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下神遺跡熊坂10号住居址出土品

更新日:2021年12月20日更新 印刷ページ表示

(読み方)しもかん いせき くまさか じゅうごう じゅうきょし しゅつどひん

  • 指定等区分 松本市重要文化財
  • 指定年月日 昭和63年(1988年)3月17日
  • 種別 考古資料
  • 所在地 松本市中山3738-1
  • 所有者 松本市
  • 時代区分 奈良時代

都との交流を示す薬壷

奈良三彩や唐三彩陶器の優品の多くは都を中心とした寺院・官衙など文化の中心地で使用されたもので、遠く信濃のくにには及ばないと思われていましたが、神林地区の下神遺跡から立派な三彩小壷が出土して、付近一帯はひなびた里というそれまでのイメージを一変させました。
昭和58年5月から9月にかけて行われた発掘調査は、県営ほ場整備事業に先立つ調査でしたが、その後の長野自動車道建設に伴う発掘調査結果も含めてみると、土師器・須恵器の坏(つき)など、日常生活に使用された多くの土器、とりわけ大量の墨書土器が出土し、下神遺跡は平安時代の大きな集落であったことが判明しました。
奈良三彩小壷は、6.6m×7.0mの調査地区内で2番目に大きな住居の址から出土しました。小壷は口径3.6cm、底径4.2cm、高さ3.7cmで、外面には褐・緑・白の3色の釉(うわぐすり)がかかり、内面はうすい黄灰色をしています。胎土は軟質で薄茶色であり、一部が欠けています。底部は歪みがあり、坐りが悪いです。
三彩小壷は薬壷として珍重されたものと思われ、当時の生活・文化の中心地から権力の象徴としてこの地にもたらされたものと思われます。このページのトップに戻る


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