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荒海渡遺跡 1977年(昭和52年)
更新日:2023年4月22日更新
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旧梓川村の縄文時代の遺跡と西牧氏の砦跡
「荒海渡(あらがいと)」の地名は、この地に江戸時代以前からあった古いもので、屋敷や館を表す地名と考えられます。
遺跡は梓川地区の西側、梓川が松本平に流入するあたりの西山山麓にあります。
調査は昭和52年(1977)、農地造成に伴い行われました。
発掘では、縄文時代の環状集落や合口甕棺が発見され、縄文時代中期を中心とした遺跡であることがわかりました。
集落の中の敷石遺構からは、県下でも珍しい3つの穴があいた土製円盤が見つかりました。
詳しい用途などは分かりませんが、祭祀用具の一種と考えられています。
また、この遺跡は、荒海渡砦跡と重なっていたため、砦の空堀跡も確認されました。
中世の梓川地区は西牧(にしまき)氏の勢力範囲であり、西牧氏の城館や砦の跡とされる場所が数多く残っています。
カメラでパチリ!
縄文時代の合口甕の出土状態
縄文時代早期の敷石遺構
3つの穴があいている土製円盤
荒海渡砦跡の調査
発掘調査報告書
『荒海渡遺跡発掘調査報告書』<外部リンク>
梓川村教育委員会 1978年
※クリックすると奈良文化財研究所の「全国遺跡報告総覧」にリンクします。
場所を地図で確認
※地図をクリックすると「松本デジタルまっぷ」の「遺跡地図」にリンクします。
Facebook掲載(初出)
2022年11月23日