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宋版漢書慶元刊本(劉之問黄宗仁刊行跋)

更新日:2021年12月20日更新 印刷ページ表示

(読み方)そうはん かんじょ けいげん かんぽん

  • 指定等区分 重要文化財
  • 指定年月日 昭和55年6月6日
  • 種別 典籍
  • 所在地 松本市中央4-2-22(松本市美術館)
  • 所有者 松本市
  • 時代区分 鎌倉時代

現存するのは世界でわずかに3部

漢書は、中国の三大史書(史記・漢書・後漢書)の一つで、前漢時代(西暦紀元前206年~紀元後8年)を扱った正史です。本書は中国の南宋時代、慶元年間(1195年~1200年)に劉之問、黄宗仁が共同で出版したもので、刊行の年号により慶元刊本(けいげんかんぽん)とよばれています。室町時代に中国から伝来したと推測され、欄外に註記や書き込みがみられるなど、室町時代の五山僧の研究の足跡がうかがえます。その後、江戸時代の考証学者、狩谷えき斎(かりや えきさい、えきは木へんに夜)の所蔵となり、60冊のうち6冊はえき斎が明版(みんぱん)をもって補っています。
本書は開智学校、師範学校松本支校の教員を歴任した松本藩の儒学者松原葆齋(まつばら ほうさい)が所蔵していたものです。明治39年(1906年)に葆齋の長男松原栄氏によって、ほかの和漢書とともに開智図書館(中央図書館の前身)へ寄附されました。
各冊とも縦約27cm、横約17cmの大きさで、袋綴じの冊子です。この刊本で現存するのは、千葉県佐倉市の国立歴史民俗博物館の蔵書(国宝上杉本)、中国の北京大学図書館の蔵書、そして本書と、世界で3部しか確認されていない極めて貴重なものです。このページのトップに戻る


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