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市長記者会見 令和2年(2020)5月11日

更新日:2020年5月11日更新 印刷ページ表示

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令和2年5月11日 市長定例記者会見

【市長】
 まず私からは、新型コロナウイルス感染拡大のことについて申しあげさせていただきます。

 緊急事態宣言が延長されて初めての週末、土日ということでした。全国的には、引き続きこの警戒の体制を厳格に取り組む地域、一定の緩和に向けた動きを始める地域ということが出ているわけですが、松本市では、4月13日に感染者が確認されて以降、1カ月近く、市民の皆さんの行動変容といった取り組みの結果として、感染が確認されていないという状況が続いています。こうした中で、今週は新型コロナウイルスの対応を段階的に感染防止に取り組みながら経済を回す、社会を回すということに進んでいく一つの時期を迎えようとしているという認識を持っています。

 すでにご報告させていただいたように、5月14日には、小中学校の分散等を始める予定ですし、そして、5月16日、その前に、政府の緊急事態宣言の34県に対する対応があるかどうか、それを受けた長野県の方針がどのように示されるかということですが、それを踏まえて施設利用の制限の緩和ということも松本市として、段階的に進めていく準備をしています。

 市民の皆さんには、予断や油断ということは、決してできる状況ではまだありません。
 その上で、しっかりと感染防止に取り組みながら、経済活動や社会活動に進んでいただけるように、市役所としても一丸となって、それを支える体制をしっかり作っていきたいと思っています。明日、対策本部会議を開いて、施設利用の具体的な16日以降の取り扱いについて公表をさせていただきます。

 次に、アルピコ交通でもこの時間に合わせて発表ということになっていますが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて、路線バスの減便を発表させていただきます。

 この問題については、先月の17日に堀籠会長が市役所を訪れまして、現在の経営状況、そして、減便の方向性、公的支援の要請ということを、私とお話をさせていただきました。

アルピコ交通の月別収入状況のグラフ
資料1 アルピコ交通(株)の月別収入状況(前年比)

 資料としても配らせていただいていますが、まず、3月、4月の2カ月間で、アルピコ交通の路線バスは大きくアルピコ交通が民有民営で運営している路線、それとタウンスニーカーに分かれますが、こちらのグラフにあるように、3月で自主路線が、前年比7割。4月では前年比5割を切るという状況になりました。また、市が指導して運行しているタウンスニーカーについても、3月が前年比6割弱。そして、4月は前年比7割強(収入が減って3割弱)ということで収入減になっています。

 こうした利用状況と収益の悪化は、今後も厳しい状況が予想される中で、松本市とアルピコ交通側とで協議を続けまして、アルピコ交通としても、雇用を守るために、雇用調整助成金の活用を行いたい。そのためには、減便を行って経費の削減を行いたい、という申し出がありました。松本市としても、この一定の減便については、やむを得ないということで、具体的にどれだけの減便を行うのかについて、4月の下旬に協議をし、今日発表するダイヤがまとまった結果です。

減便の表の画像
資料2 路線バスの減便について

 バスはそれぞれカテゴリが分かれていますが、一般路線バスのうち、信大横田循環線や、美ヶ原温泉線、市街地を運行する便数の多いバスについては、平日ダイヤを土休日のダイヤに削減をする。さらに、おおむね夜の8時以降は運休するということで、1日あたりでみると、60便ほどの減便ということになります。土曜日、休日については、土休日ダイヤですが、おおむね夜の8時以降は運休ということです。
郊外と市街地を結ぶ路線については、できるだけ本数は維持しようということで、平日ダイヤで夜の8時以降のみの運休。そして、土曜日、休日も同じように、夜の8時以降の運休のみということになりました。

 また、タウンスニーカーについては、ご存知のように、小さい車両であるということ、今も利用者の方の数は少ないのですが、そうした中でも、さらに減便をしたときの密集の状況で、リスクが高まるということも踏まえて、北コースの土曜日休日以外は、現行の20分間隔での運行を続けるということにしました。

 いずれにしても、路線バスを最低限必要な市民の足として確保していくことはこうした状況の中でも必要ということで、今回の減便案は決定させていただきました。なお、西部地域のコミュニティバス、市営のバスの四賀線・奈川線、鉄道の上高地線については、通常の運行を継続するということです。

 そして、アルピコ交通側から要請のあった公的支援ですが、これについては、現在アルピコ交通の主要な収入源であった高速バス、貸切バスがほぼ収入がない状況と。そして、このままでは、減便をしても事業自体が困難になるということも予想される状況の中で、松本市としても、市民の本当に必要な足を守っていくという意味で、一定の支援が必要であると考えています。

 具体的な支援の中身については、今後、アルピコ交通側とさらに協議を進めるとともに、議会の皆さんにも相談をしながら、決定をさせていただきたいと考えています。そして、この問題については、今の新型コロナウイルスの対応をどうするか考えると同時に、これから、地方都市松本にとって公共交通、路線バスを、民間事業者が担うという従来のモデルを、どのように続けていくべきなのか。見直すべき部分があるのかどうか。選挙公約でも、公設民営を検討する必要があると申しあげてきました。今回の公的支援、従来よりも公的な関与を今年度まず強めるということになることについて、今後の松本のバスを中心とした公共交通を検討し、構想を作っていく契機としていきたいと考えています。また、アルピコ交通側ともそうした認識を共有して、この問題に取り組んでいきたいと思っています。

 私からは以上です。

【記者】
 今の路線バスですが、市民生活に影響が出ない程度とあるのですが、夜の8時以降運休することによる影響はないのでしょうか。

【市長】
 もちろんゼロではないと思います。そういう意味で言うと、影響が出ないということはありませんし、減便する以上はゼロではないわけですが、今回、最小限に抑える運行本数、運行状況はどういうものかというものを、担当課とアルピコ交通側とで検討した結果が今回の減便案です。8時以降、現状ではアルコールを提供することをしていない状況が飲食店にあったりすること。これはいずれまた状況が変わっていく可能性が大きいわけですし、そのときの利用客の方々への影響はどうしても出てしまうわけですが、通勤、通学、あるいは、お年寄りの方々の通院や買い物の足をより重いもの、優先すべきものと考え、こうした取りまとめにさせていただきました。

【記者】
 アルピコ交通の減便の関連ですが、アルピコ交通側から公的支援の要請があったということですが、その具体的な中身は、要請段階でどうしてほしいという中身はあったのでしょうか。

【市長】
 先ほど申しあげたように、路線バスは基本的に松本のエリアでは、毎年毎年、赤字が出ています。それを補って収益として生み出していた高速バス、貸切バスの収入がほぼゼロに近い状況になっているという窮状を訴えられて、その上でさらに、拡大する路線バスの赤字の補てんを中心にお話がありました。具体的な金額、内容については、今、松本市とアルピコ交通側でどこまで何をできるのかということの協議を行っているところです。

【記者】
 アルピコ交通から要請を受けているのは、鉄道事業等も含めた交通事業全体の赤字の補てんという理解でよろしいでしょうか。

【市長】
 そうですね。

【記者】
 公的支援に関しては今後議会とも相談しながら決定していくということでしたが、対策を決定していくにあたってのスケジュール感はどうお考えでしょうか。

【市長】
 市議会6月定例会がありますが、そこに向けて、アルピコ交通側との協議の進捗度合いを踏まえて議会の皆さんとも相談してということになると思います。

【記者】
 定例会に予算ベースで提出するということなのか、議会の委員会、協議会等で相談として持ち込むという考え方なのか。

【市長】
 進捗状況によってどちらかになると思います。

【記者】
 市長の公約の中で公設民営のお話がありましたが、先ほど発言の中でアルピコ交通とも認識を共有して進めていきたいということでした。現段階でアルピコ交通は、市長のそういった考えというのは共通認識として持っているのですか。

【市長】
 皆さんもご存知のように、タウンスニーカーが一つの公設民営のモデルといいますか、先行した姿であるということは、松本市、アルピコ交通側で共有はしています。その上で、これをどのように、今後これを全市的に広げていくことが必要だと申しあげました。一方で、そうした部分について、どこまでの認識を共有しているかというのはこれからの問題だと思っています。

【記者】
 市の施設について明日決めるとおっしゃっていましたが、松本城なり開智学校なり、広域で(観光客を)呼ぶような施設はなかなか開館が難しいと先週おっしゃっていました。現在の考えはそこから変わっていないですか。

【市長】
 段階を踏んでいきたいと思っています。例えば松本城の公開では、天守閣の公開というのが最終的な姿だと思いますが、今は本丸庭園も開いていません。段階を踏むということで、例えば松本城でいえば本丸庭園の開放を16日以降するかどうか、明日発表させていただきます。まだそこは最終的に事務方と詰めているところです。同じように、他の公共施設についても段階を踏んでいきます。5月16日、そして次はまた6月をめどに段階を踏んで、できればこのポジティブな状況を続けていきたいと思います。もちろんまずは松本の感染状況、長野県の感染状況、さらには都道府県をまたいだ移動が容認されるような、東京をはじめとした全国の感染状況との見合いで、見極めて判断していかなければいけないと思います。

【記者】
 繰り返しになりますが、全体に松本城もそうですが、他に上高地等も、全部がオープンとなるためには、都道府県をまたいだ移動が容認される状況にならないと難しいということですか。

【市長】
 そう思います。

【記者】
 アルピコ交通の関係ですが、交通事業全体の赤字の補てんというか、支援ということですか。

【市長】
 交通事業全体というか、路線バス、そして上高地線での部分です。

【記者】
 高速バスと貸し切りバスについては。

【市長】
 それは違います。

【記者】
 今後市長が公約でもおっしゃっている、公設民営にリンクしている部分での今の路線バスですか。

【市長】
 松本市にとって、市民の足の部分をアルピコ交通が担っている路線バスと上高地線の部分です。ここでの赤字拡大に対して、市民の皆さんの税金を当てることが基本です。その背景には先ほど申しあげた、アルピコ交通全体の会社の経営状況、高速バス、路線バスの厳しい状況があることともちろん全くつながってないわけでありません。これから公的支援を考えていく上でのベースになるのは、路線バスと上高地線です。

【記者】
 支援の額はどのくらいの規模を想定されているのか。

【市長】
 それはこれから協議をして決定していくものだと思っています。

【記者】
 昨日、政府が34の県で緊急事態宣言の解除の検討をすると新聞報道もされていますが、この中に長野県も含まれています。具体的な日付として14日にも判断すると専門家会議も予定されています。対応いかんによっては長野の緊急事態宣言がどうなるのか、それに基づいた都道府県知事の要請等が緩和されていくのか、そういう局面にあると思います。率直に足元の自治体の長として、こういう動きをどう捉えているのかというところと、改めてこういった決定が、たらればの段階ですが、されたときに、市として具体的にどういう対応をしていくのか、その辺のお考えはいかがでしょうか。

【市長】
 もちろん予断や油断はできる状況ではありませんが、やはり4月7日からの政府の緊急事態宣言から連休明けまで、そうしたことをすべての国民の皆さんが意識をして取り組み、松本では松本市民の皆さんがそうしたことをしっかりと取り組んできた結果、先ほど申しあげたように、感染者が1カ月近く出ていないという状況が続いて、それがあるからこそ少しずつ段階的に経済活動や社会活動を再開していける状況が、少しずつですが出てきていると受け止めています。14日に長野県が緊急事態宣言の対象から外れる、あるいはそのことによって長野県の今までのさまざまな行動の制約の部分が少し緩和されるといったことは、ポジティブなシナリオとして松本市としてもそのことを見据えて、小中学校の分散登校や施設利用の制限緩和という準備を進めてきています。もしそういう状況になれば、準備を進めてきたことを予定通り進めていきたいと思います。一方で、そうした中で感染拡大の兆しが現実に見えたときには、しっかりとブレーキを踏む、そうしたもう一つのネガティブなシナリオも、きちんと意識をした準備を併せて進めてまいります。

【記者】
 今言及された小中学校の分散登校の件ですが、具体的には5月1日に記者会見で発表されています。分散登校に関しては県の区分けのレベル区分で設定していますが、今回例えば仮に緊急事態宣言の対象から外れるということになったときに、前倒しでもっと柔軟に分散登校が広がっていくという考え方もあるのでしょうか。

【市長】
 5月1日に公表したものを変えることはないと思っています。レベル2以下の状況が続いていれば、14日から授業のない分散登校を始めると方針を出させていただきました。そのことを14日から続けていくということで、先ほどの緊急事態宣言の対象外かどうかで方針は変わりません。その上で22日という次の節目、22日の時にレベル1以下、現状がレベル1ですが、この状態が続いて松本市における感染状況が抑えられているときに、22日から授業を伴う分散登校に一つ段階を上げるということです。授業を行うことが、今までは学校を休業していた状況ですが、22日にレベル1の状況が続いていれば、松本市内では学校が再開する、授業を小中学校の子どもたちが受ける状況になります。22日からそうした状況の中で再開できて、その状態が5月末まで続いたとき6月以降どうするかが、次に私たちが準備をしなければいけない段階です。22日以降6月末までの間で、また次の6月以降の段階をもう一つ上げて、より通常に近い状況に持っていきたいと思っています。ただそれはあくまで感染状況との見合いですので、そうではない場合の選択肢ということと併せて、市民の皆さんに見通しを持った情報提供をできるように、教育委員会の皆さんとしっかりと協議をしたいと思っています。

【記者】
 別のテーマですが、松くい虫対策の空中散布の件ですが、これは市長が5月20日を期限として判断を示すということで、今地元の方やさまざまな人々の声に耳を傾けている状況だと思います。今現在でお考えをもちろん公表する段階ではないと思うのですが、そういう市民の声に耳を傾けて、率直に市長として今どういうことを考えているのかをお聞かせいただきたい。

【市長】
 5月2日に四賀地区のこれまで散布を進めてきた地元の協議会の皆さんと意見交換させていただきました。7日には散布の中止を求めるグループの方と意見交換をさせていただきました。そして今週14日に議会の皆さん、具体的には経済地域委員会の皆さんにアンケート結果やそうした協議会の内容をご報告して、意見を伺う場を設けさせていただいています。そうしたことを踏まえて判断、方針を決めます。

 これまで、地元の方の故郷の山や森林を守りたい、再生したいという気持ちや、市民が安心して暮らせる環境をしっかり整えてほしい、これはもちろん四賀地区の方も、東山で松枯れが広がっている付近の地域の方も声を寄せていただいています。さらに、やはりなかなか効果とリスクというところが見えにくい部分もあって、専門家の知見をしっかりと知った上で考えたいというご意見もいただいています。最終的なアンケート結果の公表は、もうしばらくお時間をいただきたいのですが、半月の期間で1,300を超える回答をお寄せいただきました。この数が多いか少ないか、あるいは十分かといったことはありますが、私自身すべての回答に目を通させていただきました。自由記述欄のところにいろいろな思いを込めて、賛成反対それぞれのご意見をいただいています。5月20日までにそうしたさまざまなご意見を踏まえて、方針を公表させていただきたいと思っています。

【記者】
 今、地震が松本市安曇地域で頻発している関係で、複合災害の心配をされている方もいらっしゃると思うのですが、その辺りについて、避難所を設営するとなると3密は避けられないと思うのですが、何か対策はお考えですか。

【市長】
 先日もご質問をいただきました。従来の避難所で対応できるのか、対応できない場合に備えてどのような体制をそれぞれの地域で作る必要があるのかということについては、危機管理部を中心に検討を進めています。具体的なことは現段階では決まっていませんが、ご指摘のことは非常に重い問題だと思っています。しかもコロナの問題は、この状態を長くあらゆる生活と両立させていかなければいけないので、防災、特にここにきて地震の問題が身近に起きていますので、早急にその点については検討を進めたいと思っています。

【記者】
 今日から長野市は複合災害に関する会合を開くという話もあります。松本市でも何か考えていますか。

【市長】
 今のところそのための会議を開くことは考えていませんが、明日は対策本部会議もありますので、そうしたことを先ほど申しあげたように検討を進めてまいりたいと思います。

【記者】
 先ほどの松くい虫の話の中で、効果とリスクが見えにくいので専門家の知見を聞くというお話もありました。市長ご自身がその判断を最終的にされる上で、すでに専門家の意見などをお聞きになっているのか、これからそういった機会を持たれることがあるのかお聞きしたいです。

【市長】
 先ほど申しあげたのは、そうした意見をいただいているということで紹介をさせていただきました。今回限られた時間で、5月20日までに、本年度の散布をするかしないかの物理的な期限での判断になります。できる限り専門家の知見を自分なりに取り入れるということで、今検討を進めています。

【記者】
 自分なりに取り入れるというのは、調べたりということですか。

【市長】
 お話を伺ったり、そういうことです。

【記者】
 関連ですが、20日までに方針を決めるというのはかなり期限が迫ってきていますが、具体的にどのような場で公表するとか、その辺りの考えはいかがでしょうか。

【市長】
 議会の皆さんとも相談しながら、先ほども申しあげたようにまずは委員協議会でご意見を伺います。その上で最終的にどういう場でというのは、それまでに決定させていただきたいと思います。

【記者】
 先ほども出た地震の避難所の関係ですが、現状で大規模な地震が起きた場合、市長として具体的に何か対策として考えられているものがありますか。

【市長】
 具体的なことは、現段階では申しあげられません。申し訳ありません。

【広報課長】
 以上で市長定例記者会見を終わります。

※この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。このページのトップに戻る

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