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令和6年11月6日 市長定例記者会見
【資料1 2つの“岳都”姉妹提携35周年記念 ネパール・カトマンズ市を公式親善訪問】
【市長】
私からは、来週予定しているネパール・カトマンズ市の訪問についてご報告します。
松本市と姉妹都市提携35周年を迎えますネパール・カトマンズ市。来週の(11月)12日から、私を団長として、副団長の上條温議長、公募の市民10人ほどの皆さんと共に、公式訪問をしてまいります。
主な訪問の日程ですが、12日に、カトマンズ市のバレンドラ・シャー市長、こちら(資料1)のひげを蓄えた34歳の市長ですが、表敬訪問をして記念式典に出席します。バレンドラ・シャー市長は一昨年に就任された市長で、松本市長と会談をするのは初めてということです。
その他、今回アルピコグループが同じ時期にカトマンズを訪れます。ネパールでは有名な4年制大学のホスピタリティ教育機関のGATE Collegeと包括連携協定をして、ネパール側からアルピコグループにインターンシップをしたり、社員として採用したり、逆にアルピコ側がこの大学で寄付口座を開設するといった協定を結ぶことになっています。それに同席して、大学側の皆さんと意見交換をすることになっています。
翌日には、カトマンズ市内の介護人材の育成事業所を視察します。今、松本にはミャンマーと共にネパールから介護人材を招き入れる動きがありまして、そうしたことも念頭に視察をしたり、市内の学校を訪問したりする予定です。
またこの間、松本市内の小中学校で、カトマンズとの姉妹提携35周年を記念して、ネパールにちなんだ給食を提供する予定です。こちら(資料1)の写真にあるのは、ネパールの「モモ」という中国の天津のような料理と「ダルバート」という料理です。学校給食で提供する予定となっておりますのは、キーマカレー、カレースープといったメニューを準備しているようです。
ネパールとの姉妹都市提携は、1976年に当時のネパール中日大使が松本を訪れた際に、松本平の風景がカトマンズ盆地の風景と極めて似ていると感じたことをきっかけに結ばれたという歴史があります。改めて、この二つの岳都、山の都の交流を、市長同士の意見交換をはじめとして地元の皆さんと意見を交わし、これまで以上の協力関係の可能性を探ってまいりたいと思っています。
私からは以上です。
【記者】
カトマンズ市長の表敬についてお尋ねします。松本市との協力の可能性について意見交換をされるということですが、市長はどういった面での協力を考えているのかお聞かせください。
【市長】
先ほど介護の人材の例を出させていただきましたが、かつては、いわゆる日本に働きに来る方々は、同じ東南アジアの中ではベトナム、インドネシアといった国々が多かったわけですが、そうした国々の経済状況が非常に上向いて、必ずしも日本に働きに来られる方が多くないという状況になっています。その次の段階として、ミャンマー、あるいはネパールという国々の方々との人材交流にスポットが当たり始めている時期だと思っています。先ほどご紹介させていただいたアルピコグループの動きも、ホテルや宿泊観光といった面で、ネパールの方々に日本で働いてもらうことの可能性を探っていこうということだと思いますし、松本市内の介護事業所の中にはすでに、松本国際高校に留学してきた高校生に介護の職を経験してもらうといった動きを見せているところもあると聞いています。今後、ネパールとの人材の交流というものは、姉妹都市の積み重ねてきた歴史の上に、松本としてもいろいろな分野で進めていく可能性があると思っています。カトマンズはネパールの首都という位置付けで、非常に重いものがあると思いますので、今回行ってみて、市長と信頼関係を築いて、そうした幅広い分野での交流をどのぐらい進められるか探っていきたいと思っています。
【記者】
臥雲さんがカトマンズに行かれるというのは初めてですか。
【市長】
初めてです。
【記者】
カトマンズ市武道館が視察先になっている理由を教えてください。
【市長】
かつてこの武道館を建設するに当たっては、松本市が財政的な支援をしたものと伺っています。当時、すでに総理大臣の座は退いた後だったと聞いていますが、橋本龍太郎元総理大臣も剣道をされたというつながりで立ち会われて、この建設の竣工式が行われ、松本市からも訪問団が訪れたと聞いています。今回、この武道館そのものは今ちょうど改修中ということで、中に立ち入ってということにはならないようですが、訪問団の皆さんと、武道館の建物やその関係者との交流をということで予定されています。
【記者】
(11月)17日に開催される松本子どもの権利の日市民フォーラムについてお尋ねします。市長・教育長と高校生との討論会という企画をされるということで、高校生なら、誰が来ても、どんな内容でもOKで、高校生と市長・教育長が自由に討論する場という位置付けで設定されたと。子どもの権利に関する条例というものが松本市にはありますが、それがあまり浸透していなくて、浸透している世代としては高校生が一番少ないということで、自由に意見を話すという権利を自分たちで体験して、そこで市長や教育長にそういう意見をぶつけて、そういうものを体験しながらいろいろな課題を話していくという場にしたいということで、どんな内容でも、松本市の人でなくてもOKだということですが、市長はどんな議論を高校生としたいのか、また、どんな内容でもOKですが、こんなテーマについて意見を交わしたいということがあれば教えてください。
【市長】
この催しそのものは、子どもの権利条例に基づいて毎年開催しています。私が市長になってから参加をして、「まつもと子ども未来委員会」という、松本市内の小学生から高校生までが参加する組織の子どもたちから、いろいろ提案を受けたり、そこで教育長と共に意見交換をしたりするのが今までの場でした。それ自体は非常に中身も充実したと言いますか、子どもたち一人一人が真剣にいろいろ考えたものをぶつけていただきましたが、どうしても参加する子どもの幅が狭いと言いますか、決まった方々ということになっていました。去年、次の機会のときにはできるだけ幅広い子どもたちが参加する形を考えてほしいと担当課に要望したことを受けての、今回の形です。どのくらいの方々に参加していただけるか未知数ではありますが、できるだけ大勢の方に、気軽に足を運んでいただければと思っています。そういう経緯もありますので、何かテーマを決めて、こういう話を私たちが期待するということは特にありませんが、できるだけ、今自分たちが中学校や高校で学校生活を送っていて疑問に思うこと、なかなか自分たちが思っている状況が通らないといったこと、また、将来に向けて、漠然とでもこうありたいと思っていることが実現するためにはこうしてほしいというようなことなど、率直に意見交換できる場になればと思っています。会場の人数にもよりますが、会場の設け方も、できるだけ質問する側と答える側がセパレートすることのないように工夫してほしいということは、担当課に伝えてあります。
【記者】
アメリカの大統領選挙についてお伺いします。次の会見が少し先になってしまうので、まだ結果が出ていない中恐縮ですが、松本市への影響や課題、期待などを改めて教えていただければと思います。
【市長】
今、直前でテレビの速報を見てきましたが、少しトランプさんの返り咲きの可能性は現実味を帯びてきたというトーンの報じ方が、一部かもしれませんがされていました。結果は予断を許さないと思いますが、いずれの大統領になっても従来と全く同じということはないと思いますので、安全保障面はもちろん、経済面においても、アメリカの大統領が世界に、そして日本にも一定以上の影響を及ぼすことは間違いありませんので、注目して選挙結果を見ていきたいと思います。特に、経済の面においてどのような影響が出るのか、為替株、そして人の交流に、松本にとってどういう影響が出るのかということについては、アンテナを高く見守っていきたいと思います。このことは今日(11月6日)の庁議でも幹部職員に伝えたところです。
【記者】
トランプ氏が優勢かもしれないということで、関税のお話とかで、松本市内にはアメリカに輸出している企業もあると思いますが、その辺のサポートというのはこれからでしょうか。
【市長】
まだ結果は余談を許しませんので、今の段階では先ほど申しあげたところです。
【記者】
カトマンズ市の訪問について伺います。松本市内の企業と現地の大学の協定というのは、おそらくあまり今までなかっただろうと思っていまして、いわゆる現地の雇用面での人材の確保が今回主軸にあると思っているのですが、アルピコグループと現地の4年制大学の連携協定のいきさつがもし分かれば、教えていただきたいです。
【市長】
先ほどご説明した以上のものを私たちが把握しているわけではないというのが正直なところですが、少し補足すれば、この大学は、スイスにある世界トップクラスのホスピタリティマネジメントスクール「ローザンヌ・ホテルスクール」と提携した学校ということです。また、今アルピコにいるスタッフで、非常にネパールとの太いパイプを持っている方がいらっしゃるということで、先ほども申しあげたように、東南アジアの中の経済力の全体の底上げの中で、日本と向き合う国々のポジションが変化しつつある中、ネパールという国の経済力や人材に、アルピコグループも注目されたということだと思います。これからネパールの国力が上がっていけばいくほど、日本や松本との交流の可能性や幅というものは広がってくると考えています。だからこそ、今回そうしたことの土台になるような交流ができればと思っています。
【記者】
土曜日(11月9日)から旧開智学校校舎の一般公開が再開されますが、地域活性化や観光に向けて、今後への期待を改めて教えてください。
【市長】
松本の文化資源である松本城と旧開智学校校舎、至近距離に二つの国宝があり、「文武両宝」という言葉で表現していますが、これからしっかりと国内外にPRしていきたいと思っています。旧開智学校校舎が重要文化財から国宝にいわば昇格した際に、この効果、あるいはPRをしっかりやる前に大規模改修というタイミングが来てしまったという事情がありましたので、松本城と並び立つ旧開智学校校舎を十分に知っていただく機会が、今まで少なかったと思っています。今後は、松本城に行った方は旧開智学校校舎にも足を運んでいただけるような共通チケットの導入や、今後、交通機関のぐるっとまつもとバスの運行の在り方にも工夫を凝らして、松本を代表する文化観光資源として、旧開智学校校舎に大勢の方々に訪れていただくように取り組んでいきたいと思っています。
【記者】
(11月)10日の日曜日に松本マラソンがありますが、何か市長からコメントがあればお願いしたいです。
【市長】
毎日天気予報をチェックしていまして、今日の朝ぐらいまで、土曜日・日曜日は雨マークでしたが、先ほど昼過ぎに見た天気予報は曇りマークに変わっていまして、雨を避けられるのではないかという希望を持っているところです。松本マラソンは、台風で開催が中止になるなど、新型コロナは全国的なものでありましたが、残念ながらなかなか天候に恵まれないということで、ただでさえ上り坂が多くて難しいコースであるものですから、天候がいいか悪いかということは、風の強さと合わせて、マラソンランナーにとって非常に大きな影響が出るものだと思っています。まだあと数日ありますので、ぜひ秋晴れの下での大会になるように祈念したいと思っています。コースの上り坂のきつい部分を少し緩和しましたし、昨年以上に、参加していただいた方だけではなく、大勢の方々に楽しんでいただけるような取り組みも進めていますので、参加される方、そして市民の皆さんにも、沿道に出てマラソンの様子を楽しんでいただけるような大会になることを期待しています。
【記者】
ご自身の10キロコースでの出場はいかがですか。
【市長】
昨年10キロ走らせていただいて、今年もというつもりではいるのですが、若干今体調が少し優れないということで、実際に走るかどうかまだ決めかねているところです。
【秘書広報室】
以上で市長定例会見を終わります。
※この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。