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狂犬病を正しく知りましょう
人が狂犬病に感染して発症すると、ほぼ100%死亡します
狂犬病とは
- 狂犬病は、動物から人に感染する病気(動物由来感染症)の一つで、感染した動物に咬まれることで人に感染します。
- 日本国内では1957年を最後に、人も動物も発生の事例はありませんが、世界では現在もほとんどの地域で発生しており、死者は年間55,000人以上といわれています。
- 人が狂犬病に感染して発症すると、ほぼ100%死亡します。ただし、咬まれた後すぐに狂犬病ワクチンを接種することで、発症を防ぐことができます。
※詳細は、狂犬病に関するQ&Aについて(厚生労働省)<外部リンク>をご覧ください。
どのように人に感染するのか
- 狂犬病に感染した動物(犬、猫、アライグマ、キツネ、スカンク、コウモリなど)に咬まれたりすることで、唾液中のウイルスが人の体内に侵入して感染します。
- 通常、1~3カ月(長い場合は数年)の潜伏期間の後に発症します。初期は、発熱や頭痛などの風邪に似た症状で、咬まれた部位に知覚異常が見られます。不安感、恐水症、興奮、麻痺、錯乱などの神経症状が現れ、数日後に呼吸麻痺で死亡します。
海外渡航での感染事例
1970年、2006年、2020年に、海外で犬に咬まれて感染し、日本に帰国後、発症して死亡した事例があります。
狂犬病の発生を予防するためには
飼い犬に予防注射を受けさせましょう
狂犬病予防法という法律で、犬を飼い始めたら市役所に登録すること、飼い犬に狂犬病の予防注射を年1回受けさせることが、飼い主に義務付けられています。
松本市における、令和4年度の狂犬病予防注射の実施頭数は約9,000頭/年、実施率は83.1%です。5年前の平成29年度の実施率は90.5%であり、減少傾向にあります。
現在、日本では狂犬病の発生はありませんが、世界のほとんどの地域で発生しているため、日本は常に侵入の脅威に晒されています。万が一、国内で発生したときに備えて、飼い犬の登録と予防注射を確実に行っておくことが重要です。
※狂犬病予防注射に関することは、「犬の登録・狂犬病予防注射等について」のページをご覧ください。
狂犬病を防ぐために(厚生労働省ポスター) [PDFファイル/519KB]
海外ではむやみに動物に近づかないようにしましょう
海外では、むやみに動物に手を出さないようにし、動物に咬まれないよう気を付けましょう。渡航前に情報をよく収集して、長期滞在する場合や、狂犬病の流行国で犬に接する機会がある場合は、事前に狂犬病ワクチンを接種しておくことも有効です。
万が一、渡航先で、狂犬病のおそれのある犬などに咬まれたら、すぐに傷口をきれいな水を使って石鹸でよく洗い、速やかに医療機関で傷の処置と治療、狂犬病ワクチンの接種を受けましょう。