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廣澤寺蔵 元版五燈会元
更新日:2025年8月26日更新
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(読み方)こうたくじぞう げんばんごとうえげん
- 指定等区分 松本市重要文化財
- 指定年月日 令和6年7月1日
- 種別 典籍
- 所在地 松本市内
- 時代区分 鎌倉時代
東アジアと松本をつなぐ、禅宗の歴史書
『五燈会元』とは中国の南宋時代に成立した禅宗の歴史を記した書のことです。これは宋版と呼ばれていますが、廣澤寺蔵のものは元の時代に編集・印刷されたもの、つまり元版です。
『五燈会元』は日本や中国で版が重ねられます。そのなかで、廣澤寺に伝わったものは初期の版に属し、また完全な状態で残っている点で禅宗史上貴重な典籍です。中国から日本へ伝来したものであり、東アジアにおける文化交流と大陸文化の地方への広がりを示す好史料でもあります。
さらに寄進者等として松本地方に関係する武士と考えられる名前が書き込まれており、地域の歴史を紐解くうえでも貴重な価値を有しています。