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伊原漆器専門店店舗兼主屋
更新日:2024年3月25日更新
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(読み方)いはらしっきせんもんてん てんぽけんおもや
- 指定等区分 松本市登録文化財
- 登録年月日 令和6年3月25日
- 種別 建造物
- 所在地 松本市中央二丁目469-1
- 所有者 個人
- 時代区分 明治時代
耐火を意識した町家
本物件は、松本城下町の中町通りの中央に位置し、中町通りに南面しています。現在の建物は土蔵造りで、外壁は黒漆喰の仕上げ、腰壁は海鼠壁です。2階南側の窓及び北側外壁の開口部には、当初はブリキを張った防火戸が用いられており、現在も防火戸が残されています。また、南面屋根には特徴的な尖った海鼠と波型の漆喰の丁寧な細工が施されています。内部は1階が店舗、中2階、2階、中3階が物置となっており、小屋梁の一部は斜めに架けられている特徴があります。
伊原漆器専門店は、明治40年に当時飯田町(現在:飯田市)で漆器商・近江屋を営んでいた伊原五郎兵衛からのれん分けし、現店主の曽祖父にあたる佐々木小太郎が近江屋伊原支店として創業し、現在も漆器店を営んでいます。
明治21年の大火以降に建てられた、耐火を意識した特徴がよくあらわれた中町を代表する建物で、当時の姿がよく残されており、まちなみの歴史的景観に寄与しています。