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牛伏寺宋版大般若経

更新日:2021年12月20日更新 印刷ページ表示

(読み方)ごふくじ そうはん だいはんにゃきょう

  • 指定等区分 松本市重要文化財
  • 指定年月日 平成27年(2015年)7月7日
  • 種別    古文書・書跡・典籍
  • 所在地   松本市内田2573
  • 所有者   牛伏寺
  • 時代区分  鎌倉時代

南宋時代に印刷された経典

中国大陸から伝わる

現在、日本国内で確認される中国版経(中国大陸で宋代などに印刷装丁された経典)は30件余りあります。それらは京都・奈良の大寺院で所蔵されている場合が多く、重要文化財に指定されているものも少なくありません。
牛伏寺に伝わる大般若経は、12世紀中頃から13世紀中頃にかけて、南宋で印刷された「思渓版(しけいばん)」と呼ばれる経典で、思渓版93帖及び断簡13点・春日版1帖(附指定)が確認されています。伝えられた年代は定かではありませんが、経典の奥書の中に、牛伏寺2世憲怡(けんい)が慶長8年(1603年)に真読(一巻の経文の全てを読誦すること)したという記録があり、その頃には牛伏寺に所蔵されていたものと考えられます。

大火による焼失

牛伏寺は慶長17年(1612年)の火災で伽藍を焼失しており、その際この大般若経も損傷したため、焼け跡が痛々しく残されています。牛伏寺12世栄宝(栄邦)が寛保3年(1743年)に記した『金峯山牛伏寺由来記』の寺宝の記載には、「唐本大般若百二十九巻 題号紺紙金泥 玄宗皇帝御宸翰」とあり、大般若経は600巻が一揃ですが、慶長の大火でその多くが失われたことも推測されます。
当初の巻数からは相当減っているものの、松本市内はもとより長野県内にもこれだけの巻数が残っている寺院はなく、貴重なものです。このページのトップに戻る


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