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令和6年7月23日 市長定例記者会見
【資料1 松本市全域で利用可能へ 奈川地区に光インターネットを新たに整備】
【市長】
私から2点ご報告をいたします。まずは明後日(7月25日)から利用が始まる奈川地区の光インターネット回線の整備についてであります。松本市内の奈川地区を除いた地域では、民間の事業者に整備をしていただいて、光ファイバーケーブルによるインターネット回線を利用していただけますが、奈川地区だけは遠隔過疎という状況の中で、これまで民間のサービスが提供されてきませんでした。インターネットは使えましたが通信速度が遅く、大量のデータ通信が難しい状況の中で、奈川地区の皆さんからは光回線の導入の要望を受けてきたところでございます。ようやく一連の整備工事が終わりまして、明後日から奈川地区1460件を対象に、それぞれの住宅や事業所に引き込み工事を行い、光インターネットサービスを利用していただくことができるようになります。今年度中には全ての工事を完了する予定です。最大1ギガバイトに通信速度が向上しますと、今の6.3倍の速度になります。総事業費は3億8千万円でございますが、松本市の実質の負担額はおよそ20%の7600万円程度でございます。奈川にはクラインガルテンがございますし、またデュアルスクールを推進しております。今、奈川は最も人口減少が進んでおりますが、そうしたことに歯止めをかけて、リモートワークあるいは2拠点居住ということで、奈川で暮らしていただく基礎的インフラの環境がこれで整うと考えております。
【資料2 2024セイジ・オザワ松本フェスティバル 公演会場・街なかで 小澤総監督メモリアルイベント 感謝の会】
【市長】
もう1点は、セイジ・オザワ松本フェスティバルに関連して、小澤征爾総監督に感謝の気持ちを表す一連のイベントについてまとめてご報告させていただきます。2月にお亡くなりになった小澤征爾総監督は、30年以上にわたりまして松本市の音楽文化を牽引していただきました。その多大なる功績に感謝の意を表し、この地で音楽祭が永続的に開催できることを目指しまして「感謝の会」を開催することといたしました。主催はOMF実行委員会であり、8月17日土曜日の夜にキッセイ文化ホールで開催いたします。サイトウ・キネン・オーケストラによる感謝の演奏を3曲予定しております。指揮はOMFの首席客演指揮者になっていただいた沖澤のどかさんにしていただく予定であります。そして小澤総監督の軌跡をまとめた特別映像を見ていただくこと、また会場には総監督が使用した楽譜のレプリカや燕尾服の展示なども行うこととしております。入場は無料で、長野県在住の方に限定をして1000名を招待させていただきます。応募方法はインターネットから申し込みをしていただいて、1つの受付で上限2枚、申込期間は明日(7月24日)からでございます。
【資料3 2024セイジ・オザワ松本フェスティバル 公演会場・街なかで 小澤総監督メモリアルイベント 歓迎吹奏楽パレード&合同演奏会 小澤征爾の日】
【市長】
8月17日の「感謝の会」の他にも、翌18日は恒例の歓迎吹奏楽パレードとお城での合同演奏会を予定していますが、合同演奏会では小澤総監督の姿を大型スクリーンに投影しながら沖澤のどかさんの指揮のもと、演奏を行うこととしております。そして9月1日は小澤総監督の誕生日でございますが、小澤総監督の生誕を祝い、これから未来に向けて音楽文化を継承していこうという気持ちを込めて、9月1日を「小澤征爾の日」と定め、2024年から毎年催しを行っていこうということでございます。会場はキッセイ文化ホールとその前の外広場で、中学校の吹奏楽演奏や小澤征爾音楽塾オーケストラの演奏、有志の合唱団による合唱などを予定しております。当日、護国神社から打ち上げ花火も行う予定であります。そのほか8月9日から9月4日のOMF期間中を中心に、街なかにおきまして、小澤総監督に対する感謝の気持ちを表す取り組みも行います。3種類のデザインのフラッグを商店街ごとに掲揚すること。また博物館、美術館、信毎メディアガーデンなどにメッセージボードを設置すること。さらには本町、中町、大名町、国府町の皆さんにご協力をいただいて、期間中は街頭スピーカーからブラームスの交響曲を流す予定をしております。この2024年が小澤総監督の逝去を追悼するとともに、これまでの感謝の気持ちを表し、そしてこれからも音楽の都、ガク都松本が未来永劫、小澤総監督とともに引き継がれていくという機運をぜひ市民の皆さん、また小澤征爾総監督のファンとともに作り上げていきたいと思っております。
私からは以上であります。
【記者】
奈川地区の光回線についてお尋ねいたします。約3億8千万円の総事業費について、令和5年8月の会見の時に市長から2億2千万円と説明を受けていますが、なぜこれほど額が上がったのか教えてください。
【市長】
正確に詳細な金額を把握しておりませんので改めて事務方から説明させますが、資材高騰、その他の影響であると考えております。
【記者】
市の負担金7800万円も当初の予定より上がったということでよろしいですか。
【市長】
上がったと思います。後で確認いたします。
【記者】
OMFに関して何点かお願いします。今回、小澤征爾総監督のメモリアルということで主に3つの企画の発表かと思いますが、OMF実行委員会で主催するものと先日の6月議会にあがっていた市の単独で行うものの違いをお伺いします。
【市長】
8月17日の「感謝の会」がOMF実行委員会で行うものであります。それ以外につきましては松本市を中心として行おうということで、2月に小澤総監督が亡くなられ、その後、遺族の方とも相談をしながら内容が決まってきたものであります。そうした中で実行委員会、あるいはその理事会に関わる団体や企業の皆さんから、OMF実行委員会としても感謝の気持ちを表す催しをぜひやってほしいというお話をいただいて、順番としては実行委員会主催の8月17日の「感謝の会」が最後に決まったということであります。
【記者】
いつ頃決まったのでしょうか。
【市長】
後で確認してお伝えします。
【記者】
「感謝の会」について、沖澤のどかさんの指揮のもとSKOによって3曲演奏ということですが曲は決まっていますか。
【市長】
未定です。
【記者】
実行委員会からプレスリリースも出まして、司会が有働由美子さんで市内の2カ所においてパブリックビューイングを行うということで間違いないですか。
【市長】
はい。
【記者】
合同演奏会について、沖澤のどかさんが実際に現地で指揮をされますか。
【市長】
そうです。
【記者】
演奏はどなたがされるのでしょうか。SKOになりますか。
【市長】
合同演奏会のメンバーはどうですか。
【国際音楽祭推進課長】
市内を中心とした小中学校や一般の方の団体です。
【市長】
パレードをやった方がそのままということですか。
【国際音楽祭推進課長】
パレードやられた方が合同演奏会を行うということです。
【記者】
その後ろにて大型スクリーンで小澤さんを映すということですね。
【市長】
そうです。
【記者】
9月1日の小澤さんの誕生日を「小澤征爾の日」にするとのことですが、これは市としてそのように決めるということでしょうか。
【市長】
イベントを毎年開催し、そのイベント名を「小澤征爾の日 Seiji Ozawa Day」でやっていくという方針であります。
【記者】
「感謝の会」がメインになるかと思いますが、実行委員長として会の意味合いや位置づけ、どのような会にしていきたいかをお伺いします。
【市長】
小澤征爾総監督のご遺族の方と実行委員会で開催をしようとなって以降、いろいろ意見交換をさせていただく中で、お別れ、追悼という意味合いよりも、資料2に書かせていただきましたが、ガク都松本を牽引していただいた功績への感謝、あるいはこれからも小澤さんの音楽が松本にしっかりと引き継がれていくことを感謝の気持ちとともに確認をする、心を1つにするという意味合いを込めた会にしたいというご要望であり、また私たちとしても、その趣旨に賛同して開催しようということであります。これでお別れになるということではなくて、これからも小澤さんの音楽とともに、松本の音楽文化、芸術文化を後世に引き継いでいくことにつなげていけるような会になればと思っています。
【記者】
8月17日にした理由はありますか。
【市長】
実際にOMFのコンサートの日程がそれぞれありますので、指揮者やOMFの日程との兼ね合いが一番大きいと考えていただいて結構です。
【記者】
8月17日の「感謝の会」は長野県在住の方限定で招待券の発送となっています。9月1日の方は特に招待とかないようですが、これから募集するのでしょうか。
【国際音楽祭推進課長】
8月17日の「感謝の会」と同じ扱いで行う準備をしていますが、内容が一部調整中のものがあり、まだ募集時期などが決められないということで今回記載を省かせていただきました。
【記者】
「感謝の会」と同様にWebで申し込みという形になりますか。
【国際音楽祭推進課長】
その予定です。
【記者】
細かい人数ややり方はまだ決まっていないということでしょうか。
【国際音楽祭推進課長】
調整中です。
【記者】
松本空港が7月26日木曜日にジェット化30周年を迎えるということで伺います。コロナ禍を経て利用者も一定程度回復されている中で、観光関係者の空港活性化への期待も高まっていますが、市としての今後の展望をお伺いします。
【市長】
ご存知のようにジェット化30年の中には、2度の危機があったと思っております。1つはJALの撤退の方針が2009年に出されて、2010年にJALが撤退をする。そして相前後してFDA(フジドリームエアラインズ)が就航を始めたのが2010年でございます。この2009年、2010年というのがいわば利用者も底にあって、年間5万人から6万人という状況になりました。そこからFDAが路線を少しずつ拡大して、利用者も回復途上にありました。それが2020年のコロナの感染拡大によって、これは松本だけではありませんが、全国的にも航空需要が消失する事態になりました。これが2度目の危機だと捉えています。その翌2021年にコロナ禍ではありましたが、FDAが神戸線の複便化という当時としてはかなり思い切った先行投資をしていただくことになりました。この2度の危機をFDAとともに乗り越えて、ジェット化3年目に年間26万人という利用客がありましたが、ほぼそこに匹敵するところに回復をして30年を迎えたということであります。松本空港は高度が高い空港、そして滑走路の短い空港ということがハンデキャップになってきたわけですが、機体の改良や特にFDAのローカル トゥ ローカル(Local to Local)といったリージョナル航空の展開によって、必ずしも松本の空港の弱点が弱点でなくなりつつあるというのが今の私の認識であります。福岡、神戸そして札幌は通年ではありませんが、ほぼ通年で1日2往復、地方の拠点空港と結べている状況は、これからインバウンド需要がさらなる高まりを迎えることが予想される中で、極めて信州松本空港の潜在力、可能性は大きなものがあると考えています。
【記者】
空港の路線拡充といった活性化の部分がこれから1つの動きになってくると思いますが、地元4地区との協定を県と市で結んでおりまして、発着枠の拡大については事前協議を行うということで今年3月から事前協議が始まっています。この点で、今も騒音に悩んでいる方もたくさんいらっしゃいます。そうした中で、市としてのスタンスと言いますか、どのように調整をしていくのか、事前協議に関わっていくのか教えてください。
【市長】
30年前のジェット化に踏み出すにあたりましては、地元の皆さんの強い反対論もある中でのスタートでした。2度の危機を乗り越えて、さらに路線拡充、便数拡大を今地元の皆さんにお願いをする状況になっていますが、30年前とは地元の皆さんの受け止め方が大きく変わっていると認識しています。前提としては、便数や路線がこれまでよりも拡大することで信州松本空港が活性化し、大勢の人たちに利用していただくことが松本市全体、また地元4地区の皆さんにとっても大きく捉えた時には経済的な利益、恩恵が広がるという認識のもとに立って話し合いをしていこうと考えていただいていると受け止めております。今回、これまでの1日の発着回数12回を長野県からは20回を1つの目途とした協定の見直しと、それと合わせた地域の皆さんのご要望に応える振興策というテーブルを作って、これから話し合いを本格化させようというところであります。直接的には空港設置者の県と地元4地区との話し合いになりますが、当然そこには松本市も地元4地区の皆さんの立場に立って、振興策のパッケージづくりに取り組んでいきたいと思っております。その時、長野県が担う部分と松本市が担う部分という仕訳も必要になってくると思いますし、そうしたことをこれから同じテーブルに着いて丁寧に進めていくのが松本市の責務と考えております。
【秘書広報室】
以上を持ちまして、市長定例記者会見を終了します。
※この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。