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市長記者会見 令和2年(2020)12月25日

更新日:2020年12月25日更新 印刷ページ表示

市長記者会見資料(令和2年12月25日)[PDFファイル/1.79MB]

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資料1 スーパーシティ構想の応募に向けて

【市長】
 私の方から、まずスーパーシティ構想の素案について報告をさせていただき、それについての質疑応答を行わせていただきます。その上で、新型コロナウイルスをはじめ、その他についての質問を受けさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 スーパーシティ構想の応募に向けて、宮之本副市長を中心に検討を進めさせていただきました。現在、松本市基本構想2030を策定中ですが、この基本構想2030(素案)に掲げている「豊かさと幸せに 挑み続ける 三ガク都」という、人口減少社会においても、松本市が持続可能な都市であるために、地域特性を最大限に生かした松本らしい循環型社会を追求する。これが、今のところ、基本構想2030で目指していくことです。これを実現していくための重要な視点の一つが、デジタルトランスフォーメーション(DX)であると考えています。いわばDXであり、その中でも規制緩和が必要となる分野に向けた国家戦略特区、スーパーシティ構想は、こうしたまちづくりを進めていくためのエンジンであると位置付けています。そうした中で、私たちは「松本のマチガラ」という言葉を使わせていただいていますが、地域が持つポテンシャル、そして地理的な特徴、そうしたものを考慮し生かしていく形で地域の課題の解決を図っていくのだということで、今回五つの方向性をまとめさせていただきました。
 一つは、「松本版PHR(パーソナル・ヘルス・レコード)でつなぐ医療・福祉・健康づくりへの挑戦」。二つ目は、「100%カーボンニュートラルへの挑戦」。三つ目は、「世界水準の城下町まつもと・アルプスリゾートへの挑戦」。四つ目は、「楽しく稼ぐクリエイティブシティへの挑戦」。五つ目は、「可能性を広げる新しい学びへの挑戦」。この五つの方向性を、「DXで目指す松本のまち」と位置付けさせていただきました。
 そして、このうちの一つ目と二つ目、医療・福祉・健康づくりの部分と、カーボンニュートラルの部分。この二つの部分が、スーパーシティ特区を活用して目指すところです。医療法、薬剤師法を道路運送車両法、自然公園法、そうした法律の規制緩和を行うことで、実現を目指していくということ。この二分野についての対象エリアは、松本市全域を考えています。
 二つのスーパーシティ構想を想定する分野のうち、一つ目の「松本版PHRでつなぐ医療・福祉・健康づくりへの挑戦」について、もう少し詳しくご説明をさせていただきます。松本市は、平成28年に、「医療・福祉・健康分野の明日を拓く「松本版PHR」報告書」というものを作成しました。これは、松本市だけでなく、医師会、歯科医師会、薬剤師会、信州大学医学部附属病院、相澤病院など、多くの医療関係者が参画してまとめたものです。その後、およそ5年、日の目を見ることがなかったわけですが、改めて規制緩和、DXによる取り組みを進めていこうという政府の方針が示される中で、松本版PHRを市民一人ひとりが自らの生涯にわたる医療、福祉、健康などの情報を時系列的に活用できる、そうしたものの基盤として位置付けていくものです。これによって、診療や介護予防、見守り、救急医療、災害時の対応といった局面において、個人の健康状態に即した、良質なサービスを受けられるような体制づくりを目指すものです。ここでは、医療機関や保険者、行政などが抱えている情報を個人が利用できるようにすることが目的であり、個人のデータを市役所で一元的に管理するというものではありません。個人の情報は、あくまで個人のものであるという認識のもとで、個人の同意なく情報を流通させないような仕組みが不可欠であると考えています。言うまでもなく、個人情報保護法、松本市個人情報保護条例にのっとった適切な運用が条件です。

 続いて、二つ目の「100%カーボンニュートラルへの挑戦」について説明させていただきます。今、松本市内の安曇地区と奈川地区は、中部電力が東京電力から50Hzの電気を調達して配電し、中部電力の他のエリアとはつながっていない状況です。梓川水系の水力発電で作られた電力であり、いわばCO2フリー、二酸化炭素を排出しない電力が、この地区では使われているという状況です。さらに、このエリアは小水力や地熱などの再生可能エネルギーが豊富にあることから、発電事業を促してエリア内に供給し、電力需給を調整して、大規模な停電などにも強い自立分散型のまちづくりを進めていく土台があるエリアです。そこで、バスなどのEV(電気自動車)化を進め、災害時においては、避難所への給電ができるような防災面での取り組みも進めていくということです。また、100%カーボンニュートラルという点については、松本市全域は日照率の高さから太陽光や太陽熱が豊富にあり、小水力や木質バイオマスなどの多様な再生エネルギーが市内全域を考えても多く存在することを踏まえ、地域内で効率的にエネルギーを消費し、2050年に市内全域で100%カーボンニュートラル、ゼロカーボンシティを目指すことが、私たちの目標です。このことによって、エネルギーリスクの少ない安心安全な生活ができる、そういう環境を、スーパーシティ構想の規制緩和によって、より強力に推し進めていきたいと考えています。
 以上、スーパーシティ構想の素案についての概略を説明させていただきました。今後のスケジュールとしましては、今日から国のスーパーシティ構想の公募が始まりましたが、松本市としては、年が明けて1月4日以降、協力事業者の募集を始めさせていただきます。そして、市民説明会、各種団体との意見交換を2月にかけて行わせていただきます。協力事業者とともに、スーパーシティ特区の申請内容を整理させていただき、3月下旬の国の公募の締め切りまでに、申請にこぎ着けたいと考えています。
 スーパーシティ構想について、私からの説明は以上です。
 ご質問をお願いいたします。

【記者】
 先ほどお話にもありましたように、個人情報の取り扱いについていろいろ懸念を持っている方々もいらっしゃり、先ほどの議会でも、総務委員協議会でそういったような意見が出ました。これから市民説明会を開いていくということですが、以前宮之本副市長も市民の圧倒的な後ろ盾が必要だというようなご発言もあったりするのですが、そういった多くの理解を得ていくには、どんな取り組みが必要か。それから、この採択についても狭き門というお話ですが、改めて採択への可能性はどのように見ていらっしゃるのでしょうか。

【宮之本副市長】
 松本市の副市長、兼チーフ・デジタル・オフィサーを務めている宮之本です。
 最初のご質問は、個人の情報に関してやはり市民の方々が漠然とした不安を抱えているのではないか、それに対してどういう取り組みをするのかというご質問だと思うのですが、私どもは、他の都市が考えているような顔認証というようなことを行う予定はありません。あくまでも、先ほど市長が申しあげたように、個人の情報のオーナーは本人に存在することを明確にし、本人の同意があった場合のみ情報を活用すると。それはパーソナル・ヘルス・レコードについても同じことです。市民説明や市民の方々から実際にデジタルトランスフォーメーション、デジタル技術を使ってどんな松本市を築き上げていきたいのかというような意見交換会を、来年の1月、2月に市内の公民館で20回ほど行おうと考えています。その席に市長、あるいは私が伺い、直接市民の声に耳を傾けることで、個人情報保護法が出来上がってもう20年近く経つわけですが、過去20年間の個人の情報に対する認識も変わってきていますし、令和の時代におけるデータ民主主義についてどうあるべきかについて十分な議論を重ねていきたいと思っています。
 もう一点、狭き門ということに対する認識はどうですかというお話ですが、今回、松本市のスーパーシティ構想の中で、一つはPHRを中心とした医療、保険、介護の分野を取り上げますと。もう一つは、100%カーボンニュートラルというエネルギー分野、再生可能エネルギーに取り組みますということを、市長の方から申しあげました。内閣府の方からは、当初スーパーシティ構想の中で約10分野、具体的には行政手続き、移動、物流、観光、医療介護、教育、いろんな分野について例示がありました。その中で、私どもはこの二つの分野に軸足を置き、軸足から普遍するような、先ほどの災害対策は必然的に出てくるものですが、松本市の地域課題を解決するソリューションの方法の中で規制緩和を伴うものということで、この二つの分野を選びました。これは、先ほど市長も申しあげましたように、あくまでも地域課題を解決するということです。もう一つ、政府はグリーン施策、再生可能エネルギーということを強く申していますし、昨今の新聞報道によれば、アメリカのITジャイアントが2030年までにカーボンニュートラル100%、あるいは、2040年までにカーボンニュートラル100%ということを宣言し、それを世界の部品メーカーに要求しています。日本メーカーの中には、日本における再生可能エネルギーの調達が困難なため、それを実現することが難しいということで、政府に対して要望しているような現状はあります。翻ってみると、先ほど市長が申しましたように、松本市の奈川地区、安曇地区においては、今そこに工場があれば、ITジャイアントに対して私どもの製品は100%カーボンニュートラルということを主張できるような状況にあるわけです。
 ですので、政府が今向かわれている方向性と松本市の方向性は合致していると信じていますし、そのことの価値に対して、内閣府が私どもの構想を認めていただければ、採択の可能性は出てくると考えています。
 以上です。

【記者】
 (1)、(2)の規制緩和の内容を、主立ったところで結構ですが、教えていただけますか。

【宮之本副市長】
 今回、松本市の素案として、2つの軸というところまでは決めています。ただ、この資料に書かれている赤い部分は、11月10日以降、民間事業者の方に“山”型、“街”型、松本市“全域”型ということで情報依頼をいただいた後、民間事業者からいただいた意見を例示として書いているものです。これについては、先ほど市長も申しあげましたように、1月4日から始まる民間事業者からの提案および市民との意見交換によって最終的な案が決まってきます。なので、規制緩和の例として書いているものは、まだ例示の状況です。
 例えば民間事業者から出てきた意見として、移動図書館というものはあるのですが、移動クリニックであるとか移動ホスピタルというものを考えたときに、現行法では病院の所在地がないと法律違反になってしまいます。ですので、最初から、移動クリニックというようなものを意識した活動ができない。そういうものが、一つの例示としてですけれども、医療法にあります。

【記者】
 (2)についてはどうでしょう。

【宮之本副市長】
 例えば自然公園法ですが、今の自然公園法では、国立公園のある一部地域について、景観上の問題から通信設備を打つことができません。そういうことを、ある事業者は指摘していました。

【記者】
 先ほど市長の方から、松本らしさを生かしながら取り組んでいくということを、ご説明いただきました。今回、5つの取り組みの方向性というものを示していただいていますが、例えば交通渋滞の対策であったり、いろんな課題設定ができたのだろうと思います。おそらく、設定の仕方によってさまざまな規制があって、スーパーシティへの応募の余地はもしかしたらあったのかもしれないのですが、あえて松本版PHRの方向性とカーボンニュートラルの方向性の2点に絞ってスーパーシティ構想に応募するというのは、何か大きな理由があるのでしょうか。

【市長】
 スーパーシティ構想という観点でいきますと、現状では10数都市ですが、名乗りを上げているところがあります。そのうちの5つぐらいと言われていますので、後発の松本市が同じような提案をすることは、構想への申請というハードルを考えた時に実現可能性は下がっていくだろうというのが、まず前提にありました。松本らしさの一つは、前市政の時代からの健康寿命延伸都市を掲げ、土台や根底にある松本の医療機関の充実度、そして先ほど申しあげたように、ベースとなる報告書が平成28年に出されていたということ。今後の医療、介護、健康というものが、超高齢化が進む中でも持続可能であるためには、どのようなサービスの在り方が必要か、松本市民の皆さんにとっても非常に関心も高い分野だと思います。
 また、カーボンニュートラルの方も、先ほど申しあげましたように、一つの都市でこれだけの再生可能エネルギーの電源がある程度多様で、水準の高い状況にあることは、なかなか他の都市ではない状況です。松本の地形、気候から生まれる、未来に必要とされるカーボンニュートラルの在り方を試行することも、独自性と将来に向けた可能性を非常に感じる分野であると考えました。
 また、先ほどご覧いただいた5つの分野、いわば2段構成になっていますが、スーパーシティを目指す2つの分野は、スーパーシティ特区制度によって規制緩和を実現することで強力に推し進められる分野だということ。それ以外の、観光まちづくり的なもの、あるいは産業振興のために文化芸術といったことに力を入れていくこと。そして、教育の新たな挑戦といったことについては、スーパーシティ構想とは別ですが、DXを、デジタル化をしっかりと推し進めることで前に進めていこうという分野です。
 ご質問にあった交通問題とか、そうしたもののベースになる部分は、我々としても認識を持っていますので、スーパーシティ構想への立て方とは別にといいますか、そこも当然視野に入れて進めてまいりたいと思っています。

【宮之本副市長】
 私の方から補足します。
 PHRを中心とした健康、医療、介護については、記者の皆さんも納得感があると思います。エネルギーについては、先ほど、すでに奈川と安曇地区については再生可能エネルギーが100%ですと申しあげました。松本市全域の年間消費電力量ですが、オフィス、一般家庭、工場を全て合わせて約18億kWhです。18億kWhという表現は、kWh使うので18億kWhという表現を使います。松本市内にすでにある再生可能エネルギーとして、太陽光発電、水力発電、バイオマス発電、ごみ発電の大きく四つがあります。いろんな試算方法によって数値が変わってくるのですが、決して少なくないレベルの電力が、私たちがすでに持っている再生可能エネルギーの発電方法によって賄われているのです。これは、松本の強みだと認識していますので、今、ある一定レベルのところまできている再生可能エネルギーの比率を100%まで高めるということは、内閣府の方も、松本市を選定するにあたって納得感が得られるのではないかと考えたからです。

【記者】
 今のお話で、もし分かればですが、再生可能エネルギーを市内で賄えているパーセントなどは何か出ていたりするのでしょうか。

【宮之本副市長】
 オーソライズされた数字ではないですし、やはり算定方法によってパーセントが異なるものですから、今日のところは「少なくない量の」という表現を使わせていただきます。

【記者】
 個人の同意があった方の情報を活用するということで、確認ですが、同意がなかった方は特に恩恵を受けられないということになるのですか。

【宮之本副市長】
 そうです。
 例えばPHRでは、私がA病院に行きました。1カ月後にB病院に行きました。PHRが確立されていれば、A病院で私がどんな検査を受けたかというのは、B病院で分かるわけです。従って、同じ検査を受ける必要がなくなるので、その分の医療費は軽減されますし、病院における待ち時間も軽減されるわけです。しかし、それは、私の個人情報を私の同意に基づいて、A病院もB病院も持っているからできることです。ですので、その辺の利便性についてきちっとご理解いただけた方は、このスキームに乗ってくると思いますし、「ちょっと」と言う方も、やはりある程度いらっしゃるとは認識しています。

【記者】
 先ほど、宮之本副市長から1月、2月に20回の説明会を行うと。今、「デジタルトランスフォーメーション」という言葉が広く出回り始めていますが、なかなか市民の理解は広まっていないという現状があると思います。一方で、こういう取り組みの先に、人口減少と少子高齢化の中で何とか温かい社会を実現する一つの手法として、デジタルがあると思います。そこを丁寧に説明していく必要性があると思うのですが、今後の説明会で説明として重視していく点は、どういったところを市民に分かりやすく説明していきたいとお考えですか。

【宮之本副市長】
 先ほど市長が申しあげました、松本市の平成28年のPHRレポートですが、このPHRが一般的なPHRと異なるのは、介護の情報までPHRに載せるというところが、一般的に認識されているPHRと違うところです。これは、今から4年ほど前に、松本市医師会、歯科医師会、松本薬剤師会、松本市地域包括ケア協議会、信州大学医学部附属病院、相澤病院などが1年以上かけて作った成果です。包括ケアとなると、要介護状態になられた方がいろいろな施設、病院にいらっしゃることもあるでしょうし、住まいの問題とか、生活支援の問題とか、そういうものはPHRを使うことによってかなり効率的にできますし、ひいては健康寿命の延伸につながると思っています。
 その辺りについて、より丁寧な説明を行い、記者の方から今ご提示ありましたように、DXとは何なのかというところについても、「DXでこういうふうに世の中が変わっていきますよ」ということを丁寧に説明するとともに、さらに先ほどおっしゃられた漠然とした不安についてもきちんと意見交換していきたいと考えています。

【記者】
 細かいことで申し訳ないのですが、「カーボンニュートラル」という言葉と、先日市長も表明された「ゼロカーボン」というのは、意味が違うのでしょうか。

【宮之本副市長】
 例えば、木質バイオマス発電を考えたとき、木質のペレットを燃やすとCO2が排出されます。一方で、植物が育つ過程において光合成が行われるので、木質バイオマス発電はカーボンニュートラルですが、ゼロカーボンではありません。つまり、ゼロカーボンよりもカーボンニュートラルの方が、より広い発電形態が入ってくる。排出量と吸収量をイコールにすれば、カーボンニュートラルということ。ゼロカーボンというのは、二酸化炭素を排出しないということなので、厳密に言うと木質バイオマス発電などは、ゼロカーボンに入ってこないということです。

【市長】
 そういう言葉の定義が厳密に言えばあるのですが、現状は政府も含めて、定義に従って使い分けてはいないです。環境省を中心にゼロカーボンシティという枠組みがあるので、この前の宣言については、その枠組みにのってゼロカーボンシティという言葉を使いました。ただ、私たちが目指すのは、先ほど申しあげたように、木質バイオマスというのは、これだけの森林資源がある都市ですので、これがかなりの割合を占めるものだと思っています。ですので、本来の定義に基づけば、カーボンニュートラルということが、私たちが目指していく言葉であり、姿だということです。

【記者】
 PHRでDXが活用されるのはイメージが湧いたのですが、エネルギー分野では、具体的にはどういった分野でデジタル化が活躍しますか。イメージができなくて、すみません。

【宮之本副市長】
 資料の中に「スマートグリッド」とあるのですが、次世代送電網という意味です。もともとの電力というのは、発電所から需要先に一方方向で流れるのが、伝統的な送電線でした。それが、太陽光が出てくると、電力が双方向に動く。こういうときに、デジタル技術が使われますし、今のスマートメーターは、30分おきに消費電力が通信線を使って送られているわけです。これも、デジタルの一つです。もっと言うと、「地域新電力」とありますが、北海道胆振東部地震の時に札幌市郊外で起きた地震によって、北海道全域が停電になってしまった。私たちが地域新電力と考えたのは、そういうことを防いで、松本の中でエネルギーを産出し、松本の中で消費することによって、災害に強いまちづくりというものをかなえることができると思います。
 さらに、カーボンニュートラルのテクノロジーとパーソナル・ヘルス・レコードのデータを連携することによって、さらなるサービスもあり得るのではないかということで、1月4日から始まる民間事業者からの提案に期待しているところです。

【記者】
 以前も少し似たような質問をしたかもしれなくて、重複していたら申し訳ありません。協力事業者の募集についてです。年末年始が明けて1月4日から始まるということで、期間的に実質1カ月の間に募るというのは非常にタイトだと思うのですが、この間にタイアップできそうなところとか、可能性があるようなところにアプローチを続けてきていて募集を図るのか、その辺りはどのような方法でしょうか。

【宮之本副市長】
 11月10日にホームページで、“山”型、“街”型、松本市“全域”型というタイプで、民間事業者からの意見を募集したときに、約25社の企業、団体様からご意見をいただきました。その中の多くは、今回1月4日から始まる提案にも応募していただけると思いますし、今日以降、その時点では情報を松本市に提供されなかった事業者の中にも、1月4日以降の1カ月の間に松本市の2つの軸をご覧になって、新たに提案されるところが出てくるのではないかと期待しています。

【記者】
 お答えいただける範囲で、今副市長がおっしゃった25社というのは、地元の企業から全国の企業、大企業から中小企業まで、いろいろでしょうか。

【宮之本副市長】
 さまざまです。例えば電子財布やデジタル地域通貨もありますが、先ほど基本構想の中でも循環型社会ということを申しましたけれども、お金が外に出ていくのではなく、できるだけ松本の地元の企業に稼いでいただきたいという気持ちを持っています。従って、このアイデアでも、電子財布とかデジタル地域通貨というようなことで、地域の中で経済も循環できるようなことも念頭に置いていますし、それを期待しているところです。

【記者】
 (1)、(2)に「先端的サービス例など」とあるのですが、これは、この内容で申請するという意味ですか。

【宮之本副市長】
 そうではありません。11月10日から意見をいただいたときに、こういう意見が出てきましたという例示です。
 ですので、あくまでも現時点で確実になっているのは、松本市として、政府が示した約10分野のうちPHRを中心とした健康、介護、福祉の分野と再生可能エネルギーの2つを軸にして、松本市のスーパーシティ構想の案を市民の方々と民間企業の方々と、2月、3月途中までですが、作っていきますということです。

【記者】
 では、この例示から消えるものもあるし、加わるものもあるということですか。

【宮之本副市長】
 一つポイントになるのは、行政コストのコントロールということを考えています。持続可能なシステムにしていくためには、行政コストを最小限に抑えて、続けなければいけないと思っていますので、その点も一つのポイントになると思っています。

【記者】
 確認させてください。最終的に3月に応募する際にあたっては、具体的な事業も明示する形で応募する形になるのでしょうか。

【宮之本副市長】
 内閣府から申請開始になったのは先ほどでして、まだ私もその内容を見ていないです。ですので、内閣府からの申請内容がどうなるかによって変わってきます。

【記者】
 先ほど市長は、PHRとカーボンニュートラルの取り組みを挙げるにあたって、「先行の他市と同じような取り組みではなく、松本らしいもの」ということで、ご発言ありました。私も勉強不足でいけないのですが、先行している他の都市は、おおむねどういう取り組みを挙げているのでしょうか。

【市長】
 先ほどの事例にもあったMaaS(マース)の自動運転や、いろいろな移動手段をデジタル技術によって統御をしていこうというのが一番多いものだと認識しています。

【宮之本副市長】
 それ以外では、オンライン診療などです。
 そういう意味においては、松本市の現時点の素案はユニークなものだと思います。

資料2 県内の感染者と松本圏域の感染者の推移(11月1日以降)の画像
資料2 県内の感染者と松本圏域の感染者の推移(11月1日以降)

資料3 年末年始は、市内で家族でのんびりと。-市内に泊まって、街を元気にしよう-の画像
資料3 年末年始は、市内で家族でのんびりと。-市内に泊まって、街を元気にしよう-

【市長】
 スーパーシティ構想についてのご質問はここまでにさせていただいて、それ以外の関係のご報告をさせていただこうと思います。
 まず、新型コロナウイルスの関連について申しあげます。こちらの青い棒グラフが23日までの県内の感染者数、オレンジが松本圏域の感染者数です。県内の感染者数も、感染者数の推移だけ見ると、一つ峠を越えつつある。また、松本圏域については、1人2人の状況が続いています。一方で、昨日(12月24日)、東京では過去最多の888人という感染者が確認され、大都市圏での感染拡大には歯止めがかかっていない状況であります。全国で見ても過去最多を更新しているということです。
 こうした状況を踏まえ、一週間前の記者会見では予定通りと申しあげた来年1月10日に予定しています成人式の開催については、延期させていただくことといたしました。これまで、徹底した感染防止対策を講じた上で、何とか開催をする道を探ってまいりましたが、首都圏の感染拡大がさらに続いている状況、そして、この一週間の間に松本市に寄せられた声の中にも、堂々と子どもに帰ってきてほしいとなかなか言えない状況があるという親御さんのお声、家族内でそうしたことで困っているというお声、あるいは参加する人と参加できない人がいる成人式は心から周りから祝ってもらえるだろうかといったお声をいただきました。そうした中で、感染防止措置を取ったとしても、参加、不参加、あるいは式の後の懇親の在り方といったことのリスクへの懸念を鑑みたときに、1月10日の開催は見送って、延期をさせていただくことといたしました。医療従事者の皆さんのご心配という面でも、今、市立病院には、院内感染を出さずにここまでさまざまな医療行為を続けてきていただいているわけでありますが、そうしたことへの圧迫を強めるようなことも避けるべきだと判断をさせていただきました。延期日ですが、会場の都合と、11人からなる新成人の実行委員の皆さんの希望をお聞きして、双方の兼ね合いとして、来年の大型連休明けの日曜日5月9日に延期して、開催をさせていただくことといたしました。新成人の方はおよそ2,400人に上ります。対象者の皆さんには、来週28日発送で延期の通知を出させていただくとともに、松本市のホームページで周知をさせていただきます。
 その一方で今日(12月25日)呼びかけさせていただきたいのは、年末年始は松本市内で家族とのんびりと過ごしていただくこと、できれば市内の宿泊施設に泊まっていただくことです。それは、今再び影響が出ている宿泊業者の皆さんを支え合うという形で、町を元気にしていこうということであります。国のGoToトラベル事業が、28日から来月11日まで全国一斉停止となりました。その影響もあって、市内の宿泊施設では、稼働率が3割まで減少しているという例もあり、キャンセルが増加しています。そうした中で長野県も落ち込みを回復しようと、「県民支えあい家族宿泊割」というものを実施すると発表しています。これは、GoToキャンペーンの停止時期と合わせた28日から来月11日までの期間、原則として長野県在住の同居のご家族が県内の宿泊施設を利用した際には、1人当たり3,000円ないし5,000円の宿泊飲食代が割引となるという制度です。先ほど申しあげましたように、長野県内の感染状況が少し収まりつつあること、そして松本市内の感染状況は、この1カ月比較的落ち着いた状況が続いているということ。こうしたことを鑑みたときに、ぜひ年末年始は市内のホテルや旅館をご利用いただき、ご家族の皆さん、あるいはご夫婦、恋人同士、場合によってはお一人で穏やかに過ごしていただければ、地元の宿泊業者の支えにもなると思いますので、ご理解ご協力をいただければと思います。
 私からは以上です。ご質問お願いいたします。

【記者】
 今の発表とは別件で、松本市立病院の移転新築計画に関して伺います。今回専門者会議の提言と病院局の構想がまとまりましたが、市長が専門者会議の定義に基軸を置くという考えに対して、病院局側は公平さを欠いているという認識でいるということです。おそらく市長の耳にも届いているのではないかと思います。その上でお聞きしますが、専門者会議の提言に基軸を置くという方針は、これまで庁内で共有されてきたものなのかというのが1点。そうでないとすると、このタイミングでその考えを発表されたのはなぜかというのが、もう1点です。

【市長】
 提言の内容をご覧いただければ分かると思います。繰り返しになるかもしれませんが、提言の柱は地域密着型の在宅診療支援病院、こうしたことを目指す病院の姿としています。そして西部地域の基幹病院として地域包括ケアの中心的な役割を担うということです。表現として多機能という言葉が病院局内でも使われていますが、私は基本的に同じ方向性のものだと思っています。先ほど十分な認識の共有がなされていないのではないかというご指摘がありました。就任以来、私は、前の市政での構想づくりの取り組みの経緯や、そこから新しい病院づくりをもう一度立ち上げ、その反省をもとに外部の視点での専門者会議の設置をし、取り組んできました。そして病院局というのは松本市の一部局であり、この松本市の一部局が今までの経緯を踏まえた考え方をまとめ、両方の視点を取り入れていく。そのときのベースがどちらになるかというと、私はその前提を専門者会議に置いてきたつもりです。そのことにもしご理解が十分いただけていなかったとすれば、残念なことだなと思います。これから庁内の調整会議ということで、ご意見はそこで出していただいて、実際のそれぞれの課題はどういうことにあるのか、しっかりと闊達な意見交換をして、結論を導き出したいと思っています。

【記者】
 今のお話は理解できました。その上でもう一回確認で伺いたいのですが、専門者会議の提言を基軸やベースとするという表現自体は、今までは使っていなかった表現という認識でよろしいでしょうか。

【市長】
 そうです。

【記者】
 この表現について、おそらく病院局側は非常に唐突だったという印象をお持ちのようですが。

【市長】
 言葉が唐突ですか。私は直接そのことを伺っていないので、ぜひ次に伺っておきます。

【記者】
 市長として病院の計画をまとめるスケジュールは、今発表されているスケジュールの通りに進めるという前提に変わりはないということですか。

【市長】
 その点は変わりません。

【記者】
 今日(12月25日)午前中に北野病院事業管理者が会見をされまして、提言と病院局の基本構想を同等に扱ってほしいとおっしゃいました。それに対する答えが今のご発言ということでよろしいですか。

【市長】
 これも直接伺っていないので、同等の意味するところもしっかりと伺いたいと思います。

【記者】
 専門者会議の提言を基軸とすることは分かったのですが、6月の市長の会見では、「病院内のプロジェクトチームと専門者会議を車の両輪として」という言い方もされていました。私の主観かもしれませんが、やはりその言い方ですと、その時は同等だったのかなという印象を受けるのですが。

【市長】
 両輪と基軸がずっと平行線だと取りまとめていけません。これを取りまとめていくプロセスとして、(病院側から)いただいた内容を見ながら、専門者会議の提言をベースとしながら、調整を進めていこうということを申しあげました。もしその調整の仕方に懸念があるのであれば、改めて北野病院事業管理者としっかりと認識を共有したいと思っています。

【記者】
 当初から提言がベースだということは変わっていないということでよろしいですか。

【市長】
 いずれはこれを統合しなければいけません。これもご覧いただいていると思いますが、統合するにあたっての形式とか項目立てなども、それぞれの形にお任せしながら出てきたものです。これをどのように調整統合していくかというプロセスを私が最終的に進めていく上で、そうすることに妥当性があると思って、先ほどからの表現を使い、今から調整プロセスを進めるということです。

【記者】
 今日(12月25日)の北野事業管理者からの話の中に、市長が自ら病院局や市民の意見を求めたことは1度もないという話がありました。これがそもそも本当のことなのか、もし本当だとするならばその理由はどうしてだったのかお伺いしたいです。

【市長】
 どのような発言を正確にされたのかを抜きに伝聞で答えて正確さを欠くことは、後で誤解や混乱を招くので、慎重にお答えしなければいけないと思います。この病院の問題で北野病院事業管理者と直接話をしたことがないということはございません。当然ですが、直接お話をお聞きし、話をしてきております。病院局というのが北野病院事業管理者のことであると理解して私はおかしくないと思いますが、少なくともそのことは事実です。

【記者】
 直接話をしているというのは、新しい病院の在り方の話を直接しているということですか。

【市長】
 当然です。

【記者】
 病院の件ですが、改めてこの会見の場で提言と基本構想の二つが出揃いましたが、市長として、今後どういう病院を波田に作っていきたいのか、考えをお伺いしたいです。

【市長】
 先ほども表現として使わせていただきましたが、西部地域の基幹病院として地域包括ケアの中心的役割を担っていく。これが基本、一番目指すべき基本の根幹のところだと思っています。そして、これも病院に関わる方々には共通していると思いますが、この病院が、これから松本市の財政状況やあるいは国からの交付税措置に将来大きな変更があっても末永く存在していくこと、経営が成り立っていける状況を地元の皆さんと一緒に、あるいは市民の皆さんと一緒に支えあいながら続けていくこと、これが一番の必要条件だと思っています。そしてそのことを続けていくためには、これまでの病院の伝統を大切にしながら、一方で見直すべきことはやはり見直すということも必要です。一つの方向性として示された在宅診療支援病院という言葉に込められていますように、高齢者に重きを置いた、地域包括としっかり連携をした、医療と介護の双方の連携のバックアップをしていけるような病院の姿です。ただその時に誤解を招きたくないのですが、専門者会議の提言にもそうなっているように、急性期医療あるいは救急診療は、当然この新しい病院の中にもなくてはならないものです。周産期医療、小児科という部分についても、政策医療の観点からこの地域に残していくことも、併せて申しあげたいと思います。

【記者】
 今、庁内調整会議の段階に入り、庁内としての考え方をまとめていると思います。そのメンバーの中に、波田の地域づくりセンター長が入っていません。住民の声などはセンター長のところに集まってくると思うので、単純な疑問としてどうしてなのかと思ったのですが。

【市長】
 メンバーは副市長、北野病院事業管理者、それ以外に総務部長、政策部長、財政部長、地域づくり部長、建設部長、健康福祉部長、病院局の事務局長。いずれも部長クラスということで、部長クラス以上の会議と設定させていただきました。波田の地域づくりセンター長については、地域づくり部長がそれを代表するという形で入っています。

【記者】
 北野病院事業管理者が取材に対応されているのは、市役所組織の中で見ると異例のことと思います。市長部局の考えと病院局に若干の溝が感じられるような状況ですが、市長は今この状況をどのように受けとめているのか、見直しの議論の進め方は市長自身の満足いく形で概ね進んでいるのかどうか、そのあたりのお考えはいかがでしょうか。

【市長】
 また溝という言葉がございました。例えばですが、病院事業管理者に取材対応をしないでくれと言って一本化すれば、途中経過の意見の相違のようなものは表面化しないかもしれません。今、皆さんが取材をそれぞれ希望されて、その取材をそれぞれが受けています。現状はまだ途中のプロセスで、その途中のプロセスは当然これから調整しなければいけないので、立場が異なる部分があるわけです。そのことが表面化すること自体は、取材が活発になればなるほど、そして取材を受ける側もある程度オープンにすればするほど、当然出てくる部分だと思います。そのことが可視化されることは、直ちにマイナスだけではないのではないかと私は思います。最終的にそれが期限までに結論が出ないとか、あるいは出た結論が非常に大きな禍根を残すことになったとか、そうなった時には、調整をしなければいけない私の責任が問われるのだと思います。

【記者】
 成人式の件でお伺いします。今回、延期の決定ということですが、今、首都圏の方で感染拡大が進んでいる状況にも言及されていました。長野県の市町村の対応を見てみますと、やはり延期する動きがかなり多い状況かと思います。12月18日に市長から開催するという発表があり、それ以降、延期の動きが各地で広がってきたと思います。こういう周辺の動きも勘案した上での決断だったということでしょうか。

【市長】
 先週、最終判断のリミットのご質問あり、25日あるいは28日というようなことも申しあげました。年内がぎりぎりのタイミングだと思っていました。感染状況をみると、今ご指摘があった他の市町村の動きもありますし、教育委員会からも延期という判断が12月24日に示されたところもありますし、さらには、1月9日、10日のあめ市も中止になるといったようなこともありました。そうしたことを総合的に判断させていただいたということであります。先ほど年末年始の市内での宿泊について、ぜひのんびりと市内に泊まるという行動をしていただきたいと申しあげました。今、新型コロナウイルスの問題をめぐって一つ一つ判断し決定をしていくときに、私として非常に神経を使わなければいけないと思っていることは、一つのイベントや行事のぜひということもありますが、そのことがまた周辺の行事の在り方にも影響を与えるということです。例えば中止とか延期の方向を決めるとき、ブレーキが余りにも周囲にまで影響を及ぼしすぎることがあります。何とか感染状況を見極めながら、両立といいますか経済や社会の方の動きもできるだけ止めないでと考えたときには、中止や延期ということへの判断も、非常に周到な検討が必要だと考えていました。ですので、今回も、先週の判断から今日(12月25日)、延期と決めさせていただくにあたっては、あまりこのことが、市内のいろいろな宿泊やそうした動きにブレーキをかけることがないようにという思いもあります。

【記者】
 成人式の関連について伺います。昨日(12月24日)教育委員会の方で話し合いが行われて、今日(12月25日)に申し入れるという形でした。今日(12月25日)の成人式の延期という決断は、教育委員会の申し入れも受けての決断だったのか、それともその前からもう決まっていたのでしょうか。

【市長】
 今日(12月25日)の朝に決めようと思っていました。昨日(12月24日)でしたか、信濃毎日新聞に小さく「延期も含めて検討を」みたいな記事が載っていました。そういう意味で言うと、検討つまり延期する場合は、いつに延期するか、会場はどうするか、そのことの検討は数日前からさせていました。その上で昨日(12月24日)にそういうお話もあったことも念頭に置いての判断です。

【記者】
 市と教育委員会の共催という形の中で、教育委員会は昨日(12月24日)の段階で延期と決めたという認識だったという話です。最終決断は市長だと思うのですが、教育委員会の方には今回延期をしたことを、今日(12月25日)の段階で報告してあるのかどうか。

【市長】
 既に昼過ぎにお伝えさせていただきました。

【記者】
 教育委員会の方では、市長と共に一緒に協議をしたかったという要望があったのですが、どちらかというと教育委員会が市長に申し入れをする形でした。教育委員会の方としては、ないがしろにされているわけではないですが、「共催なのに何の報告もなく、新聞報道で知るというのはどういうことだ」と、少し紛糾気味なこともあったのですが。

【市長】
 新型コロナウイルスの問題があり、(開催を)どうするかということを10月、11月ぐらいに決めるにあたっては、教育部が教育委員会の皆さんのお話を聞き、教育部の報告を受けた中で、2部開催であったり、1月10日の感染防止をどうするかということを決めて、ここまで来たわけです。ですので、今度はやめるということを決めるにあたっては、教育委員会の方々の中からお声が上がったということを受け止めさせていただいて、判断をさせていただき、また、そのことも伝えさせていただいたということです。

【記者】
 中核市の関係ですが、今、合同庁舎への引っ越し作業が始まって、室長に聞いても、スケジュール的には順調に進んでいる形です。1月には市議会が視察に行くようですが、市長はまだ見に行ってないのでしょうか。市長として年明けにでも視察に行く予定はないですか。

【市長】
 物理的な引っ越しがどうかということは、私が直接確認しなければいけない領域ではないと思いますが、いずれにしても、準備が整い、どのような形で新しい保健所が市民の皆さんにサービスを提供できるかということについては、私も直接見る機会を持ちたいと思っています。

【記者】
 今年は、仕事納め式をやらないということと、来年もまた仕事始め式は計画していらっしゃらないようですが、これは短期的な今期だけの問題なのか、それとも一年後、二年後も同じように開かないのか、この辺りの市長の考えはいかがでしょうか。

【市長】
 仕事始め式ですが、私が一応報告を受けて、どういうことをやってきたかという意味でいきますと、1月の初めは4日に幹部職員に集まっていただいて、そこで話をするということであります。仕事納めの方も同じだと思いますが、28日でしょうか、そういうことを今度は夕方にやるという理解です。年末年始に一つのけじめをつけるということをそれぞれの団体や組織がやることも選択だと思いますし、そうしたことがもうあまり必要ないのではないかということも、選択だと思っていました。例えば前職のNHKでは、会社が大きいということもありますが、そういうことは特にありませんでしたし、必要性を強く感じなかったというのが理由の一つです。もう一つは、日本人の働き方とか休みの取り方が、ゆっくりかもしれませんが大きく変わってきていること、ましてこのコロナ禍で、全国的にも分散して休みを取ろうということもございました。もしそういうものがあるので出なければいけないといって、28日と4日に仕事とは関係がなく出るという状態は、不合理ではないかなと感じました。そうしたことからやめることにしました。基本的にはこれで不都合がなければ、来年以降もこうしたことで問題はないのかなと思っています。

【記者】
 成人式の延期の日程が連休明け5月9日と示された理由について伺います。未定としている自治体も多い中で日程を示すということは、振袖とか袴の準備もあると思うので、ご家庭にはすごくありがたいのかなと思います。一方で、これまでも大型連休などで人が動いた後に感染者が増えるという傾向が見られたことや、まだ収束のめどが立つかどうか分からないという状況もある中で、少し早いかなという印象もありました。どうして連休後に決まったのかという背景と、もし感染拡大のような状況が見られた場合、いつまでに開催可否を判断するのかお伺いしたいです。

【市長】
 先ほどもご質問がありましたが、今回延期を判断するにあたって、他の18市の状況も調べさせていただきました。長野市の開催方法は、大規模なところで1カ所やった後、町会単位のような形で小さくやる方式を組み合わせていますので、完全に全部延期とはなっていないかもしれませんが、その部分を除けば、18市全てで延期ということが、昨日(12月24日)までの段階で決定をされていました。正確には確認が必要ですが、そのうちの半数以上は次の日程を決めていたと思います。そうしたことも一つの参考ですが、やはり次どうするんだということがはっきりしていることが、今回延期をするにあたっては、新成人の方には望ましいことだろうと思いました。先ほども申しあげたように、松本市の場合人数が多いということ、そしてかなり他の日程ですでに埋まっているということもありまして、どうしても会場の都合がつきにくいということで、選択肢としては5月9日と、一年丸々延ばして、再来年の成人の日の前日の日曜日が松本市の成人式の日ですので、その前日の土曜日という選択肢が、もう一つございました。この二つの選択肢を一応持って、先ほど申しあげた新成人の実行委員の皆さんの意向を確かめてもらいました。そうしたところ、1人を除いて5月の方が望ましいと。やはり一年先というのはさすがに長すぎる、また、もしかすると次の年の新成人の妨げにもなるのではないかといったご意見だったようです。そういうことも踏まえまして、その二つの(選択肢の)中では5月ということです。先ほど感染状況は分からないというご指摘がありましたが、それを言い出すと、分からないということはいつまでたっても分からないということにもなります。今回、今申しあげたようなことを理由として、5月9日に決めさせていただきました。来年は何とかオリンピックも7月に開催ができるようにということで、これから感染状況を睨みながら、さまざまな対策もとりながら、進んでいく年になると思います。松本市の成人式も、再延期というようなことがないように、ぜひそうした環境が整うことを期待したいと思います。

【広報課長】
 以上で市長定例記者会見を終わります。

※この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。

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