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発掘された松本2011
12回目は、平成24年(2012年)2月11日に松本市時計博物館4階 本町ホールで開催され、112名の皆さんにご参加いただきました。
発掘された松本2011会場風景
報告その1 出川南遺跡の発掘調査
2010年から継続して行われていた出川南遺跡の第17次調査は弥生時代、古墳時代の墓制解明に大きな手掛かりを与える成果を上げることができました。
写真は超大型の方形周溝墓(ほうけいしゅうこうぼ:墓の周囲に方形の溝をめぐらした弥生時代に特徴的なお墓)で、弥生時代後期末に築造されたものと考えられます。
出川南遺跡で発見された大型の方形周溝墓
報告その2 県町(あがたまち)遺跡の発掘調査
2010年から継続して行われてきましたが、上層で平安時代の集落跡、下層で弥生時代の集落跡と墓を発掘しました。
写真は県町遺跡の下層で発見された、弥生時代後期の土器棺墓(どきかんぼ:弥生土器を骨壺にしたもの)です。
県町遺跡発見の弥生時代土器棺墓
報告その3 新井遺跡の発掘調査
古墳時代から平安時代までの竪穴住居(たてあなじゅうきょ)が140軒以上、密集し重なり合って発見されました。
写真は各時代の竪穴住居が重複している状況で、新井遺跡には長い期間継続した古代の集落があったことがわかりました。
新井遺跡の重なり合う竪穴住居
講演会「松本の弥生文化」
講師:長野県教育委員会 文化財・生涯学習課 主任指導主事 平林 彰 先生
報告会の最後に「松本の弥生文化」という題で、長野県教育委員会文化財・生涯学習課主任指導主事の平林彰先生からご講演をいただきました。
平林先生の記念講演