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松本市の動物愛護管理に関する基本方針
松本市は、動物の愛護及び管理に関する施策を更に推進するため、令和5年9月に「松本市の動物愛護管理に関する基本方針」を策定しました。
基本方針では、犬や猫などのペットに関する課題解決に向けて、今後重点的に取り組む6つの取組方針を定めています。
人と動物が共生できる地域社会の実現を目指して、関係する団体の皆さんとこれまで以上に連携・協力しながら取組みを進めていきます。
基本方針の概要
基本理念
- 全ての市民は、「動物は命あるもの」であることを認識し、虐待を許さず、命と尊厳を守るために相互の理解を深めていきます。
- 全ての飼い主は、「動物を飼うことの責任」を果たすため、適正に管理し、人の生命や地域住民の生活環境への危害を防ぐよう努めます。
基本的な考え方
- 松本市の特色を生かして施策を推進します。(松本市の特色:地域住民の自治力、動物愛護団体等の実績、市民に身近な保健所)
- 関係機関や団体との連携・協働により施策を推進します。(動物愛護団体、動物ボランティア、獣医師、動物取扱業者等との連携及び協働)
- 県の条例及び計画に沿って施策を推進します。(動物の愛護及び管理に関する条例、長野県動物愛護管理推進計画)
取組方針
1 普及啓発活動
- 動物に関する正しい知識の普及啓発を進めます。
- 対象者に応じて、様々な伝達手段を活用した情報発信を行います。
- 動物関係者との更なる連携により、共通認識を持って普及啓発を行います。
- 地域で活躍できる普及啓発の担い手を育成します。
2 猫問題への対策
- 猫の飼い主に向けて、猫の習性を踏まえた正しい飼い方を周知します。
- 飼い主のいない猫への責任ある関わり方について理解を求めていきます。
- 飼い主のいない猫の減少を目指して、地域猫活動を推進します。
3 多頭飼育問題への対策
- 「人」と「動物」双方の問題と捉え、多分野の関係者との連携・協働により取り組みます。
- 動物ボランティアと保健所が互いの強みを発揮し、協力し合い対応します。
- 飼い主の精神面への影響に配慮しながら、問題の解決に取り組みます。
4 災害対策
- 日頃の備えや災害発生時の対応など、飼い主の自助力を高めるための啓発を進めます。
- 地域住民や動物関係者の共助の体制づくりを支援します。
- 被災したペットを救護するため、シェルター機能の整備を検討します。
5 動物取扱業者への対応
- 事業者の特徴を踏まえ、法令などに基づき厳正かつ的確な監視指導を行います。
- 事業者が動物を適正に管理できるよう、更なる情報共有を図ります。
- 事業者の利用者や関係者などの相談や情報提供に迅速に対応します。
6 市の取組体制の構築
- 将来を見据えながら、市職員の適正な配置と資質の向上に取り組みます。
- 時代の変化に対応するため、動物愛護センター機能の在り方を検討します。
基本方針の策定について
策定の背景
松本市は、令和3年4月に中核市へ移行したことに伴い、動物の愛護及び管理に関する法律及び狂犬病予防法に基づく事務権限の多くが長野県から移譲され、犬や猫の保護・引取り、収容動物の返還・譲渡、負傷動物の治療などの事務を新たに担うこととなりました。
そこで、長野県動物愛護管理推進計画で掲げる施策のうち、今後、松本市が重点的に取り組む施策について、その方向性を基本方針という形でお示しすることにしたものです。
策定の経過
令和4年8月25日 松本市動物愛護管理推進懇談会において、基本方針について検討(令和5年5月までに計3回実施)
令和5年7月20日 松本市動物愛護管理推進懇談会が、市長に検討結果を報告
令和5年7月20日~ 検討結果の報告に基づき、基本方針(案)を作成
令和5年9月14日 市議会厚生委員協議会で基本方針(案)について協議し、了承。同日、基本方針を公表