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塩原家住宅〔4棟〕
(読み方)しおはらけ じゅうたく
主屋・門
米蔵・蚕屋
- 指定等区分 登録有形文化財
- 登録年月日 平成16年(2004年)3月2日
- 種別 建造物
- 所在地 松本市今井上耕地5990
- 所有者 個人
- 時代区分 大正時代
庄屋を務めた旧家のたたずまい
松本市今井地区の歴史を語る際にしばしば登場する旧家・塩原家。
国の登録有形文化財には、主屋・門・米蔵・蚕屋の4棟が登録されています。
これらの建築物は、明治末期から大正中期に造られたもので、開墾地の庄屋を務めた旧家のたたずまいを今日に伝えています。
主屋
主屋は、敷地の中ほどに建てられ、入母屋造・桟瓦葺で、棟上にはほぼ全長に渡って越屋根を上げています。正面中ほどに土間玄関を開き、その左には式台玄関を設けています。背面には離れがつながり、北東隅には土蔵が建てられています。二階は、おもに養蚕室として使用されていました。
門
門は、敷地東寄りに建てられ、屋根は袖塀部分とも桟瓦葺で、棟は輪違い積みです。袖塀は腰部を板張とし、上部は漆喰塗です。全体に簡素ですが、間口も広く、豪壮な主屋に見合った格を備える表門で、敷地景観を構成する上で欠かすことができない建造物です。
米蔵
米蔵は、主屋正面の右手前に建てられ、主屋側に正面をむけた土蔵です。切妻造・桟瓦葺・置屋根形式で、正面側に下屋を設けています。下屋柱も含めて腰部は海鼠壁とし、上部は漆喰塗としています。おもに米穀を収めるために使われていたと伝えられ、丁寧なつくりの土蔵です。
蚕屋
蚕屋は、主屋の背面側に建てられ、木造二階建・切妻造・鉄板葺・平入で、間口10間の長大な規模を持ちます。正面側には全長に渡って桟瓦葺の下屋を設けています。全体にたちが高く、開口部の少ない特異な外観をしています。