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令和6年5月20日 市長定例記者会見
【資料1 松本市女子野球タウン ヴィーナスリーグ松本市で初開催】
【市長】
私から一点、取り組み開始から4年目を迎えた松本市の女子野球タウンについてご報告を申し上げます。
来月1日、2日にヴィーナスリーグ関東女子硬式野球連盟の公式戦を開催いたします。信州グリーンローズスタジアム四賀を会場としまして、1日土曜日に4試合、2日日曜日に4試合の計8試合を行います。ヴィーナスリーグ女子硬式野球は、現在全国7つのブロックに分かれてリーグ戦を行いそれぞれの大会に臨んでいます。関東エリアのヴィーナスリーグは高校の部だけで15チームが参加をし、その他にクラブ・大学などで構成されております。
この2日間は高校の部で地元松本国際高校の試合など4試合と、クラブ・大学の1部と2部のチームが参加することになっており、その中に読売ジャイアンツ女子というチームがございます。現在日本のプロ野球チームで女子チームを編成しているのは、読売ジャイアンツの他に阪神タイガースと埼玉西部ライオンズの3チームになります。女子野球連盟では将来的にプロ野球12チームで女子チームを持てるようにいろいろな働きかけが進められております。
読売ジャイアンツ女子チームは、昨年本格始動しました。監督は読売ジャイアンツ元ピッチャーの宮本和知さんで、現在22名の選手で活動をしています。塩尻出身の上條優奈選手も今年から所属をしており、昨年は全日本女子硬式クラブ野球選手権大会で優勝をした強豪チームです。ヴィーナスリーグ公式戦が開催される来月1日、2日は、信州グリーンローズスタジアム四賀近くの四賀バラ公園でばら祭りの開催も予定されておりますので、ぜひ大勢の市民の皆さんに足を運んで女子野球の魅力を堪能していただきたいと思っております。
【資料2 松本市女子野球タウン 松本ローズカップ2024開催決定】
【市長】
ヴィーナスリーグを含めた7つのリーグのナンバーワンを決める大会として、昨年から信州グリーンローズスタジアム四賀で開催している松本ローズカップ2024が、9月28日、29日に開催することが決まりました。松本ローズカップは、高校女子硬式野球の全国7地域リーグのナンバーワンを決める大会として昨年からスタートしました。この大会は松本市女子野球タウンのメインの取り組みとして、盛り上げていきたいと思っております。ちなみに昨年は、神戸弘陵学園が優勝いたしました。
この両日は全国から野球に取り組む高校生が集まるということで、四賀の皆さまには地区の町会ごとに参加チームの応援をしていただき、豚汁の振る舞いなどで歓迎をしていただきます。また今年は特産の食品などで、女子野球とのコラボ商品の開発も地元で取り組んでいただいております。さらなる盛り上がりを地元の皆さんと女子野球に関わる皆さんとともに作っていきたいと考えておりますので、どうか楽しみにしていただければと思っております。
私からは以上であります。
【記者】
松本市女子野球タウンとして4年目ということですが、女子野球タウンにした狙いを改めて市長から教えてください。
【市長】
松本市としてさまざまな方面から取り組んでいる、ジェンダー平等社会とジェンダーギャップの解消の一助にしていきたいという思いがございました。私自身スポーツとしては特に野球に取り組んできましたが、野球は日本のいろいろなスポーツの中でもとりわけ女子に門戸が閉ざされているという状況がございました。現在はその門戸が少しずつ開いてきており、女子野球のチームは高校から一般まで含めますとおよそ120チームで競技人口は3000人近くになり、十年前に比べると2倍に増えています。そうしたことを受けて松本市も野球の世界からスポーツの世界へ、さらには社会全体でジェンダーギャップの解消をして、男子も女子も同じようにいろいろな分野でチャレンジできるような社会へとつなげていきたいというのが一番大きな狙いであります。
またスポーツの中で相対的に、野球はすそ野が狭くなっていると指摘されています。最近ではサッカー、卓球、バドミントンといったスポーツに子どもたちが参加する機会が広がっている一方で、野球の場合は施設や用具などの関係で皆さんが取り組む環境を、少しずつしか整えられないという状況がございました。球技として日本において歴史的な積み重ねがあり、松本にとっても松商学園という野球の名門校があり地元の方々の愛着が強い野球を女子の観点から女子野球として盛り上げていくことで、その状況を底上げしていきたいという狙いもございます。
【記者】
女子野球の魅力というのは、どういうところにあるのでしょうか。
【市長】
先ほど言ったことにつながるのですが、少し口幅ったいことを言えば、野球は前近代的な要素が指導の面で残っています。ようやく甲子園でかつて当たり前とされてきた丸刈りの文化が当たり前ではないというように、少しずつ男子野球文化から自由なスポーツとして広がりを見せていますが、本来であればもっと楽しくグラウンドの上でできるスポーツだと思っております。
グラウンドへ試合を見に行っていただくと分かると思いますが、プレーしている選手やベンチで応援をしている選手たちがとても自由に楽しくプレーをしたり応援をしたりしているのは非常に良い光景で、これから野球全体を自由な方向に変えていくのだろうなと私としては思っております。現在メジャーリーグで活躍する大谷翔平選手は、プレーとしてもすごいですが、そういった楽しく自分の好きなことをやるということがよく表れていると思います。
それともう一つ、女子野球はパワーでは男子に劣りますが、手先を中心として器用な側面というのが見て取れます。ボールさばきや特に二遊間のゲッツーのプレーなどの速さや的確さはもしかすると男子を上回るところもあり、ぜひそのようなプレーを女子や子どもたちはもちろんですが、大勢の方に楽しんでいただきたいと思っております。
【記者】
女子野球タウンの関係でお伺いします。今回ヴィーナスリーグが松本市で初開催ということですが、2021年に協定を結び女子野球タウンに認定されて4年目に松本市で開かれることになった経緯を教えてください。
【市長】
女子野球タウンに認定されてまず松本市として実現したかったのが、全国規模の大会を開催するということでありました。先ほどご紹介させていただいたように、プレ大会を一回やった後に昨年から開催をしております。これは全国女子野球連盟に対しての要請や、我々の提案を通じて実現をしたものであります。その延長線上として女子野球の試合を信州グリーンローズスタジアム四賀で、できるだけたくさんの数のレベルの高い試合を開催したいということが根底にございました。
そうした中で今年7月に巨人中日戦の公式戦の開催が決まり、それに繋がりを持って読売ジャイアンツ女子チームの試合が松本市で開催できないかということを、いろいろな形で模索させていただきました。今申し上げた2つのものがベースとなり、読売ジャイアンツ女子も加わったビジネスリーグ公式戦の開催に至りました。
【記者】
市街地の中核エリアの再設計についてお伺いします。先般の市議会臨時会でのあいさつの中で検討の枠組みを速やかに整えるという説明がありましたが、検討する際のメンバーの人選と人数、それと検討開始の時期を含めた現在の準備状況についてお聞かせください。
【市長】
現在各方面とは調整をさせていただいているところであります。6月の市議会には何らかの形で私たちの考えをお示しして、その後できるだけ速やかに会議の立ち上げができるように準備を進めております。
【記者】
以前市長がおっしゃられたように、井上が閉店する来年3月末をめどに結論を出す、あるいは出すことを目指すということでしょうか。それと、検討は非公開で行われるということでよろしいでしょうか。
【市長】
まずスケジュールについてのめどはそのとおりでございます。会議はできるだけオープンにして、メディアを通じて市民の皆さんにも検討状況を知っていただくことが必要だと思っております。また、いわゆる親会議に当たるものだけではなく、検討会議を立ち上げた後にさまざまな方法を使い大勢の方々に内容を見聞きしていただくだけではなく、声を届けていただくあるいは参加をしていただくことを考えていきたいです。2020年から21年にかけて基本構想2030を策定したプロセスがございますが、それに近いイメージを持っております。当然メンバーだけで話さなければいけない問題もありますので、クローズドにする部分もあると思いますが、基本的な姿勢としてはできるだけオープンにして、大勢の方々の意見を吸い上げる仕組みを合わせてつくっていくことが大切だと思っております。
【記者】
基本構想のときに確かワークショップの様な形式を取ったと思うのですが、同じようなやり方を考えているのでしょうか。
【市長】
それも選択肢に含めていくことになると思います。
【記者】
再活性に向けた骨太な指針というような言い方をされていましたが、実際にコンテンツとしてどのような要素が含まれるのかということと、目指す街の姿や官民で共有すべき価値観へどのような要素が盛り込まれるのか、現在の市長のイメージを教えてください。
【市長】
私としては言葉遣いには神経を使って表現をしているつもりでありますが、骨太な指針と新たな見取り図という言葉は、対義語的に表現すると詳細な計画とは少しイメージが違うと思っております。今後、我々から具体的にどのようなものにお願いをして策定をしてもらうのかは、これからメンバーの人選を行いそのメンバーとある程度すり合わせをした上で、詰めなければいけない問題であると思っておりますので、今日の段階では骨太な指針、新たな見取り図という説明に留まっているということでございます。
【記者】
既存で都市計画マスタープランや商業ビジョンといったものがありますが、既存の計画との関係性として既存の計画よりも上位にその指針は位置づけられるものなのでしょうか。
【市長】
おっしゃるように松本市にはあらゆる分野で5年計画などの計画がございますので、既存の計画と整合をどのように図っていくのかということは当然必要だと思っております。
また、先ほど詳細な計画とは異なる意味での表現と申し上げたのも、既存の計画との整合を図る、あるいは既存の計画をベースにどのように新たな方向性として示すのかということが今回のエリアを限定した主たる目的であります。
上か下かという問題ではありませんが、今回エリアを限定してお示しする骨太な指針、新たな見取り図というものは、さまざまな計画に落とし込めるようなものでなければいけませんし、既存の計画との整合をして、その計画の一部に今までの路線と違うところが出てくれば、その部分の行政的な手直しは必要だと思っております。
【記者】
明日、県庁で阿部知事と市長会・町村会の代表者が協議の場を設けて宿泊税などについて検討と意見交換をされる予定ですが、改めて現時点での松本市としての宿泊税の導入についての考え方と、進めていく上で必要になっていくこと、また進め方としてはどういった観点が必要になってくるのか市長の考えを教えてください。
【市長】
昨日の議会での発言でも触れさせていただきましたが、松本観光コンベンション協会の提言も受けまして、現在の観光政策の推進ももちろんですが、オーバーツーリズムや長期滞在、高付加価値の観光の実現といった観点で足りないことを、観光関係の皆さんとともに推進していくために、松本市として新たな観光振興の財源として検討に着手をしていくということであります。
すでに軽井沢町や白馬村、阿智村といった基礎自治体が独自に宿泊税の検討を進めており、そうした中で長野県全体でも宿泊税の導入を進めておりますので、都道府県単位のものと市町村単位のものをどうやって併存させていくのかが、現在我々の目から見た一つの大きなポイントであります。政令指定都市ではありますが、福岡市と福岡県のようないわば二階建て方式というものを松本市としてベースにし、県と意見交換を図っていきたいと思っております。
この件に関してはこれまでの長野県19市市長会で担当者から県の進捗状況の説明を受ける際に、私からも意向をお伝えさせていただいております。これからも県の進捗に遅れを取らないように、同時並行的に松本市での検討を進めていきたいと思っております。それと同時に軽井沢町や白馬村とはおそらく同じ目的を共有できると思っておりますので、しっかりと横の連携を取り長野県と松本市にとっても、事業者にとっても、観光に訪れる皆さんにとってもWin-Winになるような制度の実現を図っていきたいと考えております。
【記者】
これから宿泊税の検討に着手するということですが、具体的な手段とすると基本的には松本市の担当課が進めていくことになるのでしょうか。それとも松本コンベンション協会も含めて、会議のようなものを何回か設けていくのでしょうか。その方法について現時点で思い描くものがあるのでしょうか。
【市長】
松本観光コンベンション協会から提言をいただきましたので、その中身を踏まえた上で基本は庁内で検討をしていきます。庁内で検討をして方針を固めていく段階で、観光コンベンション協会に入っている宿泊事業者をはじめとした関係者の皆さんと意見調整をし、市議会にも進捗を説明しながら、市としての方針を取りまとめていきたいと思っております。
【秘書広報室】
以上をもちまして、市長定例記者会見を終了させていただきます。
※この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。