本文
おもシロ!城郭つうしん 第13回 史跡松本城整備基本計画<松本城は国宝?史跡?>
おもシロ!城郭つうしん
第13回 史跡松本城整備基本計画<松本城は国宝?史跡?>
第13回は、今年の3月に完成した「史跡松本城整備基本計画」についてです。
よく「国宝松本城」という言葉がいろいろなところで使われています。これは松本城の建物(天守)が「国宝」という国の文化財の指定を受けていることから、呼ばれている名前だと思います。建物の文化財としての正式な名前は「国宝松本城天守」といいます。
では、「史跡松本城」という言葉を聞いたことはあるでしょうか…?
史跡とは、地面に刻まれた痕跡等から昔の人々の営みを感じることができる貴重な場所のことを言います。松本城の石垣やお堀、本丸庭園から二の丸公園がある場所はすべて「史跡」という国の文化財に指定されています。
とても簡単に言ってしまうと、松本城の建物(天守)は「国宝」、建物から下の地面(石垣やお堀等)は「史跡」という文化財になっています。
もし、松本城に来る機会があれば「松本城ってあの黒い建物のことだけじゃないんだ。地表に残る石垣や堀、地面の下の遺構も松本城なんだ」と感じながら城内を歩いてみてください。
それでも、少し「史跡」のことがわかりにくいと思います。
「史跡の価値や魅力をもっと知ってもらいたい!わかりやすく伝えたい!」
そのためにはどうしたら良いか、ということをまとめたのが「史跡松本城整備基本計画」です。
お侍さんたちがいた最後の時期(幕末期)の松本城の姿をできる限りかたちにして、昔の松本城はどんな様子で、どんな歴史があったのかを伝えるために、いつまでに、どのような史跡の整備をしていくかが書かれています。
「史跡松本城」をこの先ずっと大切に守っていくためにも、まずみなさまに「史跡松本城」を知ってもらって、できれば楽しんでもらって、好きになってもらいたいと思っています。
松本城は国宝でもあり、史跡でもある。両方大切な松本のたからものです。(文化財課 福嶌)
※「史跡松本城整備基本計画」は松本市ホームページでご覧いただけます。
https://www.city.matsumoto.nagano.jp/soshiki/243/137297.html
PDF版のダウンロードはこちらです。