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国民健康保険制度の構造的な課題として、加入者の年齢構成が高く医療費の水準が高いほか、所得水準が低く一人ひとりの保険税負担が重い、運営が市町村であるため小規模な市町村にとって急に高額な医療費が発生した場合に財政が不安定になる等といったことがあります。

平成30年度の国保制度改革により、県が財政運営の責任主体となりました。国民健康保険税を主な財源とする国民健康保険事業費納付金を県へ納めることで、松本市が支出する保険給付費は、県から保険給付費等交付金として全額交付される仕組みとなりました。これにより、保険給付費の年度中の増大による収支悪化は発生しなくなり、財政運営の安定が図られました。

しかし、平成30年度以降も、県に納める事業費納付金の算定には、国保料(税)収納率や国県補助金等の個別公費など、市町村ごとに異なるものの調整がなされている状況があります。
長野県では、市町村ごとの差を完全に無くし、県内保険料水準を完全に統一する取組みを進めています。

保険料水準統一は、いくつかのステップを踏んで進められます。

県内の保険料水準が統一されることにより、松本市においては以下のような効果が期待されます。
松本市は他市町村と比較して医療費が高く、その分、県へ納める事業費納付金を多く支払っているため、保険税負担が大きくなっています。しかし、医療費指数の統一により県全体で支え合う仕組みになり、松本市の事業費納付金は少なくなり、保険税負担を小さくすることが可能です。

県全体で医療費を負担する仕組みになるため、将来、急に松本市の医療費が増えた場合でも、医療費増の影響が保険税の上昇に反映しづらくなります。

松本市の現行保険税率は、県が示す割合や県内他市の割合と異なっているため、保険料水準統一に向けて、県が示す割合に近づけていく必要があります。


松本市の現行保険税率は、応能割を高く、応益割を低く設定しており、低所得者に配慮した設定となっています。しかし、県内保険料水準の統一時には、応益割の割合が増える見込みで、低所得者の負担が増える可能性があります。
➡ 松本市では、県内保険料水準の統一時に急激に保険税負担が変わることを避けるために、段階的に応能割を引き下げ、応益割を引き上げる取組みが必要です。
中期的な財政推計では、近い将来収支不足が想定されます。
➡ 収支不足解消のため、令和9年度から11年度までの間に税率改定が必要です。

※令和8年1月時点の財政推計による
保険料統一に向けた取組みにより、保険税負担が変わることが見込まれます。
しかし、国保加入者の皆さまが、将来にわたって安心して医療を受けられる制度を守っていくために、必要な取組みです。
松本市としても、皆さまの負担が大きく変化しないよう配慮し、持続可能な国保運営に取り組んでいきます。
保険料水準統一に向け、急激な被保険者負担の変化を避けるため、段階的に応能割を引き下げ、応益割を引き上げることが必要
収支不足に対応した税率改定が必要。適切な時期に改定を行うことで、引上げ幅の小さい緩やかな改定が可能
