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旧光屋〔2棟〕

更新日:2021年12月20日更新 印刷ページ表示

(読み方)きゅう ひかるや

  • 指定等区分 登録有形文化財
  • 登録年月日 平成22年(2010年)9月10日
  • 種別 建造物
  • 所在地 松本市大手4丁目7番14号
  • 所有者 (株)明神館ほか
  • 時代区分 明治時代

松本の近代町家建築を代表する建物

この建物は、明治20年 (1887年) に、規模の大きな商家であった平林家により建築されたものです。「光屋」は平林家の屋号で、平林家の当主が現在の安曇野市光(ひかる)地区出身であったことにちなんだ屋号といわれています。
店舗兼主屋・文庫蔵の2棟が登録されています。

店舗兼主屋

店舗兼主屋は敷地南東に位置し、旧善光寺街道に面して建ちます。
木造2階(一部3階)建、切妻造桟瓦葺、平入の町屋で、間口約8間半、奥行き約8間半の規模を持ちます。建物平面形状は、敷地形状に規制され、矩形ではなく、東側に比べ西側が狭く、また南側に比べ北側が狭くなっています。 正面となる東面と背面となる西面に下屋が設けられています。
外壁は、下屋柱も含め、腰部は海鼠壁とし、上部は漆喰塗で、道路に面した東側は黒漆喰、他は白漆喰によります。通りに面した2階東面には、観音扉付きの窓が6か所設けられ、建築面積は237.88平方メートルです。明治31年(1898年)に刊行された『松本繁盛記』には、主屋の写真が掲載されており、当時の外観を知ることができます。

檜材を主とした檜普請であり、江戸時代に高められた木造建築の技術が引き継がれた高度の技術が駆使されています。土間の玄関と店舗の部分は上質の欅が豊富に使われ威厳を添えています。奥座敷には柱や造作の檜に加え、床の間に紫檀・黒檀、床脇に欅、長押に鉄刀木と高級材が適切にバランスよく用いられています。

このことは、この時期この地方が誇りとした近代和風住宅を象徴したものと言うことができます。
現在は飲食店として利用されています。

文庫蔵

敷地北側中ほどに位置し、主屋側となる南面を正面とします。木造2階建、切妻造桟瓦葺、桁行2間半、梁間2間、平入です。外壁は、腰部は海鼠壁とし、上部は白漆喰塗りとなっています。壁面の黄土色の塗装は、第2次世界大戦中に、防空のための迷彩として施されたものを残したものです。
正面となる南面には、1階西寄りに観音扉の戸口が、2階中央には観音扉の窓が設けられています。牛梁に「明治十九年九月二日建之 施主平林庄治郎」「大工棟梁柳澤伊太郎」「金壹尺貮寸水」との墨書があり、建築年代は明治19年(1886年)です。建築面積は16.54平方メートルで、1階の戸口には、土扉、裏白戸、格子戸が建てこまれています。
現在はワインセラーとして利用されています。このページのトップに戻る


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