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シガウスバハギの化石

更新日:2022年2月21日更新 印刷ページ表示
  • 指定等区分 松本市特別天然記念物
  • 指定年月日 令和3年(2021)12月27日
  • 種別 地質鉱物
  • 所在地 松本市七嵐85-1 四賀化石館
  • 所有者 松本市
  • 時代区分 新生代新第三紀中新世

アジアで初めて発見されたカワハギ科の化石

カワハギ科(Monacanthidae)に属する魚類化石であり、脊柱(せきちゅう)、第1背鰭(せびれ)棘(きょく)、第2背鰭、臀鰭(しりびれ)および尾鰭(おびれ)が保存された標本です。第1背鰭、総脊椎(せきつい)骨数および鱗(うろこ)等の特徴から同化石はウスバハギ属の新種であると同定され、国際学術誌上でシガウスバハギ(Aluterus shigensis)と命名されています。カワハギ科の魚類は、現在世界中の熱帯~温帯の浅海域に多数生息しています。しかしながら、化石の産出は極めて少なく、本化石はアジア地域で発見された唯一のカワハギ科化石であり、学術上極めて高い価値を有しています。現生標本との比較から、同種は熱帯域に生息するソウシハギに極めて近い種と考えられています。また、近縁種の化石産出記録とあわせると、中期中新世にはすでにウスバハギ属が太平洋や大西洋に広く分布していた可能性が示唆されます。
本化石は、平成24年に松本市四賀地区反町の保福寺川で中新世中期の別所層から発見され、平成26年に発見者から四賀化石館へ寄贈されました。
アジアで初となるカワハギ科の化石であり、カワハギ科の進化や地理的分布、中新世中期の信州の海洋環境を考える上で、大変貴重な資料です。このページのトップに戻る


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