本文
戸田家伝世の甲冑
更新日:2021年12月20日更新
印刷ページ表示
(読み方)とだけ でんせい の かっちゅう
戸田家伝世の甲冑
- 指定等区分 松本市重要文化財
- 指定年月日 平成7年4月28日
- 種別 工芸品
- 所在地 松本市丸の内4-1(松本市立博物館)
- 所有者 個人(松本市寄託)
- 時代区分 江戸時代
藩祖康長着用の当世具足
「熊皮の冑(よろい)」といわれるこの甲冑は、戸田家に代々伝世したもので、戸田康長着用の当世具足と伝えられます。昭和61年(1986年)3月、戸田家当主戸田英冠氏から松本市へ寄託されたものです。
具足は次のものから成ります。
- 冑…熊の毛皮使用、脇立、前立、吹返しに六星紋
- 頬当…黒漆塗り、髭(ひげ)あり
- 胴…前胴、後胴、草摺(くさずり)、杏葉(ぎょうよう)に六星紋
- 袖…化粧板、笄(こうがい)金物に六星紋
- 籠手(こて)…皺籠手(しわこて)、手甲に六星紋
- 佩楯(はいだて)…鎖佩楯、六星紋付
- 臑当(すねあて)…篠(しの)臑当
初代からの伝世の甲冑として、戸田家で最も大切にされてきた具足です。
戸田家伝来の資史料のうち工芸品は少なく、この甲冑はその中で秀逸なもののひとつです。松本戸田家初代康長が着用したという伝承にふさわしく、各所に戸田家の家紋・六星紋が配され、この地方の文化史上において特に貴重なものです。