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旧上高地孵化場〔2棟〕

更新日:2021年12月20日更新 印刷ページ表示

(読み方)きゅう かみこうち ふかじょう

旧上高地孵化場の画像2 旧上高地孵化場の画像3
物置・飼育池

旧上高地孵化場の画像1 旧上高地孵化場の画像4
全景

  • 指定等区分 登録有形文化財
  • 登録年月日 平成23年(2011年)10月28日
  • 種別 建造物
  • 所在地 松本市安曇4469番地1
  • 所有者 国立大学法人信州大学
  • 時代区分 昭和時代

昭和初期、上高地にあった孵化養魚施設

大正時代から昭和の初めにかけて、長野県は各地に孵化養魚施設を建設し、水産業の発展を目指しました。上高地孵化場は大正14年(1925年)から建設され、イワナの孵化放流、ヒメマスやブラウントラウトの移植放流が行われました。現在は信州大学山岳科学総合研究所上高地ステーションとして、上高地とその周辺地域における研究拠点として利用されています。
旧上高地孵化場として建設された建造物のうち、飼育池と物置の2件が現存しており、国の登録有形文化財になっています。
近代において、上高地で養殖が行われていたことを示す数少ない遺構であり、上高地とその周辺地域の歴史の一断面を伝える貴重な建造物です。

飼育池

梓川の上流にある明神橋の東側に所在し、東西約11m、南北約3.5mの飼育池4基と取水路・排水路からなります。取水路はU字溝に改められていますが、排水路は石積みが現存し、当時の姿を良くとどめています。総面積約210平方メートルの石造で、壁体は高さ1.1mの玉石積となっています。

物置

飼育池の南東に建つ木造平屋建の建物です。桁行5.5m、梁間3.6m、屋根は切妻造の鉄板葺ですが囲炉裏の上部には煙出しを設けています。外壁はすべて下見板張で、北面を出入口とし、残る3面に窓を開けています。内部は、入口付近が土間で、中央には囲炉裏が設けられており、その周囲には畳が敷かれています。物置は建設当初の姿をよくとどめており、その素朴な立ち姿は、周囲の自然に寄り添いながら、美しい景観をつくりあげています。


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