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岡田西裏遺跡 1979年(昭和54年)
送電線鉄塔の建設場所を発掘
岡田西裏遺跡は、岡田地区地域づくりセンター付近を中心として広がる遺跡です。
昭和54年(1979)、送電線鉄塔の建設にともない、本郷地区横田から岡田地区にかけての5カ所で小規模な発掘調査が実施されました。
このうち4カ所(横田遺跡・柴田遺跡・杵坂遺跡)では、遺構・遺物がほとんど見つかりませんでしたが、残りの1カ所、岡田西裏遺跡の調査地では住居跡が確認されました。
同時に出土した須恵器・土師器から、この住居跡は8世紀から9世紀のものと考えられています。
1カ所あたりで発掘する面積が小さいこのような調査では、遺跡の範囲内でも遺構・遺物が確認できない場合があります。
しかし、その場合でも、何も確認されなかったことが重要な調査成果となります。
その調査の記録は、他の調査地点の記録とともに、遺跡の全体像を考えていくうえで重要な役割を果たすことになるのです。
カメラでパチリ!
調査地風景 桑の抜根作業
岡田西裏遺跡 第1号住居跡
発掘調査報告書
『松本市横田・岡田遺跡』<外部リンク>
松本市文化財調査報告67
松本市教育委員会 1981年
※書名をクリックすると奈良文化財研究所の「全国遺跡報告総覧」にリンクします。
場所を地図で確認
※地図をクリックすると「松本デジタルまっぷ」の「遺跡地図」にリンクします。
Facebook掲載(初出)
2023年2月2日