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令和5年9月26日 市長定例記者会見
【資料1 9/21~30 秋の全国交通安全運動 自転車を安全に 市職員のヘルメット着用率を向上】
【市長】
私から3点ご報告します。
まず、今月(9月)21日から30日まで秋の全国交通安全運動が行われています。そのうちの重点項目の一つは、自転車のヘルメット着用と交通ルールの遵守の徹底となっています。
自転車のヘルメット着用につきまして、8月に松本市の職員の意識調査を行っていますが、自転車に乗っている人でヘルメットを「着用している」と答えた人は71パーセント、「時々着用している」と答えた人が9パーセントという結果でした。着用しない理由につきましては、「髪型が崩れる」、あるいは8月ですので「暑い」と答えた人が最も多く、次いで、「まだ義務ではない努力義務だから」ということでした。もちろん、最終的には個人の判断に委ねられる努力義務ではありますが、できるだけ、自転車通勤をする職員にはヘルメットの着用を促すということで、今月の28日、そして来月(10月)4日に、担当部署の職員を中心に、呼びかけ活動を行うということにしています。また、12月には、職員を対象にした研修会も予定しています。
【資料2 9/21~30 秋の全国交通安全運動 自転車を安全に 高校生のヘルメット着用促進補助金】
ヘルメット着用につきましては、今年度、松本市内の13校の高校に対して、生徒一人当たり3千円相当を、着用に取り組む学校ごとに支給するという制度を行っています。
これまでの補助金の交付状況をお知らせします。市内の自転車通学をする高校生を各校生徒数の70パーセントと仮定しますと、5,100人余りが対象と想定されます。今月昨日(9月25日)現在、すでに交付済みの学校が5校、生徒の数で1,172人となっています。また、すでに申請があって交付を予定している学校が6校、対象生徒はおおよそ千人ということで、合わせますと2,200人弱ということになります。先ほどの5,158人に占める割合でいきますと、42パーセントとということになっています。昨年度、松商学園高等学校をモデル校として、先行して実施をしました。その際に対象となった現在の在校生も含めますと、この42パーセントからもう少し上がって49パーセントということになっています。ヘルメットの着用は、もちろん全世代で進めていただくことが望ましいと考えていますが、とりわけ事故のリスクが高い、そして、習慣となればその後年齢を重ねても定着していくということから、高校生の着用の促進は、これからも重点を置いて取り組んでいきたいと考えています。
【資料3 9/21~30 秋の全国交通安全運動 自転車を安全に 自転車ルールの周知を】
そして自転車については、安全のためにはヘルメットの着用以外にも、さまざまなルールやマナーを守っていただくことが必要ですし、松本市としても、自転車の通行空間の整備を行っていく必要があると思っています。その中でも、スクランブル交差点の通行方法がなかなか分かりにくい、あるいはその徹底ができていないということで、この周知を、松本警察署と合同で、本町の交差点などで行っているところです。
改めて、市民の皆さんにこのスクランブル交差点の通行方法を、資料の左側にまとめています。クルマ用の信号に沿って通行する、直進するという事が、交通ルールでの原則です。この交差点を右折しようとすれば、1回直進し、そしてまた信号が変わった後にまた直進するという、クルマ用の信号に則して通行するということです。スクランブル交差点ですので、歩行者用信号では斜めに横断ができるわけですが、この歩行者用信号で横断する場合は、歩行者としての通行ということが原則になりますので、自転車を押して通行するということが今の交通ルールです。このことは、自転車に乗る人はもちろんですが、車を運転する方も同じように認識していただく必要がありまして、ともすれば、スクランブル交差点では、自転車はこのクルマ用信号で通行できないのではないかと考えているドライバーもいると思います。こうしたことを、これから警察と共に周知をしていくために、まずは本町の交差点に立て看板を設置する準備を、交通部として進めているところです。そして何よりも、一番根本となっていて安全に大切なのが、自転車は左側通行をするということです。ともすれば、今矢羽根マークを道路に延長してしていますが、この矢羽根マークに逆行する形で右側を走る人も散見されますので、ヘルメットの着用と合わせて、こうした交通ルールの周知、徹底を図っていきたいと思います。
【資料4 10月2日スタート AIオンデマンドバス 寿・梓川エリアで実証運行開始】
続きまして、これも交通政策に関する部分ですが、来週(2日)月曜日から、AIオンデマンドバスの実証運行をスタートします。どのような仕組みで行うのか、詳しく説明をさせていただきます。
このAIオンデマンドバスは、予約状況に応じましてAIが効率的に配車を行う予約型乗合バスです。すでに塩尻市や安曇野市で一部運行がされているものと同じ方式での実証実験です。期間は来月の2日から6カ月間、対象範囲は梓川エリアと寿エリアです。利用していただける時間は、平日の午前9時から午後5時まで、こちらの8人乗りのワンボックスタイプの車両を、それぞれのエリアで2台ずつ運行します。予約方法は、専用のアプリ、松本市公式LINE、電話です。運賃は1回当たり300円、未就学児は無料ということで、診療所やスーパー、あるいはそれ以外の乗降ポイントを回ることになります。
【資料5 10月2日スタート AIオンデマンドバス 寿・梓川エリアで実証運行開始(乗降ポイント)】
梓川エリアと寿エリアのそれぞれの乗降ポイントですが、この青い点で指し示したところが乗降ポイントです。梓川で220カ所、寿で150カ所設置します。梓川でいきますと、このエリアから外れますが、梓橋駅あるいは波田駅、松本市立病院といったところへの利用というものが見込まれますので、そうしたところへの往復などが想定されています。また寿エリアにつきましても、村井駅や平田駅といったところと寿エリアを結んで、あるいはそれぞれの行きたい場所に行っていただくということになります。
【資料6 10月2日スタート AIオンデマンドバス 寿・梓川エリアで実証運行開始(予約方法)】
予約方法を改めて詳しくまとめたのがこちらの表です。
乗車の際は、スマホまたは電話で予約をしていただいて、そしてそのときの予約番号、これは電話番号の下4桁になりますが、この4桁を運転手に口頭で告知をしていただくと、それで乗車をしていただけることになります。3つの予約方法で最もおすすめしたいのは、専用アプリ「のるーと」です。今スマホを持っている方は、できる限りこの専用アプリ「のるーと」をダウンロードしていただければと思っています。受付は、乗車の3日前からいつでもできます。また、変更・キャンセルもいつでもできます。運賃の支払いは、予約をする際にクレジットカード登録で支払いをしていただくので、実際に乗るときには支払いの必要はありません。また、乗車1時間前と乗車直前に、このアプリを通じてリマインドの通知を送らせていただいて、乗り忘れ、乗り遅れがないように連絡させていただきます。また、バスが今どこにいるのかというロケーション情報も、この乗車ポイントで待っていただいているときに、もうすぐ来そうだということが、スマホのアプリ上で確認できるようになります。
松本市の公式LINEを予約として利用していただくこともできますが、この場合は、運賃の支払いが現金になることや、リマインドの通知が乗車直前のみに限られるので、スマホを持っている方は、できれば専用アプリのダウンロードをお願いします。
また、スマホをお持ちでない方につきましては、コールセンターに電話をして予約をしていただくことになります。予約時間も、平日の9時から17時ということで限らせていただいて、お支払いは現金でしていただくということになります。
今回の路線バスの公設民営と合わせて、木に例えると路線バスが幹となるのに対して、枝葉のよりきめ細かな移動手段を、これから松本市はさまざまな地域特性に応じて整備をしていこうと思っていますが、このAIオンデマンドバスは、そのうちの一つのです。公共交通空白地帯と言われてきた梓川エリアや寿エリアの、できるだけ大勢の皆さんに利用していただいて、来年4月以降も継続していければと思っていますので、どうかメディアの皆さんにも広報・周知をお願いしたい思います。
【資料7 10月2日から スマホが観光ガイドに 周遊アプリ“松本城とまち歩き”リリース】
最後に、松本城のスマホを使った観光ガイドについてご報告します。これも来月(10月)2日から利用をしていただくことになりますが、松本城を中心とした12カ所のスポットに近づきますと、その場所にまつわるストーリー、ネット検索に載っているよりももう少し深い、プロのガイドのような解説を楽しんでいただけるサービスです。日本語・英語・中国語に対応して、松本城をまち歩きしていただく際の、特に外国人の皆さんにもこうしたアプリを通じた情報提供によって、より松本城、あるいはその周辺の散策を楽しんでいただけるのではないかと考えています。
QRまたはアプリストアから、「松本城とまち歩き」という項目でダウンロードしてください。利用は無料です。またダウンロードをした後はデータ通信はなく、スポットに近づくと音声解説が流れます。全国の自治体では15番目、県内では2番目ということで、松本市としても10月から活用していただける状況を整えてまいります。
私からは以上です。
【記者】
自転車の関係ですが、本町の交差点で、立て看板の設置を検討というお話がありましたが、具体的な立て看板の中身、数などが決まっていたら教えてください。
【市長】
内容は、先ほどご説明させていただいたスクランブル交差点をどのように通行するのが原則になっているのかということですので、クルマ用の信号で直進をしてもらう、その際右折は禁止ですし、歩行者用の信号で横断する場合は、降りて、そして押して通行をするのが原則だという2点を、表示することになります。具体的な数、その他はこれから詰めていくことになると思います。
【記者】
先日、交差点での啓発活動を警察署とやっていたときに、現地で見て思ったのですが、特に車側で、自転車がクルマ用の信号で行けるという理解が不足している方が大半だと思うので、右左折する車が自転車を巻き込む可能性が高いなと思っていて、「スクランブル交差点では自転車を降りて押して歩くのが原則です」という啓発の仕方の方が安全性が高いかなと見てて思ったのですが、基本的には、啓発は今ここに書いてある内容で、原則の交通ルールを発信してくということになるのでしょうか。
【市長】
今のご質問は、基本は歩行者用信号に従う方向に舵を切った方がいいのではないかということですね。おそらく、今私たちが説明しようとしていることが、警察、交通部局が法規に従うことの原則としてそうなっているということで、我々としても、まずはそのことは押さえようと思っています。その上で、今後、今ご指摘のようなこともさまざまな周知をした上で、場合によっては、総合的に判断をしたときには、呼びかけの仕方の重点を、歩行者信号で降りて押すことに重点を置くようなマナーの在り方を、松本市としては周知していった方がいいということになれば、警察と相談しながら考えていくことなのかなと思っています。
【記者】
AIオンデマンドバスですが、あくまで本年度は実証実験と言うか、実証、試行ということでよろしいでしょうか。安曇野市と塩尻市を調べたところ、料金がそれぞれ、塩尻市は200円だったり、安曇野市は、障がい者や小学生以下は料金を分けていますが、今回一律というのは、実証実験で、来年度の料金の見直しを図って本格運行になるのでしょうか。
【市長】
一番のベースは、最低限の利用者に利用をしていただけるかということにあると考えていますので、今、交通部が地元にも関係者にも説明をさせていただいていますが、大勢の方に乗っていただいて、その乗っていただく状況によって、これを来年度以降も継続させていくことができるかどうか、そして継続させていくとき、今ご指摘のあった、料金を含めたサービスの数字の状況をどうするかということに関係してくると思いますので、いずれにしても、これは6カ月間の300円、そして、特にそれぞれ利用していただく方の区別をつけてないというのは、6カ月限定です。
【記者】
極論とすれば、もしマイカーとかであまり乗車がない場合、6カ月で止めるという可能性もあるということでしょうか。
【市長】
全く乗っていただけなかったら、そのことも排除はできないかなと思います。
【記者】
イメージ的には、安曇野市の「あづみん」、塩尻市の「のるーと塩尻」と内容的には一緒で、事業主体というのはネクスト・モビリティ株式会社でしょうか。
【公共交通課長】
システム開発自体はネクスト・モビリティの「のるーと」で、同様のものを活用しています。利用主体は松本市です。
【記者】
先ほど市長から、よりきめ細やかな移動手段をこれから構築していくとありましたが、できれば、今回これから始まる実証実験、先ほど大勢の人に乗ってもらいたいということですが、もう一度、何かコメントをいただければと思います。
【市長】
やはり、路線バスの公設民営での環境を整えるだけでは、特に、高齢者の皆さんをはじめとして、そのバスに乗るまでの足がなかなか厳しいという状況ですので、これはあくまでこの幹の部分と枝葉の部分がセットで、これから持続可能な地域の公共交通を整備していくうえでは欠かせないと思っています。そして、全てがこのAIオンデマンドバス型になるとは考えていませんが、有力な選択肢の一つがこのAIオンデマンドバス型です。これが、やはり今回、需要や地元の皆さんの要望を考えて、より必要性の高いエリアだろうということで着手しましたので、まずは、この6カ月間でできるだけ大勢の皆さんに利用をしていただき、そして、もっとこういう改善ができるのではないかとか、という要望もいただきながら、この6カ月間でしっかり実績は上げることを、我々としては目指したいと思っています。
そして先ほども申しあげましたが、その先に、これを、このエリアにおいて継続運行をしていけるように、そしてその際には、運賃の水準や、どういう方々にどういうサービスを提供していくのかということにも留意して取り組んでいきたいと思っています。
【記者】
先週の市議会について、予算のうち、アルプス公園の整備に関する経費について、修正案が議会の方から出まして、かなり拮抗(きっこう)した数で、結果的には原案通りの可決となりました。意見がかなり割れたということ、結果的に原案が指示されたということについて、市長の受け止めをお聞かせください。
【市長】
まずは原案が賛成多数で可決、成立して、そしてこの市民会議のメンバーの皆さんをはじめ、これまで積み上げてきた議論の上に、アルプス公園の魅力向上に向けての旧まきば山荘跡地周辺の整備を前に進めていくことが、議会の多数の皆さんの賛成を得てできるということを嬉しく思っています。その上で、今回いただいたご指摘というのはいくつかありましたが、私たちとして一番受け止めなければいけないのは、市民会議の皆さんが積み上げてきたものを、松本市が責任を持って、そして主体的に取り組んでいくのだということだったと受け止めていますので、この当該エリアの基本計画の策定、この予算を今回認めていただけましたので、松本市が責任を持って、主体的に、提言書の内容を尊重した基本計画を策定していく、これも速やかに策定していくということで、今回、反対に回られた議員の皆さん全てではないと思いますが、その反対に回った原因が、皆さんの意向もそのことによってくみ取っていけるものと考えています。
【記者】
オンデマンドバスに戻りますが、寿や梓川のエリアで、平日の午前9時から午後5時という時間に設定していると、安曇野市の「あづみん」もそうですが、高齢者の方が使うことが多いと思います。土日は子どもがいたりして、マイカーで出かけられるというようなことを想定されてると思いますが、予約の方法を見ると、お年寄りは圧倒的にコールセンターを利用する人が多いのではないかなと思います。利便性からいきますと、専用アプリやLINEを入れた方が便利なため、高齢者が専用アプリ、公式LINEを使えるような講習もされた方が使い勝手がいいのかなと思います。高齢者の使いやすさや、デジタルに慣れていない方が使うということを想定したような取り組みはお考えですか。
【市長】
おっしゃるように、スマホを持っておられる高齢者と、持っておられない高齢者、数値的に正確な把握はできていませんが、例えば、70代以上でスマホを持っている方が大多数とはまだ全く言えない状況だと思っていますので、今回この3つの予約方法が並立しています。コールセンターによる予約が、平日で日中時間帯というものは、高齢者の皆さんの生活の在り方からいって、妥当性のあるものだと考えていますが、その上で、スマホはまず持っている、持っているけれどもアプリのダウンロードということで少しつまずいてしまう高齢者がいらっしゃるということも想定されます。今までも全体として、スマホを持っているけど使えない、あまり使えないという方々に向けての講習会というのは、この2、3年積み重ねてきていますが、今回のこの6カ月、特に場所が梓川と寿ということで限定されていますので、この部分についてはどういう対応ができるか検討していきたいと思います。
【公共交通課長】
現在、梓川、寿地区で、できるだけ多くの方にご利用いただくために、身近なところということで、町会単位での説明会を開催しています。8月中旬から、予定では10月の中旬までということで、寿エリアで38カ所、梓川地区では21カ所の合計59カ所で、地元の町会での説明会をしていまして、各会場に、大小がありますが、多いときには20人ぐらいの、主には高齢者の方などがお越しになられて、利用について質問や、そういったものにお答えしながら、できるだけ導入ということで取り組みをしてるという状況です。
【秘書広報室】
以上で市長定例会見を終わります。
※この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。