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市長記者会見 令和6年(2024)3月6日

更新日:2024年3月6日更新 印刷ページ表示

記者会見の内容

令和6年3月6日 市長定例記者会見

 

 

資料1 県内初 松本市インクルーシブセンター開設

【資料1 県内初 松本市インクルーシブセンター開設】

 

【市長】

 私からは2点ご報告いたします。まず昨日(3月5日)の市議会にて、全会一致で成立をしました「松本市発達障がい児等の支援に関する条例」に基づきまして、松本市インクルーシブセンターの開設が正式に決まったことについてご報告いたします。ご承知のように、発達障がい等、特別な支援が必要な子どもたちが全国的に、そして松本市でも増加をしております。その結果、支援に時間がかかり、本来であれば学校に上がる前に受けるべき適切な支援の開始が遅れてしまうことや、また小学校、中学校での特別支援学級、通級指導教室利用の子どもたちが増えていること、さらには発達障がい以外でも医療的ケア児の支援の体制が不十分、継続した支援が困難といった状況が生まれております。そうしたことを克服し、全ての子どもたちが共に遊び、学ぶインクルーシブな環境を実現するために、今回条例を制定いたしました。発達障がいの子どもたちなどへの偏見をなくすため、正しい知識の普及をはじめ、医療・福祉・教育などの関係者、関係機関と連携した支援体制、さらには子どもたちの成長段階に応じた切れ目のない支援体制を構築することを掲げております。また、そうした特別な支援が必要な子どもたちは、自らの年代、成長に応じて状況が改善されたり、また少し重くなったりということがあるわけでございますが、それぞれにおきまして、適切で連続性のある学びの場を整備していくことを目指しております。そして支援を推進する人材を幅広く育成することも、この条例の目的でございます。これまで松本市は、あるぷキッズ支援室を南松本のなんぷくプラザ3階に設置しておりましたが、この機能や体制を大幅に拡充しまして、4月1日から松本市インクルーシブセンターを開設いたします。3点について、私の方から改めて詳しく説明させていただきます。

 

 

資料2 県内初 松本市インクルーシブセンター開設 関係者や関係機関と連携した支援体制

【資料2 県内初 松本市インクルーシブセンター開設 関係者や関係機関と連携した支援体制】

 

【市長】

 1つは、先ほどの条例の中でも掲げております、関係者や関係機関と連携した支援体制がどういうものかと申しあげますと、こちら(資料2)に今回のインクルーシブセンターに携わっていただく関係者、関係機関、それぞれの専門職を掲げさせていただいております。特に専門医については、信州大学附属病院の子どものこころの発達医学教室から定期的に医師を派遣していただく委託契約を締結しまして、早期のアセスメント、医師による判断で必要な支援をスタートできるようにしてまいります。臨床心理士につきましては、病院と連携ということで今回新たに配置させていただきました。また学校の現場で、先生方が子どもたちとどのように向き合うかということが日常的な課題であります。今、松本市内の各学校には、特別支援教育コーディネーターの先生を1人以上設置していますが、その学校現場で子どもたちと向き合っている先生方の相談を受ける、そして先生方に対してアドバイスをできる立場といたしまして、長野県教育委員会から派遣をいただくインクルーシブ教育推進専門員という3人の教員がセンターに常駐し、LD、学習障害の早期支援に取り組んでいくこととしております。

 

 

資料3 県内初 松本市インクルーシブセンター開設 成長段階に応じた切れ目のない支援体制

【資料3 県内初 松本市インクルーシブセンター開設 成長段階に応じた切れ目のない支援体制】

 

【市長】

 2つ目に、成長段階に応じた切れ目のない支援体制という点でございますが、今までは、乳幼児期の子どもたちや保護者の皆さんへの支援が、小学校、中学校に上がって学校生活が中心となってからの支援、さらには特別支援学級あるいは通級が基本的にはない高校に行った後の支援が、それぞれ個別に行われるような状況でした。これを1人のお子さん、保護者の皆さんにつきまして、ずっと成長段階に応じて切れ目がなく、それぞれの関係機関で支援をしていけるように、具体的にはクラウド方式の「電子@連絡帳」というものを設けまして、子どもたちに関する情報を一元化し、それぞれの専門家が継続的に子どもたちの支援に関わっていける環境を整えることといたしました。

 

 

資料4 県内初 松本市インクルーシブセンター開設 教育ニーズに応じた最も適切で連続性のある多様な学びの場の整備

【資料4 県内初 松本市インクルーシブセンター開設 教育ニーズに応じた最も適切で連続性のある多様な学びの場の整備】

 

【市長】

 3点目の教育ニーズに応じた最も適切で連続性のある多様な学びの場の整備という点でございますが、先ほども少し申しあげたように、特別な支援が必要なお子さんが小学校に通う段階において、最初は特別支援学校に通っていましたが、その後状態が改善され、保護者の皆さんが通常の小中学校の特別支援学級へ移れないかと、あるいは逆のケースといったことがそれぞれのお子さんにはあるわけでございます。それを適宜適切に行えるようにするため、常駐した3人のインクルーシブ教育推進専門員を設置することで、適切な状態に応じた学びを提供していけるようにしてまいります。こうした総合的な取り組みは、県内でも例がないと私たちは考えておりまして、4月1日から学校現場、そして様々な関係者の皆さまの協力を得て、特別な支援が必要な子どもたちにとっての学びの充実を図ってまいりたいと思っております。

 

 

資料5 松本市ジェンダー平等センター開設

【資料5 松本市ジェンダー平等センター開設】

 

【市長】

 もう1点は、同じく昨日の市議会で設置条例が成立いたしました松本市ジェンダー平等センターについてお知らせをいたします。これまで松本市には女性の地位向上、社会参加を促す目的でMウイング3階に女性センターという組織があり、また女性の職業を支える立場から、第三地区公民館に併設されていたトライあい・松本という組織がございました。今回、この2つの組織を統合し、ジェンダー平等という名称を掲げるセンターを開設することになりました。この根本には、世界の中でも極めてジェンダーギャップの解消が遅れている日本、また、とりわけ地方都市の長野県におきましても、男性よりも女性が20代前半で県外に流出するという傾向が強い実態などを踏まえますと、女性の地位向上、あるいはキャリアの形成には、男性の意識変革、また企業の行動変容が不可欠だと考えているわけでございます。今回統合した新たなセンターにおきましては、共働き、共育てを推進するような各種講座の内容を刷新いたしまして、女性活躍を目指す就活、企業支援、さらには男性、若者を対象とした育児休暇取得推進セミナーの開催を予定しております。そして現役世代の男性も講座に参加していただけるように、平日の夜間、あるいは休日に開催することを検討してまいります。また相談体制につきましても、ワンストップの窓口で対応できるように充実をさせ、専用のホームページを開設するなどして情報発信、認知度のアップにも取り組んでまいります。繰り返しになりますが、キャリアと家庭の両立、そして女性も男性も活躍できる街に松本がなる。結婚や子育てを後押しし、人口定常化を図っていくという大きな目的に向けても、今回のジェンダー平等センターを松本市がしっかりと運営しながら、民間企業、あるいは男性、女性、大勢の人たちを巻き込んでいけるように取り組んでまいりたいと思っております。

 私からは以上であります。

 

 

【記者】

 今日の内容と関係ありませんが、パルコについて伺います。今日のお昼前に、市内の弁護士3人が松本市とパルコが賃貸借契約を結ぶ方針について、公費の支出や契約の中止を求めて住民監査請求を行いました。年間3億円で20年の賃貸借が、必要最小限の支出とする地方財政法や刑法の背任罪に当たると主張していますが、請求について市長の受け止めを伺います。

 

【市長】

 市長宛てに請求の要旨は通知されますので、概要については把握をしております。あくまでも提出された請求書が今日は受付されたということで、要件を具備しているものとして受理されたものではないと認識しております。いずれとしましても、対象となるような違法、または不当な財務会計上の行為はないものと考えております。

 

【記者】

 主張の中で、年間3億円、20年間の賃料のほかに、個別的な運営経費やパルコ側が休館を取り壊して新館を残すと思いますが、市の資料の中で「行政の関与を前提に」という表記があり、新館の壁の設置や耐震工事といったものが、公金の支出も当てにしているのではないかという指摘もあります。そのあたりについて市長はどのように認識されているのか、またどのような方針なのかを伺います。

 

【市長】

 2点のご指摘があったと思います。前者につきまして、内装、その他の工事費についての詳細は、今後の協議になってくるわけでありますが、通常、内装は目的に合わせて借主、テナント側が実施するものだと認識しております。費用は当然ですが、設置する公共施設をどのようなものにするのかということで異なってきます。そして繰り返し申しあげておりますが、我々としては、あくまで骨格としての考え方を示し、そして市民の皆さんから様々なアイデア、提案をいただいて、詳細について検討していきたいとしておりますので、現時点でこれ以上のことをお答えする状況ではないと考えております。もう1点について、パルコは旧耐震の南側の古い建物は除却をし、北側の建物については改修のうえ、低層階は商業施設、上層階は我々が賃貸借をするということで協議を進めているところでございます。これは議会でも説明を申しあげてきていると思いますが、古い建物を取り越した後の新しい建物の改装工事に関しましては、あくまでも相手方が実施するものであります。市は改築後の建物を賃貸借するということで、相手側とも確認済みでありまして、全くの事実誤認でございます。その上で「行政の関与を前提に」という文言は、行政がテナントとして上層階を利用することを指して文書上は表現したものでございます。

 

【記者】

 ジェンダー平等センターについてお尋ねします。女性の地位向上、キャリアの形成には男性の意識改革が不可欠とのご説明がありました。男女平等がうたわれてからも男性の意識改革が進まなかった理由を、市長はどこにあると考えられますか。

 

【市長】

 1つは、世代間にギャップがまだ相当あるなと思っております。今、小学校、中学校、高校では、日常からジェンダー平等の考え方が先生や授業の中でかなり浸透をしてます。この前も高校生主催の選挙に関する催しがあった時に、私の公約の1つの女性副市長起用について「まだそういうことを言う必要があるのですか、もう男性も女性も関係ないが本来の姿じゃないですか。」というご指摘、質問を高校生から受けました。実際、20歳以下あるいはZ世代と呼ばれている人たちにとっては、当たり前になりつつあると思います。一方で私よりも上の年齢、あるいはもう少し下の人たちも含めてでありますが、日本においては政治の世界も経済界もトップは男性が大半を占め、それをなかなか変えられない状況が続いておりますので、意識やその意識に基づいた行動や制度はまだまだ変わっていない。日本の場合は、年功序列の組織がかなり大半を占めますので、意思決定する側の年齢が高い場合が多いですから、女性の地位向上、キャリア形成が抑え込まれてしまうということだと思っています。ですので、まずは松本市役所が率先して女性管理職の比率の向上や、男性の育児休暇を取るのはもう当たり前になりつつありますが、取得する期間を十分にとれるよう市役所内での意識、あるいは体制をしっかり補っていくことが必要だと思っております。

 

【記者】

 パルコの件でお尋ねします。今日、弁護士の団体から会見があった中で、パルコ側から松本市に示された書類を入手しました。賃料について「年間総額3億円(共益費を含む)」ということでパルコ側から松本市に提示されていますが、私の記憶では市議会に示されたパルコ側からの資料だと、「年間総額3億円程度」であり、「程度」という文字が入っていたと思います。市議会に3億円というそのものの額が示されずに、「程度」がついた理由を教えてください。3億円程度であると、その後の協議によって額が上下変動するのでしょうか。おそらく議会側は交渉ごととして捉えており、今後その額が変動すると捉えているのではないかと思います。3億円という額について、市長はどのように考えているのか教えて下さい。

 

【市長】

 今ご指摘の文書は、情報公開請求に基づいた文書だと思いますが、これは株式会社パルコから松本市長宛の文書であります。そこの記載が「定期建物賃貸借契約に関する諸条件をご提案申しあげます」となっていて、その中の「賃料年間総額3億円(共益を含む)」という記述のことをご質問になったと思います。市として議会に今の状況を説明する文書として、先ほどの「3億円程度」という言葉になっているのだと思いますが、繰り返しご説明しておりますように、あくまで諸条件としてパルコ側から示されたものがこの文書にあるものであって、我々としては、これから様々なことを協議の上で決定していくことを前提として、松本市が3階から6階の部分について利用する意向があるということを回答しております。従って、現在3億というものが固定的に決定している状況ではありませんので、「程度」という表現をすることが妥当と判断したところでございます。

 

【記者】

 議会や協議によって額が変動する可能性はあり得るということでしょうか。

 

【市長】

 繰り返し申しあげておりますが、全く決定していません。

 

【記者】

 会見の内容と違うことで恐縮ですが、松本市長選が間近に迫ってきており、現職としてどのように進めていくのかをお話いただける範囲でお願いします。

 

【市長】

 どうやって進めていくというのは運動をということですね。

 

【記者】

 はい。

 

【市長】

 市長会見でお答えできる範囲で答えさせていただきます。当然ですが、今日の定例会見を始めとして公務がございますので、告示前までは、あくまで公務に影響を及ぼさない範囲で選挙に向けた政治的活動を行ってまいりました。また基本的にはあと数日ですが、告示前までは続けてまいります。その上で、告示から投票日までの1週間につきましては、基本的には選挙運動に注力をし、私の仕事につきましては副市長以下に委任をする形で進めてまいります。当然ですが、災害をはじめとして危機管理事案などが発生した時には、選挙運動ではなく公務を優先にと考えております。

 

【記者】

 食肉処理場のことでお伺いします。一昨日、県の食肉公社が運営する食肉処理施設の土地返還の期限を延長するようにという署名が市役所の方に届きました。以前もお伺いしていますが、市で検討している土地の返還期限の再延長について、農協グループに対していつ頃返答されるおつもりでしょうか。

 

【市長】

 期限は特に設けておりません。そのことだけが問題ではないと思っておりますので、私どもとしては、2市2村の住民のごみの処理、そして新しいごみ処理施設の運営に瑕疵(かし)がないようにすることが最優先だと思っております。そして食肉処理施設につきましては、県が作った枠組みのもとで、施設をどこが中心となって本当に運営していくのか。運営していくのであれば、どのような規模でどこに移転をするのか。そうしたことを抜きに、ただ期限だけをいつまで延長しますということは松本市にとってだけではなく、それぞれの関係者の皆さんが問題解決をしていくという意味でも、適切ではないのではないかと考えております。

 

【記者】

 一昨日の懇談でも同じような話がありましたが、市は新たな食肉処理施設の運営主体、あるいは移転候補地が決まった後でなければ再延長の期限を示すつもりはないということでしょうか。

 

【市長】

 何事も交渉ごと、協議というのは、いろいろと同時並行に物事を進めながら、こういうことは合意をしよう、決着をしようというものが政治的な取り組みだと思っております。どちらかだけが最初にこうである、あるいは逆にこの結論が出るまでは一切何事にも応じられないということではもちろんありません。

 

【記者】

 今日が市長選前の最後の会見ということで、改めてこの4年間の総括と言いますか、4年間の任期の中でできたこと、できなかったことも含めて、どのように振り返るのかお聞かせ下さい。

 

【市長】

 私だけではありませんが、2020年から首長という立場で責務を果たしてきた人にとって、新型コロナの感染拡大による社会的影響をどう抑えるかということが、何よりも最優先の市政課題だったと思います。そして、そのことにつきまして松本市の場合は、信州大学附属病院や相澤病院といった極めて充実した医療機関があり、まずは松本市立病院が一義的に感染者を受け入れるといった、いわば「松本モデル」を形成しながら医療逼迫(ひっぱく)を防ぎ、その後の経済、社会の回復に取り組めたのではないかと認識しております。そして同時に、新型コロナと向き合った3年余りというのは、常々ピンチでもありチャンスでもあると申しあげてきました。危機管理が必要な状態だからこそ、通常のやり方が通用しないのであれば、新しいやり方を模索、実行しなければならないということで、エネルギーのあり方も情報通信のあり方も、そして行政サービスのあり方も根本から取り直すことになりました。また、一時は学校に行けない状況になった子どもたちの学びや教育という点でも、遅れていたデジタル化が進んで、そのことがどこで学んでも有利、不利がないような教育環境を日本全体で作っていく、あるいは松本市の中でもそうしたことが、ハンディキャップにならないような学校を、みんなで作っていくといった意識や行動が出てきたと思っております。「静から動へ、松本を前に」ということを掲げて市長に当選し、静から動へとなかなか物理的には動けない時期が続いたわけでありますが、私としてはこの4年間を通じて、デフレで凍りついていた経済がようやく溶けて、日本が前向きに動き出そうとしているのと同じように、16年前の体制から変化すべきことを大胆に変革をし、3ガク都をシンカさせることによって、東京一極集中と対峙(たいじ)できるような地方都市のトップランナーを目指していくということが、今、市役所の職員も、そして市民の皆さんにも浸透してきているのではないかなと思っております。

 

【記者】

 先ほどから質問がある松本パルコの件で念のため確認ですが、現在、市の方針をパルコ側に伝え経営判断を待っている状況という認識でいますが、まだパルコ側からその後の回答はないということでよろしいでしょうか。

 

【市長】

 そうです。

 

 

【秘書広報室】

 以上を持ちまして、市長定例記者会見を終了させていただきます。

 

 

※この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。

 

 

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