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麻神遺跡 1971・1972年(昭和46年・昭和47年)
旧波田村の縄文集落遺跡
麻神(おがみ)遺跡は、松本平南部、西山山麓の唐沢川扇状地にある遺跡です。
発掘調査は、当時の波田村(現在の松本市波田地区)のほ場整備事業に伴って、昭和46年(1971)と昭和47年(1972)の2回行われました。
長野県文化財専門委員の藤沢宗平団長ほか穂高高校・穂高小学校・大町市常盤小学校・松本蟻ケ崎高校などの教職員を中心に13名の調査団が組織され、第1次は2週間、第2次は10日間の日程で実施されました。
発掘の結果、縄文時代中期(約5000年前)の竪穴住居などからなる集落跡が見つかり、弥生時代(約2000年前)の土器も出土しました。また、土偶の破片やヒスイが出土した穴が18基見つかり、これらは墓の跡と考えられています。
作業日誌には、調査が秋の農繁期と重なったり、土を運ぶベルトコンベアーが故障したりするなどアクシデントにみまわれつつも、梓川高校や波田中学校の生徒が手伝いに来たり、有線放送を聞いた方が見学や土器の洗浄作業に来たりと、地元の方々が発掘調査を一大イベントとして楽しんでいた姿が記されています。
カメラでパチリ!
土器出土状況(第1次)
土器(深鉢)出土状況(第2次)
発掘風景(第2次)
発掘調査報告書
『長野県東筑摩郡波田村 麻神遺跡緊急発掘調査報告書』<外部リンク>
波田村教育委員会 1972年
『長野県東筑摩郡波田村 麻神遺跡第2次緊急発掘調査報告書』<外部リンク>
波田村教育委員会 1973年
※クリックすると奈良文化財研究所の「全国遺跡報告総覧」にリンクします。
場所を地図で確認
麻神遺跡<外部リンク>
※クリックすると「松本デジタルまっぷ」の「遺跡地図」にリンクします。
Facebook掲載(初出)
2022年11月2日