも、個人差がどうしてもあるわけです。そのことに対して敏感になりすぎると、相手の立場になった時には、非常に厳しい辛い言動になっているケースがあるということは、非常にたくさんではありませんが直接伺っています。ぜひとも、相手の立場に立っての言動を心がけていただきたいということから申しあげました。

【記者】
 感染された方々の中で感染経路不明の方、もしくは調査中の陽性者の方が随分多いなという印象があります。新型コロナウイルスに感染された方々の追跡ができるかどうかというところが、一つポイントだと思います。そういう意味で、感染経路がわからないというのが、市中感染しているのかどうかの一つの指標のような面があるかと思います。昨日(1月5日)発表されたこの一週間の感染者58人のうち21人の方が感染経路がわからない、あるいは調査中です。市長はこの状況をどのように評価されていますか。

【市長】
 昨日(1月5日)の対策本部会議でも、あるいはそれ以前からも、担当者からは、一番注意すべきはこの部分だということが指摘をされています。もちろん医療機関で起きれば、医療機関の受け入れ状況に影響するという意味で、大変な状況になりかねないところがありますが、一方で、この範囲の中で起きていることだとも、裏返せば言えるわけであります。同じように、福祉施設で10人、15人と広がることは、もちろん特に高齢の方がたくさんいるということでリスクが高いのですが、これも拡大がどこまでいくかという意味で言えば、ある意味クローズドの状況の中で、いずれこの範囲で止められるという中での問題です。ですので、クラスターとか集団感染というものは、どこかで歯止めがかかるというところがあるわけです。これに対して感染経路不明ということは、どこで何が起きているかが十分つかめないということですので、そこからどういう広がり方をしていくかということも、予測や見通しが立てられない。そうすると対策も、本当に幅広にどこまでやるかということになるということです。市中感染という言葉が使われますが、この市中感染が広がる恐れ、私たちが日常の生活をしていく上でも、より神経質にならざるを得ないというのは、ここの部分だということです。ここの部分については、もちろんこれからも注視をしていかなければいけませんし、私たちの日常生活の基本的な感染防止措置、これは例えば飲食、会食、お店で会食をする時ももちろんですが、市中感染が広がった時には、職場あるいは家庭でも、実はリスクの度合いがそれほど違わなくなるということにつながっていくということだと思います。当面拡大に歯止めをかけて落ち着かせるという状況のために、幅の広い市中感染がこれ以上広がらないよう一人ひとりの基本的な感染防止措置をとっていただく必要性を認識していただき、お願いをしたいと思っています。

【記者】
 昨年の12月28日に、市長は市の幹部の方々と職員の方11人と会食に行かれています。その件で少し教えていただきたいのですが、この会食の時に飲酒、つまりお酒は飲まれていたのでしょうか。

【市長】
 飲んでいました。

【記者】
 どういうお酒を飲んだのですか。

【市長】
 お酒の種類は、ワインを飲んでいました。

【記者】
 年末、しかも仕事納めの日となると、忘年会なのかなというイメージがあるのですが、これはどういう趣旨で開催されているのでしょうか。

【市長】
 秘書課のメンバー、運転をしている職員を含めて、一年のねぎらいの席としてセッティングされたというものです。

【記者】
 年末年始の会食については、市長は会見の中で、いくつか市民にお願いをしているものがあります。それを一つ一つ見てみると、「飲酒は飲み過ぎない」「席を移動しない」「回し飲み、箸など共用を避ける」「密を避けるために、会場の広さに合った適切な人数で」「2時間以内で」「飛沫の防止のために、会話の際はアクリル版やフェイスシールド、そしてマスクの着用」「県の感染拡大予防ガイドラインを遵守している店を利用してください」と。今回の会食にあたっては、こういった目安は守られていたのでしょうか。

【市長】
 基本的には守って行ったと認識をしています。その中で、2時間以内という部分については、時間はそれを超えました。コース料理という形だったこともあり、時間は2時間半を超えたものでした。そのことについては、改めましてこういう状況になりましたので、自らもよりしっかりと厳しく、その部分についてはこれからの行動に反映させなければいけないと思っています。

【記者】
取材をする中で、当該の店がもちろん対策はとっているが、必ずしも県のガイドラインを守られていない、ということです。ガイドラインが必ずしも守られているわけではないというのは、市長は認識がありますか。

【市長】
ガイドラインが守られていないというのは、ステッカーを貼っていないということでしょうか。それとも、信濃毎日新聞が具体的なお店の内容を把握され、こういう部分についてガイドラインに外れているではないかということのご質問でしょうか。

【記者】
取材の中で、対策は確かにとっている面はあるのですが、ガイドラインを守っているかどうかについては、店側が取材に対して、「守っているものではない」というような趣旨の発言をされているということです。

【市長】
ガイドラインに6項目が掲げられていますが、私としてはその趣旨にはのっとった状況にあったと認識しています。

【記者】
 先ほど「これを踏まえて今後しっかりと対応する」ということでしたが、一つのめどと示したものを、コース料理だったということもあって必ずしも守れなかったともおっしゃいました。これは、反省をしっかりとして今後に生かしていくということなのか。もし反省をされるということなら、しっかりご発言いただけた方がいいのかなと思います。どうでしょうか。

【市長】
 信濃毎日新聞の記者の皆さんのご質問があったから、ということでは必ずしもありませんが、私自身は今回市長という立場で、改めてどういう行動をとることが必要かという観点から、反省すべき点があったと感じています。ただ、私自身がとるべき行動と市民の皆さんが注意していただくことは、必ずしも同列ではない、私自身がより厳しくしなければいけないことだということを申し添えさせていただきたいと思います。先ほどご質問で、飲酒の問題がございました。例えば、現段階この局面でお酒を飲むことを自粛まで広げることは、私は行き過ぎではないかと思っています。これは市民の皆さんもです。私自身が今後とるべき行動には、さらにそこに自ら律するべきものを持っていきたいと思っています。

【記者】
 会食をするにあたって、当時は第3波の感染拡大が非常に広がっていたということと、また、政府内でも菅総理が忘年会に参加して国民に謝っているというような状況もありました。そういった中で開催されたという状況です。例えば職員の中で「今回は見合わせた方がいいのではないか」という声は上がらなかったのでしょうか。

【市長】
 その声は、少なくとも私の耳には入っていませんでした。先ほど申しあげたように、あの時点で呼び掛けていた内容からすると、時間の部分が2時間を超えるという状況になることを、十分留意していなかったという点はございました。先ほどの反省すべき点の一つだと思っています。

【記者】
 時間が聞き取れなかったのですが、実際の時間は2時間半を超えたということですか。

【市長】
 2時間半から3時間の間だったと思います。

【記者】
新型コロナウイルスの話に戻ります。誹謗中傷などを市長が実際に耳にされているということでしたが、市に感染者であったり、ご家族や医療従事者などから相談があったということでしょうか。

【市長】
 情報というほどではありませんが、いろいろなチャンネルで私のところにお話をいただく機会がある。その一つとご理解いただければと思います。

【記者】
 県に相談の窓口などもあると思うのですが、松本市で相談体制等を取るということはあるのでしょうか。

【市長】
 新型コロナウイルス全般ということでいきますと、4月、5月に、窓口と専用の電話回線を設け、その時は給付金の支給からさまざまな班を作って、幅広い体制で行いました。最初の体制ですが、相談窓口、あるいは専用電話というものが残っていますので、現段階ではそれを活用していただければと思います。

【記者】
 松本圏域の福祉施設で12人の感染が出ていて、うち4人の方が職員の方だと思います。7月には介護福祉施設などで感染が出た場合の応援のネットワークというのが立ち上がっていたと思います。今回この施設で4人の方が、多分休まなくてはいけない状況になって、この施設は大丈夫なのか、運営はどうなっているのかというのが気になったのと、このネットワークが活用されたということがあったのでしょうか。

【市長】
 施設の職員の体制の補充といったことの基本的なハンドリングは、県が行うことになっていますが、市としても、市内のいろいろな施設のネットワークを、前回の感染拡大時に作る必要があるということで作らせていただきました。そして、県とも連携を取りながらでありますが、この施設が、もう自前の職員では運営が難しい状況になった際には、そうしたネットワークを通じてのサポート体制を作る準備はあるということです。ただ、現段階ではそこまでではないということと、今度はそこに入る方がどういう役割で入って、そしてきっちりと感染リスクから遮断をされてサポートに入るということが必要です。実際に必要な状況になった時には、具体的にこのエリアでこういう仕事をサポートしてもらうといったような調整が必要になります。そういう準備はもう始まっていると認識をしています。

【記者】
 先ほどの会食のお話で、何月何日で松本市内の飲食店ということでいいでしょうか。

【市長】
 12月28日、松本市内の飲食店です。

【記者】
 メンバーは全員秘書課の職員ですとか、市の職員という形ですか。

【市長】
 市の職員です。秘書課以外も含まれています。運転手の方は秘書課ではなく契約管財課の運転手なので、秘書課以外になります。私が日常的に一緒に業務をやっているメンバーということになります。

【記者】
 夜、11人参加したということですか。

【市長】
 そうです。

【記者】
 この会食は、市長が秘書課の方や契約管財課の方を誘ったと言いますか企画したということでしょうか。

【市長】
 こちらからということではない、どちらとも言えない…。基本的には秘書課の方でやろうということだったという認識をしていますが。

【市長】
 皆さんの中で「やりたいね」というような機運が高まったという感じでしょうか。

【市長】
 一年の締めくくりにということであります。

【記者】
 分かりました。

【広報課長】
 以上で市長定例記者会見を終わります。

※この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理したうえで作成しています。

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