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長野県松本深志高等学校〔2棟〕
(読み方)ながのけん まつもとふかし こうとうがっこう
管理普通教室棟
- 指定等区分 登録有形文化財
- 登録年月日 平成15年(2003年)3月18日
- 種別 建造物
- 所在地 松本市蟻ヶ崎3-8-1
- 所有者 長野県
- 時代区分 昭和時代
手本は東京帝国大学安田講堂
長野県松本深志高等学校は、もともと旧制松本中学校として、松本城二の丸(現在の松本城公園)に校舎がありました。昭和8年~9年に、当時の長野県営繕課の設計により、松本城を南に望む蟻ケ崎の地に現在の校舎が建てられました。
国の登録有形文化財として登録されているのは、管理普通教室棟と講堂の2棟です。
管理普通教室棟
管理普通教室棟は、長野県内における初期の鉄筋コンクリート造の学校建築で、旧制松本中学校校舎として昭和8年に建築されました。鉄筋コンクリート造3階建で、建築面積は2,579平方メートルです。外部がスクラッチタイル張で、正面中央の玄関ポーチの緩やかな尖頭アーチ、2階3階通しの先を尖らせた柱型などゴシック風意匠が特徴になっています。東京帝国大学安田講堂(東京大学大講堂)が手本と伝えられています。
講堂
講堂は、鉄筋コンクリート造平屋建、建築面積は835平方メートルで昭和9年に建築されました。壁体は鉄筋コンクリート造とし、山形の鉄骨トラスで桟瓦葺の切妻屋根を支持しています。南妻面には、先を尖らせた柱型を表し、5連の尖頭アーチによるアーケード風正面玄関を設け、スクラッチタイルを張るなど管理普通教室棟と呼応した意匠が特徴となっています。