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草間彌生さんのご逝去について(市長メッセージ)

更新日:2026年8月27日更新 印刷ページ表示

松本市名誉市民で前衛芸術家の草間彌生さんが、8月14日にご逝去されました。

草間彌生さんの訃報に接し、松本市を代表して深い悲しみと哀悼の意を表します。草間彌生さんは、長年にわたり松本市の芸術文化の発展に寄与されただけでなく、世界を舞台に活躍され、その創造性と精神は国境を越えて大勢の人々に感動と希望を届けてきました。

卓越した表現力と独自の美意識をもって、常に新たな芸術の可能性を切り拓き、松本市が「文化薫るまち」として、「伝統と革新が共存するまち」として、未来へ歩みを進める上で欠かせない存在でありました。国内外で高い評価を受けた作品や活動は、市民に誇りをもたらし、私たちのまちが世界とつながる大きな架け橋になりました。

松本市美術館の入り口に聳え立つ高さ10メートルを超える巨大なチューリップの彫刻作品《幻の華》は、この地に根付いて24年が経過し、美術館のシンボルとして定着しています。その間、どれだけ多くの人たちが、この花の前で笑顔になったことでしょう。国内はもちろん、世界中から草間芸術を目指して来館する人々が後を絶ちません。そして、その数は年々増えていると実感しています。

心の葛藤から生まれた水玉と網目。そして、耐え難い苦痛を乗り越える後押しをしてくれたのは、植物と幼少期の記憶。《幻の華》には、草間さんの苦悩と安らぎが共存しているようです。自らが畏怖する死、憎しみ、戦争を、芸術によって生、愛、平和へと昇華させていることが、草間芸術の魅力であり、その強さの根源でもあるのでしょう。さらに驚かされるのは、その愛を惜しげもなく世界に発信されてきたことです。

私たちは、一人の偉大な芸術家を失いました。しかし、草間彌生さんが生涯をかけて紡いでこられた表現の軌跡は、これからも市民の心に息づき続けます。その精神を受け継ぎ、芸術文化が人々に豊かさと幸せをもたらすまちづくりを進めていくことが、残された私たちの務めであると強く感じています。

草間彌生さんの安らかなご永眠をお祈りするとともに、松本市に寄せられたご貢献と、世界に広がり続けるご功績に、深甚なる敬意と感謝を捧げます。

松本市長 臥雲義尚

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