ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > ようこそ市長室へ > 市長記者会見 > 令和7年度 > 市長記者会見 令和7年(2025)9月24日

本文

市長記者会見 令和7年(2025)9月24日

更新日:2025年9月24日更新 印刷ページ表示

記者会見の内容

令和7年9月24日 市長定例記者会見

 

 

資料1 ~“地域共生社会”の実現を目指して~ ひきこもり等社会参加サポート事業 開始

【資料1 ~“地域共生社会”の実現を目指して~ ひきこもり等社会参加サポート事業 開始】

 

【市長】

 私からは2件の報告をさせていただきます。1つ目は、来月(10月)1日からスタートいたします、ひきこもり等社会参加サポート事業についてであります。ひきこもり、そして8050問題、さらにはヤングケアラーといった、なかなか社会に参加できない方や、あるいは本来大人が担う家事や家族の世話を子どもたちが日常的に行っているなど、これまで制度のはざまで十分な支援が届かない福祉問題というものが、松本にも存在しております。例えば、ひきこもりについては、6カ月以上自宅にこもり続ける状態を指しますが、昨年度に相談いただいた件数が195件に上っていますし、またヤングケアラーについては、私たちが把握しているだけでも、今年8月の時点で17世帯20人といった実態がございます。社会構造やライフスタイルの変化によって、地域や家庭のつながりが希薄化し、複雑化、複合化している課題を抱えている方々が、潜在的にも、あるいは表面化しているだけでもこうした実態がございます。今まで松本市では、誰も取り残さない全世代型支援体制整備事業という名称で、主に健康福祉部福祉政策課の職員が、資料1の5つの点について対応を行ってまいりました。そのうち(3)、(4)、(5)としております支援が行き届いていない人たちの把握や本人の意向に沿った社会参加の支援、参加メニューの開拓といった部分については、職員2人体制での対応にとどまっておりました。こうした中、市役所職員の対応だけでは限界があるという認識のもとに、この部分を外部の専門家集団に委託をし、ひきこもり等社会参加サポート事業という形でスタートいたします。事業費については、すでに当初予算で計上をしております。

 

 

資料2 ~“地域共生社会”の実現を目指して~ 外部委託で「つながり続ける支援」を実施

【資料2 ~“地域共生社会”の実現を目指して~ 外部委託で「つながり続ける支援」を実施】

 

【市長】

 具体的には、社会福祉協議会とNPO法人グランド・リッシュの2つの団体に受託をしていただきます。先ほど紹介した事業の中で、アウトリーチ、そして参加支援といった部分につきまして、つながり続ける支援を行っていただくものでございます。対象となるのは、ひきこもり、8050問題、あるいはヤングケアラーといった問題を抱えて地域や社会とのつながりが希薄な状況にある方々や、複雑化、複合化した問題を抱える方々といたします。社会福祉協議会とNPO法人グランド・リッシュには、こうした問題に伴走していただけるコーディネーターや福祉医療の専門職を配置していただき、信頼関係の構築が必要な方々へのサポートの質、量の向上を図ることで、本人の意向に沿った社会参加をしていただけるような機会を提供していくことが目的でございます。社会福祉協議会につきましては市役所東庁舎の2階、またグランド・リッシュにつきましては、波田支所4階が相談窓口となります。来月1日からのスタートでございます。ご本人、あるいはご家族や周囲の方々にサポート事業がスタートすることをお知らせし、そして松本市も積極的に関わりながら、こうした問題に取り組んでまいります。

 

 

資料3 東アジア文化都市2026松本 主要イベントの詳細公表(開幕を彩るイベント)

【資料3 東アジア文化都市2026松本 主要イベントの詳細公表(開幕を彩るイベント)】

 

【市長】

 もう1点は、先週第2回の実行委員会総会が開かれました東アジア文化都市2026松本についてでございます。私もこの実行委員会の会長を務めております。一部のメディアの方には、すでに実行委員会総会の報道をしていただいておりますが、主要イベントの詳細が決定いたしましたので、改めてご説明させていただきます。繰り返し発表してきたことではありますが、東アジア文化都市とは、2014年に日本、中国、韓国の文化担当大臣間で合意をしたもので、この3カ国の中でそれぞれ都市を1カ所選定し、3カ国の文化芸術による交流、発展を目指す取り組みでございます。来年2026年の日本の選定都市が松本になりまして、メインテーマは「ARTS&PEACE」を掲げております。基本的には通年の取り組みではありますが、節目となる開幕式を来年5月17日に開催いたします。5月17日の前日16日に前夜祭のコンサートとして、音文ホールにおきまして、音文ホールのオルガニストの山田由希子さんと中国や韓国の歌手の皆さんと公演を行うことになっております。17日の開幕日には、仮称でありますが「East Asia Street」と称して中心市街地を歩行者天国にし、日本、中国、韓国の芸能パフォーマンスの共演などを行う予定でございます。また、文化庁長官をお招きする公式の開幕式典を松本城の本丸庭園で行う予定でございます。

 

 

資料4 東アジア文化都市2026松本 主要イベントの詳細公表(企画推進ディレクターが手掛ける注目イベント)

【資料4 東アジア文化都市2026松本 主要イベントの詳細公表(企画推進ディレクターが手掛ける注目イベント)】

 

【市長】

 また期間中の主なイベントの1つとして、まつもと市民芸術館の3人の芸術監督団が、それぞれの専門分野であります演劇、舞踊、音楽につきまして、中国や韓国との歴史、あるいは中国や韓国のダンサーをお招きする企画を準備しているところでございます。また、これまでに3回開催をしてきましたマツモト建築芸術祭を東アジア文化都市事業として、来年は大々的に実施する予定でございます。これまでは、中心市街地といった街なかの建物を対象としてきましたが、より広く、市内全域の歴史的建造物に中韓のアーティストの作品を展示したいと考えております。

 

 

資料5 東アジア文化都市2026松本 主要イベントの詳細公表(助成事業・認証事業)

【資料5 東アジア文化都市2026松本 主要イベントの詳細公表(助成事業・認証事業)】

 

【市長】

 さらにこの期間中、一般の市民や幅広い団体の皆さんにも開催を盛り上げていただくために助成事業を行います。事業の内容としましては、期間中の来年1月から12月に実施する民間事業に対しまして、東アジア文化都市の基本方針に合致すると認められる場合、経費の一部を助成するものでございます。直接参加するプログラムにつきましては、上限30万円で10分の10以内の助成をし、また相互理解や文化交流に資する松本市の文化を国内外に発信するプログラムにつきましては、上限100万円で3分の2以内の助成を行うものでございます。さらに、これまでも行ってきている松本市内のさまざまな民間事業に対して、公式ロゴマークの使用を認めたり、実行委員会のウェブサイトやSNSで、一体的にPRをしていく認証事業も合わせて行う予定でございます。これらにつきましては、来月1日に松本市立博物館の講堂で説明会を行うこととしており、助成事業の1次募集は、その日(10月1日)から11月28日までとしております。ぜひ大勢の市民の皆さん、市民団体の皆さんに参加をしていただき、来年の東アジア文化都市2026松本を共に盛り上げていただければと思います。

 

【記者】

 ひきこもり等社会参加サポート事業について、社会福祉協議会とNPO法人グランド・リッシュを外部委託先に選んだ理由を教えてください。

 

【市長】

 これまで直営で行ってきたアウトリーチの支援、また参加の支援ついて、同様の取り組みを行ってきた団体として評価をさせていただいたのが、この2つの団体であります。

 

【記者】

 これまで2名の福祉政策課職員が担当されていましたが、今後は福祉政策課として、ひきこもりや8050問題、ヤングケアラーの問題に対し、どのような携わり方になるのでしょうか。

 

【市長】

 これまで限られた人員体制の下、制度のはざまで十分な支援が届かない方々への支援を積み重ねてまいりました。これは、文字どおり包括的に行っていかなければいけないものでありますので、団体にお願いをすることで、我々の手を離れたということではないと認識しております。どのような支援を行っているのか十分に意思疎通を図りながら、また当事者の皆さんからのご意見は、健康福祉部にも当然届くものだと認識しておりますので、引き続きしっかりと関与をしていくという部分については、変わりないと思っております。

 

【記者】

 このような枠組みを決めるにあたり、どこか参考にした自治体や取り組みはありますか。

 

【市長】

 もしあれば、担当課から説明をお願いします。

 

【福祉政策課長】

 重層的支援体制整備事業という形で、県内では13の自治体が実施しおりますが、直営で行っているのは松本市を含め2市と伺っております。他の自治体は委託で対応しておりますので、そちらの自治体を参考にさせていただきました。

 

【記者】

 今の話の続きになりますが、直営の体制では限界が来ているということでしょうか。

 

【市長】

 これはあらゆる政策がそうといえばそうです。先ほども健康福祉分野について説明をさせていただきましたが、今までもひきこもりの方はいらっしゃいました。その数が非常に増えてきております。また8050問題では、高齢化が進み、介護にあたる方もご自身の生計を立てることとの両立がなかなか難しくなってきております。さらにはヤングケアラーというのは、数年で顕在化した問題であり、かつては、それほど大きな問題として認識されておりませんでした。従来想定しなかった問題が、福祉需要として非常に多岐にわたり、また高まっているということで、税金をいただいて事業や政策を行っていくにあたり、行政体だけでは担いきれないということが、これからさらに広がっていく可能性があると思っております。従いまして、今回の委託事業というものは、単に民間の団体に外出しをするということだけではなくて、民間の団体、特にNPO法人グランド・リッシュは職員数が21人となっておりますが、この職員以外にも、もう少し幅広く支援の枠組みに関わっていただける人たちを育てていただくことも重要だと思っております。これから支え手になっていただける方々の裾野をどう広げていくかということが、非常に重要だと思っておりまして、先ほどのご質問で言えば、行政の職員が全てを抱え込むことは、相当前から限界になっていることは事実でございます。

 

【記者】

 委託先として社会福祉協議会が入るのは当然の流れかなと思いますが、一方で先日の一般質問において、この5年ぐらい決算で赤字が続いているという話が出ていました。人件費の高騰などが理由ということでしたが、市は委託業務の見直しもしていくという話もありました。そのあたりの認識について、市長はどうお考えでしょうか。

 

【市長】

 先日も同様の趣旨の質問をいただいたと思っております。今回は、新たな領域の業務を引き受けていただくということになりました。この問題意識を共有している中で、社会福祉協議会としてもぜひということで引き受けていただいたものと考えております。一方で新たな需要が生まれている部分と、必要性としては相対的に下がっている部分、あるいは社会福祉協議会という枠組みで行わなくても、他に担い手が育っている分野もあると思います。我々側からお願いをする事業、仕事というものの精査や、優先順位をもう一度検討し直す作業が不可欠だと思っておりますので、これから1年、2年をかけて、松本市と社会福祉協議会との関係の在り方を問い直していかなければいけない重要な問題だと認識しております。

 

【記者】

 東アジア文化都市についてお伺いします。少しずつイメージがついてきたというところですが、開幕式やEast Asia Streetなどの節目のイベントをしつつ、基本的には年間を通して、今まで松本市で行っていた文化芸術のイベントに日中韓の要素を絡めることや、松本の文化をより発信するという視点で行うことかなと思います。ただ、例えば松本市長も含め、松本の芸術団体が安東市や、まだ決定しておりませんが中国に行くなどの3都市での交流のところが、まだ見えてこないと思います。その辺りは、今後発表されていくのでしょうか。

 

【市長】

 私をはじめ、松本市の行政担当者が中国や韓国の都市を訪れること、あるいは文化芸術活動を行っている人たちが実際に訪れたり、また迎え入れたりすることについて、現段階で正式、詳細に日程が決まっている状況ではございません。その上で申しあげれば、私自身かどうかは別として、松本市のしかるべき人間が、来年のいずれかのタイミングで2つの都市を訪れることは想定しておりますし、日中韓相互の文化活動を行っている人たちが、行き来をすることは当然想定しております。先ほど少し触れさせていただいた前夜祭のコンサートで、中国や韓国の歌手の方が来られることや、あるいは芸術監督団の企画の中でも、倉田翠さんが実施を計画しているワークショップでは、中国や韓国のダンサーを招聘することを検討しておりますので、逆のパターンと言いますか、中国や韓国から要請があって、こちらから関連する方々をお送りすることは当然あると思っております。その上で申しあげれば、2014年に第1回が横浜で開催されてから、私自身も含め、あるいは松本市民や松本のメディアの皆さんなど、誰もが知っている取り組みではなかったと思っております。文化庁が中心となって毎年行ってはきましたが、必ずしもメディアが取り上げ、大々的な交流が行われてきたというものではなかったと思っております。そうした中、これから正式に決定する中国、韓国の選定都市とは、基本的につながりがなかった都市同士ではありますが、これを機に、お互いの歴史や文化を相互に認識して、未来に向けてどのような交流をしていけるかということを、来年のイベントにとどまらない展望として、持っていきたいと思っております。

 

【記者】

 この市長会見の前にも伊佐治副市長が対応されていましたが、松本市立病院の分娩機能の継続を求める申し入れがあり、9月12日にも同様の申し入れがありました。一旦検討というところも分かりますが、こうした要望や申し入れが続いていることに関して、市長はどのように受け止めていらっしゃいますか。

 

【市長】

 病院局にはさまざまな意見が届いておりますので、病院局がこれからどうしていくのか方針を固め、私に報告があると思います。その上で、松本市としての方針を決定していきたいと思います。

 

【記者】

 地元市民にも説明してほしいといった意見も今日出されていましたが、今後はどのようにお考えでしょうか。

 

【市長】

 地元というのは、例えば病院が立地する35地区の中で言えば波田地区。あるいは、その周辺を含めた基幹的な病院という意味では西部地域。さらに言えば松本市立病院ですので、松本市民全体が医療の面でも、また財政の面でも関わるという意味では、松本全体が地元と私は考えています。いずれにしましても方針を示させていただいて、議会やメディアなどを通じて市民の皆さんに広く伝え、そして理解していただく営みは欠かせないものだと考えております。

 

【記者】

 自民党の総裁選が告示されましたが、基本的には物価高に伴う経済対策を訴えており、去年の石破総裁が決まった時のような選択的夫婦別姓などの論戦はあまりありません。どちらかというと、党内融和といったものを意識した発言が多いと思いますが、市長はどのような論戦を期待しているのかお聞かせください。

 

【市長】

 確か信濃毎日新聞か市民タイムスに総裁選、あるいは石破総理大臣の退任のコメントを求められた時にも申しあげましたが、石破政権の1年を振り返った時、あるいは衆参の選挙の結果を振り返った時に、いわゆる右派、左派、あるいは保守、リベラルといったさまざまな政治的なスタンスはありますが、この1年は最初に衆議院が少数与党になり、そして参議院も少数与党になり、衆参共に少数与党になることの意義と限界というものが、非常に大きくクローズアップされたと思っております。意義の部分で言えば、一時期のいわゆる安倍一強という状況の中、行政府だけで物事を一気に進められる状況であったからこそ取り組めたことと、そのことの弊害というものが明らかになりました。また限界という意味では、たとえ石破総理大臣が方針を掲げたとしても、議院内閣制のもと、少数与党ではその通りには進まない。しかもそれが野党側とのいわゆる部分連合という形であり、政策ごとの協議ということでは意味もありますが、非常に一貫性のない、大きく言えばどういう方向に向かっていくのかということが問われる局面になったと思います。ですので、今回の総裁選において5人の候補者の皆さんが、新しい政権の枠組みをどうするのかということが、政策の内容とともに大きく捉えられているのは、この1年の石破政権の経験を踏まえれば必然と考えております。そして総裁選においてもそうですが、新たな総理総裁になった時に、少数与党の限界を打破して政権の枠組みを作ることを念頭に置くと、どうしても自己主張より協力を得るために対象を意識した発言、あるいは政策になるのも、ある意味必然だと思っております。そうした中で今、討論、議論が行われています。私が一番注目をしていると言いますか、自分たちにとっても認識を新たにする必要があると思っているのが、デフレからインフレへの転換であります。私自身は、ずっとその問題意識を持っていましたし、見方によってはデフレを脱却したのは随分前だとも言われてきましたが、政府は正式にデフレを脱却したことを宣言しておりません。また30年近く続いたデフレ、ゼロインフレのもとでの財政政策、経済政策のくびきから十分逃れきれていないというのが、松本市役所も含めて現実としてございます。これからもインフレが相当程度続いていくのであれば、このインフレを活用して行政ができることの幅や量を広げ、それを格差の是正や再分配政策といったことに振り向けていくという発想の転換が、自民党の総裁選の議論を通じて、広く国民の皆さんにも認識していただければと思いますし、松本市役所の職員にも、今日の庁議でその点のことを部局長に強く申しあげました。

 

【秘書広報室】

 以上を持ちまして、市長定例記者会見を終了します。

 

※AIにより文字おこしを行い、編集したものです。実際の発言とは異なる部分があります。

皆さまのご意見をお聞かせください

お求めの情報が充分掲載されてましたでしょうか?
ページの構成や内容、表現は分りやすかったでしょうか?
この情報をすぐに見つけられましたか?
Adobe Reader<外部リンク>
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)

松本市AIチャットボット