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令和6年5月28日 市長定例記者会見
【資料1 信州まつもと空港 R5年度 定期便利用者数 過去最高】
【市長】
昨日(5月27日)、信州まつもと空港の地元利用促進協議会が開催されました。松本市長が会長を務める協議会ですが、改めまして令和5年度の定期便の利用者数をご報告させていただきます。
信州まつもと空港は、2010年にフジドリームエアラインズ(FDA)が就航しまして、今年が14年目ということになります。令和5年度の定期便の利用者数は25万1,406人でした。これは、就航当時に比べますと4倍近くの利用者で、過去最多となっています。神戸線は令和元年から運航を始めましたが、昨年度は8万人を超えて、福岡線に近づく利用者となっています。
【資料2 信州まつもと空港 関西エリアから誘客・冬季利用に重点】
こうした利用状況を踏まえて令和6年度は、関西エリアからの誘客、冬季の利用促進ということを重点に、協議会として取り組んでいくこととなりました。2025年には大阪・関西万博の開催、さらには、神戸空港で国際線の就航を見据えた新たなターミナルの新設が予定されています。そうしたこともにらみまして、関西エリアからの誘客、神戸線の利用促進ということに力を入れてまいります。具体的には、昨年度からゆ~とびさんという関西で著名なインフルエンサーを活用してのYouTube PR、また、神戸市内の集客力の高いイベントでのPRなどを行ってまいります。冬季の利用促進につきましては、昨年度も行いましたが、往復2人以上利用していただけますと、1人当たり5千円の助成金を支払う制度に加えまして、松本圏域で行われる松本マラソン、安曇野堀金ロゲイニングといったイベントに参加した県外宿泊者の利用者についても、助成金を交付するといった取り組みを行ってまいります。
昨日の協議会では、併せて信州まつもと空港の経済波及効果も県から紹介されましたが、改めまして、この信州まつもと空港の需要増大をさらに推し進めるための取り組みに力を入れてまいりたいと思っています。
【資料3 松本城インスタグラム フォロワー数 熊本城を抜いて城郭日本一に】
次に、松本城のInstagramについてお知らせします。これまで、日本の城郭のInstagramのフォロワー数は、熊本城が2万7千人余りで最も多く、松本城がそれに次ぐという状況でしたが、今日(5月28日)の午前11時時点で、熊本城を抜いて、城郭では日本で最も多いフォロワー数を獲得しました。
このInstagramは、2021年の5月22日に開設して、ちょうど3年が経過したところです。これまでに600近い投稿をし、松本城管理課の職員が、日常の風景やイベントの案内を発信してまいりました。日本語、英語、中国語、タイ語などでタグ付けをして、外国の皆さんにも見ていただく工夫をしてきたところです。
その他にも、松本城ではYouTubeの投稿、さらにはライブカメラなども行っています。これまで以上に外国人の皆さんも含めてお城への注目が高まっていますので、こうした取り組みをさらに充実してまいりたいと思っています。
【資料4 時計博物館 N.Yタイムズに特集記事 今日から日本語訳を併設(1)】
次に、松本市の時計博物館につきまして、先月(4月)15日付のニューヨーク・タイムズで特集記事が掲載されました。『この日本の博物館は実際に時間を刻んでいる』というタイトルの記事です。「この博物館の特徴は多くの時計が動いていることだ」「私にとって江戸時代中期の香盤時計は、この部屋で最も魅力的な作品だった」ニューヨーク・タイムズのビビアン・モレリ記者が松本からレポートを書いたものでした。現場では、この紹介記事の特設コーナーを作って掲載をしていましたが、英語の原文で掲載してあったところ、ここを訪れた市民の方から、「せっかくとても良い記事なので、分かりやすく日本語で紹介してほしい」というご要望をいただきました。これを受けまして今日から、この特設コーナーに日本語訳をした写真付きのレポートを設置しています。
【資料5 時計博物館 N.Yタイムズに特集記事 今日から日本語訳を併設(2)】
改めて時計博物館についてご説明申しあげますと、1974年に鹿児島生まれの時計の技術者で収集家だった本田親蔵さんという方から、古時計のコレクションが松本市に寄贈され、それを契機に市民の皆さんからも時計の寄贈をいただいて、今から20年余り前の2002年に、この時計博物館が開館しました。
4月について見ますと、今年4月の入館者が2,736人に上っておりまして、これは4月について見れば、開館以来最も多い方に来館していただいています。
先ほどのニューヨーク・タイムズの記事にもありましたが、特徴の一つが、可能な限り展示物の時計を動いた状態で展示していることです。これは、世界的に見ても数少ない例ということです。こちら(資料5)に2点写真がありますが、先ほどのニューヨーク・タイムズの記事で最も好きなものと指摘をしていただいた香盤時計や、ぜんまいの動力によってボールが左右の棒に巻きつきながら移動するからくり時計などが展示されています。
松本市民にとってなかなか馴染みがない方もいらっしゃるかと思いますが、今回のこうした世界的な新聞での特集記事なども一つの契機として、ご覧いただければと思います。
【資料6 4月Mウイング3階に開設 誰もが利用しやすい施設に 松本市ジェンダー平等センター 講座刷新】
もう一点、4月にMウイングに開設した松本市ジェンダー平等センターについてです。ジェンダー平等センターは、これまでもパレア松本などで講座やセミナーを開いてきましたが、より多様な講師による充実した講座やセミナーを開催しようということで、株式会社日本旅行に業務委託し、男性の育児休暇取得促進や女性の起業を支援する講座を開催していくところです。土曜日や日曜日、さらにはオンラインの開催を増やして、大勢の皆さんに利用していただこうということです。6月には、男性の育児休暇取得促進をテーマに、『パパと遊ぼっ』と題して、1歳から未就学児の子どもと父親を対象にした講座や、『起業を目指すたまごたちの夢を語る交流会』と、起業したい女性などを対象にした講座を予定しています。
また、このジェンダー平等センターは、落ち着いて相談をしていただけるように新たにカウンターを設置するなどして、ワンストップの窓口で問い合わせに対応してまいります。
最後に、今日の雨に関する情報について触れさせていただきます。長野県の中信地域も、今日から明日(5月29日)にかけて大雨に注意が必要な状況となっています。朝方、非常に強く雨が降りました。最大1時間の雨量、ピークは午後7時から8時にかけて、1時間15ミリの雨が松本気象台で観測されています。今後の雨のピークは夜の7時ごろと予想されていまして、中部地方では、今朝から明日の朝にかけて100ミリ程度の雨量が予想されているところです。この雨の影響で、雨量の事前規制で、国道158号線の沢渡から平湯、さらに上高地公園線釜トンネルから河童橋については、昼過ぎから通行止めとなっています。また、県道白骨温泉線も同じく通行止めとなっています。今後、雨の降り方次第ですが、土砂災害発生の可能性などが生じることになれば、対象地区については避難所を開設できるよう準備をしています。市民の皆さんには、大雨の情報にご注意をいただければと思っています。
私からは以上です。
【記者】
雨に関してですが、今のところ被害の情報などは入っていないということでしょうか。
【市長】
はい。
【記者】
お城のInstagramのことでお伺いします。城郭で日本一になったということですが、この要因を市長はどのように捉えていますか。
【市長】
このInstagramの開設も、3年前に就任して1年ちょっとのタイミングで、コロナ禍ではありましたが、市役所全体の情報発信と併せて、よりSNSや動画を使って積極的な情報発信をしていくことが、いろいろな事業や政策の効果につながるという認識で進めてまいりました。その中でも、松本城管理課の職員が、松本城の多彩な魅力といいますか、季節ごと、またいろいろな角度からお城の魅力というものを伝える工夫をしてくれてきたと思います。もちろん、数だけが目的ではありませんし、これから他のお城もいろいろな工夫をされてくると思いますが、より多くの方々にお城の魅力を伝えていくということで、このインスタグラムを柱として、他のソーシャル・ネットワーキング・サービスを使って、積極的な発信を続けていきたいと思います。
【記者】
Instagramなので、ビジュアル面というところに強調があると思いますが、改めて、松本城の魅力というのはどういうところにありますでしょうか。
【市長】
国宝五城、現存天守十二城、それぞれ歴史と固有の魅力があると思いますが、松本城はロケーションとしてアルプスを背景にしているということ、そして平城で周囲をお堀が囲んでいて、お堀に映る天守の姿も、独自の魅力になっていると思います。春夏秋冬、どの季節でも非常に魅力的でありますし、これは先ほど少し触れましたが、冬季の松本への誘客ということが、相対的にはまだまだ他の季節に比べれば十分ではありませんので、冬の誘客にも、この黒いお城は非常に効果的だと思っています。
【記者】
投稿のときに工夫している点はありますでしょうか。具体的に言うと、基本的にお城が映っていますが、お城以外のもの、例えば地域猫を映すなどの変化球もあるようですが、何か工夫している点があれば教えてください。
【市長】
投稿数が600近くに上っていますので、一枚一枚同じものではないなと思っていただくためには、写す角度も着眼点も、自分たちがお城を管理するという立場だからこそ気がつくことを、Instagramにどのような投稿を載せるか常日頃から意識して職員が取り組んでいるということが、今の質問への答えになると思いますが、担当課長も来ていますので、付け加えることがあればお願いします。
【松本城管理課長】
今、市長がおっしゃった通りですが、やはり、職員でしか気がつかない景色がありまして、猫もそうですが、朝であったり夕方であったり、そういった時間帯で今見ている景色を皆さんにお伝えしたいものを投稿しています。
【記者】
松本城のライブカメラが24時間動いていますが、夜中に見られなくなるということは、皆さん把握しているのでしょうか。
【松本城管理課長】
24時間見られるようにしています。
【記者】
見ていないということですね。要は、逆光みたいになってしまって、カメラが動いているだけで、お城が全然映っていないということです。もう2年ぐらい経っていると思います。
【市長】
貴重なご指摘をいただきました。今の担当課長の説明だと、動かしているだけで、それは映していることにならないだろうということですね。
【記者】
工事が入ったせいなのかもしれませんが。
【市長】
来年度以降ですが、現状のカメラに加えてYouTubeでも配信ができるように、また操作ができるように、改めて今検討しているところです。いずれにしても、今ご指摘いただいたように、せっかくのお城のライブカメラ、しかもお城とアルプスと両方見られる松本市役所は、松本市内で最も価値の高い場所にありますので、しっかりと今のご指摘を踏まえた対応を取っていきたいと思っています。
【記者】
信州まつもと空港の話題になりますが、利用者が好調で、就航先の神戸空港でもターミナル増設の動きがある中で、県が定期便の発着枠拡大に向けて、地元4地区との協定に基づく事前協議が始まりました。昨日の地元利用促進協議会の総会の中でも、地元の理解を得るために地域振興策の推進が必要だと市長はおっしゃっていましたが、これから地元の理解を得ていくためにどのような取り組みが必要なのか、あるいはその理解を得ていくために市としてどのような役割を果たしていくのか、お伺いします。
【市長】
昨年来、知事と懇談をする機会などを通じまして、信州まつもと空港の路線拡大の必要性、そしてそのためには地元の皆さんの理解が欠かせない、そのご理解をいただくためには地域振興につながるこれまで以上のさまざまな取り組みを県と松本市が協力して行っていく必要があるということを知事と意見交換してきたところです。そうしたことを踏まえて、今、長野県交通政策局を中心に路線拡大の展望を示すとともに、地元の方々からしっかりと要望を吸い上げて地域振興策を行っていこうという意向を伝えていただいていると理解しています。松本市の立場は、長野県と地元の間に立ってしっかりと橋渡しをし、必要な財政支援についても県と歩調を合わせて行っていきます。今、そうしたプロセスが着実に進み始めたと認識をしているところです。神林、笹賀、今井、和田のそれぞれの地区の皆さんも、かつての空港は迷惑施設という認識から、県や松本市が、地元の皆さんには当然一定の負担をかけている認識をしっかりした上で、活用することによる松本市全体の大きな利益につながる、市民の皆さんの幸福感の向上につながるということにも非常に理解をしていただいていると私は感じています。そのため、このプロセスを積み上げていくこと、そして、これから航空会社が路線拡充に踏み出す前に、大きな意味での合意形成というものをできるようにしていくことが肝要だと思っています。
【記者】
県は、今年の夏にも地元からの要望事項を一旦取りまとめるという予定を立てていますが、市としても足並みをそろえて財政支援をするということであれば、新年度にそういった関連予算を計上するという可能性もあるのでしょうか。
【市長】
そうです。
【記者】
梓川の養鶏場の関係でお伺いします。鶏ふんの焼却の匂いで住民の方が困っているという点で、先週、住民説明会が業者の方でありました。それについての市長の問題についての考えと、今後の市の対応をお願いします。
【市長】
これにつきましては、令和3年に地元の皆さんから苦情をいただいたことが始まりでした。それを受けまして、これまでに臭気の指数の測定を2回にわたって行い、悪臭防止法に定められた規制基準を超えた施設につきましては、改善措置を取るように業者に指示書を提出して、改善を求めてきたところです。現状、直近の指数測定調査が昨年の10月に行われ、2回目の指示書を12月に交付しています。こうした動きを受けて、この3社4施設の業者が地元の皆さんに対して説明会を行ったと理解をしています。松本市としましては、この指示書による是正指導で一定の改善が見られた部分もありますが、まだ規制基準を超えている施設が1つありますし、この改善が見られない場合には、1つ段階を進めて改善勧告に踏み切るということも検討していかなければいけないと思っています。また、この規制基準を超えるか超えないかは、行政的な措置を取れるか取れないかの一つの目安ではありますが、その基準を超えなくても、臭気が一定程度あると、住民の皆さんからはお声をいただいているということですので、より施設の更新などを通じて、臭気に対しての意識を業者に対して持ってもらうような取り組みを続けていかなければいけないと思っています。
【記者】
引き続き調査されるという認識でよろしいでしょうか。
【市長】
今、指示書を2回出しましたが、1つの施設がまだ基準を超えていますので、担当課が次のタイミングをいつにするかということをこれから考えることになると思います。また、指示書をもう1回出すための調査は行うことになると思っています。
【秘書広報室】
以上で市長定例会見を終わります。
※この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。