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三本滝
(読み方)さんぼんだき
- 指定等区分 長野県名勝
- 指定年月日 昭和56年(1981年)12月7日
- 種別 名勝地
- 所在地 松本市安曇 国有林144林班ホ
- 所有者 国
- 時代区分 江戸時代
1箇所で3回楽しめる乗鞍の名曝
乗鞍高原とその周辺には数多くの滝がありますが、三本滝は、番所大滝、善五郎の滝とともに、「乗鞍三滝」とよばれることもあります。この滝は、平成2年には「日本の滝百選」のひとつにも選定されています。
三本滝は、水源も趣きも異なる三つの滝が1か所に合流していることが特徴です。いずれも乗鞍岳の溶岩にかかる滝で、高さは50~60m、滝つぼの標高は1,840mです。
向かって右側の滝は、小大野川(こおおのがわ)の支流・クロイ沢にかかり、黒色の溶岩の上をなめるように流れています。
正面の滝は、小大野川の本流をまっすぐ豪快に流れ落ちています。
左側の滝は無名の沢にかかる滝です。木の間越しに、ひっそりと流れ落ちる姿を見ることができます。
三本滝は、その昔、乗鞍信仰の修験者の行場として利用されていたといわれています。
滝のまわりにはうっそうとした森林が広がり、滝を引き立てています。秋には、常緑針葉樹のシラビソやコメツガの緑の中に、落葉広葉樹のカツラ、ダケカンバ、ナナカマドなどの赤や黄色が映え、いっそう美しい景色が見られます。
県道乗鞍岳線の三本滝駐車場から、遊歩道を歩いて往復1時間弱です。冬期間、遊歩道は雪解けまで通行止めになっています。