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真言宗祖師像
更新日:2021年12月20日更新
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(読み方)しんごんしゅう そしぞう
真言宗祖師像(左:弘法大師坐像、右:興教大師坐像)
- 指定等区分 松本市重要文化財
- 指定年月日 平成23年3月22日
- 種別 彫刻
- 所在地 松本市波田6011
- 所有者 盛泉寺(じょうせんじ)
- 時代区分 室町時代
古刹若澤寺(にゃくたくじ)の歴史を伝える祖師像2体
弘法大師はわが国真言宗の開祖で、平安時代初期の僧です。また、興教大師は新義真言宗の開祖で、平安時代後期の僧です。いずれもわが国真言宗の祖師として、真言宗寺院にそろって祀られることが多くあります。
波田地区の盛泉寺にある水澤観音堂には、この弘法大師、興教大師2体の像が安置されています。弘法大師坐像は、右手に金剛杵、左手に数珠をもち、興教大師坐像は、納衣中で組手をする姿に現わされています。ともに像高40cmで檜材の寄木造で、豊かな体躯に穏やかな面相をしています。
元々、2体は松本地域を代表する真言宗の古刹・若澤寺にありましたが、廃仏毀釈で若澤寺が廃寺となり、盛泉寺に移されました。若澤寺の堂塔・什物(じゅうもつ)の多くは、盛泉寺のほか、正覚院(今井地区)、恭倹寺(梓川地区)など松本平の他の寺院に移り、現在、若澤寺のあった跡は松本市特別史跡に指定されています。