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牛の川遺跡 1979年（昭和54年）
更新日：2023年6月15日更新
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姿をあらわした低地の縄文中期の遺跡
牛の川（うしのかわ）遺跡は笹賀地区にあります。
奈良井川左岸の扇状地に広がる遺跡群のうちの一つです。
昭和54年（1979）に、ほ場整備事業に伴う発掘調査を行った結果、縄文時代と平安時代の遺構・遺物が見つかりました。
縄文時代中期の住居跡は9軒見つかり、深鉢・浅鉢・台付土器などの土器や土偶などの土製品、打製石斧・磨製石斧・磨石・凹石などの石器が出土しました。
土偶のひとつは、顔の部分のみの出土ですが、ニッコリと笑っているようなほほえましい表情をしています。
牛の川遺跡が発掘されるまで、松本平一帯の縄文時代中期のムラは、もっぱら山麓の台地上に分布の中心があると考えられていました。
そのため、河川にほど近い低地から規模の大きいムラが見つかったことは、当時としては驚きでした。
この後、低地における中期のムラは、神林川西開田遺跡などでも発掘され、台地上と同規模のムラが各地に分布していたことが知られるようになりました。
カメラでパチリ！
調査風景
出土土器の取上げ作業（Ｂ区4号住居跡）
Ｂ区3号住居跡出土土器
ニッコリほほえましい土偶も出土
発掘調査報告書
『松本市笹賀牛の川遺跡 緊急発掘調査報告書』＜外部リンク＞
松本市文化財調査報告18
長野県中信土地改良事務所・松本市教育委員会 1980年
※書名をクリックすると奈良文化財研究所の「全国遺跡報告総覧」にリンクします。
場所を地図で確認
＜外部リンク＞
※地図をクリックすると「松本デジタルまっぷ」の「遺跡地図」にリンクします。
Facebook掲載（初出）
2023年1月4日
