本文
西善寺の百万遍大数珠
更新日:2021年12月20日更新
印刷ページ表示
(読み方)さいぜんじ の ひゃくまんべん おおじゅず
西善寺の百万遍大数珠
- 指定等区分 市重要有形民俗文化財
- 指定年月日 平成13年(2001年)7月2日
- 種別 信仰に用いられるもの
- 所在地 松本市和田境1317
- 所有者 西善寺
人々の想いが一つに繋がった大数珠
西善寺の百万遍大数珠(ひゃくまんべんおおじゅず)は長さが22.58mもあり、木製数珠玉が255個ついています。玉には神像や仏像、位牌などが入っている大玉と、百万遍の大数珠小数珠がまぜられていて、これらがつなげられて一連の数珠となっています。神像や仏像などが入っている大玉は93個あり、玉を片面よりくりぬいた空間の中に神像や仏像、位牌を納め、外側に銅製の網を張っています。
元治元年(1864年)の記録には「一、神仏御影入大数珠・長持入り 一、百万遍大数珠二連 一、同小二連」となっており、もともとは大数珠のほかに大小4連の数珠があり、いつの頃からかまとめられたものと思われます。
西善寺の百万遍大数珠はもともとは松本城下・清水の念来寺にあったものと考えられ、明治の廃仏毀釈の際に、他の仏像や什物(じゅうもつ)とともにこの地へ移されたと考えられています。念来寺による彈誓上人一派の民間信仰活動を示す信仰用具として、この地方の民間信仰の歴史的変遷や地域的特色を示しており、歴史資料としても重要です。