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水質検査で環境を守る!
下水道の水質検査
浄化センターでは放流水質等の悪化を防ぐため、水質担当職員または委託業務で水質検査を行っています。検査項目はたくさんありますが、今回は5種類の主要な検査項目
について分かりやすくご紹介します。
主要な検査項目
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流入水 (浄化センターに入ってくる下水) |
放流水 (浄化センターで処理し、河川へ放流する水) |
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|---|---|---|
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検査項目 |
COD(Chemical Oxygen Demand) | |
| BOD(Biochemical Oxygen Demand) | ||
| SS(Suspended Solids) | ||
| 塩化物イオン | - | |
| よう素消費量 | - | |
上記の表のとおり、COD、BOD、SSについては流入水と放流水両方で検査していますが、よう素消費量及び塩化物イオンについては流入水のみ検査しています。
COD(化学的酸素要求量)
(1) 検査の目的
薬品を使用し、有機物の量を測るために行います。宮渕浄化センターでは、BOD(次に説明)の試験を行うためにCODの検査結果を参考にしています。
(2) 数値が高いとどうなるの?
微生物は有機物を分解しますが、その際には酸素を必要とします。有機物が多いほど微生物は酸素をたくさん消費するため(水中に溶け込む酸素の量が不足)、河川に生息する魚が窒息し、生態系に悪影響を及ぼします。また、微生物は有機物を分解する際に硫化水素等の悪臭物質を生成します。
(3) 検査方法
試料と薬品(過マンガン酸カリウム)を反応させ、消費された薬品の量から有機物の量を求めます。試験時間は1試料あたり40分程度です。
〇イメージ図〇
BOD(生物化学的酸素要求量)
(1) 検査の目的
CODと同じく、水中の有機物の量を測るために行います。薬品の代わりに、微生物の「有機物と一緒に酸素を消費する性質」を利用します。
(2) 数値が高いとどうなるの?
CODと同じ。
(3) 検査方法
試料を20℃で一定期間(宮渕浄化センターでは5日間。一週間のところもあるみたい!?)静置し、水中の微生物が消費した酸素の量から有機物の量を求めます。また、CODのデータを参考に、宮渕浄化センターでは5日ちょうどで有機物が分解されるよう試料を調製します。
〇イメージ図〇
SS(浮遊物質量)
(1) 検査の目的
その名のとおり、水中に浮遊する物質の量を指します。浮遊する物質は、水に溶け切らなかった直径が 2mm以下の小さな粒子です。2mmより大きいものは、水質検査の対象になりません。
(2) 数値が高いとどうなるの?
水に溶けない有機物を流すことになり、河川の濁り等に繋がります。
(3) 検査方法
試料をろ過し、残った残渣の重さを量ります。水中に浮遊する物質は、有機物や微細な砂等からなっています。
〇イメージ図〇
塩化物イオン測定
(1) 検査目的
水中の塩化物イオン量(多少の違いはありますが、食塩とほぼ同意議と考えてください)を測るために行います。
(2) 数値が高いとどうなるの?
濃度が高いと微生物の処理能力が低下し、放流水に影響がでます。また、施設内配管の腐食や設備の劣化に繋がります。
(3) 検査方法
試料に指示薬(フルオレセインナトリウム)を入れて着色させます。着色させた試料を混ぜながら薬品(硝酸銀溶液)を入れ、試料が赤みを帯びた色に変化した時点で終了。使用した薬品の量から塩化物イオン濃度を算出します。
〇イメージ図〇
よう素消費量
(1) 検査の目的
水中の還元性物質を測るために行います。
(2) 数値が高いとどうなるの?
還元性物質は、硫化水素など多種多様な物質を指しますが、塩化物イオンと同じく、処理場の微生物や機械に影響を及ぼします。
(3) 検査方法
試料と薬品(よう素)を反応させ、消費された薬品の量から還元性物質の量を求めます。CODと考え方は同じ(逆滴定)です。
〇イメージ図〇
※試料:ここでは流入水または放流水
いかがでしたか?浄化センターで行っている水質検査の内容が、少しはイメージできたでしょうか。
COD、よう素消費量、塩化物イオン量の測定方法は滴定という手法で、中でも、COD、よう素消費量については逆滴定という手法です。(滴定については高校で学習する内容ですが、筆者はすっかり頭から抜け落ちており、お恥ずかしながら水質担当職員の方に懇切丁寧に教えていただきました
)
下水道課では、年に1回、水質検査の結果をホームページへ掲載しています(/site/jougesuidou/1460.html)。今回の内容を参考に、皆さんもぜひ結果を確認してみて下さい!

