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令和6年11月25日 市長定例記者会見
【資料1 シェアサイクルにヘルメットを配備 安心してください!!かぶれますよ】
【市長】
私からは2件報告いたします。まず、松本市のシェアサイクルにヘルメットを配備することについてです。こちらに松本市のOpen Street社のシェアサイクルを用意いたしました。現在、市内にシェアサイクルは160台設置されていますが、そのうち半数の80台に、ヘルメットと防菌スプレーを配備します。ヘルメットには、自転車をあしらった松本のロゴと松本警察署のステッカーが貼ってあります。このヘルメットを除菌スプレーとともに自転車の前かごの中に設置いたします。また、スマートフォンでシェアサイクルの予約をするときに、予約画面でヘルメット付きの自転車がどこの場所にあるかを表示して、それを選択していただけるようになっております。
現在、ヘルメットの着用は努力義務となっておりますが、都道府県別では長野県が着用率34.7%となっており、全国で4番目ということです。また、松本市が今年の9月に、深志2丁目の交差点で調査を実施したときには、ほぼ半数近くの方がヘルメットを着用しているという結果が出ております。
シェアサイクルにつきましては、今までヘルメットを市役所の自転車推進課などに設置してあるだけという状況でした。今回、半数の自転車に配備することでシェアサイクルについても、できる限りヘルメットの着用をしていただく環境を、ある程度整えるための一歩になると思っております。
自転車の運転につきましては、11月1日に改正道路交通法が施行されて、運転中のながらスマホと、酒気帯び運転およびそのほう助につきまして、それぞれ一年以下の懲役あるいは三年以下の懲役という罰則が新しく整備されました。安全に自転車の利用をしていただくためには、自分の身を守るヘルメットの着用や、車両の一形態として交通事故によって歩行者などに重大な怪我を負わせないということを、これから全国的に進めていくことになりますので、今回のシェアサイクルへのヘルメットの配備も、安心・安全に松本市内で自転車を活用していただくための一助にしていただきたいと思っております。
【資料2 国宝松本城電子チケットをもっと使いやすく 「日時指定なし」を廃止「日時指定あり」に一本化】
【市長】
もう一点は、今年の7月に導入した松本城の電子チケットについてです。この電子チケットにつきましては、「日時指定あり」と「日時指定なし」の2種類のチケットを導入しました。日時指定なしチケットは、購入するときの待ち時間がなくなるわけでありますが、実際に登城していただくときには紙チケットを購入した方と同様の列に並んでいただくことになり、待ち時間が一定程度発生するため、需要が少ない状態でございました。また一方で、日時指定ありチケットは指定日の前日まではキャンセルと返金ができるため、多くの枠を仮押さえしてしまうというケースがございました。その結果、実際の混雑状況が購入する際の空き状況に対応せず、わかりにくい状況が生まれていたことが分かりました。そうしたことを踏まえまして、来年の3月以降は日時指定なしチケットを廃止して、日時指定ありチケットに一本化をいたします。また、日指定ありチケットにつきましては、先ほど申しあげた仮押さえなどを防ぐ目的で、予約をした後に返金しないように変更することといたしました。
【資料3 国宝松本城電子チケットをもっと使いやすく 「日時指定なし」を廃止「日時指定あり」に一本化】
【市長】
資料3にお示ししておりますのは、今年7月の導入から今月10日までに日時指定ありチケットを利用した方を、青色の棒グラフでそれぞれの日ごとに表したものです。また、赤の折れ線グラフにつきましては、それぞれの日の最大の待ち時間を表しております。青い棒グラフで表した日時指定ありチケットを買っていただいた方は、待ち時間がありませんので、こちらの利用者数を足し上げますと、待ち時間なしで登城していただいた方は、この3カ月の期間中で2万2596人余りに上っているということでございます。8月12日のお盆初日は100分待ち、10月13日、日曜日は、110分待ちの列ができておりました。
そして、これまで日時指定ありチケット販売数は、1日あたり30分の一枠に60人で960人という設定でしたが、来年の3月から日時指定ありチケットに一本化するにあたり販売数を拡大して、1日あたり30分の一枠に100人で1600人と設定することといたしました。
また、議会でも承認をいただいたとおり、来年4月に観覧料の改定をいたします。その際、紙チケットよりも電子チケットの価格を安く設定いたしますので、博物館や美術館との共通券を設けることなどと合わせまして、一本化する日時指定ありチケットをできるだけ大勢の皆さまに、利用していただけるように努めてまいりたいと思っております。
私からは以上であります。
【記者】
松本城電子チケットの件で確認させていただきます。日時指定なしチケットは需要が少ないということですが、電子チケットのうち大体どのくらいの割合で利用されていたのでしょうか。
【市長】
松本城管理課長から、詳しい数字を説明させていただきます。
【松本城管理課長】
電子チケット販売状況は、7月16日から11月10日までの数で申しあげますと、販売数が2万9295人で、そのうち日時指定なしチケットは16%、日時指定ありチケットは84%となっております。
【記者】
シェアサイクルのヘルメット配備についてお尋ねいたします。配備するのは160台中半数ということですが、なぜ半数なのでしょうか。また、今後160台全てに配備する予定はあるのでしょうか。
【市長】
自転車推進課長お願いします。
【自転車推進課長】
シェアサイクルの利用者アンケートで、54%の方がヘルメットをかぶりたいという結果が出ていることと、ヘルメットを配備することで前かごをふさいでしまうのですが、かごを使いたいという希望もありまして、Open Street社との協議の中でまずは半数で始めたいということで、80台と設定させていただきました。
【市長】
将来的なことについては、利用状況を見ながら判断したいと考えております。
【記者】
今回配備されるヘルメットはとても格好いいので、かごの中に入っていると盗まれてしまうのではないかと心配になったのですが、盗難防止策はあるのでしょうか。
【市長】
ヘルメットに貼ってあるロゴとステッカーは取れてしまうかもしれませんが、このロゴとステッカーが付いたヘルメットを、シェアサイクルではない自転車に乗ってかぶっていると盗難したということになりますので、それが盗難防止策になります。ヘルメットを持って行けないようにするという方法は取っておりません。
【記者】
ヘルメット配備についてお伺いします。配備はOpen Street社のシェアサイクルで全国初ということですが、他の社のシェアサイクルでは同様の取り組みの前例があるのでしょうか。また、Open Street社に限らず、このような取り組みは県内では初めてになるのでしょうか。
【市長】
Open Street社は、ステーション数ナンバーワンのいわば業界最大手と言える会社でありますが、それ以外の企業で確認できているところでは、群馬県高崎市で同様の事業が実施されている事例があるということです。県内では松本市のOpen Street社が初めてであります。
【記者】
先ほどこの取り組みを始めたきっかけとして、11月1日の道路交通法の改正について触れていただきましたが、ヘルメットの着用が努力義務化されたことを背景として実施されたということでしょうか。
【市長】
そうです。自転車のヘルメット着用の努力義務化が始まって以降も、シェアサイクルにどのようにヘルメットを配備するかが課題でありました。できるだけヘルメットを着用してもらえるような方策を考えてほしいということを、議会などでも言われておりました。
今年の2月に、松本市と松本警察署とOpen Street社の三社で連携協定を結び、ヘルメット着用の促進や交通ルールの遵守とマナーの向上に、取り組んでいくことを確認いたしました。ヘルメット事業につきましては、松本市がヘルメットの提供と提供後の補充・交換などを行い、Open Street社はシェアサイクルの予約画面で、ヘルメットの設置情報を確認できるようにしてこの事業の周知をする。松本警察署は、利用者へ交通安全に関する情報提供をしていく。そのように役割分担をする中で、ようやく今回の形での提供になったわけであります。
【記者】
ヘルメット配備の関係ですが、ヘルメット付きでもレンタル料金は変わらないということでしょうか。
【市長】
変わりません。
【記者】
シェアサイクルについてお伺いします。昨年度も含めて利用者が顕著に伸びていると思うのですが、今年もそのような状況ということでよろしいでしょうか。
【市長】
自転車推進課長から、直近のデータの説明をしていただきます。
【自転車推進課長】
現在、昨年度の同時期に比べ1.3倍ほどの伸びを示しております。
【市長】
詳しい数字が必要であれば、お問い合わせしていただければと思います。
【記者】
松本城電子チケットの件でお伺いします。仮押さえの購入が多かったということですが、具体的にどのくらいの割合で仮押さえの購入をされた方がいたのでしょうか。
【市長】
具体的な数字は把握できていないようですが、実際にあった事例では、前日までに解約をすれば返金されますので、一日のうち全ての枠を同じ方が押さえておいて、前日の段階で一つに絞るというような使い方がされたということであります。
【記者】
松本城電子チケットは外国人の方も利用できると思うのですが、電子チケットの国内と海外の方の利用の割合は分かりますでしょうか。
【市長】
松本城管理課長お願いします。
【松本城管理課長】
電子チケットは購入サイトがいろいろあるのですが、一番多く使われているWebketという購入サイトから購入者の居住地が把握できるようになっておりまして、そちらのデータでは全体の6%が海外の方からの購入となっております。
【記者】
電子チケットの件で追加してお伺いします。今のところ電子チケットを導入しているのは松本城、博物館、美術館、旧開智学校校舎で、博物館と美術館が日時指定チケットを導入することはおそらくないと思うのですが、現在の混雑状況などで旧開智学校に、日時指定チケットを導入する予定はありますでしょうか。
【市長】
今のところそこまでの混雑具合ではないと認識していますので、導入は考えておりません。ただ、私たちは2つの国宝を「文武両宝」と呼んでいますが、松本城に来ていただいた方に、できるだけ旧開智学校にも行っていただくようなPRをして、松本城との共通券を利用していただき、今後タウンスニーカーとセットのチケットを導入することも考えておりますので、そうした中で来場者数が伸びていけば、時間指定チケットを導入することを検討する可能性もあると思っております。
【記者】
現時点ではないということでしょうか。
【市長】
そうです。
【記者】
今のところ旧開智学校と松本城の共通券は電子チケットのみということですが、電子チケット以外に紙チケットの共通券を販売することは検討されていないのでしょうか。
【市長】
松本市の公共施設や観光施設につきましては、電子チケットへの誘導を進めたいということがベースにありますので考えておりません。
【記者】
松本城の電子チケットで仮押さえがあったということですが、個人が仮押さえで購入しているのでしょうか。事業者などの関与があるというようなことは何か把握されていますでしょうか。
【市長】
詳細に把握できてはいないのですが、スケールとしては大掛かりな購入ではないと認識しております。
【記者】
電子チケットの件でお伺いします。先ほど外国人観光客の利用率が6%とご説明がありましたが、まだまだ低い数字だと思います。導入から1カ月後の利用率は1.8%でしたので比べると上がっていますが、インバウンドで外国人観光客が多く訪れている中で、もう少し数字を伸ばす必要があるなどのお考えはありますでしょうか。また、今後外国人観光客に、より電子チケットを使っていただくために考えている方策がありましたら教えてください。
【市長】
宮之本副市長が庁内のいろいろな会議で言っていますが、観光だけではなく私たちがさまざまなサービスを提供するときにまだ日本人が主で、それに対する外国人の皆さんの取り扱いはいわば付属的な扱いになっており、それを変えなければいけないという認識を庁内でしっかりと共有しようということになっております。いろいろな情報媒体を通じて、発信の仕方と優先順位の部分で、外国人の皆さんへ英語を中心とした情報発信の量や、チャンネルを広げていくことに尽きると思っております。
【記者】
松本城に並んでいる方は外国人の方が多いという現状の中で、外国人の方から苦情などが来たことはあるのでしょうか。
【市長】
今のところありません。
【秘書広報室】
以上をもちまして、市長定例記者会見を終了します。
※この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。