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西善寺名号刻字額

更新日:2021年12月20日更新 印刷ページ表示

(読み方)さいぜんじ みょうごう こくじがく

  • 指定等区分 松本市重要文化財
  • 指定年月日 平成7年(1995年)4月28日
  • 種別 書跡・典籍
  • 所在地 松本市和田境1317
  • 所有者 西善寺
  • 時代区分 江戸時代

暢達の書体に城主としての風格が漂う

この名号刻字額は、西善寺の他の什物(じゅうもつ)と同じく、明治初年の廃仏毀釈の際、松本城下町清水の念来寺から移されたものの一つです。
額は松本水野家第4代水野出羽守忠周(ただちか)が自ら筆をとり、正徳5年(1715年)に念来寺へ寄附したものと伝えられます。刻字「南無阿弥陀佛」は金箔、下地は漆塗りです。裏面には「當城主水野出羽守忠周御筆 正徳五乙未年五月旦 當寺江寄附之」の墨書銘があります。書風は和様の一種ですが、お家流の癖がなく鷹楊で、暢達(ちょうたつ)の書体にも城主としての風格が漂っています。水野忠周は学芸的色彩が強い城主で、念仏唱和にも熱心であり、書や絵画を愛し、神社や仏閣へ建造物や什物を寄附することに意を用いるなど、歴代水野家の城主の中では異彩を放った人物であったといいます。
この刻字額は松本藩が断行した廃仏毀釈に関連する現存資料として貴重であることはもとより、松本城の歴代城主の人となりを考察するうえでも欠くことのできないものです。このページのトップに戻る


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