本文
嶋之内の成立と発展
~平瀬城&犬甘城 街道と水~
認定年月日
令和2年(2020年)3月27日
保存活用団体
島内地区歴史文化財調査委員会
構成する文化財(関連文化財群)
平瀬城&犬甘城
平瀬城跡、犬甘城跡、川手口口番所跡、熊倉の渡し、陣畑、加助惜別の岩、法住寺跡、平瀬氏館跡、犬飼氏館跡、開善寺、川合鶴宮八幡社、武宮神社、大宮神社、古宮神社、鳥居火
街道と水
塩の道、泉小太郎伝説、川手街道、山田道、養老坂道、旧糸魚川街道、長尾道、氷室道、千国道、仁科道、野麦支道、梓川、奈良井川、拾ヶ堰、勘左衛門堰、ワサビ田、湧水、造り酒屋、染色業
ストーリー
島内地区は松本市の北西部に位置し、東には城山丘陵、その麓下の平坦地は南から奈良井川、西から梓川が流れ、それが合流して犀川となる場所にあります。特に北アルプスを源とする梓川は古くから流路を幾たびも変え、そこに成立した微高地は島状となっていて人々の生活の場となっていました。そのため古くは嶋之内と呼ばれ、それが現在の島内の呼称になりました。
このように両河川が合流する場所であったため水害に苦しむこともありましたが、人々は川の普請に努め水路を引き、現在では恵まれた水田地帯となっています。また島内は筑摩郡と安曇郡の境界に位置することから、両郡を結ぶ交通の要衝として重要な場所でもあり、大町から糸魚川へ、山清路から善光寺へと道が延び、川があったため橋や渡し船といった交通手段も使われていました。
犬甘氏や平瀬氏は、東部の丘陵に犬甘城や平瀬城といった山城を構えて、陸水の交通の要衝を押え、嶋之内の地に勢力を伸ばしました。本地域には犬甘氏や平瀬氏に関係する文化財や、安曇や水内方面を結ぶ街道や水運に関わる文化財が残されています。
活動
平瀬城跡の草刈り等登城路の整備・保全を行います。「嶋之内の成立と発展」総合パンフレットを作成し、テーマ別講演・講座、史跡巡りウォーク、現地見学会なども実施します。また、コミュニティスクールの活動に位置付け、小中学校と共に地域学習として取り組みます。