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松本マラソンの終了について

更新日:2025年11月20日更新 印刷ページ表示

1 これまでの大会背景及び実績

 平成29(2017)年から松本の魅力を発信する大会として開催してきました松本マラソンは、近年、エントリー数が減少する中、大会収支の赤字が続き、2023大会において不正な会計処理を招いてしまいました。このような事態を招いた経過、原因等を検証するため、2025大会は中止とし、松本マラソンの継続可否について検討してきました。その結論として、松本市で今後も継続してフルマラソンを開催することは困難と判断し、松本マラソンは終了することにいたしました。
 これまで大会にご参加いただいたランナー、ご支援いただいたボランティアスタッフ、協賛企業、関係団体をはじめ、多くの市民の皆様に改めて感謝申しあげますとともに、ご期待に背く結果となってしまったことを深くお詫び申しあげます。

 終了の判断に至った検証内容、理由等の概要は以下のとおりです。

⑴ 大会背景

 マラソンブームの中、松本市で開催していた山田杯梓川ハーフマラソンが終了し、新たなマラソン大会開催を望む声を受け、松本でのマラソン大会開催に取り組みました。
 2017年の第1回から2024年の第8回まで開催してきましたが、その間、2018年は台風、2020年は新型コロナウイルス感染拡大、2021年は豪雨災害によって、計3回の中止がありました。2022年に再開することができましたが、コロナ禍の影響もあり、エントリー数の確保が困難な状況となりました。そのような状況の中、エントリー数の増加に向けて、幅広い世代が参加したいと思える大会への進化を目指し、新コースでの開催、ファンランの部新設、山の神賞、峠の茶屋などといった松本らしさを演出した新たな魅力向上にも取り組みました。

⑵ 実績

 大会を重ねるごとにエントリー数が減少し、参加料収入も減収となったことから、当初の収支計画どおりとならず、近年、赤字が続いていました。参加料収入の増額には、エントリー数を確保することが不可欠ですが、ランナーが求める「記録が出やすい、眺望が良い」と言ったコース設定が容易ではないこと及び近県の人気大会(金沢・富山)と開催時期が重なっていることから、目標定員を増やして開催することは難しい状況となっていました。
1-⑵ 実績

2 コース設定における最大の課題

 マラソンコースは、警察と協議し設定しますが、コース設定する上では、以下の2点が最大の課題となっていました。
1.松本市内で国道19号を横断することはできない。
 →アップダウンがあるコースになってしまう。
2.市街地を午前10時までに通過しなければならない。
 →フィニッシュを市街地に設定することができない。
 このような課題が当初からある中でコースの検討をしてきましたが、第1回大会では折返しが多く、ランナーからは改善を求める声がありました。その後も、2022、2024大会とコースの改善を図ってまいりましたが、ランナーが求める平坦なコースや、市街地でフィニッシュするというコース設定をすることができませんでした。
2 コース設定における最大の課題

3 参加者等へのアンケート結果

 令和7年7月4日㈮~7月22日㈫の期間に、2022~2024大会に参加したランナー及びボランティア、松本ホテル旅館協同組合、松本食堂事業協同組合並びに松本飲食店組合に加盟している事業者へアンケート調査を実施し、インターネットにより回答をいただきました。
 ランナー向けアンケートは3,580件の回答があり、「大会再開を希望する」が80.7%、希望する開催形式は「フルマラソン」が73.9%でした。自由記述では、「コースのアップダウンが激しい」「松本城でフィニッシュしたい」等のご意見をいただきました。
 ボランティア向けアンケートは154件の回答があり、「大会再開を希望する」が60.4%、よいと思う開催形式は「フルマラソン」が48.2%、「ハーフマラソン」が32.1%でした。自由記述では、「ランナーからコースにアップダウンが大変だと聞く」「ハーフマラソンで開催してはどうか」等のご意見をいただきました。
 宿泊・飲食店向けアンケートは15件の回答があり、「大会再開を希望する」が46.7%でした。自由記述では、「平坦なコース設計、交通規制の軽減を図ってほしい」等のご意見をいただきました。

 アンケートの中では、再開を希望する声を多くいただき、実行委員会としても非常にありがたく思っています。
 ご意見としていただいた、アップダウンコースの改善や松本城でフィニッシュしたいなどの要望に応えるため、コース変更などを実施してきました。しかし、国道19号を松本市内で横断できないことや市街地を10時までに通り抜けなければならいといった制約があり、ランナーが望むコース設定が難しく、今後も一定の参加定員を確保しながら大会を継続することは困難な状況です。
3 参加者等へのアンケート結果

4 松本マラソンにおける不正な会計処理検証委員会からの再発防止策及び提言への対応

 令和7年5月2日開催の松本市議会議員協議会での不正な会計処理の概要に関する協議において、議会から第三者による検証について指摘を受け、「松本マラソンにおける不正な会計処理検証委員会」(委員長:北川和彦氏、委員:水城由貴氏、新井喜代加氏)を設置し、不正な会計処理が発生した経過や原因等を検証していただきました。
 検証委員会の検証結果報告書から、不正な会計処理の原因として以下の報告がありました。
・2023大会の収支が不均衡となり、2024大会以降の松本マラソンの開催を危惧した事務局職員がその不正を主導したこと。
・松本マラソン実行委員会のガバナンスの欠如
また、再発防止策及び提言として以下の報告がありました。
・事務局組織体制の再検討(指揮命令系統が不明瞭)
・実行委員会等を統制するための規程の策定
・平成30年度財政援助団体等監査結果への対応
 →委託契約の方法について、公募や一般競争入札を取り入れること。
 不正な会計処理を二度と繰り返さないため、検証委員会から示された「再発防止策及び提言」のうち、「事務局組織体制の再検討」及び「委託契約の方法について、公募や一般競争入札を取り入れること。」の2項目について抜本的な見直しが必要となることを踏まえ、以下のとおり検討を行いました。

⑴ 公募や一般競争入札を採用し、公平性及び透明性を確保するため、契約方法を見直す場合、契約方法の変更に伴い増加する事務量に見合った職員の増員(2名程度)が必要となります。
⑵ 指揮命令系統を明確にするため、事務局体制を見直す場合、管理職として事務局次長(1名)の増員が必要となります。
  合わせて事務局職員3名の増員が必要です。

5 松本マラソン継続可否の結論

 以上のような多角的な検証を踏まえ、総合的に判断して、松本市で今後も継続してフルマラソンを開催することは難しいため、松本マラソンは終了することにいたしました。
 理由は以下のとおりです。

⑴ ランナーが求めるコース設定が難しいこと及び近県の人気大会と開催時期が重なっていることから、エントリー数の確保が難しいこと。
⑵ エントリー数の減少で参加料収入が確保できないため、赤字が続いており、今後も収支改善が見込めないこと。
⑶ 検証委員会からの再発防止策及び提言への対応として契約方法の見直し及び事務局体制の見直しを想定すると職員の増員(3名程度)が必要となるが、令和10年の国スポ・全障スポを担当する職員の増員が必要となるため、上記のような人員の確保が難しいこと。
⑷ 松本マラソンを開催しない場合でも、補完できるスポーツイベント及び大会が開催されていること。

 長年にわたり松本市の一大スポーツイベントである松本マラソンを支えていただいた市民の皆様、ランナー、ボランティアをはじめとする関係者の皆様におかれましては、松本マラソンの終了につきまして、ご理解を賜りますようお願い申しあげます。
 なお、フルマラソンに代わるイベントの開催を求める声もお聞きしていますが、今後については、今のところ白紙の状態です。どのような取り組みが求められているのか広くご意見をお伺いし、多面的に検討していきたいと考えています。

松本市議会議員協議会資料

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