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馬場家住宅旧灰部屋

更新日:2021年12月20日更新 印刷ページ表示

(読み方)ばばけ じゅうたく きゅう はいべや

  • 指定等区分 松本市重要文化財
  • 指定年月日 平成6年(1994年)3月31日
  • 種別 建造物
  • 所在地 松本市内田357
  • 所有者 松本市
  • 時代区分 江戸時代

隆盛を誇った民家の風格

内田に馬場屋敷あり

内田にある馬場家住宅は、かねて馬場屋敷とよばれていました。広く一般に知られるようになったのは、昭和50年代以降のことです。馬場家は、武田家の家臣の縁戚にあたり、天正9年(1581年)に没した馬場亮政(すけまさ)を初代とし、後に主家の滅亡とともに内田の地に移り住み、江戸時代には広大な田畑を持ち高島城主と親密な関係を保ち、特別な地位を有していたといわれます。

ひとつの小宇宙を形づくる

馬場家住宅は、標高約690m、眼下に松本平が広がり、北アルプス連峰を遠望できる立地条件にあります。
江戸時代の末期、嘉永4年(1851年)建築の本棟造の主屋をはじめ、安政6年(1859年)建築の豪壮な構えの表門及び左右長屋、同時期に建てられた高島城主専用といわれる中門、そのほか文庫蔵・奥蔵(おくぐら)・隠居屋・茶室など、いずれも家の格の高さを示す建物がそっくり残っています。内部は随所に優美な匠の技を見ることができ、150年近くにわたって人々がここで暮らしを営んだ息吹を感じとることができます。ただし、この住宅の魅力は建物ばかりではありません。建物を守るかのように屋敷地の北面と東面に築かれた土塁と鬱蒼(うっそう)とした屋敷林、先祖代々の墓石が並ぶ墓地、かつて水車が回っていた坪庭、大ケヤキを背後に控えた祝殿など、豊かな自然環境が保全されています。いわば、良材をふんだんに用いた建物と自然があいまってひとつの小宇宙を形づくっているといえます。

馬場家住宅の主屋は、長野県西南部に分布する本棟造(ほんむねづくり)とよばれる形式の民家建築の中でも、比較的規模が大きくかつ整った意匠を持つ代表的な建物です。さらに、屋敷構えが往時の姿をとどめている点も価値があり、江戸時代末期のこの地方を代表する民家建築として極めて貴重な遺構です。
旧灰部屋は、切妻造、桟瓦葺の建物で、建築年代は不明です。ただ、柱の風蝕程度から、江戸時代末の建築と推定されています。また、ここでは一時期牛を飼っていたこともあるといわれています。

指定名称について

馬場家住宅の建築物等は、平成6年に市重要文化財「馬場家住宅」として一括指定されました。その後、平成8年に、主屋、表門、左右長屋、中門、文庫蔵、奥蔵、隠居屋、茶室等が国の重要文化財に指定されたため、国指定の対象とならなかった旧灰部屋は、市重要文化財「馬場家住宅旧灰部屋」と改称されて現在に至っています。このページのトップに戻る


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