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資料1 県内の感染者と松本圏域の感染者の推移(8月1日以降)
【市長】
私からは、新型コロナウイルスの感染者が確認されたことについて改めて申しあげます。
10月28日から11月2日にかけて、松本市内では9人の感染者が確認され、そして一昨日松本地域の警戒レベルをレベル1からレベル2に引き上げることが、県の方から発表されました。レベル2は、注意を喚起するという意味合いだと受け止めています。幸い、この9人の方々はいずれも軽症、または無症状の方々でありまして、感染者の濃厚接触者の追跡などによって、今のところこの方々からさらに先の広がりは確認されていないという状況です。
資料2 感染リスクを下げるために
こうした状況を踏まえて、松本市民の皆様には従来の感染症対策、距離を取る、そして、近づく場合や話す場合はマスクをする、こまめに手洗いをすることを改めて徹底していただくよう呼びかけさせていただきます。
そして、そうすることを通じて社会生活、経済活動は安心して、これまで通り続けられるという状況を皆さんと共に作ってまいりたいと思っています。
私からは以上です。
【記者】
県内で1カ月半ぶりにレベル2に引き上げられ、それが松本地域ということで、市長は感染症対策を徹底した上で社会生活などはこれまで通りということでしたが、改めて今観光客も増えてきて、市民に制限をかけるようなことは今のところは考えていないのでしょうか。
【市長】
考えていません。
【記者】
今回のレベル2の引き上げに伴い、松本市として独自の対策を全般的に何かお考えのものはあるのでしょうか。
【市長】
今のところ、従来通りの行動を市民の皆さんにしていただくことを、こうした場を通じて呼び掛けていきたいと思います。
【記者】
今年度開催が見送られた信州まつもと大歌舞伎について、市民の方からも「松本で歌舞伎は開かれないのか」という声をよく耳にします。過去5回開催されたときに、毎回開催の一年以上前から準備が進んでいた経緯があると思います。もし来年開かれるのであれば、すでに調整が始まっていると思うのですが、来年、信州まつもと大歌舞伎の開催予定はありますか。
【市長】
信州まつもと大歌舞伎は各年ごとに行われており、2020年は東京オリンピック、パラリンピックと重なるということで、私が就任する前ですが、どのような開催が可能なのかということを前年から検討されてきました。そうした中で、東京オリンピック、パラリンピック、さらには信州まつもと大歌舞伎に携わるさまざまな関係者の皆様の意見が必ずしも一致しなかったこともあり、2020年については見送られることになりました。その中で、東京オリンピック、パラリンピックそのものが2021年にずれ、そことの兼ね合いの中でどのような可能性があり得るのかを関係者の皆様の中で検討がなされていると認識しています。その結論は、まだ出ていないと認識しています。
【記者】
開催されない可能性もされる可能性も、今の段階ではあるということですか。
【市長】
はい。そういう認識です。
【記者】
先日、松本市立博物館の建設について反対する方々の集会がありました。その中で、臥雲市長が博物館建設について、従来から進んできた計画を進める判断のぜひというところも議論されていました。これに関しては、先般、第1回多事争論会でもご見解を示されていましたが、改めてこれを継続する理由と、例えば違約金等の兼ね合いで何か判断材料があったのかどうか、その辺りを確認させていただきたいです。
【市長】
まず、建設計画の中止を公約に掲げているというようなご指摘が、そのグループの中ではあるようですが、それは事実とは違うということを申しあげます。60項目の公約の中に、市役所の現地再開の根本見直し、あるいは、市立病院の移設先の見直しということは掲げさせていただきましたが、博物館については言及をしていません。それはなぜかというと、選挙中、あるいは選挙に近づく際の集会の質問に答える形で申しあげたと記憶していますが、他の二つの事業に比べて博物館の建設計画の進捗度合いが、私の就任前に非常に進んでいました。そうした状況踏まえたときに、建設計画そのものに疑問な部分があることを申しあげ、そして、そうした事業の進捗と照らして何ができるのかを検討したいというのが、私が選挙にあたって申しあげてきたことでした。就任以降、さまざまな工事の契約の状況や計画の進展を踏まえて、9月の議会で展示の予算も議案として提出し、承認していただきました。そして、一階部分については、大名町の中心にあるという立地、松本城周辺の賑わいを生み出していく、そういった観点から在り方の見直しを検討したいということを申しあげています。そうした点に焦点を当てて、博物館の問題について取り組んでいきたいと思っています。
【記者】
従来から計画が進んでいたということはあるのですが、臥雲市長就任以降にそれを取り止めるのか、あるいは継続するのかの政策的な判断は何をもってしているのですか。
【市長】
何ができるかを検討すると選挙前に申しあげていたことを、就任以降何が果たして可能なのか幅広く検討した結果が、先ほど申しあげた今の方針です。
【記者】
例えばその判断をするときに、取りやめることはもう難しいという判断もありますか。
【市長】
もちろんそうです。
【記者】
その最大の要因は、どういったところにあるのでしょうか。
【市長】
先ほど申しあげたように、事業の進捗度合いです。ここまで進捗したものを全くゼロにするということは、これは市民の皆さんにも、非常にマイナスの影響が出るだろうと考えました。そうした中で、現実的に博物館のありようをより良い方向に持っていけることは何かという中での、今の方針です。
【記者】
今おっしゃった市民にとってのマイナスというのは、具体的に何でしょうか。
【市長】
ご質問されている記者の方々も想像がつくと思いますが、予算がすでに承認されて工事が進んでいるものを止めると、どういう影響が出てくるのか。当時、今もそうですが、私たちは新型コロナウイルスの問題と真正面から向き合って、さまざまな新たな施策や取り組みを最優先に進めていく必要がある。そして、博物館そのものがゼロか100かという話ではなく、よりベターな方向性というものを見いだすことが、現実的な政治的選択ではないかと考えました。
【記者】
建設予定地の半分の土地を購入するために、市はまだ交渉中かと思うのですが。
【市長】
すみません。もう一度お願いします。
【記者】
博物館建設予定地の内半分ぐらいは、まだ購入に向けて交渉中かと思うのですが。
【市長】
それについては、前の市政では当初は取得ということを目指した時期があったと理解しています。賃貸借契約を10年で結んで、今はその土地を使って建てるということになっていると理解しています。
【記者】
勉強不足で申し訳ありません。10年間借りて、その後はどうなるのでしょうか。
【市長】
現状の契約では10年後にはもう建っていますので、その状況を踏まえて賃貸借契約を継続させていただく、あるいはその間に取得という方向に行くのかどうか、これから検討していくことになると思います。
【記者】
今日(11月6日)、丸の内ホテルと松本市中央地区町会連合会、松本市中央地区大名町町会が、避難所の開設について、災害が起きたときにホテルを利用できるという締結を結びました。今年7月、新型コロナウイルス感染拡大で、松本市避難所開設・運営ガイドラインが改定されたと思います。今、大手公民館に行ったところ、100人くらいしか収容できないと。新型コロナウイルスの関係で、多分市内の避難所も、収容人数がどんどん減っているところだと思います。そういう中で、ホテルが新たに、避難所として活用してくださいという取り組みを始めました。旅館組合連合会と市は避難所開設・運営の締結をしているので、一つの新しい形だと思いますが、市長としての見解はいかがですか。
【市長】
今のご指摘があったように、新型コロナウイルスの感染を踏まえた避難所の在り方の見直しということで、ガイドラインを示させていただきました。その中で、宿泊施設と連携して避難所として提供していただく体制づくりというものは、進めていかなければならない重要なポイントの一つです。そうした中で、今回、丸の内ホテルと地元の町会の皆さんの間でそうした動きがしっかり形になったということは、非常に歓迎したいことでありますし、そうした取り組みを広げていくために、行政としての関与、働きかけを続けていきたいと思います。また、宿泊施設以外で言えば、町内ごとにある公民館施設を、ぜひ避難所としてしっかり活用できるような取り組みも併せて目指しているところです。今日(11月6日)のそうした動きをしっかり踏まえて、避難所については、新型コロナウイルス体制下でも、感染が広がっているときであっても、できる限りの安心安全の施設の提供ということで進めてまいりたいと思っています。
【記者】
ホテルは部屋も仕切られていて、おそらく感染リスクは低い所になると思います。その部分で、ホテルが避難所になる効果を、市としてどのように捉えていますか。
【市長】
今おっしゃられたようなプラス面は当然あると思いますが、一方で、日常から施設を宿泊のための目的として使われている状況と並行して、いざ災害の時にそういう対応をしていただくためにはさまざまな環境整備といいますか、ご理解いただく努力が必要だと思います。直ちに、こうしてくださいというだけではなかなか難しい部分もあると思います。今おっしゃられたような利点を活かして、避難所の施設整備を進めていけるようにしていきたいと考えています。
【広報課長】
以上で市長定例記者会見を終わります。