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市長記者会見 令和3年(2021)12月28日

更新日:2021年12月28日更新 印刷ページ表示

市長記者会見資料(令和3年12月28日)[PDFファイル/1.13MB]

記者会見で使われた資料をまとめたものです。

再生時間58分28秒

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【資料1 松本圏域と松本市の感染者の推移(7月1日以降)】の画像
【資料1 松本圏域と松本市の感染者の推移(7月1日以降)】

【市長】
まず、新型コロナウイルスの感染状況でありますが、本日(12月28日)の新規陽性者の発表もございません。これで新規陽性者の確認がない日は、70日連続ということになっております。

【資料2 新型コロナワクチン接種 追加接種(3回目)一部の対象者の接種を前倒します】の画像
【資料2 新型コロナワクチン接種 追加接種(3回目)一部の対象者の接種を前倒します】

 新型コロナワクチンの3回目の接種について、現段階で固まっている方針をご報告させていただきます。3回目の接種につきましては、2回目の接種完了から原則8カ月経過した18歳以上の方という方針が示されておりましたが、その後、オミクロン株の感染確認などを受けて、政府も一部前倒しという方針を示しております。松本市も、基本的には政府の方針にのっとって、医療従事者と高齢者施設などに入所をされている方々につきましては6カ月の経過で、また65歳以上の高齢者につきましては7カ月の経過で接種をしていただけるように、今後準備を進めてまいります。

【資料3 新型コロナワクチン接種 追加接種(3回目) 今後の予定】の画像
【資料3 新型コロナワクチン接種 追加接種(3回目) 今後の予定】

 一部前倒しをさせていただく方々ですが、松本市内にございます50から60の高齢者施設等の巡回接種につきましては、モデルナを使用いたしまして、6カ月の経過ということで、1月下旬をスタートに取り組ませていただきます。また65歳以上の高齢者の皆さんにつきましては、松本市の実施するワクチン接種は、個別のクリニックでの接種、またおおよそ10カ所の病院での接種、さらには、アルピコプラザを使用した集団接種、それに加えて、長野県が松本合同庁舎で行う大規模接種と、この緑で囲った部分の接種を行っていただきます。このうちファイザーは、先日もお伝えしましたように、個別クリニックの接種のみ使用をさせていただき、それ以外はモデルナでの接種を進めさせていただきます。

【資料4 モデルナ 集団接種(アルピコ会場)の先行予約】の画像
【資料4 モデルナ 集団接種(アルピコ会場)の先行予約】

 黄色の部分の、アルピコプラザを会場とする集団接種につきましては、他の接種に先行して今日から予約を開始させていただきます。この集団接種の対象となる方々につきまして、今年(令和3年)の7月末までに、接種を行っている方々は2月中に接種をしていただくと、7カ月の経過ということになります。7月末までに接種を行い、来年(令和4年の)2月中に接種を受けていただける松本市民の方はおよそ6万人いらっしゃいますが、この方々は、アルピコプラザで行いますモデルナによる集団接種の予約を今日から受け付けさせていただきます。インターネットでの予約は、今日の午後6時から24時間受け付けいたします。また電話につきましては、コールセンターで、来年の1月5日、午前9時から午後5時まで受け付けを行います。いずれも来年の1月19日までを先行予約の期間とさせていただきます。予約方法は、インターネット、あるいは電話で申し込みをしていただき、そこで名前、住所、年齢、連絡先を伝達していただきます。松本市の方で、接種の記録を確認させていただき、7カ月を経過した最短の日を指定させていただいて、2月何日ですということをはがきでお知らせいたします。先行予約の対象となる接種の実施日は、来年の2月14日から2月末までということでございます。こちらの方で、はがきで最短の日を指定させていただきますが、その日の都合が悪いという方は、コールセンターに電話をしていただいて、そこで再予約の手続きを取らせていただきます。今ご説明したアルピコプラザの集団接種の先行予約は2月14日からとなっております。個別接種のところにそれよりも早い2月7日と期日が入っておりますが、これにつきましては、7カ月の前倒しで一番早い方は2月14日が期限としてございまして、それよりもすでに8カ月経っておられる方などが2月7日からの1週間で予約をし、また接種をしていただくスタートとなります。また先行予約以外の予約は、接種開始日の1週間前に予約をしていただけるように、接種券をそれぞれ送付させていただくことにしております。
 以上、3回目の接種につきまして、現段階で固まっている方針をご説明いたしました。まず、ワクチン接種についてのご質問があればお受けさせていただきます。

【記者】
 対象人数を確認したいのですが、前倒し対象者の医療従事者、施設の高齢者、65歳以上の方、それぞれおよその人数を教えていただければと思います。

【健康づくり課ワクチン担当課長】
 国の方で、当初の予定では、医療従事者については、原則8カ月経過した方からで、3月、4月に2回目接種をすでに済まされている方が、最初に受けていただいている方になると思います。この対象者は2,400人ほどになります。5月下旬から、一般の接種の方と医療従事者の方が混ざり合っていき、これ以降の方の区分けができないため、申し訳ありませんが、高齢者の場合は先ほど申しあげた6万人になります。その他の医療従事者の枠はこちらの方で把握しきれないので申し訳ありません。

【記者】
 巡回接種の人数もその6万人に含まれるという意味合いでよろしいですか。

【健康づくり課ワクチン担当課長】
 巡回接種も今申しあげた6万人に含まれてまいります。

【記者】
 そうすると、2番と3番を合わせて6万人という理解でよろしいですか。

【健康づくり課ワクチン担当課長】
 はい。

【記者】
 集団接種の関係ですが、2月14日からスタートして、接種期間が28日までというのは、あくまで先行接種の方の期間という理解ですが、アルピコプラザはその後もずっと継続して、今後接種会場としていくということでよろしいでしょうか。

【市長】
 そういうことです。何カ月ということを考えるときに、基本的にはひと月単位で整理をさせていただいて、今、2月の分ということでお示しをさせていただきましたが、3月以降もこの体制を続けていきます。

【記者】
 ワクチンの3回目接種がやっと始まりましたが、副反応などで3回目を少しためらう方もおられますが、この6万人の方たちの中でどれくらい接種をすると想定されておりますか。また市長の見解として3回目接種をどのように位置付けて、接種を進めてもらいたいのかお考えをお聞かせください。

【市長】
 厚生労働省も、3回目の接種の有効性と副反応についての情報提供をできるだけ丁寧にしていると思います。これは今後も国レベルでも市町村レベルでも、できる限り、続けてまいります。その上で、松本市では12歳以上の方のうち85%の方に1回目、2回目の接種をしていただいております。ですので、できるだけこれに近い方々に引き続き接種をしていただくことを呼びかけてまいりたいと思います。

【記者】
 今松本市で70日間の感染がないのは、ワクチンの効果があるのかなと思いますが、去年の1月の例をみれば、そこから一気に感染が爆発して、第3波、第5波になりましたが、今ここで市民に改めて強くワクチンに関して伝えることはありますか。

【市長】
 オミクロン株の影響や強さは、まだ明確になっていない部分がありますが、少なくともすでに市中感染が国内で始まり、そして海外の例をみる限りは、伝播力、感染が広がっていく力は強い変異株であるとみられております。
 一方で、海外では入院患者などが低く抑えられているという特徴も今、見受けられております。ただ分母が大きくなる、つまり、強い伝播力によって感染が非常に急拡大しますと、どうしても、宿泊医療施設や医療機関への影響は無視できないものになってくるので、当面、今私たちがやるべきことは、改めての公衆衛生の基本、マスクの着用や手指消毒を、これまでと同様に継続していくこと、そして、国もワクチンの供給をできるだけ早めて対応しようとしておりますので、ワクチンの効果が低下していく前に、それが6カ月、7カ月という一つのめどでございますが、改めて、できるだけ大勢の方々に接種をしていただいて、公衆衛生とワクチンの二つの対策を継続していくことが、一定程度に感染者の数を抑えながら、今私たちが進めている日常生活や経済活動のレベルを下げないでいく方法だと考えますので、ぜひとも、年末年始、そして年明け以降、公衆衛生の基本の徹底とワクチン接種の促進にご協力をいただきたいと思います。

【記者】
 巡回接種の施設というのは、1回目、2回目のときと同じで、通所施設ではなくて入居施設に限るということですか。

【市長】
 そうであります。

【記者】
 アルピコプラザの集団接種について、予約が不要とご説明いただきましたが、2月14日に予約をせずにいきなり行っても接種を受けられるのでしょうか。

【健康づくり課ワクチン担当課長】
 当初、そういった形で進めさせていただいておりますが、現在、先行予約を進める中での定員枠、どのくらいの方がお申し込みいただくかによって、若干受け付けする先着の人数を限らせていただくような形でのご案内になります。あと先ほど3月、4月に2回目を接種した医療従事者の人数を2,400人とご報告させていただきましたが、正しくは8,000人弱になりますので訂正させていただきます。

【記者】
 今回、先行予約制度を設けられたことにはどのようなニーズがありますか。

【市長】
 一つは、今まで基本的に皆さんにはファイザーを打っていただきましたが、今回、ファイザーが55%、モデルナが45%という総量になっております。ですので、一定程度の人に前回とは違う選択をしていただく必要があり、それに対しての一つの促進策、誘導策といいますか、モデルナの集団接種会場であれば、早めに接種日程の確定をしていただけるということが1点ございます。それと、1月31日から他の部分の予約も始まりますが、1回目、2回目のことを考えましても高齢者の皆さんは、どうしてもインターネットではなく、電話予約の比率が大きく、その混雑をできるだけ平準化して、緩和することも一つ狙いとしてございます。

【記者】
 年末年始多くの方々が帰省する時期になりました。県外では多くの市中感染が発生しております。改めて、戻られる方、また故郷で過ごす皆さんに対して感染が広がらないためのメッセージをいただければと思います。

【市長】
 繰り返しになる部分がございますが、公衆衛生の基本であるマスクの着用と手指消毒の徹底は、今、松本においては、新規陽性者ゼロの状態が続いておりますが、新たな変異株の状況を踏まえれば、公衆衛生の基本を継続することを、まずこの年末年始に徹底していただきたいと思います。その上で、できるだけ静かに穏やかな年の瀬を迎えていただいて、また年明けからは、日常生活、社会活動を続けていく、そのために、3回目の接種につきましても、特に高齢者の皆さんには、1回目、2回目と同様の接種をお願いし、この不透明な状況を何とか乗り切っていきたいと思っております。

【記者】
 集団接種、個別接種も含めたスケジュールの関係で、今後松本市民で、2回接種が終わった人全員が、また2カ月、3カ月接種できるように、この90カ所と集団接種会場の1カ所はずっとキープしていくのでしょうか。

【市長】
 基本は、そうであります。先ほど申しあげましたように、高齢者の場合は7カ月を経過した方から、順次接種券をお送りして予約をしていただき、接種をしていただけるという状況で、順番を踏んで進めてまいります。この体制を今後も基本に行っていきます。

【記者】
 例えば、新聞で2月14日からと報道すると、お年寄りの方は、もう接種しなくてはと、去年のようにまた混乱するかと思いますが、あくまで2月14日は、7カ月経過している一番早い方ということですか。

【市長】
 そうであります。7カ月経過しないと、打っていただけないので、そのことは大前提として報道の皆さんにもお伝えしていただければと思います。

【記者】
 接種券にあなたは何月何日以降に接種できますという記載がありますか。

【健康づくり課ワクチン担当課長】
 接種券につきましては、1月の下旬頃から時期を経過する方に、随時発送していく計画でおります。

【市長】
 ですので、手元に届いたときにはもう7カ月を経過されていて、まだ6カ月しか経っていない方は、物理的に接種できないという状況になっているとご理解いただければと思います。
 ワクチン関係のご質問はよろしいでしょうか。よろしければ次の案件に移らせていただきます。

【資料5 指定障害福祉サービス事業者に対する取消処分(行政処分)について】の画像
【資料5 指定障害福祉サービス事業者に対する取消処分(行政処分)について】

 指定障害福祉サービス事業者に対する行政処分についてご報告をいたします。障害者の日常生活および社会生活を総合的に支援するための法律がございます。この規定により、松本市内の事業者、法人名が特定非営利活動法人ワークス&コミュニケーションズ、代表者が加納幸一氏、この事業者の指定の取消処分を行いました。この事業者が運営しております事業所は、障がい者活動支援センターフットワークなぎさで、所在地が松本市渚2丁目でございます。サービスの種類は、就労継続支援B型という、一般企業では就労が困難な障害者を対象としている事業所でございます。定員20名のこの事業所につきまして、去年(令和2年)の11月に松本市に不正な受給が行われているという情報提供がありました。当時この権限は、長野県にございましたので長野県に報告をいたしまして、長野県が行う実地指導に松本市の職員も同行するようなかたちで調査を始めました。4月1日に中核市に移行し、指定などの権限が長野県から松本市に委譲され、引き続き調査を実施してきたところ、8月に入り法人代表の加納氏から、不正な請求を行っていたことを認める発言がございました。そして11月末に監査を実施し、12月24日に聴聞を行った結果、今日付で、この事業所の指定を取り消したということでございます。
 この指定取消の処分をした理由の一つは、不正な請求を行っていたということです。これは、法人代表の加納氏が、利用者名の印鑑を不正に使用したうえに、実際のサービス提供とは異なる虚偽の請求書類を作成することにより、訓練などの給付費を不正に請求し受領をしたということが1点です。もう1点は、運営基準に違反をしていたことです。これはサービス提供の記録につきまして、保管されていた、サービス提供実績に関わる書類と、実際に請求があった内容が乖離(かいり)をいたしており、利用者の利用実態が確認できる書類が、整備されておらず、そして利用者からの確認も、適切に行われていなかったということでございます。一つ目の処分理由の、現時点で判明をいたしております給付費の不正額は、およそ195万円になります。ただこれは、今後の調査によって増額する可能性があると見込んでおります。法律の規定により確定した不正額に対しては、100分の40を乗じて得た額を加算して返還を求めるということになっております。
 この施設を利用されていた方々につきましては、それぞれの意向などを踏まえて支援が途切れることがないよう、他の通所先をご紹介するなどの調整を行っているところです。今後、松本市内の他の事業所で同様のことが行われていないかどうか、松本市内には就労継続支援事業所が42カ所あるわけでございますが、適正に請求が行われているか、現地に赴いて確認を行います。また、障害福祉に関する事業所は全部で263カ所にのぼり、これらについては、松本市が1カ所に集まっていただく集団指導という形を通じて、適切なサービス等の提供と運営を行うよう周知をしてまいります。今回の法律に基づく行政処分は、松本市は中核市に移行してまだ1年足らずということで、初めての行政処分になります。長野市が同様の処分を過去2回行っていると報告を受けております。
 この件について私からの報告は以上です。ご質問があればお受けいたします。

【記者】
 ワークス&コミュニケーションズが運営している事業所はフットワークなぎさの1カ所でしょうか。

【市長】
 はい。そうであります。

【記者】
 不正は少なくともいつからいつまでの期間を確認されていますか。

【市長】
 現在調査中でありますが、代表の加納氏からの聞き取りでは、平成24年ごろからという発言があったと報告を受けております。ただ文書の保存期限は5年とされており、平成27年以前の状況を精査することは物理的に困難な状況でございますので、いつまでさかのぼって調査し、確定することができるかというものは不透明な点がございます。

【記者】
 この不正額の約195万円は、平成27年以降の分ということになりますか。

【市長】
 そうであります。

【記者】
 11月30日で事業所を休止された時点で何人の方が利用されていましたか。

【障害福祉課】
 11月30日現在で12名の方が利用されていたと確認をしております。

【記者】
 現在その方々は、別の通所先を見つけられているのでしょうか。

【障害福祉課】
 9名の方はすでに次の事業所が決まっており、残りの3名の方は、今現在、計画等行いながら調整を図っているという状況でございます。

【記者】
 処分理由の不正請求について、全くサービスの提供がないものについて、不正請求をしたのか、それとも内容を改変していたのでしょうか。

【障害福祉課】
 約195万円の部分につきましては、利用者さんからの聞き取り調査等行いながら、実際に事業者から提供を受けた資料等とこちらの方で持っている請求情報を突合して確認を行ったという結果でございます。

【市長】
 その結果からサービスが行われていないことを確認したということですね。

【障害福祉課】
 はい。その資料をもって、サービスが行われていないことを確認しました。

【記者】
 この訓練等給付費ですが、この対象は国でしょうか、県でしょうか、松本市も含まれるのか、この支出先を教えてください。

【障害福祉課】
 訓練等給付費につきましては、半分が国、4分の1が県、残りの4分の1が市町村という形になります。

【記者】
 市が中核市になる前も支出していたということで、この割合は中核市になろうが変わらず、単なる権限が委譲したので、市が処分の取り消しを行うということでよろしいですか。

【市長】
 事業所の指定、ならびに監査の権限が中核市へ移行したことにより長野県から松本市に委譲されました。ですので、監査を行い、そして指定を取り消すという行政処分を松本市が行いました。

【記者】
 令和2年11月の情報提供は、内部の方でしょうか、外部の方でしょうか。

【福祉政策課】
 情報提供者につきましては個人が特定される恐れがありますのでお答えいたしかねます。

【記者】
 何に使うために約195万円を不正受給したのかはもう分かっているのでしょうか。

【市長】
 はっきりしておりません。

【記者】
 ここに勤務されている方も普通にいるかと思いますが、代表者の方が個人的にやっていたのか、それとも施設ぐるみというと聞こえが悪いですが、働いている人も関わっていたのでしょうか。もし関わっていなければ、働いていた方は、どのような処遇になるのでしょうか。

【市長】
 それはこれからの調査にまだかかる部分がありますので、現段階で確定できていることではございません。

【記者】
 今回の行政処分ですが、今後、警察の捜査が入るなど、そういった法律的な処分はありますか。

【市長】
 まず、今のところ代表の加納氏は不正請求を行ったことを認めて、返還する意思はあると述べていると報告を受けております。ただ、先ほど申しあげましたように具体的な請求金額である195万円はあくまで、現段階で確定できている数字ですので、今後どのようなところまで金額が膨らむかははっきりしておりません。その次第では、返還がスムーズに行われるかどうかということが、不透明な状況ではあると認識をしておりますので、その手続きは、他の手続きに進むということは可能性としてはございます。また今回の事例が刑事の面でどうなるかということにつきましても、弁護士と相談し、警察署とも今後の対応を相談していく必要があると思っております。ただ、まずは行政処分である事業所の取り消し、そして不正請求額の確定をして、返還請求に取り組むというのが、今松本市が優先して行うべきことだと認識をしております。

【記者】
 中核市になって行政処分は今回初めてですが、松本市として過去に県から市内の就労施設、また福祉施設などで行政処分の例はありましたか。それともこれが初めてになるのでしょうか。

【市長】
 まず中核市になって初めてと申しあげたのは、法律に基づくことだとお断りをしておきます。その上で、類似のものが長野県の権限のもとで行われたというものはないと認識しております。
 この件についてよろしければ次に移らせていただきます。

資料6 前澤友作氏“観光振興”にふるさと納税10億円 松本市に500万円】の画像
資料6 前澤友作氏“観光振興”にふるさと納税10億円 松本市に500万円】

 すでに報道ベースでも、SNSなどで情報が伝えられている部分もございますが、宇宙旅行などをされたZOZO創業者でもありますスタートトゥデイ社長の前澤友作氏が、観光振興を目的とする自治体に対して、ふるさと納税を総額10億円行うということをツイッターで募集いたしておりました。これを受け松本市は、ゼロカーボンパーク乗鞍高原で日本一標高が高い道路への電動スポーツ自転車によるツーリングツアーなどを行っていくプランを提案いたしました。このたび全国で87の自治体が、総額10億円のふるさと納税の対象になり、そのうちの一つとして松本市も選ばれて、500万円の寄付額を受けることが決まりましたので、ご報告をさせていただきます。
 私からもう1件、6月30日付で旧五常小学校の校舎の活用事業者に選定をいたしましたインターナショナルスクールオブ長野が、長野県知事に申請をしておりました、事業実施に際して必要な学校法人としての認可が今日付で行われました。この認可を受けて、今後学校法人インターナショナルスクールオブ長野が法人登記をした後、松本市は、普通財産賃貸借契約をインターナショナルスクールオブ長野と締結をいたします。そして来年の4月1日から、インターナショナルスクールオブ長野小学部五常キャンパスが開校する運びとなります。
 以上、私からの報告でございます。

【記者】
 前澤氏の関係ですが、500万円はまだこれから納税という形でしょうか。

【市長】
 そうですね。

【記者】
 電動スポーツ自転車によるツーリングツアーなどということですが、この購入費やツアーの企画をアルプスリゾート推進本部がやり、その費用に充てるということでしょうか。

【市長】
 はい。そうです。

【記者】
 今回の給付を受け、具体的にいつから実施したいかというめどはありますか。

【市長】
 今回の前澤氏のふるさと納税10億円の取り組み自体も、直前ということもあり、まずは概略として提起してということで申請いたしましたので、具体的なスケジュールなどは今後検討いたします。

【記者】
 早くても来年度以降ですか。

【市長】
 当然の前提となります。

【記者】
 これから計画を練るということですね。

【市長】
 そうであります。

【記者】
 今回の会見では出なかった話ですが、コロナなり選挙なりいろいろあったと思いますが、市長としてこの1年を振り返って少しお話しいただければと思います。

【市長】
 松本市だけでございませんが、2021年は新型コロナウイルスの感染拡大が2年目に入り、しかも大きな波が3つございました。できるだけ市民の皆さんへの影響を最小限に、時間的にも短く抑えて、日常生活や経済活動をしていただける状況を整えることが、国、県、市、それぞれの立場ではありましたけれども、松本市としても、最優先の課題となった1年でございました。後に振り返ったときに、さまざまな評価、総括ができると思いますが、市民の皆さんのご協力、そして医療機関、関係機関の皆さまのご努力によって、何とかこの3つの大きな波を乗り越えて、年末を迎えることができたと考えております。松本市にとっては、コロナの波を乗り越えながら、新たな10年、2030年に向けた中期的な取り組みをしっかり計画を立て、実際の事業、予算を展開していくための、いわば準備の期間にもあたった年であると認識をいたしております。それが10月に総合計画ということでまとめ、三ガク都、松本のシンカ、一人一人が、豊かさと幸せを実感できるまちづくりという基本理念を掲げて、実施計画や予算編成に、現在取り組んでいるところでございます。
 またコロナによって開催ができなかったり、コロナによって方針を転換せざるをえなかったことが多々ありましたが、それを何とかプラスの面に転じられないかということも模索をした1年だったと思います。その代表例が、セイジ・オザワ・松本フェスティバル、これは最終的に2年連続で公演を開催することができませんでした。そうした中で、SKOメンバーが、何とか小澤総監督のもとに集まり、ОMFの火を消さない方法として、無観客オンラインの配信を行いました。これはもちろん収入面では非常に大きな影響がありましたが、改めてОMF、さらにはSKОという存在を、内外に広く知らしめ、松本市民にとっても非常に重要な存在であることを再認識できたと思います。その一つの証左として、企業の皆さんのご協力を引き続き行っていただく状況があり、来年が30周年の節目であり、もう一度小澤征爾総監督のもとに、松本で開催されてきた世界最高水準の音楽祭を、末永く展開していける礎になったのではないかと認識をしております。
 いずれにしましても、来年、2022年はまだコロナの波は一定程度続くという
覚悟を持っていなければなりませんが、総合計画に盛り込んだ、2030年に向けたさまざまな政策を、ゼロカーボンやデジタル革新という政策の共通基盤をしっかり市民の皆さんとともに、力強いものとして固め、展開をしていきたいと考えております。

【記者】
 もし今年を漢字一文字で市長が表すならどのような字を選びますか。

【市長】
 阿部知事がお答えになっていた記事を読み、今朝そのようなご質問があった場合はどう答えようかなと頭を巡らしてまいりました。私は、抵抗、抗戦、あるいは抗体の「抗(あらが)う」という字をこの1年、これは松本市民の皆さんも、私自身も新型コロナウイルスの厳しい局面にどうあらがって、そして、物理的にはワクチンを接種して、自分の体の中に抗体を作るということでしたし、気持ちの面でも、厳しい状況に置かれる、その状況に何とかあらがって、前に進んでいくという気持ちで、市民の皆さんもいらっしゃったのではないかと思います。私自身も市役所で、コロナを最優先にさまざまな課題に取り組んできたと思い起こしたところであります。この抗体の「抗」が今年の漢字かなと考えております。

【記者】
 旧五常小学校のISNの関係ですが、改めてどのような学校づくりを期待したいかということと、手続きの面で議会といろいろあったかと思いますが、今振り返って市長としてはどのような思いでいらっしゃいますか。

【市長】

 ISNが認可を受けるためには、校舎とか学校のハード面が整っていることが条件になります。一方で、松本市の公共施設を借り受けていただく要件、条件として、学校法人として認可を受けた状況にならないフリースクールは、憲法との兼ね合いもあり、なかなか借り受けることはできないことが、事務レベルでのいろいろな検討の中で明らかになりました。そうした中で、長野県ともISNが折衝をし、そしてまた松本市としても、長野県やISNと意見交換をしながら段階を踏んで、私たちとしては進めてまいりました。かなり同時並行的なプロセスになるところもあり、プロポーザルによる選定について、議会の皆さまの一部には、批判される方々もいらっしゃったと認識をしております。我々としては、当時から、そして今も、必要な手続き、適正な手続きにのっとり、旧五常小学校の跡地の利用を進めてきたという認識に変わりはございません。そして今回無事に県の認可がおりて、今、五常の地元の皆さん、さらには、四賀地区全体の皆さんも、子供をはじめとして人口が減っているこの状況に歯止めをかける存在として、新しい小学部になっていただけることに期待を寄せられております。松本市は、先日お伝えさせていただいたように、安曇地区で、安曇小中学校を小規模特認校ということで、公教育の多様化の取り組みも、来年4月から始めさせていただきます。それとタイミングを合わせて、外国語教育や探求の学びという私学の部分で、かなり先進的な取り組みをしている存在も、教育の多様化、あるいは松本市の教育の選択肢を増やしていくという意味で、プラスの効果があると考えております。ぜひ、公教育の部分で、お子さんお一人お一人の個性や環境に即した教育を松本市で提供できるように、さまざまな取り組みをこれから積み重ねていきたいと考えております。

 他にいかがでしょうか。

 それでは、今日で今年最後の記者会見になります。この1年、報道機関の記者の皆さんとは、時間を区切らずに、記者会見を行わせていただいて、一番長い会見で1時間45分ぐらい行った会見もございました。私としては、自分が記者であったという経験、またその時に、官房長官であった野中広務という政治家が、記者会見における発言を非常に重視し、記者との対話を、国民に政権の考えや方向性を伝えるという場で利用、活用をしてきた姿を見てまいりましたので、自分がこちらの立場に立ったときに、記者の皆さんからの質問をできるだけそらさずに、できるだけ自分の言葉で答えることを心がけたいと思っておりました。まだまだ不十分な点がございますが、また来年以降、これまで以上に真摯に会見に取り組んでまいりたいと思っておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。今年、どうもありがとうございました。

【秘書広報室】

 以上で市長定例会見を終わります。

※この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。このページのトップに戻る

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